カース・オブ・ドラゴンとは、漫画「遊☆戯☆王」に登場するカードである。
このカードのリメイク版である「獄炎のカース・オブ・ドラゴン」も本項で取り扱う。
概要
遊戯が使用する五つ星モンスターで、攻撃力2000、守備力1500のドラゴン。
決闘者の王国編のVSインセクター羽蛾で初登場。
「燃えさかる大地」とのコンボ攻撃で森のフィールドを焼き払い、「進化の繭」のフィールドパワーソースによる強化を消した。その後、「融合」によって「暗黒騎士ガイア」と合体して「竜騎士ガイア」となった。
死の腹話術師、闇のプレイヤー・キラー、海馬、ペガサスと、王国編のデュエルでは遊戯の主力として何度も登場していた。大して活躍できないまま敵のエースや切り札にやられることもあったが、遊戯のデッキの中では比較的攻撃力が高く、アタッカーとしては十分な能力を持っていた。
しかし、バトルシティ編に入ると、生け贄召喚の導入で手間と攻撃力が見合わなくなったことや、生け贄数の条件が同じで、攻撃力が同等かそれ以上でさらに効果を持つ「暗黒魔族ギルファー・デーモン」、「ブラック・マジシャン・ガール」といったモンスターが登場したこともあり、原作でのこのカードの出番はなくなった。
デュエルで出ることはなかったが、王の記憶編でカリムの精霊として再登場。
単体ではバクラの「ディアバウンド」に敵わなかったが、千年秤の力でセトの「デュオス」と融合することによって「竜魔騎士デュオス・ドラゴン」となり、さらにマハードの力を合わせて「ディアバウンド」に立ち向かった。最終的にはバクラに千年秤を奪われたことで融合が解除された。
アニメでは王国編終了後も出番が与えられており、バトルシティ直前のVSバンデット・キースやVSステップ・ジョニーでは生け贄なしで召喚されていた。バトルシティ編以降はさすがに出番が減ったが、乃亜編ではデュエル外で召喚されたり、ドーマ編のVSインセクター羽蛾では手札から「竜騎士ガイア」の融合素材になったり、KCグランプリ編のVSレオンでは「ロイヤル・ストレート・スラッシャー」のコストとして墓地へ送られたり、主力とはいえないまでも時々顔を見せていた。
アニメ版「闘いの儀」、遊戯VSアテムでは遊戯が使用。
「ワタポン」を生け贄にして召喚され、攻撃表示になった「ビッグ・シールド・ガードナー」を戦闘破壊してアテムに大ダメージを与えた。その後、「ブラック・マジシャン」によって戦闘破壊された。
攻撃名は「ヘル・フレイム(地獄の火炎)」。デュオス・ドラゴンの攻撃名は「ドラゴンフレイム」。
遊戯のカードに(海馬や城之内のカードにも)割とある、バトルシティ編への移行でリタイアしたモンスターの一体。生け贄召喚の導入で大きくゲームバランスが変わったためであろうが、第一期OPの印象や王国編での活躍、アニメオリジナルでの登場などから、遊戯のカードというイメージは保っている。
初登場時には「呪われし竜」とルビが振られていた。カード名を直訳すると「竜の呪い」になるが、語呂を重視した結果このようなカード名になったか。英語版のカード名も特に修正せず「Curse of Dragon」になっている。
アニメDMの第一期OP(voice)では、遊戯がこのモンスターに乗って、海馬が乗った「青眼の白龍」とバトルを繰り広げている。遊戯デッキの中では貴重な飛行能力を持つモンスターなので採用されたのだろう。
コミックス11巻のおまけゲームでは、攻撃力2200、守備力1900とされている。
バンダイ版
OCG以前にバンダイから発売されていたカードダスでは、第1シリーズ(1998年4月4日発売)で登場。
原作やOCGに比べて守備力が低い。バンダイ版は自分の攻撃力と相手の守備力を比較し、攻撃力が勝っていれば倒せる(お互いに条件を満たした場合は両方倒れる)というルールだったため、このカードは敵を倒しやすいが自分も倒されやすいカードだったと言える。守備力が落とされたのはこのルールのためだろう。
OCGとはルールが全く違うので比較はできないが、もしこのままでOCGにも登場していたら、とんでもない下級アタッカーとして注目されたことだろう。
バンダイ版のフレーバー・テキストならば、「竜の呪い」というカード名の直訳にも説得力がある……かもしれない。
OCG版
通常モンスター
星5/闇属性/ドラゴン族/ATK 2000/DEF 1500
邪悪なドラゴン。闇の力を使った攻撃は強力だ。
登場当時は生け贄召喚のルールがなかったため、高い攻撃力を持つモンスターということで重要なカードだった。しかし、生け贄召喚の導入やより高い攻撃力を持つ「デーモンの召喚」などの登場で、レベルの割に攻撃力が低いこのカードは一線を退いた。
今となってはデメリットなしで攻撃力2000の下級モンスターすら存在する(同じドラゴン族には「アレキサンドライドラゴン」がいる)ため、アタッカーとしてとても実用に耐えるとは言えない。
現状、まともにこのカードにアタッカーをやらせる意義はないので、素材などに利用するのが主となる。闇属性・ドラゴン族・通常モンスターと、サポートカードには事欠かない。
レベル5のドラゴン族通常モンスターとしては「パロット・ドラゴン」に並んで最高攻撃力を持つので、聖刻ではランク5のエクシーズ素材として利用できる。「パロット・ドラゴン」に比べて、守備力が高いことや、闇属性なのでカオスのコストにできるのが利点。「連鎖除外」対策を考えるならば両方採用する手もある。
難点は、単体での利用手段が少ないために手札事故の危険性があること。採用枚数などを吟味してなるべく回避するしかない。
「竜騎士ガイア」の融合素材に指定されているので、「E・HERO プリズマー」や「融合準備」などの融合素材サポートに対応する。このカード自体は「始祖竜ワイアーム」や「ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」の融合素材にもできる。
漫画・アニメよろしく主力にするのは困難で、「ブラック・マジシャン」や「デーモンの召喚」のような専用サポートの類も存在しない。取り残されて使われなくなること自体は、初期のカードのほとんどが同じ道をたどっているが、このカードの場合、素材としては利用価値がある分、まったく見向きもされないよりは幸せなのかもしれない。
獄炎のカース・オブ・ドラゴン
「MILLENNIUM PACK」(2015年12月19日発売)で登場した、OCGオリジナルのリメイクカード。
効果モンスター
星5/闇属性/ドラゴン族/ATK 2000/DEF 1500
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、
フィールドのフィールド魔法1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
融合モンスターカードによって決められた
このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、
その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
原作での「燃えさかる大地」とのコンボを意識したような(1)の効果と、自身を素材に「融合」なしで融合する効果が追加された。
(1)の効果はフィールド魔法破壊。
任意効果なので破壊したくないカードを破壊する心配はなく、あって損はない効果だが、フィールド魔法を利用するデッキ自体が限られるうえに、「サイクロン」等のほうが汎用性に優れるため、使いどころが少ない。
自分の「歯車街」などを破壊する使い方もあり、その後に出てくる「古代の機械巨竜」と融合すれば「重装機甲 パンツァードラゴン」を出せる。「重装機甲 パンツァードラゴン」は「簡易融合」向きのカードなので、ここまでして融合する意義は薄いが……。
フィールド魔法には「フューチャー・ヴィジョン」や「クリアー・ワールド」のような自分のモンスターをも抑制しかねないカードも存在するので、そういったカードを能動的にフィールドから離す時にも役立つかもしれない。
(2)の効果は自身を素材としたフィールド融合。
「融合」なしで融合はできるが、このカードは上級モンスターなので展開に手間がかかってしまうのが難点。また、このカードを素材に指定する融合モンスターは存在しないため、ドラゴン族・闇属性などの条件で素材を指定するものと融合することになる。
(2)の効果はコンボに利用できる可能性があるので、全く使い物にならないカードというわけでもないが、融合素材としてカード名が指定されていたり、通常モンスターであったりという形でサポートが多いリメイク元の「カース・オブ・ドラゴン」より使いやすいカードとは言い難い面がある。
「天翔の竜騎士ガイア」のイラストに描かれているドラゴンはこのモンスター。その素材にすることは可能だが、ドラゴン族モンスターならば何でもよいので、強いてこのカードを利用する必要はない。
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