蛮野天十郎(ばんの てんじゅうろう)とは、特撮ドラマ「仮面ライダードライブ」に登場する科学者である。
演:森田成一
ブレンロイミュードの所持していたタブレットに存在していた意識体。そして詩島霧子と詩島剛の実の父親でもある。
剛は彼をロイミュードから奪うために一時期ロイミュード側に潜伏していた。
機械に意識が保存されているという事実は、ベルトさんの現状と似通っており、それをベルトさんは「ドライブドライバーの技術を盗んだ」と断じている。
「ロイミュードの全てが分かる究極の頭脳」と言われており、その言葉通りロイミュードの生みの親。生前の彼は自らの生んだロイミュードによって処刑されている。
先述の通り一時期剛と行動を共にしており、ベルトさんとの共闘を拒む彼の姿勢を尊重してか剛は未だ特状課と距離を置いていた。
しかし39話にて、遂に自ら特状課に潜入。ベルトさんの剥き出しな敵意を他所に、特状課に自らの正体を明かし、協力を要請するが・・・。
同39話にて、突如としてライドブースターのコントロールを強奪。
ドライブピットを荒らしまわって逃走、仮面ライダーたちに急襲を仕掛けドライブを変身解除に追い込んだ上で、自らの手先であるロイミュードにベルトさんを強奪させる。
その目的はベルトさん=ドライブドライバーの複製。自らのアジトに持ち帰ったドライブドライバーを複製し自らの意識を移しただけでなく、進ノ介がベルトさんを奪い返した時にはドライブドライバーは既に蛮野に改造されていて・・・
その後も、メディックの超進化を手助けすると嘯き、実際は超進化を果たした際メディックに施した細工により自らの操り人形に堕としてしまうなど、そのやり口は人類のみならずロイミュードにすら受け入れられないものである。
メディックの超進化により約束の数が揃ったと断言する蛮野だが、遂にハートは蛮野に対し本格的な手段に出る・・・
かつて存命時はクリム・スタインベルトの親友であった。
機械生命体ロイミュードを開発しており、クリムの研究成果である超駆動機関『コア・ドライビア』を搭載させてもらえないかとクリムに懇願し、結果ロイミュードを完成させてしまう。
しかし、蛮野はその仲を決裂させる決定的な事態を引き起こしてしまう。
15年前、とある青年実業家は蛮野の研究への出資の話を断った。
それに腹を立てた蛮野は、その青年実業家の姿をロイミュードに複製させ、そのロイミュードに対して実験という名の拷問、八つ当たりをしていた。
その蛮行を目撃したクリムは蛮野を見限り突き放す。が、蛮野の暴走は止まらず、ロイミュードに悪の心を植え付け、結果的にロイミュードを進化させてしまう。
なお、この時に青年実業家の姿を複製させられたのがハートロイミュードである。
その性格は傲慢で独善的。他人を平然と見下し、自分を受け入れない人間へ復讐を働こうとしている。
機械に己の魂を移した後でもそれは変わらず、人類・ロイミュード双方の大敵である。
蛮野に手を貸してしまったことを未だに悔いて、その死後も事態解決のために奔走しているクリムとは違い、彼は自分の行いに何一つ罪悪感など感じていない。
なお、担当声優の森田成一氏は生前の蛮野も顔出しで演じている。
これはクリム・スタインベルトを担当したクリス・ペプラーと同じである。
ベルトに自らの意識を移し、ロイミュードの身体を手に入れ、後述のゴルドドライブとなった蛮野。
その目的は、クリムのコピーであったロイミュード004に製作させた「シグマサーキュラー」(CV:藤村歩)による第二のグローバルフリーズ。だが蛮野の目的は全世界の静止に留まらない。その真の目的は、シグマサーキュラーに搭載されたもう一つの能力「人類のデータ化」である。
後述の通り、実際彼は人類をデータ化することができる。この技術を用いてロイミュード同様に全人類をデータ化、さらに肉体を与えるかどうかすら己が管理することにより、事実上自らの理想世界を構築する世界征服を行おうとした。
第一段階として、「約束の地」と称した場所で超進化態ロイミュード4体の力をシグマサーキュラーに注ぐ。このとき発生する余剰エネルギーをメディック一人に逆流させ爆散させることで、自身へのロイミュードの反逆を根絶するという、蛮野からすれば一石二鳥の蛮行であった。メディックを自らの傀儡としたのもこれが目的であったが、その目論見を看破したブレンの捨て身の作戦により失敗に終わる。
この時ロイミュード004も余波で爆発四散したが、シグマサーキュラーの段階が進んだことで有頂天になっていた蛮野は意に介さず、真の約束の地へと向かった。最初の場所は単に周囲を出し抜くためのダミーに過ぎなかった。
実際の約束の地とは、グローバルフリーズ跡地に建てられた特防センタービル。
同ビルを占拠、その最上階にシグマサーキュラーを配置し、センタービルのエネルギーを吸わせることでシグマサーキュラーを完全に覚醒させようとする。
その前に立ち塞がった仮面ライダーとハート・メディック両名は共同戦線を張る。そのうち蛮野の相手を買って出た剛に対し、仮にも自らの息子であるにも関わらず「自分の生み出したものの中で一番の不出来だった」と断言している。
蛮野の電磁フィールドから他の者達を救うために負傷し、それを押して出撃していた剛は蛮野を止められるような状態ではなかった。
しかし、剛を庇い蛮野に特攻したチェイス・・・その想いが剛に宿った時、蛮野が想像し得なかった事態が発生した。
本来仮面ライダーマッハでは有りえないイレギュラーな変身を果たした剛は「仮面ライダーチェイサーマッハ」という未知の形態に変化。
チェイスの死にざまを「無駄死に」と侮辱していた蛮野は、皮肉にもその死が剛にもたらした奇跡の力により圧倒されていき、超重加速もバイラルコアの力で凌がれ、必殺技の撃ち合いは剛に真っ向から破られて遂にロイミュードのボディは爆発四散した。
全てを失ってなお、ドライバーは稼動しており、グローバルフリーズのどさくさに紛れて機能を回復させようとした蛮野だったが、その前には「超重加速に対応したシフトデッドヒートを所持していた」剛の姿、そして彼の手にはフルスロットルに達したシンゴウアックス―――
《イッテイーヨ!》
振り上げられたシンゴウアックス。
傲慢な態度のままで醜く命乞いをする蛮野だったが、最早剛には聞く理由は欠片もなく、無慈悲に振り下ろされた刃によりベルトは大破。こうして他者を見下し、他者を利用し、他者を弄んだ蛮野は、その弄んだ者たちの感情―――愛、友情、そしてそれらを弄ばれたことによる正しき怒りのもと、断罪されたのだった。
以上のように、蛮野は「仮面ライダードライブ」という作品の中で、ロイミュードではないにも関わらず唯一死亡退場という末路を迎える存在となった。
しかし、そもそも蛮野という男は先述の通り一度死亡しており、残っていた存在もデータとして移植された意識のみであり、純粋な人間として該当させられるかは疑わしい。その辿った経緯、人の身を捨てた存在ということもあってか最早法の裁きで収まる存在ではなく、人類の大敵という枠組みに入ってしまっている。
これまで「仮面ライダードライブ」という作品に登場していた悪人は、あくまで死亡退場させず逮捕という形で決着をつけ、誰もが犯した罪を法の下に裁かれ、罪を償わされている。これは警察官として「罪を犯した人間を逮捕する」という泊進ノ介の意思が非常に大きい。
蛮野はその「法の裁きを受けるべき人間」という領分を超えてしまったため、剛の手によって死亡退場という末路を迎えたのだろう。
ちなみに、ドライブドライバーも劇場版でシンゴウアックスにより砕かれている。
そのコピーであるバンノドライバーもシンゴウアックスにより砕かれており、シンゴウアックスは妙にベルト破壊に縁がある。
蛮野は40話でベルトさんを複製して作り上げた黒いドライブドライバー=バンノドライバーに意識を宿しており、ロイミュードに装着させることでそのロイミュードを乗っ取り操ることができる。
ロイミュード006のコアを破壊し、自らがロイミュードを操ることで変身させた黄金色のドライブが「ゴルドドライブ」。
仮面ライダードライブの特徴であるタイヤが基本状態では存在せず、機械的なパーツに置き換えられている。メインカラーは金色、複眼は赤。
金色の身体はロイミュードの超進化態を想起させるものであり、実際ゴルドドライブは超進化態に匹敵する力と豪語され、超進化態の「約束の数」に数えられている。
タブレットに意識を移している間にもできたことだが、ベルトの状態で触腕を伸ばすことが可能であり、ベルト状態でロイミュード数体を瞬時に殲滅している。
また、仮面ライダーマッハのゼンリンシューターをその触腕で奪い、即座に自らの手元に召喚しているが、これはデータ化と復元により分解・再構成していることが明かされている。ドライブではタイヤを装着していた部分に装備されている「ゴルドコンバージョン」にこの働きがある模様。参考までに、タブレットの状態で被害者の少女をデータ化からの再構成により毒素を抜き取り一命を取り留めさせた力を見せたこともあった。
ゴルドドライブにもドライブ同様のシフトブレスが存在し、変身には必要としないが、仮面ライダー側のシフトカーやシグナルバイクを強奪し、それを自身の力に転用することもできる。そのため、シフトカーの力を借りて戦うドライブや、シフトカーやシグナルバイクへの依存度が低くても武器を使って戦うマッハやチェイサー相手には常に優位に立っていた。
武器を奪わずとも、ドライブのシステムを利用した高速の格闘術にベルトからの触腕、エネルギー波と遠近隙のない攻撃手段を所持しており、恐るべき力を持つ。また、ドライブの必殺キックに酷似した必殺技を持っている。
本作のクレジットや公式サイトでは「ゴルドドライブ」の名で記載されており、「仮面ライダー」の名は冠していない。もっと言えば劇中でもライダーと見做されてはいない。これは完全なる悪が仮面ライダーのガワだけを複製して製作した偽物であることが少なからず関係しているだろう。
仮面ライダー図鑑でも魔進チェイサーや『仮面ライダービルド』のスチームシステム系の様に非ライダーの変身態・議事ライダーとして「仮面ライダー」の項に記載されるといった扱いすら受けておらず、ショッカーライダー等と同じく明確に怪人として扱われている。尤も本人も仮面ライダーと名乗ったことは一度も無いので自分がライダーとは異なる存在という自覚はあるようだ。
また、見出しの通りその姿を現した時には「これからはゴルドドライブと呼べ!」と豪語したが、劇中の登場人物ほぼ全員から「蛮野」呼ばわりをされ、希望通りにゴルドドライブと呼ばれた事はほとんどなかった。せめてお前らだけでもちゃんとゴルドドライブと呼んであげよう。
前々作「仮面ライダーウィザード」の「黙ると死ぬベルト」に倣い、ベルトが本体の蛮野は「黙って死ねベルト」と言われている。
『仮面ライダーアウトサイダーズ』で登場した蛮野の新たな姿。剛に止めを刺されたはずの蛮野だったがその意識は完全に消滅しておらず、財団Xのジョゼフ乱堂とエコルが仮面ライダークロニクルガシャットと復元したバンノドライバーのデータをヒューマギアのボディに転用することで復活を果たした。曰く「仮面ライダーとすら認められていない、アウトサイダー中のアウトサイダー」。
しかしドライバーの復元が不完全だった影響か、ゴルドドライブの金色だった部分は名前通りの銅色に変色しており、その色は金のメッキが剝がれて錆び付いたような印象を受ける。また、ボディの各部にリベットらしき物が撃ち込まれており、色合いと合わせてまるでスクラップを再生したようなみすぼらしい姿と化している。
にもかかわらず「ゴルドドライブ」呼びを強要しており、その自己顕示欲は以前にもまして悪化している。いうまでもなくこのシーンは突っ込みどころ満載であり、乱道や滅にも突っ込まれている。しかし仮面ライダーに変身する前の相手を解析して武器を複製したり、シフトブレスの操作だけで他作品の武器の必殺技を発動させることが可能だったりと、外見とは裏腹に能力はゴルドドライブよりも強化されている。
作中ではその能力を発揮して仮面ライダー滅を追い詰めるものの、本作オリジナルライダーである仮面ライダーゼインにはまるで歯が立たず「わかった!俺の助手にしてやろう!」という命乞いも空しく撃破されブレンの所有していたタブレットに逃げ込むという、ゼインの初白星要因として噛ませ犬と呼ぶに相応しい顛末を迎える事となる。
なお、彼の本体ともいえるバンノドライバーはプレ蛮プレミアムバンダイ限定販売である。
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イッテイーヨ!ごっこに熱が入り過ぎてリアルでドライバーを壊してしまわないように注意。
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最終更新:2024/04/23(火) 20:00
最終更新:2024/04/23(火) 20:00
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