第1回ニコニコ学会βシンポジウム(ダイイッカイニコニコガッカイベータシンポジウム)は、2011年12月6日にニコファーレで開催された学術シンポジウムである。
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プレスリリース
写真
登壇・発表者資料
他薦
発表内容
放送開始
#02:50「開会の挨拶」 江渡 浩一郎
1stセッション 「作るを作る」
講演:川上量生(ドワンゴ)、猪子寿之(チームラボ)、進行:江渡浩一郎(産業技術総合研究所)
#15:50 開始:人物紹介
#16:53 講演:川上量生(ドワンゴ)
#23:42 講演:猪子寿之(チームラボ)
#29:42 対談
2ndセッション「作るアーキテクチャを作る」
講演:伊藤博之(クリプトン・フューチャー・メディア),戀塚昭彦(ドワンゴ)、濱野智史(日本技芸)、進行:濱野智史(日本技芸)
#1:05:50 開始:アーキテクチャの説明 濱野智史
#1:10:52 登場:伊藤博之・戀塚昭彦
#1:14:13 講演:伊藤博之(クリプトン・フューチャー・メディア)
#1:38:59 講演:戀塚昭彦(ドワンゴ)
#1:52:25 対談
3rdセッション「研究100連発」
講演:五十嵐健夫(東京大学)、宮下芳明(明治大学)、中村聡史(京都大学)、塚田浩二(お茶の水女子大学)、暦本純一(東京大学)、進行:橋本直(科学技術振興機構)
#2:28:50 講演:五十嵐健夫(東京大学) 研究1~20
#2:44:56 講演:宮下芳明(明治大学) 研究21~40
#2:58:59 講演:中村聡史(京都大学) 研究41~60
#3:14:27 講演:塚田浩二(お茶の水女子大学) 研究61~80
#3:31:26 講演:暦本純一(東京大学) 研究81~100
4thセッション「未来世紀のピアピア動画」
講演:野尻抱介(SF作家)、後藤真孝(産業技術総合研究所)、剣持秀紀(ヤマハ)、進行:福地健太郎(明治大学)
#4:05:59 開始:人物紹介
#4:09:20 講演:野尻抱介(SF作家)
#4:25:34 講演:後藤真孝(産業技術総合研究所)
#4:43:13 講演:剣持秀紀(ヤマハ)
#4:57:05 対談
5thセッション「研究してみたマッドネス」
講演:研究者約30名(野生・本職・学生問わず)、進行:八谷和彦(東京藝術大学)
#5:29:50 開始:審査員紹介
野生の研究者部門(野生・本職・学生問わず)
#5:32:13「ユーザー主導の有料ライブ配信による舞台芸能の収益モデルの改善」藤山 晃太郎
#5:36:49「FeliCaでスタンプラリー」 まどろみはじめ
#5:39:57「YFVP Project」 Aono.
#5:43:29「音手」 ましとみ
#5:47:25「3DAlbum」 Functional3DAlbum
#5:51:04「ニコニコ動画を研究してみた」 ありらいおん
#5:54:41「MAD動画自動生成」 平井 辰典
#5:57:57「動画の高速視聴システム」 栗原 一貴
#6:01:27「歌声合成器 v.Connect」 修羅場P
#6:04:49「創作コラボでの権限」 兼松 佑至
#6:08:37「竹内関数で音楽生成」 藍 圭介
#6:12:45「MMDの世界に行ってみた」 Kion
#6:16:21「ボーカロイドキーボード」 カガミ
#6:19:50「なつのロケット団」 八谷 和彦
#6:23:24「にんげんっていいな」 bu-ha-
#6:27:05「実世界GUI作ってみた」 shokai
#6:31:05「ニコ動ランキング」 芝尾 幸一郎
#6:34:36「クリスマスキャンセラー」 山本 遼
#6:38:04「ARカプセル」 はむ!
#6:42:00「unit(ユニット)」 unitmaker
#6:45:33「ニコニコ動画TOP2000タグの解析とその可視化」 株式会社wktk 代表取締役 グニャラくん
#6:49:06「アミッドスクリーン」 アミッドP
#6:52:55「V-sido(ロボット)」 吉崎 航
スポンサー部門
#6:56:43 講演:NECビッグローブ株式会社 石田 信行 振りこめない詐欺撲滅 ソーシャル投げ銭サービス ポチ
#7:00:50 講演:株式会社ドワンゴ 岩城ニコファーレデモンストレーション
受賞式
#7:04:45 スポンサー賞発表
#7:11:30 グランプリ発表
閉会
#7:17:50 「閉会の挨拶」江渡 浩一郎
文字起こし
開催の挨拶
(江渡浩一郎)
おはようございます。私、産業技術総合研究所、およびニコニコ研究会委員長の江渡浩一郎と申します。それではこれから第1回ニコニコ学会βシンポジウム開会の挨拶と題しまして、少しお話しさせていただきます。よろしくお願いします。
まずこの第1回ニコニコ学会βシンポジウムをはじめたんですけども、なぜこのような活動を始めたのかというところからお話しさせていただきます。現在、ユーザー参加型コンテンツの全盛の時代という風に書きましたが、ユーザー参加型コンテンツ、いろんな言われ方がありまして、UGC、ユーザージェネレーテッドコンテンツとか、CGM、コンシューマージェネレーテッドメディアとか、そういった言われ方をしています。要するに、ユーザーが動画を作ったり、音楽を作ったり、写真を撮ったり、そういったものをネットにアップして、それを互いに見て楽しむというものですね。で、まさしくニコニコ動画はその典型だというふうに思います。で、我々ですね、そのような全盛の時にですね創造的な活動というのがネット上で広がっている状況で、その創造的な活動というのは研究の世界にも発展するのではないかというふうに思っています。
そこで私たちが考えたキーワードはユーザー参加型研究っていうものなんですけども、まだそういったものがあるというわけではないんですね。そういったものをこれから作ろうということでして、もちろんすでに様々な人が研究的な活動を続けていて、そういった研究成果をネットで発表したりとか動画で発表したりとかいうことがあります。そういった活動が集めた場を作りたいということなんですね。で、簡単に図で書きますと。で、我々は元々研究者ですので、研究、つまり大学であるとか研究所であるとかそういった研究を専門に仕事にするところにいます。また研究所、研究所以外にも会社であるとか企業で研究を仕事にしている人もいます。そういったところで、研究として作られた成果が会社に移転されて、みなさんのユーザーが使うものになるっていうのが今までの姿だったとしたら、私たちが作りたいのがそこにユーザーがからまって、ユーザーがそこの研究が進化するところに関与する、つまりユーザーが自分で作った研究成果を基にしてプロの研究者がその仕事を引き継いだり、またはその企業がユーザーの研究成果を基にして発展させたりっていった、様々なインタラクションが進むようなユーザー参加型研究っていう世界を作り出したいというふうに考えたんですね。
で、そういう未来像を予測しました。そういうふうになるに違いない、というふうに思ったんですけども、じゃあその未来を予測した時に次にするべきことはなんだろうか。アラン・ケイっていうのはすごく有名なコンピュータ科学者の言葉なんですけども、「未来を予想する最良の方法はそれを作ることである」っていう言葉がありまして、このような精神でたとえばパーソナルコンピュータであるとか、そのようなものが発展していったわけですね。ということで私たちは、2011年の11月21日にニコニコ研究会というものを設立しました。(会場、少し間を置いて拍手)
発起人はですね、27人のメンバーの方にお願いいたしまして、詳しくはホームページで見て下さい。委員の方は一覧すると20人なんですけども、顧問は竹内郁夫先生、早稲田大学教授および東京大学名誉教授で委員長は私、産総研の江渡浩一郎が勤めております。詳しくはホームページを見ていただければと思います。この委員のお名前はですね、徐々に付け加えられ続けていまして、最近では吉川秀樹さんが委員に加わってくださいました。
そのような研究会を作り上げて、研究会を作ったということを皆さんにお知らせする、また我々の理念はどんなものかってことをお伝えするシンポジウムとして第1回ニコニコ学会βシンポジウムということを本日開催することになりました。
その理念をいくつかキーワード的にお伝えしようと思ってるんですけども、まず「ニコニコ学会βはあなたの学会です」というふうに書いてるんですけども、これはつまり発表する場っていうのが研究者だけではなくって、一般の人、ま、一般の人っていうよりかは誰でも、あなたが発表したいと思ったことを発表するための場として作りましたってことなんですね。本日はもちろんもう決ってしまったものなんですけども、これからこの続きをどんどんやっていきたいと思います。それは追ってお話しします。
「ニコニコ学会βはオンラインの学会です」っていうふうに書いたんですけども、ちょっとこれ誤解を招く表現だったのかなあと思って反省しています。なぜかというと実際今日このようにお集りいただいてる方もいますし、私はこのように壇上に立ってお話しているからですね。なので性格に表現すると、オンラインの良さとオフラインの良さをともに活かした学会であるという方が正確な表現だったかなというように思います。というのもですね、オンラインの学会って実を言うとすでにあるんですね。インカンファレンスとかそういった言い方があるんですけども、オンラインで発表してオンラインでコメントをつけてオンラインで議論をしてそれで終わりになる学会ってあるんですね。そういったものはすごくショボくてですね、なんか良くないなというふうに思っていて、オンラインだったとしてもちゃんとオフラインの良さをそのまま活かして、オフラインの良さとオンラインの良さの両方の良さを取り入れた学会にしたいというふうに思っていました。
「ニコニコ学会βはユーザー参加型の価値を追求します」というのはこれはどういうことかというと二つの意味がありまして、ユーザー参加型コンテンツというものは我々は素晴らしいと思っていてそれを支援したいと思っているんですね。と同時にユーザー参加型研究というのも進めて行きたい。で、これは両者密接に関わっていると同時に、ユーザー参加型コンテンツというのはすでにもう立ち上がって、動き始めている動きですので、それとともに今これから立ち上げたいと思っているユーザー参加型研究も同時並行で進めて行きたいという考え方です。
ということですので、まずユーザー参加型コンテンツに関してすごく経験豊富な人を呼んでお話を伺って、先人の知恵ということでこれまですごく重要な働きをされてこられた人にお話を聞いてみたいと思っています。第1セッションでは川上量生さん、株式会社ドワンゴ会長、いのことしゆうきさん、チームラボ株式会社社長に来ていただきまして、「作るを作る」と題しまして発表していただきます。次に、第2セッションでは、「作るアーキテクチャを作る」と題しまして、伊東ひろゆきさん、クリプトンフューチャーメディア株式会社社長、戀塚明彦さん、株式会社ドワンゴ、こまのさとしさん、株式会社にほんぎけーの方に発表し、議論していただきます。次に、ひとつ飛びまして、第4セッションでは「見来世紀のピアピ阿藤が」と題しまして、セルフ作家の野尻康祐さん、ごとうまさたかさん、産業技術総合研究所、剣持ひできさん、ヤマハ株式会社、そして進行は福地健太郎さん、明治大学にお願いしております。次に「研究って何だろう」っていうふうに書きましたけども、いまユーザー参加型研究というふうにサラッと書きましたけども、そもそも研究っていうのをみなさん言葉としてはご存知だとしても、実際どんなことをやるのかってことをご存じないのではないかなというふうによく考えたら思ってますね。研究って言うと、ビーカーに液体を入れてくるくる振り回してる人みたいなそういう感じのイメージがあったりすると思うんですけども、実際なにをやってるのか、特に私たちの研究分野にゆかりの深い、インタラクション研究、つまりユーザーがコンピュータを使いやすくするとか、そういったことに専門的に研究している人に特に5人お集りいただきまして、研究の最前線を見せていただきたいということを考えています。それがですね、第3セッションの「研究100連発」なんですけども、これは東京大学の五十嵐たけおさん、みやしたほうめいさん、明治大学、なかむらさとしさん、京都大学、つかだこうじさん、お茶の水女子大学、あきもとじゅんいちさん、東京大学、そして進行は橋下淳さん、JSTです。最後に第5セッションになりましたけども、ユーザー参加型研究の世界を作り上げようということで、それを実践するセッションといたしまして、第5セッションは「研究してみたマッドネス」といいまして、様々な研究者、多数の研究者、25名の研究者に発表していただきます。ここでいう研究者というのは本職としては研究者ではないかも知れないけども自分自身で研究をどんどん進めていて、しかもそれをネットを通じて発表してきたという方が含まれます。そのような方に特に発表していただきたくこのセッションを作りました。ただ本職の研究者とか学生さんとかそれから企業の中にも研究的なポジションに就かれている方とかいろいろいます。そういったいろんな人の研究を通してみて、発表を見てみたいというふうに考えています。
超反省会&展望会
後日、開催結果をふまえた反省会および展望会が実施された。
関連商品
第1回ニコニコ学会βシンポジウムに関するニコニコ市場の商品を紹介してください。
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関連項目
- 3
- 0pt