SNK GALS' FIGHTERS(SNKギャルズファイターズ)とは、SNK(旧SNK)が2000年1月27日に発売したネオジオポケットカラー用対戦格闘ゲームである。開発は夢工房。
概要
SNK格闘ゲームを代表するヒロインを集めたオール女性キャラクターSD格闘ゲーム。何でも願いが叶うという「Kの御札」を懸けた女性だけの格闘大会「Q.O.F.」が戦いの舞台となっている。
基本設定は『THE KING OF FIGHTERS(KOF)』シリーズのギャグパロだが、『サムライスピリッツ』シリーズや『月華の剣士』シリーズからもキャラが登場し、草薙京の彼女のユキがプレイアブル化していたり、主催者のミスXがどう見ても「女装した八神庵」だったりとキャラは少ないながらもバラエティに富んでいる。
各キャラの必殺技は原作の動きをちびキャラで再現しつつ、オリジナルの新技が多く追加されており、本作ならではのコミカルな演出が多い。特に本作で初参戦のユキは全部の技がそんな感じになっている。
モーションは滑らかで演出も凝っており、プレイの爽快感は上々。真面目にふざけたバカゲーとしても出来が良い。ハードの苦戦によりマイナーに終わったネオジオポケットの埋もれた名作の一つである。
ネオジオ30周年を迎えた2020年4月26日に本作の配信が発表され、同30日よりNintendo Switch向けに配信販売が開始された。ネオポケソフトの移植はNSW版『SAMURAI SPIRITS(2019)』早期購入特典の『サムライスピリッツ!2』に続く2作目、通常配信では本作が初となる。
システム
基本操作はジョイスティックとパンチ・キックの2ボタンで、ボタンを押す長さで弱攻撃と強攻撃を使い分ける。攻撃をヒット・ガードさせたりダメージを受けると「乙女ゲージ」が上昇し、消費することで超必殺技やガードキャンセルが使用可能になる。
スティックを短く上に入れると「小ジャンプ」、AB同時押しで転がって攻撃をかわす「緊急回避」、↓+AB同時押しで相手を浮かせて追撃可能な「ふっとばし攻撃」、ガード中にAB同時押しで「ガードキャンセル」、ダウンする直前にAB同時押しで「ダウン回避」など、KOFに似たシステムが多い。
相手を浮かせた後は必殺技でお手玉ができ、追加コスト無しで必殺技を超必殺技でキャンセル(スーパーキャンセル)できるなどコンボを繋げやすいが、コマンドの受け付けが緩く技が暴発しやすい。
全キャラクター共通で、↓↓+AB同時押しで乙女ゲージを1本消費して特殊効果のある必殺技「プリティバースト」を使用できる。
Q.O.F.モード(ストーリーモード)で相手を倒した時に条件を満たすと「アイテム」を入手でき、Q.O.F.モードや2P対戦モードに持ち込むことで特殊効果を得られる(効果が無いものも多い)。
超必殺技やプリティバースト(色のみ)で相手をKOすると相手のイラストが背景にスライドショーする「ソウマトウフラッシュ」が発生する。
登場キャラクター
- シェルミー
- 『KOF97』の後も生存しており、寝起きの悪いオロチの復活を諦め平々凡々な日々を送っていた。
新技は突進してブン殴る打撃技「シェルミーアックス」、突進して相手を掴むとバックドロップを連発する移動投げ「シェルミースペシャル」。プリティバーストは投げキッスでハート型の飛び道具を飛ばし、ヒットすると一定時間相手の動きを遅くする。 - ナコルル
- 斬り攻撃の種類を再現したものか、強パンチ系の特殊技が多い。新技は覇王丸の天覇封神斬に似た必殺技「レラリㇺセ」、突進から駄々っ子パンチを繰り出す「一閃」、リムルルが現れ氷塊に乗って突進する「リムルル」、シクルゥを呼び出し引きずられて突進する「シクルゥ」。プリティバーストは自然に祈りを捧げ、一定時間防御力を上昇させ攻撃を受けた時の仰け反りを軽減する。
- 麻宮アテナ
- 外部出演ではレアな『KOF99』デザイン。御札への願いは切った髪をロングヘア―に戻すこと。
新技はバニーガールになって攻撃する投げ技「サイキックツイスター」、サインを書いて投げつけるプレミア…「トレジャーサイン」、衣装を変えながら連続攻撃する乱舞技「マジカルテンプテーション」。「νサイコリフレクター」で盾にされる役で椎拳崇も登場。「サイキックテレポート」が空中でも出せるため空中ダッシュのように使える。プリティバーストは肉まんを食べて体力を回復する。 - 不知火舞
- 御札への願いはもちろん「アンディとの結婚」。叶わない前フリになっているのがひどい。
「小夜千鳥」→「龍炎舞」からさらにスパキャンでコンボを繋げられるが「鳳凰の舞」の暴発には注意。新技は陽炎の舞のように火柱を噴き上げる「緋鳥の舞」、巨大な扇でぶったたく「大鳥のはばたき」。プリティバーストは着物姿で挑発して相手のゲージを0にする。 - ユリ・サカザキ
- いつまでも半人前扱いをして認めてくれない兄への復讐のため大会に参加。
新技はMr.KARATEが援護攻撃した後にユリに説教する「ファミリータイズ」。アッパー技の手の形が一部チョキやパーになっていたり、「雷煌拳」はハンマーで殴る技になっている。プリティバーストはドリンクを飲んで一定時間攻撃力を上昇させる。 - レオナ
- 何かに苦しんでいる様子を案じたラルフ達の勧めで気晴らしとして大会に参加する。
覚醒時の顔になる演出が多い。「Vスラッシャー」の軌道がランダムでVの字以外に変化する。新技は爆弾を投げつける飛び道具「メガトンボム」、ダイナマイトを持たせて爆破するコマンド投げ「スーパーダイナマイト」、制服姿に変身し援護爆撃を要請する「ジェットストライカー」。プリティバーストは手刀を繰り出し、ヒットすると時間経過か自分が攻撃を受けるまで相手のガードを封じる。 - 一条あかり
- 召喚する妖怪が殆どオリジナルのものに入れ替わっており、泥田坊はチャン・コーハンに似た「髭入道」、清姫は「招き猫」、六合はロケットのような「天火」になっている。百鬼夜行に相当する「刻鬼・魑魅魍魎」は1ゲージ技で昇華対応と使い勝手がいい。その他の新技に丸まって画面内を跳ねまわる「明流・鞠つき」がある。プリティバーストは祈祷をし、一定時間乙女ゲージを高速回復させる。
- 色
- 『アスラ斬魔伝』終了後の時系列で参加。登場キャラクター中唯一の子持ちの母親である。
空対地投げ「蓮華舞」からの追加入力がパンチはピコハンで叩く「加行」、キックは素手で叩く「調伏」になっている。その他の新技に爆発と共に消えて地面から現れる「魔界転生」がある。プリティバーストは蛇を這わせる飛び道具を繰り出し、ヒットするとダメージを与えつつ体力を少量回復させる。 - ウィップ
- 中ボス。デフォルトキャラクター8人でQ.O.F.モードをクリアするか、80試合プレイで使用可能。
モーションにお遊び要素が無く、発売予定だった(後に中止)『KOF R-3』のキャラを先行登場させたものではないかと噂されている。プリティバーストは暴言のふきだしで攻撃し、ヒットすると一定時間ゲージ技を使用不能(暗転はするが何も起こらずゲージも消費しない)にする。 - ミスX
- 最終ボスにしてQ.O.F.の主催者。アイテムを全て集めるか、100試合プレイで使用可能。
プレイしたことが無くてもこのキャラの存在だけは知っている人も多いと思われる本作の象徴。相手を食う「八稚女」を始め一部の技では手にフォークを持っている。新技(?)はスクーターに乗って相手を轢く「裏九拾壱式・八束脛」。プリティバーストはギターを弾き語り、最後まで演奏すると相手を一定時間強制的に小ジャンプさせる。 - ユキ
- 乱入キャラクター。Q.O.F.モードを1ラウンドも取られずにクリアするか、150試合プレイで使用可能。
ミスXがシャレで送った招待状を受け取り、「Q.O.F.」をクイズ大会と勘違いして参加。何故戦えるのか作中に説明がない。必殺技はコミカルなものばかりだが、数が揃っており意外とバランスが良い。プリティバーストはハンバーガーを食べて体力を回復する。
関連動画
関連商品
関連リンク
関連項目
- エス・エヌ・ケイ / SNK
- ネオジオポケット
- SNKヒロインズ Tag Team Frenzy - 後年発売されたSNK女性キャラ(とミスX)を集めた格闘ゲーム
- ゲームのタイトル一覧
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