『ストリートファイター』とは、
本記事は2.について記述する。
概要
現在の対戦格闘ゲームの基礎を作り上げたゲームである。 続編の「ストリートファイターⅡ(以下ストⅡ)」は大ブームを巻き起こし、社会現象となり格ゲーバブルを各メーカーに波及させた作品となった。しかし、ストⅡほどではないにしろ、本作品も当時としてはかなり独特なゲームとなっており反響を呼んでいたのも事実である。
ストⅡでもおなじみとなる3種類のパンチキックと必殺技という要素、対戦システム、ボーナスステージ等は既にこの作品で完成していた。また一部を除いてほとんどのキャラクターがのちの作品に続投しており、リュウ、ケン、サガットなどストⅡ以降でおなじみのキャラクターも登場している。
ただしこの頃は対戦格闘ゲームというジャンルはまだ確立されておらず、プレイアブルキャラクターはリュウとケンのみで、リュウとケン以外はすべてCPU専用キャラクターであり、どちらかといえば「ファイナルファイト」のような格闘アクション寄りの作りになっている。
本作の筐体は特殊な仕様の専用アップライト筺体で、巨大なボタン(現在で言うパンチパッド)を叩く強さによって攻撃の強さが三段階に分かれるというものだった。しかしこれはゲームセンターのオペレーターにとっては壊れやすいと不評だった模様。
その後テーブル筐体版も作られたが、専用筐体で使われていた圧力センサーを使えなかったので、技の威力を6つのボタンで選択する仕様にした。この6ボタンシステムが「ストⅡ」に受け継がれ、以降の「ストリートファイター」シリーズのスタンダードとなった。[1]
この作品における必殺技コマンドは稼働当初から公開されておらず、 また入力判定が非常にシビアであるが当たれば体力ゲージの3~8割を持っていくことができる文字通り「必殺技」であることも特徴。「波動拳」「昇龍拳」「竜巻旋風脚」はこの作品で既に完成している。
ラスボスのサガットに至っては、飛び道具のタイガーショット一発で体力ゲージを6割以上持っていくえげつない仕様である。しかしストⅡでおなじみとなるタイガーアッパーカットは未だ習得していない(本作でリュウに昇龍拳で敗れたため編み出した技というのは有名な話)。
当時の反響、家庭用移植
このような独特の仕様の為、当時もストⅡほどではないにしろゲーム誌で特集が組まれ、街中やゲームセンターにあってとびきり大きい専用筐体は多くの人の目を引いたという。導入コストからか当時どこでも1プレイ50円が当たり前のゲーセンの中でも100円に設定した店舗が多かったとされる。
しかし専用筐体は前述の通り壊れやすく他に流用できるゲームもないため、メーカーも早々に生産を終了し短命に終わってしまったようだ。(その為現在に至ってこの専用筐体は滅多にお目にかかることが出来ないが、2012年の東京のイベントでウメハラがプレイしており、稼働できる状態のものが一応現存している模様。海外では輸出された筐体が稼働している場所が僅かに存在するらしい。)
それでも当時プレイした多くのゲーマーからは印象に残っていたゲームとしてしばしば話題に上がり、伝説のストⅡプレイヤーである太刀川氏も、小学生の頃東京都内でプレイしたことがあると語っている(関連動画参照)。一度だけこの初代で対戦したこともあるらしく、曰く「あのゲームで半分減る波動拳を出すために練習したのがリュウとの出会いだった」といい、リュウとはこの作品以来の付き合いだという。そして後に92年のストⅡのゲーメスト杯で優勝するなど、伝説的なリュウ使いとして知られるようになる。更に言えば、プロゲーマーのウメハラは元々太刀川のリュウに憧れリュウ使いとなり「太刀川さんのリュウを見ていなければプロゲーマーになってなかった」と言わしめている。
家庭用ハードへの移植は、1988年12月にPCエンジンで「ファイティング・ストリート」というタイトルでの移植が初(販売ハドソン、制作アルファシステム)。2009年10月からWiiのバーチャルコンソールで配信されていた。こちらはBGMがCD音源による生演奏アレンジだったり追加のデモシーンが存在していたりと、当時のPCエンジンにてリリースされていたアーケードの移植作よろしくアレンジ色が強くなっている。
このため、アーケードの完全移植はPSP「CAPCOM CLASSICS COLLECTION REMIXED」PS2/Xbox「CAPCOM CLASSICS COLLECTION Vol.2」が最初なのだが、何故かどちらも海外のみの発売であった。
従って、国内での完全移植版はそれから更に年月が経過した2018年10月発売のSwitch、PS4、XONE、Steam用「ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル」が初となる。また、更に後に発売された「カプコンアーケード2ndスタジアム」ではクレジット仕様も含めての真の完全移植が行われている。
この事から、国内での初移植から完全移植までに掛かった年月は約30年と非常に長くなった。非常に長い年月もの間、国内では完全移植版が発売されてなかった事から、正に「移植に恵まれなかった幻の初代作」と言っても良いだろう。
ニコニコ動画では
リュウが攻撃を出す際やたら「ハンッ」「ハンッ」と叫ぶため「ハンハン動画」とタグが付くことがある
またリュウの顔や負けた際のゲキの顔は南原清隆に似ているとしばしば指摘されている。
関連動画
関連項目
- カプコン
- 格闘ゲーム
- ストリートファイターシリーズ
- 2010ストリートファイター
- ストリートファイターII
- ストリートファイターZERO
- ストリートファイターIII
- ストリートファイターEX
- ストリートファイターIV
- ストリートファイターV
- ストリートファイター6
- コラボレーション
- MARVEL VS. CAPCOM
- CAPCOM VS. SNK
- タツノコVSカプコン
- ストリートファイター×鉄拳
- ストリートファイターシリーズのキャラクター一覧
- 必殺技
- VC配信ソフト
- アーケード
脚注
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- ストリートファイターIII
- ストリートファイターIV
- ストリートファイターII
- ストリートファイターEX
- ストリートファイターシリーズのキャラクター一覧
- ストリートファイターZERO
- ストリートファイターV
- ストリートファイター6
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