WipEout(ワイプアウト)とは、主にプレイステーションで発売されているレースゲームシリーズ。
概要
初代プレイステーションから続くレースゲームシリーズで、反重力技術が発達した近未来を舞台に、ミサイルや地雷といった豊富な火器によりライバルを一掃(ワイプアウト)して勝利を目指すゲームシステムが特徴。シリーズを通して、ハウスやテクノ、トランス、ドラムンベースといったクラブ音楽の大御所アーティストによる豪華な楽曲群を採用しているのも大きな売りである。今は亡きPsygnosis社(後のSCE Studio Liverpool)が開発。シリーズ初期作は独特で強烈なデザインのレコードジャケットで有名なThe Designers Republic社(以下TDR社)がアートディレクションを行っている。
日本においては知名度が低く、過去作のいくつかは未発売のものもあるが、レースとクラブ音楽の本場である欧州においては同ジャンルの人気シリーズF-ZEROと並び称されている。
シリーズ一覧
タイトル | 対応機種 | 特徴 |
WipEout | PS、セガサターン、PC | シリーズ第一作目。欧州にて1995年9月29日発売(日本では1996年3月22日発売)。 |
WipEout XL | PS、セガサターン、PC | バランス調整が図られ遊びやすくなった。欧州ではWipEout 2097というタイトル名。 |
WipEout 64 | Nintendo64 | 任天堂ハードにリリースされた唯一の作品。XLの一年後という設定でリーグ名が共通している。各チーム固有のスーパーウェポンが初登場。(日本未発売) |
WipEout 3 | PS | エネルギー消費でブーストが出来るハイパースラストがある唯一の作品。日本版には初版にない追加コース有り。更に過去コースを加えたSE版もあるが欧州限定。この作品以降、TDR社がデザイン担当から外れた。 |
WipEout Fusion | PS2 | 徐々に速度が上昇するなかで限界に挑むゾーンモードが初登場。シリーズでも異色な要素多数。スーパーウェポンがあるのはFusionと64のみ。(日本未発売) |
WipEout Pure | PSP | 初めて携帯機にリリースされた作品。空中でエネルギーを消費して加速するバレルロールが初登場。これ以降、よりストイックなゲーム性に進化。 |
WipEout Pulse | PSP、PS2 | 時系列で最も未来に位置する作品(2207年)。コースに張り付くマグストリップエリアが初登場(時系列最初期の2048にも存在するが禁止されたという後付け設定)。PS2版はPSP版のDLCを全て含んでいる。(日本未発売) |
WipEout HD | PS3 | PureとPulseから数コースずつHDリメイクしたもの。時系列は両者の間に設定されている。DLCのFuryパックで更にコースとモード、高性能機体が追加。 |
WipEout 2048 | PSVita | 時系列で最も昔に位置する作品(2048年)。この作品を最後に開発元のSCE Studio Liverpool(旧Psygnosis社)が閉鎖されてしまった。 |
WipEout Omega Collection | PS4、PSVR | HD(+Fury)と2048をリマスターしたもの。PSVR対応。PS4 Proでは4K解像度対応。 |
WipEout Merge | iOS、Android | モバイルデバイス専用。カードゲームのシステムを使ったレースマネージメントという今までと全く趣向の違うゲーム性になった。元はWipEout Rushというタイトル名だったが、後日何故かMergeに変更された。 |
ウェポン・アイテム
レースを彩る物騒な火器群。コース上にあるウェポンパッドを通過することであらかじめ設定してある確率からランダムに入手できる。撃つか、吸収してエネルギーを回復するかはあなた次第。アイテムはマ〇オカートほど強くはなく、有効なタイミングを見計らう腕前が試される。
ミサイル
ロックオン後に発射する追尾弾。コーナーに弱いので直線で使おう。
ロケット
直線上に三発発射する無誘導弾。複数の敵に当てることも出来れば、至近距離発射で大ダメージを狙う事も出来る。
プラズマ
長い溜めの後に、ゆっくり真っ直ぐ飛ぶ超高威力弾を発射。通常、当てるには高度な先読みが必要だが、狭い直線や混戦地帯では非常に有効。エネルギー回復量が多く、命中率が悪いためバレルロールの糧にされることも多い。南無。
クエイク
前方の長距離に衝撃波を発射、コース上にあるもの全てを破壊していく一発逆転ウェポン。クエイクの警告が聞こえた時にシールドを持っていなかったら自分の不運を呪おう。
マイン・ボム
マインは後方に5個の小機雷を設置、ボムは大きめの爆弾を1個設置する。モロに命中すれば大幅な遅れは必至なので見通しの悪いコーナーでは警告アナウンスに注意しよう。
キャノン
30発の弾丸を連射する。一発一発は弱いが、連続ヒットさせることで減速効果を発揮する。マインやボムを掃除することも出来る。
ターボ
ダッシュキ〇コ。使用すると一気に最高速を大幅オーバーしてスッ飛んでいくので制御不能にならないように注意。ショートカットやバレルロールチャンスを増やす上級テクニックにも必須。
シールド
ミサイルやらクエイクやら物騒なものから守ってくれる頼りになるヤツ。警告アナウンスが聞こえたら即座に使おう。作品によっては自動で使ってくれる見守り機能付きなことも。
オートパイロット
真剣レースに自動運転機能とはけしからん!・・・とはならず、頼りにされるアイテム。このシリーズには非常に難しいコーナーが多く含まれているので有効に使おう。シールド機能付きの作品も。
リーチビーム
ロックオン後に敵にビームを照射、エネルギーを吸収し続ける。敵機に近づくほど吸収速度が上がり、離れすぎるとビームが切れてしまう。
チーム一覧
様々な国籍、特徴を持つレーシングチームがある。ステータスの値はOmega CollectionにおけるFury追加機体に準拠。
チーム名 | 国籍 | スピード(最高速) | ターボ(加速) | ハンドリング | シールド |
FEISAR | EU | 80 | 85 | 100 | 80 |
AG-Systems | 日本 | 80 | 95 | 90 | 80 |
Auricom | アメリカ、カナダ | 90 | 75 | 70 | 90 |
Qirex | ロシア | 85 | 80 | 85 | 90 |
Piranha | ブラジル | 100 | 70 | 65 | 90 |
Goteki 45 | 太平洋諸島 | 80 | 100 | 75 | 80 |
Assegai | アフリカ連合 | 85 | 85 | 90 | 70 |
Icaras | イギリス | 100 | 75 | 75 | 60 |
EG-X | 中国、フィンランド | 85 | 90 | 75 | 70 |
Triakis | オーストラリア | 95 | 70 | 70 | 100 |
Harimau | マレーシア | 90 | 75 | 90 | 70 |
Mirage | アラブ首長国連邦 | 85 | 85 | 80 | 90 |
Tigron | ロシア | 100 | 75 | 70 | 70 |
Van-Über | ドイツ | 85 | 90 | 100 | 65 |
ゲームモード
作品によって若干内容に差があるが、ここではOmega CollectionにおけるHD、Furyの仕様に準拠。
シングルレース
通常のレース。ウェポン、アイテム、バレルロールを駆使して一位を目指す。
タイムトライアル
規定の周回数を走り、合計タイムを競う。ターボは周回ごとに入手でき、エネルギーは自動回復する。
スピードラップ
単周のタイムを競う。練習にも最適。ターボは周回ごとに入手でき、エネルギーは自動回復する。その周のタイムを破棄してターボを再入手できる便利機能もあるのでミスしたら使おう。
ゾーン
時間が経つほどに徐々にスピードが上昇していく中でどれほど長く生存できるかに挑戦する。全能力値がMAXの専用機体で挑むことになる。ブレーキやアクセルオフで減速することは出来ないが、一定時間ノーダメージでエネルギーを回復出来る。
ゾーンバトル
多人数で競うゾーンモード。ゾーンパッドを踏むことでゲージが貯まり、ブーストかシールドに使うことが出来る。ブーストをすることでゾーンカウントを進めることが出来、規定カウント到達で勝利。なお、ブースト使用時に障害物を生成するので、どんどん上昇するスピードの中、敵機の障害物を避けるか、シールドを使うか、カウントを進めるか判断していくことになる。
エリミネーター
ウェポンしか入手出来ないバトルモード。射撃命中・撃破ポイントを競う。ウェポン吸収でエネルギーを回復出来ないが、短時間シールドを張ることが出来る。エネルギーは周回すると少量回復する。なお、機体を高速転回させて逆走が可能。
デトネーター
特殊キャノン装備の専用マシンで挑む、徐々に難易度が上がるシューティングモード。連続ヒットでチェインボーナスが入り高得点を狙える。パッドを踏んで貯めるEMPは射撃だけでは捌ききることが出来ない終盤の切り札として使おう。
関連動画
関連音楽
関連項目
- 0
- 0pt