「MikuMikuDance」(みくみくだんす)は、「樋口M」こと樋口優氏が個人で開発した3DCGムービー製作ツール。
氏のウェブサイト、VPVP
(Vocaloid Promotion Video Project)で無償公開されているフリーソフトである。
略称は「MMD」。
概要
多彩な機能を持つ3DCGソフトウェアながらも、ダウンロードするzipファイルの容量が約5.1MB(展開後でも約11MB)と非常に小さく、動作も軽快である。その完成度にもかかわらずフリー公開されており、作者である樋口氏自身が投稿した動画には「振り込めない詐欺」タグがつけられている。
主な特徴として、以下の4点が挙げられる。これらは初版から実装されている基本機能である。
4.にあるvsqファイルは、VOCALOID2の歌唱データファイルであり、それを読み込むことで自動で口パクのモーションを生成することができる機能である。
上記のリップシンク機能やMMDの名称、配布サイト名からもわかるように、MMDは当初、初音ミクのダンスムービー製作ツールからスタートしている。しかし、バージョンアップを重ね高機能化していくうちに、ダンス以外の用途で使うユーザーが現れ、VOCALOID以外のモデルを自作するユーザーが現れ、ダンスともミクともまったく関係ない動画を製作するユーザーが現れと、その汎用性が広がっていった。
現在では、有志によるマニュアルやTipsの整備、モデルや各種素材・拡張プラグイン・関連ソフトの相互提供が盛んに行われることによって、VOCALOIDだけでなくあらゆるジャンルの3DCGプラットフォームとして機能しており、ニコニコ動画においては3DCG製作ツールのデファクトスタンダードとなっている。
2011年5月、樋口氏から開発終了のアナウンスがあり、直前に発表されたVer.7.39が最終版となった。
同年10月にはいくつかのバグを修正したVer.7.39.(dot)が公開された。
なお、公開が終了した訳では無いので、現在も樋口氏のウェブサイトからダウンロードできる。
仕様
最新版として、DirectX7版のver.5.24と、DirectX9版のver.7.39.が公開されており、使っているPCのスペックやOSのバージョンに合わせて選択できる。
当初のバージョンではモデルに初音ミク単体しか利用できなかったが、バージョンを重ねる度に、アクセサリの利用、ステージの利用、複数モデルの同時利用、他キャラクターモデルの利用等ができるようになっていき、現行バージョンではモーションやカメラアングルを工夫することで、MMDだけでもかなりのクオリティの動画を製作することができる。
3DCGの描画エンジンにはDirect3Dを利用しており、それにより一部のグラフィックチップやバーチャルPC環境では正常に動作しないことがあるが、フリーソフトでは日常茶飯事である。動かなくても泣かない。
物理演算エンジンとして、オープンソースのBulletを使用している。
データファイルフォーマット
x、bmp、jpg、wave、avi、fxなどの汎用フォーマットの他、下記の専用拡張子ファイルを使用する。
同梱データ
VOCALOID関連のモデルデータを始め、すぐに作品製作に使える素材データが多く同梱されている。
以下はVer.7.39の同梱素材。
モデル
アクセサリー
ポーズ
サンプルファイル
更新履歴
MMDの公開から開発終了までの主な更新履歴。詳細な履歴はVPVP wikiの年表
も参照されたし。
| 年 | 月日 | Ver. | 更新内容 |
| 2008 | 2月24日 | 1.0 | 「MikuMikuDance」公開 |
| 2月27日 | 1.2 | モデルアクセ(モデルに追従するアクセサリ)機能追加 | |
| 4月3日 | 2.0 | ステージ(地面に設置するアクセサリ)機能追加 | |
| 8月30日 | 3.01 | 複数モデルの同時表示・編集が可能になり、β版として存在していた 「RinRinDance」はMMDに統合された。 同梱モデルに「鏡音リン」「弱音ハク」追加 |
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| 9月11日 | 3.10 | 同梱モデルに「鏡音レン」追加 | |
| 10月30日 | 3.20 | 同梱モデルに「亞北ネル」追加 | |
| 11月23日 | 3.21a | 同梱モデルに「咲音メイコ」追加 | |
| 2009 | 1月5日 | 3.40 | 同梱モデルに「KAITO」追加 |
| 3月5日 | 4.00 | 同梱モデルに「初音ミクVer.2」追加 local/globalモード追加、捩りボーン、screen.bmpの解像度変更、 その他各種機能の追加。 |
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| 5月25日 | 4.03 | 英語表示モード、フレーム挿入削除機能、その他各種機能の追加 | |
| 7月2日 | 5.00 | 物理演算機能追加。これにより、従来は手動でモーションを付けていた キャラクターの髪やスカートのヒラヒラなどが、自動かつ自然に再現 されるようになった。 |
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| 11月10日 | 6.00 | 描画エンジンをDirectX9に変更。これにより、アクセサリの最大頂点数 上限増加やアンチエイリアス表示対応等の他、高性能PC環境での ユーザーエクスペリエンスが向上した。 |
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| 2010 | 1月15日 | 6.10 | セルフシャドウ機能追加。これにより、モデルの影が自身の上や他の モデル・アクセサリ等の上に落ちる映像表現が可能となり、よりリアルで 自然なレンダリングを実現した。 |
| 1月20日 | 6.19 | 同梱モデルに「鏡音リンact2」追加 | |
| 2月3日 | 7.00 | セルフ影、レイアウト変更、表示・IKフレームの選択時のバグ修正。 各種バグも減り安定してきた為、メジャーバージョンアップ。 |
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| 8月23日 | 7.07 | 同梱モデルに「MEIKO」追加 | |
| 11月2日 | 5.24 | DirectX9非対応版の最終バージョン。WindowsXP以前の環境では、 最新版よりこちらのほうが使いやすい場合がある。 |
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| 12月19日 | 7.24 | Kinect対応機能追加。これにより、モーションキャプチャが利用できる ようになった。 |
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| 2011 | 2月30日 | 7.30 | PMDモデルベースの最終バージョン。PMXモデルを使わない場合、 最新版よりこちらのほうが使いやすい場合がある。 |
| 5月27日 | 7.39 | 樋口氏による開発終了がアナウンスされたため、この版が一応の 開発終了版となる。おつかれさまでした。 |
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| 10月25日 | 7.39. | 7.39のバグフィックス版。バージョン末尾に.(dot)が付いた。 純正MMD最終バージョン。 |
ジャンルとしてのMMD
本来MMDは、いちソフトウェアの名称であるが、その幅広い広がりからジャンル・コミュニティ・クラスタの名称としてもその認知を広げつつある。
現在では、ユーザーがそれぞれの得意分野を持ち寄る相互協力のコミュニティ化が進み、有志が製作し公開されたモデル・アクセサリーは共に多種多様で膨大な数に達している。
ステージもPV向けの小中規模なものから日常風景を映し出す、部屋・街・公園・体育館・球場・プール・峠道など多岐な施設や、果てはMikuMikuDanceのフィールド限界まで広がる広大な諸島まで登場。
日常用品的なアクセサリも種類を増加、モデルも人型だけでなく非人型生物・車両・飛行機・艦船・ロボット・宇宙戦艦や誰が得するんだってものまで多様化したことにより、作られる動画はPVだけでなくドラマ・コント・スポーツ・アクション・ミリタリーなど多彩なものとなった。
これらのコミュニティはニコニコ動画上にとどまらず、SNSにゃっぽん、2ちゃんねる、したらば掲示板、IRCチャットやSkypeチャット、果てはTwitterや個人ブログといったネット上の様々な場所で形成されており、作品制作についての意見交換やコミュニケーションが盛んに行われている。
関連動画
現在、ニコニコ動画において「MikuMikuDance」タグが付いた動画は6万を超えてさらに増え続けている。
その全てを紹介したいのはやまやまだが、それをするには余白が狭すぎる。
是非あなた好みのMMD動画を探してニコニコして欲しい。 → MikuMikuDance タグ検索
樋口氏による紹介動画
MMDの発表動画。全てはここから始まった。
機能解説動画。
ユーザーによる講座動画
ガンプラPによる入門講座。全5回。
ver.2.xが最新の頃に公開されたものだが、その点を留意すれば現在でも入門にかなり役立つ。
他にも有志によるMMDの使い方動画が多くUPされている。 → MMD講座 タグ検索
関連静画
関連コミュニティ
関連商品
関連項目
下位項目
関連ツール
MMDを利用した作品制作に際し、操作をより簡便にしたり、より高度な機能を提供してくれるサポートツール。
いずれもMMDと開発者は異なるが、PMDエディタとMikuMikuEffectは樋口氏が開発に協力したことがある。
この他にも多数のツールが公開されている。 → MMDツール配布あり タグ検索
互換ツール
MMDと互換性を持たせ、培われた資産(大量の公開モデルやモーション、その形式、3DCGムービー作成ノウハウ等)を活用できる新しいソフトウェアの開発が各所で行われている。その動きはMMDの開発終了が発表された後、ますます加速している。
上位互換の後継ソフトを目指すものから、全く新しい機能や用途に限定的な発展を目指すものまで、その方向性は様々であるが、いずれもMMDがなければ生まれなかった、MMDのコミュニティから生まれたソフトウェアである。
外部リンク
- VPVP

- VPVP wiki

- みくだん

- 「神ツール」――初音ミク踊らせるソフト「MikuMikuDance」大人気
(2008年03月10日 ITmedia) - 初音ミクがグリグリ躍る「MMD」の現状と未来
(2009年10月23日 ASCII.jp) - 「俺の嫁」が液晶から飛び出した!~MikuMikuDanceの誕生から3D Vision対応まで
(2010年12月20日 PC Watch) - MMDの開発から
(2011年5月27日 Togetter)
http://dic.nicomoba.jp/k/a/mikumikudance


ページ番号: 605
リビジョン番号: 1418833
読み:ミクミクダンス
初版作成日: 08/05/14 04:30 ◆ 最終更新日: 12/01/23 18:18
編集内容についての説明/コメント: 動画数更新(5万→6万)等
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