フークピグマリオン(Fuku Pygmalion)は2021年生まれの名古屋競馬場所属の競走馬である。芦毛のセン馬。馬名の意味は冠名+ピグマリオン効果より。
獲得したタイトル
2023年:愛知県競馬組合表彰(2歳馬部門)
父ラニは日本馬で初めてアメリカ三冠を完走した馬で母エイシンサンタフェは米国産馬の地方馬で園田の下級戦を9戦して3勝した。母父Zensationalはクレーミング競走からG1を3連勝した短距離馬で父としてはアルゼンチンのG1馬を2頭出しており、母父としては本馬の他に青葉賞2着馬やたんぽぽ賞2着馬を輩出している。
2024年4月14日に日高町の西野春樹牧場に母の5番仔として生まれ、福岡隆史氏の所有馬となると門別競馬場の柳沢好美厩舎に入厩。5月16日の能力試験を合格した。
デビュー戦(この頃には去勢済)となるJRA認定新馬では最低人気な上に出遅れてしまったが直線で脚を伸ばして4着に入る。そこから非認定戦の未勝利戦を3戦してようやく初勝利を掴むと名古屋競馬場への移籍を決定する。
名古屋競馬場の宇土秀樹厩舎に転入すると条件戦を2戦し1勝2着1回と好走すると特別戦に出走する。ここでは金沢の重賞3着馬に続く2番人気に支持されるも出遅れた上にソラを使った事もあって直線よく追い込んだが突き放された4着。(この時騎乗していた今井貴大騎手[1]は数戦後に主戦騎手と成り三冠レースを共にする)
特別戦でフークピグマリオンは躓いてしまったが陣営は能力はあると見込んでいたのかここでは重賞ゴールドウィング賞に出走させる。(鞍上は若手の塚本征吾騎手)ここには元門別馬でネクストスター名古屋を圧勝したミトノユニヴァースに当地のJRA認定戦を勝ったウインジャックとニジイロハーピー、門別から転入してから3連対中のラニ産駒のウルラニなどがいた。
レースは向こう正面から捲っていき3コーナーで先頭に並ぶと一度はミトノユニヴァースが突き放しにかかるがフークピグマリオンは二の脚を使って再加速、ゴール手前で差し切って勝利。このレースが本馬とオーナーの重賞初制覇。
こうして名古屋の2歳強豪を打ち破って重賞馬となったフークピグマリオンはさらなる高みを目指して年末の笠松重賞ライデンリーダー記念には向かわずに地元の古馬に戦いを挑む。[2]
初めての対古馬挑戦となったレースは扶桑特別A4。メンバーは近走A級戦で勝利した馬もいたし斤量差は僅か牡馬と比べて僅か1kg(何なら一部はフークピグマリオンより軽かった)と大してアドバンテージは無かったが好位追走から直線差し切りという王道の競馬で1 1/2馬身差付けて勝利。前走よりタイムも縮めてさらなる成長を見せた。
こうして2歳を終えたフークピグマリオンはその実績を評価されゴールドウィング賞後ライデンリーダー記念を勝利したミトノユニヴァースと共にこの年の愛知県競馬組合の2歳馬部門で表彰された。
年が明けて3歳になったフークピグマリオンは東海の三冠路線を目標に1月に行われる3歳重賞新春ペガサスカップ(名古屋1700m)に出走する。主な馬はミトノユニヴァースに加えてライデンリーダー記念4着のサンデーロウリュウ、門別から移籍後特別戦を3連勝中のスティールアクターなど。レースは向こう正面で後方から捲りあげようとするが中団後方にから同じように捲りに打って出たミトノユニヴァースに上がり2位の脚でまとめられて2着。先行策から3コーナー先頭押し切りを図るスティールアクターこそ差し切れたが…
陣営は2走目を3歳の西日本地区交流重賞のスプリングカップ(名古屋1700m)に定める。ここはミトノユニヴァースやスティールアクターに加えてJRA交流戦2着馬ベアサクシードに笠松から元中央の1勝馬キャッシュブリッツ、兵庫からは2歳重賞を勝った後の兵庫優駿馬マルカイグアスが参戦。
レースは3番手につけたスティールアクターをマークする形で先行し、向こう正面始めからスパートをかけるがスティールアクターにどうしても届かず突き放されていき最後にマルカイグアスにも差されて3着。3馬身差突き放される完敗だった。
陣営は更にもうひと叩きと3歳短距離の東海・北陸交流重賞のネクストスター中日本(名古屋1500m)への出走を決定。(この時に鞍上は今井騎手に戻っている)
ここには笠松重賞ゴールドジュニア、準重賞2勝と三連勝中のミトノウォリアーに兵庫クイーンセレクションを勝ってきたニジイロハーピーらに加えて笠松からネクストスター笠松勝ち馬のワラシベチョウジャ、ゴールドジュニア2着や古馬B4勝ちなどの実績を持つクリスタライズが、金沢からは無敗でネクストスター金沢を制したダヴァンティがいた。(スティールアクターも出ようとしたが疾病で出走取消)
レースは向こう正面で捲って直線で先行抜け出しを図るミトノウォリアーを二の脚を使って差し切り勝利。この時3着には4馬身差を付けていた。
こうして復活を遂げたフークピグマリオンはいよいよ東海三冠の第1戦駿蹄賞(名古屋2000m)に出走する。ここにはミトノウォリアーとスティールアクターに加えて特別戦とトライアルの笠松プリンシパルカップを圧勝したキャッシュブリッツ、特別戦を2連勝したロイヤルストレートなどがいた。(ミトノユニヴァースは兵庫に移籍)
レースは他の有力馬が単騎逃げを図るロイヤルストレートを伺う形で先行する中で中団に付けると3コーナーでゴチャついた先行馬達を交わし、ミトノウォリアーとスティールアクターに並んで直線に突入。そのまま他馬とは桁違いの末脚で突き放していき2着に6馬身差付けて圧勝。2.09.7というタイムは2000m施工でのレースレコードだった。
こうして一冠目を制したフークピグマリオンは特に1戦叩いたりせずに東海優駿(名古屋2100m)に出走。ここにはミトノウォリアーにキャッシュブリッツ、駿蹄賞2着のベアサクシード、東海クイーンカップ、のじぎく賞と他地区の牝馬重賞を勝ってきたニジイロハーピー、特別戦3連勝中のチェイスザウィンドなどがいたが単勝1.2倍の圧倒的1番人気に支持された。
レースは駿蹄賞の様な行きっぷりを見せず、中枠だった事や前走の圧勝もあってか他馬が徹底してフークピグマリオンをマークしたことでほぼ全ての馬に囲まれた形[3]となってしまう。中々外に出れずに向こう正面に入ると左側は開いたがそこにいた馬達が前に出て壁となっていた。何とか突破し3コーナーで先団に追いつき直線入口ではニジイロハーピーと一時は並ぶがそこから外側に向かって蛇行する。しかし今井騎手が軌道を修正すると再び脚を伸ばして粘るニジイロハーピーを差し切り勝利。東海二冠を達成した。2.17.7というタイムは昨年の無敗東海ダービー馬セブンカラーズをも上回る物であった。
そしてフークピグマリオンは三冠最終戦である岐阜金賞(笠松1900m)に出走。(これが笠松初出走)
ミトノウォリアーやニジイロハーピーは回避しキャッシュブリッツとスティールアクター、準重賞を勝ったカルテメトレスが主な対抗馬となった。
レースは先行5番手の位置を確保するが折り合いが付かずに暴れてしまう。正面スタンド前で落ち着いたと思いきや向こう正面でソラを使い始めると無駄に消耗してしまうが直線入口では何とか先頭に立つが直線では蛇行を始めてしまう。一度は内側のサウンドノバに差されるも今井騎手が何とか気合を入れ直してハナ差差し返して勝利。東海三冠を達成、6頭目の東海三冠馬となった。[4]
更に陣営はフークピグマリオンを全国交流重賞の秋の鞍に出走させる。ここでは門別の重賞3勝馬ヴィヴィアンエイトや大井で3戦無敗のマスターオブライフに負ける3番人気になるものの低評価を嘲笑う様に楽勝。この勝利により今井騎手は東海三冠に続いて名古屋三冠を達成。エムエスクイーン、トミケンシャイリに続く3度目の名古屋三冠達成となった。
こうして他地区の馬を蹴散らし三冠馬の威信を見せつけたフークピグマリオンは今度は他地区に乗り込んでやろうと言わんばかりに園田競馬場の全国交流重賞楠賞への出走を決める。ここでは高知の三冠を達成したプリフロオールインに古馬重賞含めて重賞を4勝しているストリーム、岩手の二冠馬フジユージーン、兵庫チャンピオンシップ4着馬でネクストスター東日本を勝ったギガースら強豪と共に5強を形成。
フークピグマリオンはその気性が懸念されたか5強で最も低い5番人気に置かれる。
レースでは中団につけると向こう正面から捲りあげて3コーナーから先団に取り付くも直線でまたしてもソラを使ってしまい、5着に敗れてしまう。
その後は笠松へ赴き古馬混合重賞のウインター争覇に出走しキャッシュブリッツや一昨年の東海三冠を好走したイイネイイネイイネらを撃破し、年末の東海ゴールドカップに出走する。[5]
初の2500mという長距離戦ではあるがそこは流石東海三冠馬。ここでも一番人気…では無かった。今年の大沼S(中央ダート1700mのL)を勝って笠松に移籍してきたサヴァに次ぐ二番人気に支持された。
レースではアンタンスルフレ[6]のスローペースの逃げを遠目に見つめられる中団に構え、3コーナー手前で動き出すと直線でアンタンスルフレとのマッチレースに持ち込み、最後に抜け出して勝利した。
| ラニ 2013 芦毛 |
Tapit 2001 芦毛 |
Pulpit | A.P. Indy |
| Preach | |||
| Tap Your Heels | Unbridled | ||
| Ruby Slippers | |||
| ヘヴンリーロマンス 2000 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
| Wishing Well | |||
| ファーストアクト | Sadler's Wells | ||
| Arkadina | |||
| エイシンサンタフェ 2012 芦毛 FNo.9-e |
Zensational 2006 芦毛 |
Unbridled's Song | Unbridled |
| Trolley Song | |||
| Joke | Phone Trick | ||
| Tour | |||
| Time Is Tight 2004 黒鹿毛 |
Crafty Prospector | Mr. Prospector | |
| Real Crafty Lady | |||
| Duchess Kiss | Cox's Ridge | ||
| A Kiss for Luck |
クロス:Unbridled12.50% 4×4 Mr. Prospector9.38% 5×4
掲示板
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最終更新:2025/12/10(水) 21:00
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