スコット鉄太朗とは、読売ジャイアンツの勝利の方程式である。命名は日刊スポーツのゴリ押し。スコ鉄と略されることも。
2012年から2014年に鉄壁のリリーフ陣として活躍し、巨人の3度のリーグ優勝・1度の日本一に大いに貢献した。
概要
読売ジャイアンツの2012年の勝利の方程式である、「スコット」・マシソン、山口「鉄」也、西村健「太朗」の3人を示す日刊スポーツ命名の愛称。
初出は2012年7月16日の記事。
「スコット鉄太朗」でおなじみの山口鉄也投手(28)とスコット・マシソン投手(28)が、完璧に仕事をこなした。先発内海の後をうけ、まずは山口が8回2死一、二塁で登板。鳥谷を二ゴロに打ち取った。「抑えられて良かったです」と振り返った。
9回は守護神マシソン。この日最速159キロの直球を軸に、新井貴と金本を連続空振り三振。新井良は捕邪飛に仕留め、3人に打球を前に飛ばすことすら許さなかった。
初出の単語を「おなじみ」と言い切る、「アベする」や「そんなの関税ねえ」並みの強引さと、何とも言い難いそのネーミングセンスに多くのファンが困惑する一方、響きの由来と思われる某ハムスターは翌日には友達宣言。もともと阪神の「JFK」も命名は日刊スポーツだったため、うっかり定着してしまいそうな展開になる。
が、その僅か11日後にスコット担当のマシソンが故障で二軍落ち。一瞬でスコット鉄太朗は崩壊した。
……と思いきや、シーズン終盤にマシソンが復帰すると、クライマックスシリーズで日刊スポーツは懲りずにゴリ押しを再開。
<セCSファイナルステージ:巨人3-1中日>◇第4戦◇20日◇東京ドーム
巨人の最強中継ぎユニット「スコット鉄太朗」の一角を担うスコット・マシソン投手(28)が、また好投した。1点差の8回にCS3試合の登場。最後は前夜の殊勲者、中日堂上剛をフォークボールで遊直に抑えた。
山口、西村が万全でない中、球威で押し込む「スコット」の存在感が増している。「集中して、全力で抑えにいった。競った終盤でアドレナリンが出た。リーグ優勝した我々が一番強いチーム。今が無理のしどき。メンバーに入っている以上、明日も展開によれば投げる」と、コメントも頼もしかった。
<セCSファイナルステージ:巨人3-2中日>◇第5戦◇21日◇東京ドーム
巨人の最強中継ぎユニット「スコット鉄太朗」の一角を担うスコット・マシソン投手(28)が、CS初勝利を手にした。同点の8回から3番手として登板すると、2イニングを無安打無失点に抑えた。9回のサヨナラ勝ちを呼び込んだ、マシソンは「2イニング目も行くと言われたときは、すごくうれしかった」と、上機嫌で試合を振り返った。第2戦から3連投となったが疲労感はない。「アドレナリンが出ていたから疲れは全く感じなかった。これからアイシングとストレッチをして明日に備える」と、頼もしい限りのコメントで第6戦に向け、意気込んだ。
<セCSファイナルステージ:巨人4-2中日>◇第6戦◇22日◇東京ドーム
巨人最強の中継ぎユニット「スコット鉄太朗」の中核を担う山口鉄也投手(28)が、完璧な救援をした。7回から2イニングを無失点。「よく打たれているバッターなので、特に気をつけた」と、谷繁、ブランコの各回先頭を抑えたのが大きかった。疲労を考慮され「スコット」マシソンがベンチ外。ブルペンの大黒柱らしく、見事に役割を果たした。
なお、日刊スポーツ以外はこの愛称を使用しておらず、使っている(というか知っている)のはニッカンとなんJ民くらいである。
・・・・・・と思われていたが、2013年9月、巨人優勝決定後にテレビ出演した村田修一が「今年の巨人のMVPは誰か?」と質問され「スコット鉄太朗」と回答。まさかの同僚選手がこの名称を使用していることが確認された。
その後も、日本シリーズの実況でスコット鉄太朗の名が使われ、もちろんニッカンはウキウキで記事にした。
【巨人】「スコット鉄太朗」ついに全国区
<コナミ日本シリーズ2013:巨人2-4楽天>◇第5戦◇31日◇東京ドーム日刊スポーツが命名した巨人最強の中継ぎユニット「スコット鉄太朗」が、ついに市民権を得た。第4戦でTBSラジオの実況をした初田啓介アナウンサー(43)が、マシソンの登板時に満を持して発声。全国の電波に乗せた。 正確なアナウンス技術と端正なマスクで“王子”の異名を持つ同アナは「ためらわず言えましたね。いいですよ。響きは、ラジオ向きですね。テレビにはもうちょっとですかね」と冷静に振り返った。
◆スコット鉄太朗 昨年6月30日、マシソン-山口-西村の継投で勝利。日刊スポーツ紙面で金子航記者が3人の名前を融合させ命名した。定着はしていない。アニメ「とっとこハム太郎」のハムスター「ハム太郎」が、自身のツイッターで「友達なのだ」とつぶやき、一瞬だけ話題となった。
なんJでは、この三人にさらにペローンこと青木高広や筋肉こと澤村拓一を追加し、「ペロット鉄筋太朗」などと呼称することもある。
構成員
「スコット」・マシソン
「スコット」担当。
2012年に新たに読売ジャイアンツに加入した外国人。キャンプやオープン戦の段階では、ぶっちゃけ球が速いだけのノーコンピッチャーであり、またいつもの巨人自前のダメ外人か、と思われていた。
だが、2軍投手コーチの豊田清の魔改造により覚醒、コントロールと変化球の精度が大幅に向上し、長期離脱となった久保裕也、越智大祐に代わり勝ちパターンの一角を占めた。
7月末に戦線離脱して鉄太朗だけになってしまうが、終盤に復帰すると、2ヵ月程休めていたのが幸いし、CSと日本シリーズでは明らかにシーズンの疲労が見えていた鉄太朗に代わって中継ぎに抑えに大車輪の活躍を見せた。
山口「鉄」也
「鉄」担当。一応貢献度では一番のはずなのに名称での扱いは微妙。
5年連続60試合登板を達成するなど、2008年以降驚異的なタフネスで巨人のブルペンを支えてきた左腕。開幕から24試合連続無失点(リーグタイ記録)を記録、最終的に44ホールドを記録して最優秀中継ぎ賞を獲得。
元々、越智大祐との「風神雷神」コンビの「風神」担当だったが、越智の長期離脱によりそちらで呼ばれることはなくなり、2014年に越智は現役引退しコンビ復活はならなかった。
西村健「太朗」
「太朗」担当。「太郎」ではなく「太朗」なので注意。
上の2人より2つ年下だが、巨人在籍年数は一番長い。入団から2011年まで先発だったり中継ぎだったりと起用法が一定していなかったが、2012年に念願の抑えに抜擢される。
当初はやや不安な面も見られ、一時は中継ぎに配置転換されたが、マシソン離脱後は再び抑えに戻り、32セーブをマーク。
だがCSや日本シリーズでは疲労の色が見え、山口に胴上げ投手を譲るなど不完全燃焼に終わった。
成績
なんかネタ的な感じだがこの三人は2012年・2013年・2014年のリーグ優勝・2012年の日本一に大いに貢献。特に2013年はマシソンと山口が最優秀中継ぎ投手(42ホールドポイント)、西村が最多セーブ投手(42セーブ)と、三人同時にタイトルを獲得する大車輪の活躍だった。
2012年 | 登板 | 投球回 | セーブ | ホールド | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|
スコット・マシソン | 40 | 42 | 10 | 8 | 1.71 |
山口鉄也 | 72 | 75.1 | 5 | 44 | 0.84 |
西村健太朗 | 69 | 71.1 | 32 | 12 | 1.14 |
2013年 | 登板 | 投球回 | セーブ | ホールド | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|
スコット・マシソン | 63 | 61 | 0 | 40 | 1.03 |
山口鉄也 | 64 | 66.2 | 6 | 38 | 1.22 |
西村健太朗 | 71 | 71.2 | 42 | 10 | 1.13 |
2014年 | 登板 | 投球回 | セーブ | ホールド | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|
スコット・マシソン | 64 | 65.1 | 30 | 8 | 3.58 |
山口鉄也 | 60 | 56.1 | 2 | 35 | 3.04 |
西村健太朗 | 49 | 51.1 | 6 | 16 | 2.98 |
その後のスコット鉄太朗
その後の巨人
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関連項目
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