Civilization(シヴィライゼーション)とは、文明発展をテーマにしたターン制のストラテジーゲーム(戦略シミュレーション)のシリーズ「Sid Meier's Civilization」である。 略称は「Civ」。
”Civilization”は英語で"文明"を意味する言葉で、同名のゲームが多く存在しているが本稿では上記で触れた最も有名なSid Meier's Civilizationシリーズについて記す。
概要
史実をモチーフにしたターン制のストラテジーゲーム。基本となるゲームの設計はストラテジーに多く見られる4X(探検・拡張・開発・殲滅)と呼ばれる作りになっているが、"相手プレイヤーを倒す"ことが目的ではなく、本作における勝利とは"文明の頂点"に立つということである。
そのため、自国の科学の発展から宗教や商業、文化の発展といった内政や、他プレイヤーの国、都市国家との外交関係、国際的秩序など様々な戦略を楽しむことができる。もちろん戦闘によって相手国を滅ぼすことで頂点に立つことも可能で、どのような勝利を目指すのかは、指導者になったプレイヤー次第である。マルチプレイを友達同士ですると友情崩壊すること間違いなし☆彡
初代「Sid Meier's Civilization」は1991年に発表された。文明をテーマにしたストラテジーはこれ以前にボードゲームとして発表されていたが、現在のシリーズのゲームの設計はシド・マイヤー(Sid Meier)による本作が原点である。1994年にスーパーファミコン版、1996年にプレイステーション版が発売されている。国内ではPS版は「初代」とも呼ばれており、ここからハマったプレイヤーも多いだろう。
2020年3月現在ではPCタイトルを中心にCiv2~6のナンバリングタイトルと、加えていくつかの派生作品が発表されている。シリーズの一部には拡張パックやDLCでゲーム機能の追加が行われており、導入することで、ゲームの機能が大幅に強化され、追加文明などの追加要素も楽しめる。近年ではCivは拡張パックが出てから本番とも言われている。購入に関してはCiv3~6がSteamですぐ手に入るため、誰でも気軽に始められる。
また、Civ4のオープニングテーマである「BabaYetu」はゲーム音楽としては初のグラミー賞を受賞した。
ニコニコ動画では後述するCiv中毒が徐々に広がりつつあり、その影響が懸念されている。というか実際下記の「プレイ講座」のを見れば分かるだろうが「あと1話見たら・・・」とコメントされているあたり、すでに手遅れになりかねない状況になっている者も多いようだ。
ゲーム内容
開始時は紀元前の時代よりスタートし、各文明((プレイヤー)は自分のターンの間に技術を開発したり周辺の土地を活用することで自身の国力を増やしていったり、あるいは都市をどんどん建てて勢力圏を拡大したりなどしていく。すべての文明のターンが終わると一巡となり時間が進むシステムになっている。最終的にトップになった国家の勝利というゲームである。
ゲームにおける勝利条件は複数あり、一番最初に宇宙進出する勝利や国際連合を開催して票を集める勝利、敵対する文明を全て滅ぼす勝利など、どのような勝利方法も選べる。ただし、(戦争など何かの理由で)自国が滅亡した場合はそのプレイヤーはゲームオーバーとなる。また、ゲーム最初に建てられた首都を奪われた場合、取り返さないとゲームの勝利条件にはならない。
シリーズ初期は四角形タイル(スクエア)だったが、Civ5以降は六角形タイル(ヘクス)で定着している。ただしレボリューションは簡易版的な位置づけからスクエアのまま。
シリーズの一覧
作品名 | 発売日 (下は日本版) |
対応機種 | 動画タグ検索 |
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Civilization | 1991年 | MS-DOS PC-98 SFC PS |
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Civilization II | 1996年 | Windows |
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Civilization III | 2001年 | Windows Mac OS |
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Civilization IV | 2005年10月24日 2006年6月17日 |
Windows Mac OS Linux |
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Civilization Revolution | 2008年6月 | PS3 XB360 |
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Civilization V | 2010年9月21日 2010年10月29日 |
Windows Mac OS Linux |
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Civilization: Beyond Earth | 2014年10月24日 | Windows Mac OS Linux |
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Civilization VI | 2016年10月21日 | Windows Mac OS Linux iOS Android PS4 Switch Xbox One |
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Civilization Ⅶ | 2025年2月11日 | Windows Mac OS Linux |
Sid Meier's Civilization
MS-DOSベースのIBM互換機用タイトルとして、シド・マイヤーが立ち上げたマイクロプローズから登場。後にPC98版、SFC版、PS版が作られた。PS版Civの説明書には、シド・マイヤー本人が「面白すぎて開発が遅れた」とさえコメントされている。また、PS版CivはCiv2よりも後に発売されているため、比較的洗練されている。ちなみに平野耕太も、「進め!!聖学電脳研究部」でネタにしている。
なお、タイトルにもなっているシド・マイヤーが実際に開発に参加したのはこの初代と家庭用ゲーム機・モバイル向けの「Civilization Revolution」のみで、以降の他のシリーズでは監修という立場にいる。
Sid Meier's Civilization II
Windows3.1用。Civ(初代)の強化版である。この頃から外交官を使って非戦闘ユニットで都市を落としていくことが可能になり、後のスパイ経済にもつながった。
Sid Meier's Alpha Centauri
シド・マイヤーが新たに設立したフィラクシス・ゲームズが開発した本作は初代Civilizationの"続編"にあたる。シリーズの最終目標である宇宙殖民後のアルファケンタウリの開拓がテーマで、それまでの史実のモチーフは異なるSF的内容になっている。略称はSMAC、AX(拡張パックAlien Crossfire)など。
Sid Meier's Civilization III
Civ2やACで導入された新しいシステムや「資源による生産への制限」「文化圏による国境線画定」など、様々な要素が新しく作られ、圧倒的中毒ゲーとして後のCiv4、Civ5につながる基礎を築いた名作。後にConquestなどの追加パックも発売された。
Sid Meier's Civilization IV
Civ3を受け継ぎつつも、ターンごとに成長する「小屋」の概念や、3Dを使った表示などが導入された。さらに、追加パックによってスパイが登場。若干ルールが煩雑になったかもしれないが、初心者を引きずり込むには十分すぎる中毒性を誇っており、ニコニコにUPされている解説動画を見ながらプレイしてもよいだろう。
Civ4のニコニコ市場での売上は相当な数に上っており、過去にはこれに関連するかのようにCiv4の日本語版の販売をしていたサイバーフロント社が、プレイ動画のアップを感謝する広告を掲載したこともあった。
また、オンライン対戦では二枚舌外交が炸裂し、奇襲から謀略まで、昨日の友は今日の敵という恐怖の外交と戦争が繰り広げられている。友人は大事にしよう。
また、Civ4はシリーズの中でも特にMODの開発が盛んでありプレイヤーを飽きさせない。例えばファンタジーMODのFallFromHeaven2(Ffh2)、SFMODのNextWar、三国志MODのTheHistoryOfThreeKingdoms、宇宙戦争MODのFinalFrontier、東方プロジェクトMODの東方叙事詩などがある。
単独記事があるCiv4MOD
Sid Meier's Civilization V
大まかにはCivシリーズの流れをくんでいるが、「1タイルあたり1ユニットまで」という、これまでのCivシリーズの勝ちパターンであるデススタック(=1タイルに大量のユニットを詰め込んで攻め込む)を根本から覆すことになった。これまでのCivシリーズとは大きく異なるシステムで、発売直後の評価は賛否両論であった。拡張パックが発表された現在では評価はおおむね肯定的で安定している。
ちなみに本作のリードデザイナーであるJon Shafer氏は元々Civ3のコミュニティでMODを作っていた一プレイヤーである。Civが好きすぎてCivを作る側になったのだ。
Sid Meier's Civilization: Beyond Earth
Sid Meier's Alpha Centauriの精神的続編。ACと同じく宇宙殖民後がテーマのSF的作品。ただし、システムはACではなくCiv5に近い物で、ACのリメイクというよりもCiv5のSF版という評価が多い。
詳しくは「Civilization: Beyond Earth」の記事を参照。
Civilization Revolution
モバイルやXBOXなどの家庭用ゲーム機向けシリーズ。多くの要素が簡易化されている。比較的Civ5に近い。
Sid Meier's Civilization VI
今作より都市は複数のタイルにまたがって拡大していくようになり、周囲の地形を最大限に利用した都市建設が可能となった。加えて「1タイル1ユニット」の原則が廃止され、支援ユニットが他のユニットと一体化することが可能になった。
技術を獲得する際に、科学ポイントだけでなく周辺環境の開発によって研究を加速させることが可能になった。本作では研究コストを削減できるブースト要素があり、海側の文明ならそれに関連したツリーが、内陸の文明ならそれに関わるツリーが早く成長させられる。天然資源が豊富な場合、それ関連のブーストもある。
Sid Meier's Civilization Ⅶ
2023年5月に開発アナウンスされ、2024年8月21日に2025年2月11日の発売が告知された。
グラフィックの大幅な向上が見られ、時代ごとの文明選択など新要素が多く追加される予定。
中毒性
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本作は面白さのあまりの中毒性を誇るため、電子ドラッグ扱いされている。「あと1ターン」「もう1ターンだけ……」と呟きながら、昼夜を問わずプレイし続けるようになり、健全な社会生活に深刻な悪影響を及ぼす。ちなみに、Civ3では深夜までプレイしていると、画面のアドバイスに「寝るのは軟弱者だけです」と言われてしまう。
一度Civ中毒にかかってしまうと、治療は困難を極めるとされ、米国ではCiv中毒患者の社会復帰を支援する団体CIVANONが設立された。これはアルコール中毒者(いわゆるアル中)の団体「アルコホーリクス・アノニマス(匿名のアル中団体)」をもじっている。
動画投稿者の特徴
- 投稿者の使用機器(主にHDD)故障率が異常に高い。その為、やむなく更新停止となるシリーズが少なくない。
おそらくゲーム・長時間の録画・動画の編集と、PCを酷使している為と思われる。 - 最近の投稿者の傾向として、編集技術が異常に高い事が挙げられる。
視聴者を虜にし、残り少ない睡眠時間を更に削りとる罪な人達である。 - 続編は投稿しないのかな?と思ったら投稿してくれる!
関連商品
Civ4日本語版は2020年現在手に入りにくくなっている。そのため、SteamでComplete Edition(日本語非対応)を購入し、有志開発の日本語化パッチを当てるのがリーズナブルか。
レボリューションはほぼ同じ感覚でプレイできる『2』がAndroid及びiOSアプリでプレイできる。
関連項目
親記事
子記事
兄弟記事
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