森岡浩之とは、SF小説界の冨樫SF作家である。代表作に『星界の紋章』『星界の戦旗』など。
1991年のハヤカワ・SFコンテストに「夢の樹が接げたなら」で入選して作家デビュー。
デビューからしばらくはS-Fマガジンにぽつぽつ短編を発表する程度でなかなか本が出なかったが、96年にハヤカワ文庫JAで『星界の紋章』全3巻を三ヶ月連続刊行。ライトノベル的なキャラクターの活躍するスペースオペラを、ハードSFの緻密な設定・考証を用いて描くという作風で幅広い読者を獲得し、アニメ化もされる人気作品となった。同作で第28回星雲賞日本長編部門受賞。
が、続編となる『星界の戦旗』シリーズは刊行が2~3年に1冊という非常にスローペースなシリーズとなり、続刊への引きを作って終わった第4巻(2004年刊行)を最後にストップ。4巻のあとがきで
しかし、今回は中途半端な終わりかたをしたかわりに、次の巻の骨組みの作業はかなり進んでいます。
まあ、なにがいいたいかと申しますと、「今回はあまりお待たせせずにすみました」と後書きに書けるのではないか、と……。これを書くのが夢なのです。いや、ほんとうの夢は「今回もお待たせせずにすみました」と書くことなのですが。
『星界の戦旗Ⅳ 軋む時空』 P247より
と書いたにもかかわらず、未だに5巻の出る気配はない(その後、短編集である『星界の断章』が2冊出ている)、、、と思いきや早川書房のTwitterアカウントにて、平成25年(2013年)3月に『星界の戦旗』第5巻が発売されると発表された。ホントかよ、、、4巻から9年ぶりだぞおい、、、
2013年3月22日刊行の『星界の戦旗V -宿命の調べ-』で第1部完となった。本巻のあとがきに下記の記載がある。
不摂生のあげく、体調が悪いと思って病院に行ったらじつは死にかけていてその場で入院させられたり、直後に発生した震災の余震に怯えながら血管内治療をしてもらったり、術後の絶対安静を求められる時間にけっこう大きな余震が来たり、という体験を経て、現在はわりと健康的な日常を送っています。『星界の戦旗V -宿命の調べ-』 P288より
・・・ということで刊行が9年ぶりになったのも致し方がないのかもしれない。ちなみに東日本大震災は2011年3月11日である。
他に『月と炎の戦記』『優しい煉獄』『機械どもの荒野(メタルダム)』、短編集『夢の樹が接げたなら』など。
星界シリーズでアーヴ語という人工言語を作り上げ、デビュー作「夢の樹が接げたなら」も人工言語の話であるなど、言語に対してのこだわりが非常に強い。
『星界の断章』に「ワローシュ人」という名前で2ちゃんねらーを登場させたり同人ネタをやったりいろいろアレなところも。
2ちゃんねるは「デーヴ」と呼ばれている。理由はお察しください。
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最終更新:2025/12/13(土) 04:00
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