パドック単語

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パドック
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パドック(Paddock)とは、畜のための放牧地のこと。転じて競馬の下見所のことになり、更に転じて競技の際の準備ないしその場所のことをさすようにもなった。

  1. 畜用の小さな放牧場運動場。本記事で解説
  2. 競馬場での下見所。本記事で解説
  3. サーキットでの、バイクレースなどにける出場車両の整備場所および関係車両駐車場所。本記事で解説
  4. ドッグショーキャットショーなどショーの控え室またはスペース

1の概要

は、毎日運動させないと具合が悪くなってしまう。そのため、牧場には広い原が存在し、そこで運動させたり、を食べさせたりしている。

動物の多くは群れで行動するので、ひとつのパドックに複数頭を放つことも多いが、種牡馬の場合は縄張り意識が強いため、喧嘩しないように1頭1場のパドックとする場合が多い[1]

なお、事情を知らないとただの原に見えるが、臆病な動物が暮らす場所であり、生えている畜の食料である。事故感染症を防ぐため、断での侵入は一切厳禁である。

2の概要

競馬場に行くと、大体50分おきにが全力疾走している広大な本コースとは別に、これからレースに出走する達がぐるぐる歩いている小さなコースがある。ここがパドックである。競馬場に来るのが初めてという人は、入り口から本コーススタンド棟に向かう途中にあることもあって、ここがコースと勘違いする人もいる。そういう場合は優しく「ちげーよ」と教えてあげよう。

一周せいぜい100mという小さな周回路で、たちが常足でくるくると回っている。このスペース的は、競馬に出る前の出走を展示することで、馬券を買おうとしている人への「予想の参考」にしてもらうことである。なので、見ている馬券師のマジである。カップルでやってきて、彼氏に甘えながら彼女が「きゃあの可愛い!」などと騒ぐのはうらやましい迷惑になるのでやめよう。

なんとなれば、馬券師が予想で一番重要視しているのがこのパドックなのである。

事前予想で、如何に素晴らしい戦績を残していたって、凄いタイムを出していたって。このパドックであたし、疲れたよ。もうゴールしてもいいよね…」燃え尽きているとかはやるぜ!見てろよ!!やるんだからな!!◎×むきゃ!!!!!」とぶんぶん首振っているなんかは切らなきゃならんのである。
ところが中には「ちょだりんですけどやる気なさげな「あの、良いしてんなぁ」などとアレおっ立てている走したりしやがるので、騙されないようにしなければならんのである。

足の運びや、毛艶、発、太か痩せ過ぎでいか、厩務員の顔など、チェックポイントは多岐に渡り、馬券師によって重視する点も違う。中央競馬場のパドックは広く、が何度も何度も前に来てくれないので、必然的に一頭一頭に注ぐ視線は厳しくなる。ちなみにこれが地方競馬だと、何度でも前にやってきてくれるので楽。地方から中央に遠征したファンは見終わっていないのに終わってしまう周回に呆然とするのがデフォ

最後の一周は騎手が騎乗するので、そこからの気合のりや騎手の様子なども見る人は見る。ただし、騎手が乗るということはすぐに本馬場入場が始まるということであり、騎手の騎乗を見てからスタンドの反対側に移って返し馬を見るのはまず理である。また、GIなどの大レースでは、そこまで見ていると行列が長くなり過ぎて馬券が買えなくなることもあるので、スマートフォンなどでの購入がおすすめ。

パドックは、ファンに最も近づける場所でもある。「人間の造り出した最高の芸術品」サラブレッド。しかも、競争前でギリギリまで仕上げた素晴らしい体を間近で鑑賞出来るのである。これがGIとなれば神々しいまでの美しさにが抜ける事請け合い。息を潜めとりあえず馬券の事は忘れてその美しさを堪すべきであろう。

ちなみに、ウインズに初めて行った時、パドックを画面で見ていたら、映る映るが皆胴長だった。おかしいなぁと思ったらワイド画面だった。カメラワイド対応していない時代の話。あれは酷かった。

パドックのある場所

ほとんどの競馬場で、馬場に対しスタンドを挟んで反対側にある(例外は笠松競馬場)。

観客にとっては、パドックを見に行くのに観客席を離れなければいけないため不便だが、多くの競馬場では本馬場でのレースが終わるとすぐに次のレースのパドック周回が始まるため、同じ側にあると不都合が多いのである。実際、笠松競馬場ではレースが終わってから次のパドック周回まで十分時間をけなければならず、そのためか1日10レースほどしか開催できない。

一方で、スタンドのすべての階にパドックを見るためのベランダが設置されているため、慣れるとレースが終わってすぐパドックを見、戻るついでに馬券を買ってスタンドへ、というルーティンができあがってくる。

反対側にあるのはほぼ共通だが、反対側のどこにあるかは競馬場によって異なる。スタンドん中にある場合もあれば端にある場合もあるので、事前にフロアマップなどで確認しておこう。

パドックにあるもの

周回路

たちが周回するトラック。本馬場の路面は芝かダートだが、パドックは多くの場合ポリウレタンで舗装されている。は大小便を垂れ流しにするため、掃除しやすくするのが的。

形状は多くの場合オーバル形。陸上トラックと同じく円弧と直線を組み合わせたものがほとんどだが、東京競馬場のように、本来直線である部分に少し膨らみを持たせている場合もある。

トラックの内側は多くの場合けてあるが、騎手がここで騎乗する場合がある。また、GIのときは馬主などの関係者が待機する場所となることもある。

パドックと観客席を分ける柵。柵自体はどこにでもあるが、競馬場のパドックはここに(競馬場許可を得た上で)横断幕を掲げることができる[2]

掲げることのできる横断幕は、大きさや素材、柵に留める方法などに細かい規定がある。事前によく調べた上で持ち込むようにしたい。

なお、中央競馬においては2021年からCOVID-19による過密対策のため横断幕の受付を休止しており、2024年現在復活していない。そのため、横断幕は地方競馬限定となる。

この柵の付近に警備員が立ち、「フラッシュ禁止」「お静かに」などの看板を掲げていることがある。

電光掲示板

中央競馬では「トータリゼタオッズボード」、大井競馬では「パドックビジョン」などという。

出走名前騎手体重、オッズなどが表示される。

最近は全面LED表示になっている場合が多いため、状況によっては動画が流されることもある。例えば、その競馬場で開催がなく、馬券売り場として営業している場合は他場のレースを流すなど。

パドックの段取り

ここでは中央競馬の段取りについて解説するが、地方競馬でも大は同じである。

  1. 所から担当者に牽かれ、原則として番の順に出走がパドックに入場する
    1. 後方に対して特に過敏なは最後尾に回されるなど、出走ごとに配慮が行われることもある
    2. 担当者は、大抵は担当厩務員が1人。同厩舎の別厩務員や、調教助手が補助に入る場合もある
  2. しばらくパドックを周回する
  3. 発走時刻になると係員から「とまの号騎乗命)がかかり、出走が停止する
  4. ジョッキールームに待機していた騎手が入場。一列に並び、一礼して騎乗に向かう
  5. 騎手が騎乗している間に誘導馬が準備開始
  6. 誘導馬騎手から「前へ」と号がかかる。誘導馬を先頭にして、周回路をもう一周してから本馬場に向かう

パドックで見るべきところ

一般的に観察すべきとされるところを列挙する。ただし、あくまで安であり、そのような特徴があったからといって勝つ/負けるとは限らない。

馬券購入の第一補としているがいるなら、そのと「他の出走」を較するのではなく、そのと「過去のパドックにおけるそのの状態」を較する手法が有効である。こうすることでそののコンディションがより把握しやすくなるほか、上記ウシュバテソーロの様に独特のを持つでも惑うことが少なくなる。

  • 歩様
    • まっすぐ歩いているか、後脚の踏み込みが深いかどうか、途中で立ち止まったりしないか
  • 首の動き
    • 高すぎたり低すぎたりしないか、しく上下させていないか
  • の程度
  • 付き(トモ・肩・背)
    • (前回のパドックとべて)太りすぎ、痩せすぎではないか、筋肉がついているか
  • 体重
    • 前走から20kgを上回る増減がある場合は注意。体調不良調教ミスで調整に失敗したフルコンディションではない恐れがある。一方で成長途中の2歳4歳であれば、単なる体の成長分ということもある。付きと合わせて考慮しよう
  • 毛艶
  • っ気/フケ(それぞれ/発情)
  • を牽く担当者の様子
    • 疲れていないか、2人で引いていないか(そうならざるを得ないほどが暴れていないか)

禁止事項

、特にサラブレッドは極めてデリケートな生き物である。にとっては観衆の視線に慣らし、気持ちを落ち着けさせる場所でもある。したがって、を驚かせたり、奮させたりするような行為は禁止である。

これは、パドックのみならず競馬場全体で同様である。場合によってはつまみ出される。

特徴的なパドック

3の概要

レースを行うサーキットにおいて、マシンを整備するピットはさみコースとは反対側に設けられたスペース

マシンを運んでくるトランスポーターや、関係者が休憩・ミーティングスペースとして使うモーターホームなどの車両を駐する場所。マシンをそこで下ろし、ピットのシャッターを開けて内部に機材を展開。コースでの走行を行う際は反対側のシャッターを開ければコースに出られる様になっている。

大規模のサーキットではコースの内側に設けられており、車両が出入りするための立体交差道路で外部とは繋がっている。小規模なサーキットでは、あえてコース外側にパドックが設けられていることも多い。ピット施設が簡易なサーキットでは、パドックがマシンの整備場を兼ねている場合もある。

レースの規模やイベントの種類にもよるが、基本的にレース関係者以外は立入禁止であり、一般客が入るにはパドックパスと呼ばれる特別な入場券を別途購入する必要がある。

関連動画

関連項目

脚注

  1. *スズパレードソルティンゴは、誤って1場に2頭の種牡馬を入れられてしまったことで生殖力を喪失したことで知られる。
  2. *パドックが内馬場にある笠松競馬場では、スタンドの柵に掲げることになる。
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5 ななしのよっしん
2021/03/12(金) 05:12:47 ID: zkdBKhtiF8
パドックを見極めるのは、いつもを見ているプロトラックマンでさえ間違える事があるので、かなり難しい。強いてあげるならば、全を見渡せる様な場所から見て、各の動きを較出来る様にするといいと思う。そうすると動きのいい、悪いが分かりやすくなる。
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6 ななしのよっしん
2021/04/19(月) 01:48:53 ID: DLqmCrToFD
今年の皐月賞ダノンザキッドが口泡と発と首振りあって(しかも返し馬ゲートもずっとそのまま)惨敗したのを見ると重要さがよくわかる
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7 ななしのよっしん
2021/05/25(火) 21:27:53 ID: u22/6nfSJG
ラストワイド画面のくだりで
かなり重要なんだなってよくわかる記事だった
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8 ななしのよっしん
2021/08/31(火) 12:42:40 ID: VNVK1I6XJS
パドックというより返し馬見てから手元の即パットで…のほうが確実かもしれない
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9 ななしのよっしん
2021/11/21(日) 21:37:21 ID: 0wUZ9RwF6d
なにこの日記みたいな記事・・・と思って履歴みたら例の編集者で納得した
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10 ななしのよっしん
2021/11/22(月) 16:16:25 ID: dq5qzPpSTz
>>9
うるせえ馬鹿。文句があるならてめぇが編集しろ。いつまでも粘着してんじゃねぇキモいんじや。
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11 ななしのよっしん
2021/11/22(月) 16:22:13 ID: qZ69LI/beF
まあ良記事だしね
客観的な第三者から言わせてもらうといちゃもんつけてる>>9がおかしい
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12 ななしのよっしん
2022/01/09(日) 14:35:37 ID: nv/Wwu/Dme
ウインズに初めて行った時、パドックを画面で見ていたら、映る映るが皆胴長だった」
ハリウッドリムジンか何かか?
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13 ななしのよっしん
2022/04/14(木) 16:24:21 ID: ycCczHG0XS
パドック明らかにいれこんでいて何周してものまま係員を引き摺って本馬場に入ろうとするがいた
(クールキャットってスクリーンヒーロー産駒なんだが)

いやー勝ちは当てられないけどパドックも中々面いなあ
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14 ななしのよっしん
2022/09/23(金) 00:21:17 ID: G0wY2+NMMY
競馬は同レベルの中でしのぎを削ることが多いから、
明らかに酷いと抜群に良いぐらいなら見抜くことはできても、
パドックだけでコンスタントに当てるまでは理だよ
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