オニャンコポンとは、漫画『進撃の巨人』に登場するキャラクターである。
※本記事には同作に関するネタバレが含まれます。
諫山創による漫画作品『進撃の巨人』に登場するキャラクター。「反マーレ派義勇兵」という勢力に属する人物である。同作のアニメ版における担当声優は樋渡宏嗣。
クルーカットのような短髪の髪型で、暗い色の肌と厚めの唇、すなわちいわゆる「黒人」らしい外見をしている男性。
名前は「オニャンコポン」としか作品内で呼称されていない。「オニャンコポン」は西アフリカ(ガーナ~コートジボワール)のアカン人の神話に登場する創造神/天空神の名として実在する言葉だが、彼のこの「オニャンコポン」がファーストネームなのか苗字なのかは作中で触れられないため厳密には不明。ただ、ファーストネームで呼び合う場面でも「オニャンコポン」と呼ばれていたのでおそらくファーストネームではないかと思われる。
同作の後半に入ったあたり、パラディ島勢力によるマーレのレベリオ収容区への奇襲作戦の際に初登場した。その際にはパラディ島勢力側の一員として、飛行船のパイロットとしての役割を担っていた。その初登場シーンでは、ハンジ・ゾエから信頼して任せる旨の言葉をかけられ、それに対して力強く答えている(※後述)。
この初登場時には、詳しい出自やパラディ島勢力に協力している理由などは明かされないままに突然わずかな台詞を発しただけのキャラクターであったが、名前がかなり特徴的なこともあって、初登場時にリアルタイムで作品を追いかけていた当時の作品ファンたちにも割と強い印象を与えたようだ。
(※彼の名前「オニャンコポン」は前述のように実在の神話に由来する、ある意味格調高いものである。しかし日本語には猫を愛でて呼ぶ俗語「にゃんこ」が存在し、それに丁寧語とするための接頭辞「お」とポップな語尾「ポン」を付けた言葉のようにも聞こえるため、日本人にとってはかなりユーモラスに感じられる)
その後に続いた話では、彼のシリアスな背景も語られ、またハンジ・ゾエやアルミン・アルレルトなどの主要キャラクターとの信頼関係を構築しつつ、物語の大団円に向けて自らの能力で活躍していく様子も描かれた。印象的な台詞/シーンも複数あり、最終話でも登場する重要なレギュラーキャラクターとなった。
彼は「大国マーレに侵略・併合された他国出身者ら」を中心に構成される、「反マーレ派義勇兵」の一員であった。
この義勇兵らは「ジーク・イェーガーが母から受け継いだフリッツ王家の力と、パラディ島にある始祖の巨人の力(グリシャ・イェーガーがレイス王家から奪い、その後エレン・イェーガーに受け継がれたもの)を組み合わせることで、始祖の巨人の真の力、すなわち全ての巨人を操る術を取り戻し、その力をもってマーレに対抗する」ことを理念として謳い、ジークの意を受けたイェレナにより率いられていた。
マーレの調査船がパラディ島を訪れた際には、その船にマーレ兵士として乗り込んでいたが、パラディ島勢力が船を包囲した際にマーレ軍を裏切って蜂起。パラディ島勢力に協力者として自分たち「義勇兵」を売り込んだ。その中で彼は鉄道や貿易港の建設に携わったり飛行船の操縦手としての役割を担ったりと活躍。その中でハンジ・ゾエとの信頼関係が成立していったようだ。
だが、ジークやイェレナはオニャンコポンなどの他の義勇兵には伏せていたようだが上記の理念とは別の真の目的「安楽死計画」を抱いており、彼ら義勇兵はあくまでその実行のための手段として利用されていたようだ。
イェレナがその真意を明らかにしてアルミン・アルレルトやコニー・スプリンガーなどを幽閉した際には、イェレナに逆らって殺されてしまうことを危惧してイェレナに付き従っていた。しかし後に「安楽死計画」への反対の意思を表明しつつ、彼らを解放する。
「イェーガー派」、すなわち「エレンに始祖の巨人の力を使用した大虐殺「地鳴らし」を発動させ、島外の敵対勢力を一掃してもらおう」と考える者たちがパラディ島内の実権を握った後には、義勇兵らの身柄はイェーガー派によっておさえられてしまう。
エルディア人の緩やかな絶滅を目論む「安楽死計画」を企てていたイェレナは「イェーガー派」により処刑宣告を受け、「安楽死計画」を知らなかった他の義勇兵らも「お前たちの故郷は「地鳴らし」で滅びるが、それでも我々新生エルディア帝国に忠誠を誓うならエルディア人として受け入れる」との無情な宣告を受ける。
これを受け入れることができなかったオニャンコポンは抗議の声をあげつつ処刑されるところであったが、「地鳴らし」阻止を企てる一派の一員となっていた「車力の巨人」の継承者「ピーク・フィンガー」の乱入と、「イェーガー派」に付くふりをしていた「ジャン・キルシュタイン」の行動により、その処刑の場から退場させられたことで生きながらえた。
その後はその一派に協力して、「地鳴らし」阻止のための活動への協力に尽力した。ハンジが身を捨てて超大型巨人を食い止めた際にも、滂沱の涙を流しつつも自らの役割に徹し、飛行艇を離陸させている。
その後、意識を失うような重症も負ったがエレン・イェーガーの討伐成功まで生存。最終回のラストシーン近くでは、リヴァイ・アッカーマン、ガビ・ブラウン、ファルコ・グライスとともに街を歩いている姿が描かれた。この街の背景には彼と同じく肌の色が濃く唇が厚い姿で描かれたキャラが数名見えるため、彼の故郷の国かもしれないが、詳細は語られていないため不明である。
オニャンコポン「この島に最も必要なものを造りましょう これを「港」と言います」
コニー・スプリンガー「あぁ…「みなと」ね 子供達が喜ぶな」
ジャン・キルシュタイン「遊具じゃねえよ 混浴風呂もちゃんと作るんだろうな?」
サシャ・ブラウス「温泉じゃありませんよエロガッパ これは美味しそうなモノですよね?」
オニャンコポン「!」
ハンジ・ゾエ「なるほど… 鹵獲した船を使って海の外と交易ができるってわけか!」
サシャ・ブラウス「ところでオニャンポコンは何で肌が黒いのですか?」[1]
オニャンコポン
「俺たちを創った奴はこう考えた いろんな奴がいた方が面白いってな」
「巨人になる人間「ユミルの民」も同じさ 俺たちは皆求められたから存在する」アルミン・アルレルト「…… 誰が僕らを作ったの?」
オニャンコポン
「何より! エルディア人の安楽死になんて協力したくない!! 俺たちはパラディ島を発展させて一緒にマーレを倒してほしかった!」
「そのためにすべてを捨てて島に来た この島のみんなのために尽くしてきた」
「それは…この島に未来があると信じていたからやれたんだ…!! 子供は未来だ!! 安楽死計画が実現してしまったら!!…俺達がやってきたことは何になるんだ!?」
「…… 信じてくれ…」アルミン・アルレルト「信じるよ」
アルミン・アルレルト
「以前 君はこう言った ユミルの民を含め人々は皆求められたから存在する」
「色んな奴がいた方が面白いからだってね 君という人は まるでジークの思想に反した姿勢を見せてきた」
「君はずっとそういう奴だよ さぁ立ってオニャンコポン」
フロック・フォルスター
「罪人の名はオニャンコポン!!」
「罪人は「安楽死計画」を知らずエルディアのためによく働いた!! だが!! エルディア帝国に従って生きるくらいなら死を選ぶと吐き捨てた!!」
「気が変わったなら今のうちに――」オニャンコポン
「ハハハハ!!」
「俺はマーレから故郷を救うためエルディアに力を貸した!! それはあんた達のためでもあった!!」
「そして力を貸した結果…俺の故郷は踏み潰され俺の家族は皆殺しだ!! で!? 残ったのはできの悪い排外主義者のクズ野郎供か!? ハハハハ!!」
「お前らに媚びてまで生きるほどの価値は無い!!」
「突然無差別に殺されることがどれほど理不尽なことか知ってるはずだろ!? どうしてあんた達がわからないんだ!!」
オニャンコポン
「絶対に辿り着いてみせる」
「ハンジさんが紡いでくれたこの飛行艇… 最後の望み 俺が必ず基地まで届けてみせる!! 必ずだ!!」
掲示板
24 ななしのよっしん
2024/01/01(月) 21:48:47 ID: DGaIIn07qm
最初に名前聴いた時聞き間違いかと思いそのあとはしばらくの間あだ名だと思ってた
25 ななしのよっしん
2025/01/19(日) 09:22:57 ID: Ql2rit36Rq
>>20
結局、殺される前に殺すしかなかったってだけ話。
そもそも、パラディ島が出来の悪い排外主義者の集まりだとしても、それは外の世界の人達がその出来の悪い排外主義者の集まりだからパラディ島は排外主義者にならなざるを得なかっただけでしかない(その結果、交渉の余地が無くなり地ならししか選択肢が無くなった)。オニャンコポン個人はともかくとして外の世界の人間達に対するブーメランが刺さっている。
26 ななしのよっしん
2025/11/26(水) 18:41:24 ID: 40yGuUapFC
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最終更新:2025/12/13(土) 18:00
最終更新:2025/12/13(土) 17:00
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