キュアエンプレスとは (キュアエンプレスとは) [単語記事]

キュアエンプレスとは、アニメ「ドキドキ！プリキュア」に登場する過去のプリキュアである。
担当声優は飯塚雅弓。

概要

今から約1万年前の世界で活躍していた伝説のプリキュア。ドキドキ！プリキュアのアイテムである三種の神器のひとつ、「水晶の鏡（マジカルラブリーパッド）」を武器に、2人の仲間であるプリキュア（後述）と共に、宇宙を支配していた闇の勢力と戦っていた。エンプレス（Empress）を日本語訳すると女帝・皇后であり、トランプのクイーンに相当する名称である。1万年前にプロトジコチューと戦い、どんなに絶望的な状況でも決して諦めず、何度でも立ち上がり、その姿はプロトジコチューを畏怖させた。

メラン（後述）の回想シーンで登場。顔や衣装の一部が映るに留まったため、髪は緑色であることや、キュアマーチの変身前である緑川なおに近い雰囲気を持つ事以外、全体の容姿は明らかにされていなかったが、『ドキドキ!プリキュアオフィシャルコンプリートブック』にて、後姿を含む全体の容姿が公開された。

遠い昔のプリキュアであるため既に故人であり、彼女が生きた証として残っているのは、今やメランが建てたと思われる小さな墓石だけである。闇の勢力との戦いで殉職したのか、それとも戦いに勝利した後にこの離島で余生を送ったのかは不明である。いずれにせよ、相棒のコロンに先立たれたキュアムーンライトとは逆に、自身が既に亡くなりパートナー妖精のみ生き残っているプリキュアは彼女が初めてとなる。

なお、キュアエンプレス以外の二人のプリキュアについては、本放送中はシルエットのみで、名前も不明であったが、『ドキドキ!プリキュアオフィシャルコンプリートブック』にて、容姿は不明だが、「光の槍（ミラクルドラゴングレイブ）」を使用するプリキュアが『キュアマジシャン』、「黄金の冠（エターナルゴールデンクラウン）」を使用するプリキュアが『キュアプリーステス』である事が明かされている。ちなみに、二人の元ネタもキュアエンプレス同様、タロットカードの『Magic ian（魔術師）』『Priest ess（女教皇』）からきている。

メラン

キュアエンプレスのパートナー妖精。担当声優は松岡洋子。

普段は亀のような姿（どことなく、沖縄や奄美諸島の老女のような外見をしている）だが、変身すると巨大なドラゴンとなる。人里離れた無人島の洞窟で、水晶の鏡を長年守り続けていた。

水晶の鏡を使うに相応しいか、キュアエース達への試練として現在のプリキュアと戦う。現役で戦っていた頃から1万年経ってもその力は全く衰えておらず、5人を圧倒する。マナ達が再戦を申し込んだ後も優位なペースを崩さなかったが、キュアハートの何事にも諦めない姿勢に、キュアエンプレスの面影を感じ取り、水晶の鏡を譲った。

マナからは一緒に来るよう誘われたが、自身が高齢であることと新しい時代は若きプリキュアが切り開くべきと考えていることから、帰路に就くマナ達を見送り、キュアエンプレスの菩提を弔う生活に戻った。

演じた松岡洋子は、映画プリキュア第1作となる「映画ふたりはプリキュアMaxHeart」で、希望の園の妖精スクエアを演じている。また、ゲゲゲの鬼太郎で鬼太郎を演じた声優がプリキュアに出演したのは、初代の野沢雅子（雪城さなえ役）、4代目の高山みなみ（ダークプリキュア役）に続き3人目である。

声優ネタ

キュアエンプレスの声を担当した飯塚雅弓は、これまでにも「ふたりはプリキュア」の小田島友華や、「フレッシュプリキュア！」のミユキさんを演じている（~~あと、プリキュアじゃない別のアニメのまこぴーを演じている~~）。
特に後者のミユキさんは4人目のプリキュアに間違えられたことで有名であり、（実際の本人はプリキュアになりたかったわけではないのに）プリキュアになり損ねたミスリード要員として、二次創作では不憫な扱いを受けていた。

しかし今回、飯塚雅弓が過去のプリキュアを演じたことから、ミユキさんの前世がキュアエンプレスだった（逆に言えば、キュアエンプレスが転生してミユキさんになった）という新しいネタが作られるようになった。
もちろん中の人繋がりによる後付け設定だが、タルトがミスリードしたのは「かつてのプリキュアだったから」というフォローが付き、プリキュアに選ばれなかったのも、もう充分プリキュアとして戦ったため、プリキュアオールスターズ NS2の坂上あゆみ（キュアエコー）のように、戦いとは関係の無い普通の女性になったという肯定的な考えもできるようになった。いずれにせよ、これでミユキさんが今までに比べれば、二次創作の扱いで幾分報われるようになることであろう。