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ジョッキーカメラ

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ジョッキーカメラとは、競馬における騎手の視点で撮影する・されたカメラ映像のことである。基本的にはヘルメットに搭載された小型カメラの映像になる。

このタグがついた動画は、そのカメラから撮影したものとなる。

概要

当然の話ではあるが、競馬の観客の視点位置は観客・撮影席に限られている。レース中継・動画でも外側の視点からレースを眺めるものとなる。興行的にはこれで十分とはいえ、一般人には縁が薄い騎手の視点を知りたいという競馬ファンは多い。また、レース運営側としても、騎手のより詳細な状況が把握できれば各種審議の助けになり、競馬学校などでの新人育成の教材にも転用できる。

技術発展に伴い、安全かつ公平な騎乗が可能となる超小型カメラが誕生したことで、世界各地の競馬主催者はこれをジョッキーカメラとして導入し、撮影した映像を確認、観客には事後的に公開するという形をとっている。

ジョッキーカメラが導入される以前はパトロールビデオの映像や、ジョッキーゲームのギャロップレーサー(テクモ)、ジーワンジョッキー(コーエー)、あるいは2社が合併した後のチャンピオンジョッキー(コーエーテクモ)で疑似的な体感はあったが、ジョッキーカメラによる実際の騎手視点の映像は大きなインパクトとなっている。

日本競馬において

主要各国の競馬場では、早い段階から観客にも公開されるサービスが開始されていたものの、日本競馬（JRA）では業務利用のみに留まっていた。せいぜい、競馬学校の模擬レース映像（騎手候補生や指南役として参加した現役騎手視点）がごくたまに公開されていた程度であり、実際のレースでの運用は2023年を待たなければならなかった。

はっきりわかっているのは、2018年ごろに川田将雅がJRAに導入を提案したということ。川田は海外競馬での騎乗時にジョッキーカメラを着用した経験があり、そこからの提案であった。この時は保留となったが、4年後の2022年東京優駿に出走した横山典弘（マテンロウオリオン・17着）がレース後に「もしも自分にジョッキーカメラがあれば、(勝った武豊・）ドウデュースのいい映像が撮れたと思うよ」と声を上げる。これをきっかけに、本格的な導入計画が動きはじめたようである。

翌2023年、JRAは「G1 レースあるいは注目されるレースにおいて、事前に騎手・調教師などに装着の確認を行い、承諾を得られた場合にジョッキーカメラを装着する」方針を打ち出し、同年の桜花賞からカメラ映像をYoutube経由で公開するようになった。記念すべき第1号映像は何の因果か、リバティアイランドに騎乗し優勝した川田のカメラだった。
同年の中山大障害からは、同じく23年から試験導入されていた競走馬の位置トラッキングシステムデータ（各馬の位置関係・現在順位・速度・傾斜）を併映する編集が行われている。武豊やクリストフ・ルメールなどの揺れが少ない騎手の映像はゲームさながらである。

現在のところ、カメラを装着する騎手・馬の選定基準は公表されていない。順当に1番～上位人気の馬や、ファンの注目度が高い馬（一例を挙げれば23年安田記念のメイケイエール/池添謙一など）が優先されているようである。
装着馬の競走中止や映像の不具合など、何かしらのアクシデントがあった場合は公開されなかったり、途中まででカットされた映像での公開になる。一方、幸運にも装着馬が一着でゴールした際には、ウイニングランから検量所帰投までのゴール後映像までが公開される。

2023年時点でJRAが実レースで導入しているジョッキーカメラ採用モデルは、フランスのCambox社製カメラ。わずか48グラムとコンパクトで、複数枚着用されているゴーグルの脱着やダート板（新型コロナウイルス対策で一時期流行った医療用フェイスシールドのような透明なバイザー）にも干渉しづらい形状の物が選定されている。ヘルメットのつばの部分（平地では下、障害競走では上）に強力なマジックテープで固定されている。
なお、カメラ重量の48グラムは斤量には含まれない。

そのカメラがどれぐらいコンパクトなのかはJRAのSNSで伝えられている。

ポストを読み込み中です
 https://twitter.com/JRA_Special/status/1863158902499709179

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