Blameとは英単語の一つで、「非難する」「責任を負わせる」といった意味の動詞、もしくは「非難」「責任」「罪」といった意味の名詞である。
本項では、この単語をそのまま馬名とする2006年生まれのアメリカの競走馬・ブレイムについて記述する。
名牝ゼニヤッタに生涯唯一の黒星を付けたが、単なるヒールでは終わらない実力も兼ね備えていた。
父Arch、母Liable、母父Seeking the Goldという血統。
父アーチはラストランのBCクラシックこそ大敗したがそれ以外はGI1勝を含め6戦5勝2着1回と安定した成績を残している。アーチの母の全妹には阪神3歳牝馬Sを勝った*ヤマニンパラダイスがいる。
母ライアブルは15戦6勝で重賞未勝利だが、その祖母はNureyevやFairy Bridge(*フェアリーキング、Sadler's Wellsの母)を出したSpecialという良血。
母父シーキングザゴールドは詰めが甘いところがありGI2勝を挙げたものの勝ちきれないレースも多かったが、種牡馬としては大活躍を収めている。
本馬はクレイボーンファームとアデル・B.ディルシュナイダーという人物の共同生産所有馬としてアルバート・M・ストールJr.調教師に預けられた。
2歳9月のデビュー戦で3着の後、翌月の次戦を勝ち上がり、2歳時はこれで終え2戦1勝だった。
3歳時は三冠競走が全て終わった6月に復帰し、初戦の一般競走で3着の後次戦の一般競走を勝利した。続けて非重賞のカーリンSを勝利し、初重賞出走となるスーパーダービー(GII)ではUAEダービー馬Regal Ransomの2着となった。続く10月のファイエットS(GII)を勝利し、重賞初制覇をマークした。更に11月のクラークハンデキャップ(GII)ではGI5勝を挙げていたEinsteinやGIは1勝のみだが前年のプリークネスSなど2着が3回あったMacho Againなどを破って連勝し、3歳時は6戦4勝で終えた。
4歳初戦はプリークネスSのアンダーカードであるウィリアム・ドナルド・シェーファーS(GIII)で迎え、中団からしっかり抜けて勝利した。続くスティーヴン・フォスターハンデキャップ(GI・9ハロン)では関節に慢性の不安を抱えながらデビュー戦8着のみの5戦4勝でGII勝ちを挙げた*バトルプランが1番人気に推され、スローで逃げた同馬が一旦はブレイムを含む後続を突き放したが、ブレイムがここから勢いよく追い込んで3/4馬身差で差し切り勝利した。
その後は約2ヶ月空けてホイットニーハンデキャップ(GI・9ハロン)に出走。GI2勝を含む3連勝中のQuality Roadが単勝1.5倍の断然人気に推されたが、逃げた同馬をゴール前でアタマ差で交わし、これで5連勝とした。しかし続くジョッキークラブゴールドカップではスローペースで逃げたHaynesfieldに翻弄されて4馬身差を付けられた2着に敗れ、連勝はストップしてしまった。
続くブリーダーズカップ・クラシックでは、日本から遠征したエスポワールシチー、中間にウッドワードSを圧勝したQuality Road、プリークネスSなどGI5勝を挙げていた3歳牡馬トップのLookin at Luckyなどが出走したが、最大の目玉はここまで前年のこのレースなどGI13勝を含む19戦19勝という成績を残していた女傑Zenyattaだった。Zenyattaが単勝2.0倍で1番人気、Lookin at Luckyが5.9倍で2番人気、本馬が6.2倍で3番人気となった。
ただでさえ出遅れ癖のあるZenyattaが普段以上に出遅れ最後方に置かれる中、ブレイムは中団につけてレースを進めた。Quality Roadやエスポワールシチーなど4頭がミドルペースで先行したが、競り合ったのが災いしたか先行勢は4角で失速。一旦先頭を伺ったエスポワールシチーを含めて先行勢は直線入口で総崩れとなり、一緒になって上がってきたLookin at Luckyを残り300ヤード地点で振り切ったブレイムが先頭に立った。そこへ後方からZenyattaが物凄い勢いで飛んできたが、粘り腰を見せたブレイムがアタマ一つ早くゴール板を通過。Zenyattaに初黒星をつけ、同時に創設100周年を迎えたクレイボーンファームに初のBCクラシックのタイトルを贈った。
本馬はこれをラストランとして引退した。通算成績は13戦9勝・GI3勝で、2010年のエクリプス賞最優秀古馬牡馬に選出された。
引退後はクレイボーンファームで種牡馬入りし、初年度から100頭強の繁殖牝馬を集め続けている。初年度産駒から重賞馬が出たほか、2017年には3世代目のSengaがディアヌ賞を勝利しGI勝ちを挙げるなど、まずまずの成績を残している。日本では2020年のアーカンソーダービーを無敗で制したものの故障で三冠競走に出走出来ず引退した*ナダルが種牡馬として導入されている。
Blameの血統 | |||
Arch 1995 黒鹿毛 |
Kris S. 1977 黒鹿毛 |
Roberto | Hail to Reason |
Bramalea | |||
Sharp Queen | Princequillo | ||
Bridgework | |||
Aurora 1988 鹿毛 |
Danzig | Northern Dancer | |
Pas de Nom | |||
Althea | Alydar | ||
Courtly Dee | |||
Liable 1995 鹿毛 FNo.5-h |
Seeking the Gold 1985 鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native |
Gold Digger | |||
Con Game | Buckpasser | ||
Broadway | |||
Bound 1984 鹿毛 |
Nijinsky II | Northern Dancer | |
Flaming Page | |||
Special | Forli | ||
Thong | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Northern Dancer 4×4(12.5%)、Raise a Native 5×4(9.38%)、Nashua 5×5(6.25%)
掲示板
急上昇ワード改
最終更新:2024/11/09(土) 09:00
最終更新:2024/11/09(土) 09:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。