オニャンコポン(進撃の巨人) 単語


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オニャンコポン

3.8千文字の記事

オニャンコポンとは、漫画進撃の巨人』に登場するキャラクターである。

※本記事には同作に関するネタバレが含まれます。

概要

諫山創による漫画作品『進撃の巨人』に登場するキャラクター。「反マーレ義勇兵」という勢力に属する人物である。同作のアニメ版における担当声優は樋渡嗣。

クルーカットのような短髪型で、暗い色の肌と厚めの唇、すなわちいわゆる「黒人」らしい外見をしている男性

名前は「オニャンコポン」としか作品内で呼称されていない。「オニャンコポン」は西アフリカガーナコートジボワール)のアカン人の神話に登場する創造神/天空神の名として実在する言葉だが、彼のこの「オニャンコポン」がファーストネームなのか苗字なのかは作中で触れられないため厳密には不明。ただ、ファーストネームで呼び合う場面でも「オニャンコポン」と呼ばれていたのでおそらくファーストネームではないかと思われる。

同作の後半に入ったあたり、パラディ勢力によるマーレのレベリオ収容区への奇襲作戦の際に初登場した。その際にはパラディ勢力側の一員として、飛行船パイロットとしての役割を担っていた。その初登場シーンでは、ハンジ・ゾエから信頼して任せる旨の言葉をかけられ、それに対して力強く答えている(※後述)。

この初登場時には、詳しい出自やパラディ勢力に協力している理由などは明かされないままに突然わずかな台詞を発しただけのキャラクターであったが、名前がかなり特徴的なこともあって、初登場時にリアルタイムで作品を追いかけていた当時の作品ファンたちにも割と強い印を与えたようだ。

(※彼の名前オニャンコポン」は前述のように実在神話に由来する、ある意味格調高いものである。しかし日本語にはでて呼ぶ俗語にゃんこ」が存在し、それに丁寧語とするための接頭辞「お」とポップ語尾ポン」を付けた言葉のようにも聞こえるため、日本人にとってはかなりユーラスに感じられる)

その後に続いた話では、彼のシリアス背景も語られ、またハンジ・ゾエアルミン・アルレルトなどのキャラクターとの信頼関係を構築しつつ、物語大団円に向けて自らの力で活躍していく様子も描かれた。印的な台詞/シーンも複数あり、最終話でも登場する重要なレギュラーキャラクターとなった。

反マーレ派義勇兵

彼は「大マーレ侵略・併合された他出身者ら」を中心に構成される、「反マーレ義勇兵」の一員であった。

この義勇兵らは「ジークイェーガーから受け継いだフリッツの力と、パラディにある始祖の巨人の力(グリシャ・イェーガーがレイスから奪い、その後エレン・イェーガーに受け継がれたもの)を組み合わせることで、始祖の巨人の力、すなわち全ての巨人を操る術を取り戻し、その力をもってマーレに対抗する」ことを理念として謳い、ジークの意を受けたイェレナにより率いられていた。

マーレの調がパラディを訪れた際には、そのマーレ兵士として乗り込んでいたが、パラディ勢力がを包囲した際にマーレ軍を裏切って起。パラディ勢力に協力者として自分たち「義勇兵」を売り込んだ。その中で彼は鉄道や貿易港の建設に携わったり飛行船の操縦手としての役割を担ったりと活躍。その中でハンジ・ゾエとの信頼関係が成立していったようだ。

だが、ジークイェレナオニャンコポンなどの他の義勇兵にはせていたようだが上記の理念とは別の的「安楽死計画」を抱いており、彼ら義勇兵はあくまでその実行のための手段として利用されていたようだ。

イェレナがその意を明らかにしてアルミン・アルレルトコニー・スプリンガーなどを閉した際には、イェレナに逆らって殺されてしまうことを危惧してイェレナに付き従っていた。しかし後に「安楽死計画」への反対の意思を表明しつつ、彼らを解放する。

義勇兵組織の崩壊後

イェーガー」、すなわち「エレンに始祖の巨人の力を使用した大虐殺「地鳴らし」を発動させ、外の敵対勢力を一掃してもらおう」と考える者たちがパラディ内の実権を握った後には、義勇兵らの身柄はイェーガーによっておさえられてしまう。

エルディア人の緩やかな絶滅論む「安楽死計画」を企てていたイェレナは「イェーガー」により処刑宣告を受け、「安楽死計画」を知らなかった他の義勇兵らも「お前たちの故郷は「地鳴らし」で滅びるが、それでも々新生エルディア帝国に忠を誓うならエルディア人として受け入れる」との情な宣告を受ける。

これを受け入れることができなかったオニャンコポン抗議をあげつつ処刑されるところであったが、「地鳴らし」阻止を企てる一の一員となっていた「車力の巨人」の継承者「ピーク・フィンガー」の乱入と、「イェーガー」に付くふりをしていた「ジャン・キルシュタイン」の行動により、その処刑の場から退場させられたことで生きながらえた。

その後はその一に協力して、「地鳴らし」阻止のための活動への協力に尽力した。ハンジが身を捨てて超大型巨人を食い止めた際にも、滂沱のを流しつつも自らの役割にし、飛行艇を離陸させている。

その後、意識を失うような重症も負ったがエレン・イェーガーの討伐成功まで生存最終回ラストシーン近くでは、リヴァイ・アッカーマン、ガビ・ブラウンファルコ・グライスとともにを歩いている姿が描かれた。この背景には彼と同じく肌の色が濃く唇が厚い姿で描かれたキャラが数名見えるため、彼の故郷のかもしれないが、詳細は語られていないため不明である。

台詞/シーン抜粋

ハンジ・ゾエ「さぁ…頼んだよオニャンコポン

オニャンコポン「任せてくださいハンジさん!!」

オニャンコポン「このに最も必要なものを造りましょう これを「港」と言います」

コニー・スプリンガー「あぁ…「みなと」ね 子供達が喜ぶな」

ジャン・キルシュタイン「遊具じゃねえよ 混浴風呂もちゃんと作るんだろうな?」

サシャ・ブラウス温泉じゃありませんよエロガッパ これは美味しそうなモノですよね?」

オニャンコポン「…食べ物じゃない これは…」

ハンジ・ゾエを安全に停泊させる場所だね」

オニャンコポン「!」

ハンジ・ゾエ「なるほど… 鹵獲したを使っての外と交易ができるってわけか!」

オニャンコポン「その通りです!ハンジさん! これは世界と繋がる場所です!!」

ハンジ・ゾエすごいオニャンコポン!!」

サシャ・ブラウス「ところでオニャンポコンは何で肌がいのですか?」[1]

オニャンコポン
たちを創ったはこう考えた いろんながいた方が面いってな」
巨人になる人間ユミルの民」も同じさ たちは皆められたから存在する」

アルミン・アルレルト「…… らを作ったの?」

オニャンコポン
「「始祖ユミル」に力を与えた存在 すなわち神だ…」
「そう考える者もいる 考えるだけなら自由だろ?」

オニャンコポン
「何より! エルディア人の安楽死になんて協力したくない!! 俺たちはパラデ島を発展させて一緒にマーレを倒してほしかった!」
「そのためにすべてを捨ててに来た こののみんなのために尽くしてきた」
「それは…の島に未来があると信じていたからやれたんだ…!! 子は未来だ!! 安楽死計画が実現してしまったら!!…俺達がやってきたことは何になるんだ!?」
「…… 信じてくれ…」

アルミン・アルレルト「信じるよ」

コニー・スプリンガーアルミン…」

アルミン・アルレルト
「以前 君はこう言った ユミルの民を含め人々は求められたから存在する」
「色んながいた方が面いからだってね 君という人は まるでジークの思想に反した姿勢を見せてきた」
「君はずっとそういうだよ さぁ立ってオニャンコポン

オニャンコポン「…アルミン

ロック・フォルスター
「罪人の名はオニャンコポン!!」
「罪人は「安楽死計画」を知らずエルディアのためによく働いた!! だが!! エルディア帝国に従って生きるくらいなら死を選ぶと吐き捨てた!!」
「気が変わったなら今のうちに――」

オニャンコポン
「ハハハハ!!」
マーレから故郷を救うためエルディアに力を貸した!! それはあんた達のためでもあった!!」
「そして力を貸した結…俺の故郷は踏潰され俺の家族は皆殺しだ!! で!? 残ったのはできの悪排外主義者のクズ野郎供か!? ハハハハ!!」
お前らに媚びてまで生きるほどの価値はい!!」
突然差別に殺されることがどれほど理不尽なことか知ってるはずだろ!? どうしてあんた達がわからないんだ!!」

オニャンコポン
「絶対に辿り着いてみせる」
ハンジさんが紡いでくれたこの飛行艇… 最後の望み が必ず基地まで届けてみせる!! 必ずだ!!」

関連動画

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *彼の名前は「オニャンコポン」なのだが、このサシャの台詞でのみ「オニャンポコン」となっている。アニメでもこのセリフでは「オニャンポコン」と言っており、誤植ではなく「サシャが言い間違えている」という表現であるようだ。
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