セラフィックコール(Seraphic Call)とは、2020年生まれの日本の競走馬である。栗毛の牡馬。
通算成績8戦6勝[6-0-0-2]
主な勝ち鞍
2023年:みやこステークス(GIII)
2024年:ダイオライト記念(JpnII)
概要
父*ヘニーヒューズ、母シャンドランジュ、母父マンハッタンカフェという血統。
父ヘニーヒューズはアメリカ7ハロンGIを2勝。種牡馬としてアメリカでもBeholderという名牝を出し、2013年に輸入されてから日本でもダートを中心に活躍馬を出し続けている。
母シャンドランジュは5戦未勝利。
母父マンハッタンカフェは2001年菊花賞、有馬記念、2002年天皇賞(春)優勝の名ステイヤー。種牡馬としても芝ダート問わず活躍馬を出し、2009年にはリーディングサイアーになっている。
日本最大の競走馬生産牧場ノーザンファームで生産され、キャロットファームで1口75000円×400口で募集された。
熾天使の末脚
2022年12月10日に栗東の寺島良調教師の元に入厩。最終調整では年長馬に先着し、寺島師も「しっかり動けて反応もいい。操縦性がいいですね」と手応えを口にした。
3歳(2023年)
2月11日のメイクデビュー阪神(ダート1800m)でデビュー。鞍上B.ムルザバエフで1番人気に支持されながらスタートで出遅れてしまう。しかし第1コーナーに回るころには2番手にまで追いつき、最後の1ハロンに入って合図を受けると、先頭の馬をかわしそのまま2着以下に8馬身差をつけて完勝。これでもムルザバエフは「能力的には60%くらいの勝ち方」とコメントした。
続いて4月30日の3歳1勝クラス(京都・ダ1800m)、鞍上にD.レーンを迎え、このレースでも出遅れ後方グループに位置したが、道中で少しづつ順位を上げ、最終コーナーでは先頭を狙う位置につけると直線で2着以下に4馬身差をつけて完勝。
初の関東遠征となる6月11日の八王子特別(2勝クラス東京・ダ2100m)、鞍上は引き続きD.レーン。このレースでも出遅れ、中団からのレースになったが、最後の直線で粘るメイショウフジをゴール直前でハナ差かわし、3連勝を飾った。鞍上のレーンは「まだ子供っぽいところがあり、身体とメンタルが揃えばさらにステップアップできる」と評価した。
9月18日のJRAアニバーサリー(3勝クラス阪神・ダ1800m)、鞍上に新しくM.デムーロを迎えたレースではまたも出遅れ後方3番手からになったが、向こう正面から順位を上げ最終コーナーで「まくり」を見せると、直線に入るころには先頭になりそのまま3馬身半差つけてゴール、無傷の4連勝を飾った。デムーロも「後ろになりすぎて心配したが強かった。本当に能力が高い」と褒めたたえた。
11月5日のみやこステークス(京都・ダ1800m・GIII)で重賞初挑戦になった。鞍上は前走と同じくM.デムーロ。レースではいつものように出遅れ、後方5番手からの競馬になる。第3コーナーでデムーロが手綱を押しても動かなかったが、最後の直線に入ると力を開放しほかの馬を一閃大外から差し切りさらに3馬身差をつけて無傷の5連勝で初重賞を飾った。13回を数えるみやこSで3歳馬の優勝は初となった。デムーロも「ものがすごいですね。乗せてくれてありがとうございます」と評価した。初重賞で凄まじいパフォーマンスを発揮したセラフィックコールだが、デムーロ曰く「もう一段階ギアがある」とのこと。
安藤勝己元騎手はSNS上で東京大賞典での走りを希望していたが、こちらには同じ寺島厩舎のキングズソードが行くという事でセラフィックコールは12月3日のチャンピオンズカップ(中京・ダ1800m・GI)に向かうこととなった。この年のフェブラリーS馬レモンポップに次ぐ2番人気に支持された。
レースではいつも通り後方につけ、向こう正面から進出するも、直線に入ってからの手応えがなく10着に沈んだ。
4歳(2024年)
栗東トレセン近郊のノーザンファームしがらきで再起をはかり、3月6日の地方の伝統の一戦ダイオライト記念(船橋・ダ2400m・JpnII)で復帰。ここで短期免許のバウルジャン・ムルザバエフに乗り替わり。
レースではいつもどおりスタートはよくなかったが、1~3番手からやや離れた4番手につけた。最終コーナーで仕掛けると、直線で実績牝馬テリオスベルに4馬身差をつける快勝。
4月3日の川崎記念(川崎・ダ2100m・JpnI)、鞍上は前走と同じB.ムルザバエフ。このレースではめずらしく出負けがほとんどなく、4番手につけたが、「砂の質が違い、キックバックに反応してリズムが整えられなかった(B.ムルザバエフ)」ことで、直線に入ってもノビが見られず5着に敗れた。
血統表
*ヘニーヒューズ Henny Hughes 2003 栗毛 |
*ヘネシー 1993 栗毛 |
Storm Cat | Storm Bird |
Terlingua | |||
Island Kitty | Hawaii | ||
T.C. Kitten | |||
Meadow Flyer 1989 鹿毛 |
Meadowlake | Hold Your Peace | |
Suspicious Native | |||
Shortley | Hagley | ||
Short Winded | |||
シャンドランジュ 2013 青鹿毛 FNo.12-c |
マンハッタンカフェ 1998 青鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
*サトルチェンジ | Law Society | ||
Santa Luciana | |||
*ハルーワソング 1996 栗毛 |
Nureyev | Northern Dancer | |
Special | |||
Morn of Song | Blushing Groom | ||
Glorious Song |
クロス:Halo 4×5(9.38%)、Northern Dancer 4×5(9.38%)
- 2代母ハルーワソングからハルーワスウィートを通してヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスなどの佐々木主浩氏所有の「ヴ」一族が出ている。セラフィックコールからみれば、いとこにあたる(但し母シャンドランジュはヴィブロスと同世代)。
- 4代母グローリアスソングはカナダ殿堂馬の名牝。繁殖牝馬としても優秀で一大牝系を築いている。
関連動画
関連コミュニティ・チャンネル
関連リンク
- 競走馬情報 セラフィックコール Seraphic Call (JPN) - JRA
- セラフィックコール|JBISサーチ(JBIS-Search)
- セラフィックコール (Seraphic Call) | 競走馬データ - netkeiba.com
関連項目
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