ジョーカーさんシリーズとは、主にアメリカンコミックスの名作『バットマン』を原作とした実写映画、『ダークナイト』の1シーン、バットマンと警察の連携によって捕らえられたジョーカーがジェームズ・ゴードンとバットマンに尋問される場面に嘘字幕を付けた動画を指す。
他には同様のシーンのパロディなど、ダークナイトのジョーカーをネタにした動画にこのタグが使われる事もある。
尋問シーンの概要
ゴッサムシティを恐怖のどん底に陥れた狂気の大悪党ジョーカーも、バットマンと警察の連携によってついに捕らえられた。だが、ジョーカー逮捕に最も貢献した地方検事、ハービー・デントが行方不明になってしまう。
親友でもあるデントの居所を聞き出す為、ゴードンと入れ替わりに尋問室でジョーカーと相対するバットマン。
しかし、ジョーカーはバットマンの抱える矛盾と自らの存在意義を嘲るように突きつける。
尋問室でのやり取り
ジョーカー「こんばんは、本部長。」
ゴードン「デント地方検事が帰ってない。」
ジョーカー「そうだろうな。」
ゴードン「彼をどうしたんだ?」
ジョーカー「俺が?俺はここにいただろ?。あいつを誰に任せた?ん?部下達にか?
まあ一応今でもあんたの部下って事にしとこう…マローニのじゃなくて。
だが気づいたら寂しいだろうなあ…本当は、信頼できる者なんかいないって。
責任を感じるかもしれないな。ハービー・デントの苦しみを知ったら…」
ゴードン「どこにいる?」
ジョーカー「何時だ?」
ゴードン「何の関係がある?」
ジョーカー「時間によっちゃ居場所が一か所かもしれないし、バラバラに散ってるかも?」
ゴードン「ゲームをして遊ぶ気なら、コーヒーでも淹れてくる。」
ジョーカー「ああ、"優しい刑事怖い刑事"ってあれか?」
ゴードン「ちょっと違う。」ジョーカー「ああ…頭からやっちゃダメだ。
それじゃ相手がぼーっとして次の痛みを感じ……な?」
バットマン「会いたがってたろ?来てやった。」
ジョーカー「お前の反応を見てた。期待通りだったぞー。お前のせいで5人死んだ。
それから、デントを自分の身代わりにしたな。俺から見たって冷酷だ。」
バットマン「デントはどこだ?」
ジョーカー「マフィアの馬鹿は、お前が消えりゃゴッサムが元通りになると思ってる。
だが実際は違う、決して戻りゃしない。お前が変えちまった。永遠に。」
バットマン「なら何故俺を殺したい?」
ジョーカー「ハーッハッハッハッハッホッホッホ!!俺は、お前を殺したくなんかないさ!
お前がいなくてどうする?またマフィアの金をくすねる、ただのコソ泥に戻れってのか?
嫌だ、やだね。お前が、俺を、完璧な存在にするんだ!」
バットマン「金の為に人殺しをするクズめ!」
ジョーカー「サツみたいな言い方するな! 自分だけはマトモだと思ってるのか?
この街の連中から見たらバケモノなんだよ。俺も、お前も!
今はお前が必要だが、要らなくなりゃ…嫌われて、除け者さ。
連中はモラルだの、倫理だの言ってるが、悪い冗談さ。
ちょっと困ればすぐ捨てちまったろ?善良なのは世の中がまともな時だけだ。
見てろよ、いざ追い込まれりゃ、所謂その、文明人って奴だって殺し合いを始める。
俺は化け物じゃない。一歩先を行ってるのさ……」
バットマン「デントはどこだ?」
ジョーカー「お前にはルールがあるが只の気休めだ。」
バットマン「ルールはあるとも!」
ジョーカー「ああ、なら真実を知るにはそれを破らなきゃ。」
バットマン「なんだと?」
ジョーカー「この世界はルール抜きで生きるのが賢い。今夜お前は自分のルールを破るかな?」
バットマン「考えておこう。」
ジョーカー「だが後数分だ。あいつ等を助けたきゃここで遊んでる暇はない。」
バットマン「"あいつ等"?」
ジョーカー「なに、ついさっきまでお前をデントだと思ってた。
あの女にのぼせ上ってるから。ハハッ!ウッハッハッハ、ハハハ!
ほらその調子だ!ハービーはお前とあの女の事知ってるのか?」
バットマン「二人はどこだ!!」
ジョーカー「殺すにはまず選ばなきゃな。」
バットマン「二人はどこにいる!!」
ジョーカー「どっちを殺すか選ぶんだ。友達の地方検事か、奴の未来の嫁さんか。
ウッ、ハッハッハ、ハハハハハハハハハハハ…お前は、無力だ!
脅しは通じないぞ?たとえお前が、どんなに強くとも。
安心しろ、居場所は教える。二人とも、あそこのポイントだ。お前は選ぶんだ。
男は52番ストリート250.そして女はXアベニュー、シセロ…」
居所を聞き出したバットマンは急いで救出に向かうが…?
嘘字幕について
『総統閣下シリーズ』が一斉削除の憂き目に会った為に後継的なシリーズとして注目されつつあるが、言いたいことに空耳をのせて愚痴たれればいいだけの総統閣下シリーズと違って、製作難易度は高い。
理由は以下の通り。
状況が特殊過ぎる
上記のやり取りの通り、嘲るように選択を迫るジョーカーに対し、親友の危機に怒れるバットマンが暴力的に尋問する…という状況なのだが、字幕の入れ方によってはただの弱いものいじめに見えかねない。
話し相手が途中で変わる
最初に会話を交わしているのはゴードン警部だが、途中でバットマンと入れ替わる為、会話を継続させづらい。
また、ゴードン警部がバットマンと交代する際のセリフ「コーヒーを淹れてくる」の意味を理解せずに、そのまま嘘字幕に取り入れてしまっている例もあり、支離滅裂な会話になっている。
(コーヒーを入れてくる=コーヒー=コップ=警官=怖い人を連れてくるぞ、という意味)
オチを入れにくい
映画本編では、尋問シーンの直後から流れるようにハービー・デント救出シーンに向かう為、尋問シーンだけを切り取ると唐突に終わってしまい、オチが挟みにくい。中には救出シーンまで嘘字幕にしてオチに使っている動画もあるが、映画の壮大なネタバレになる為、あまり推奨出来たものではない。
英語である
『総統閣下シリーズ』と違って比較的聞きなれた言語の為、リスニングが出来やすく、空耳が作りにくい。
…はずだが、ダークナイトのバットマンに限れば海外でも喉頭癌コウモリ語と茶化されるくらい聞き取りにくい事で有名。
作品の世界観を理解する必要がある
世界的に有名なコミックの映画化である為、キャラクター性を無視した嘘字幕を入れてしまうとファンの反感を買いやすい。バットマンは単なるヒーローではなく「異端者」であり、ジョーカーはそれを見透かし嘲り笑うように彼を挑発する。そんな双方の関係を端的に表したのがこの尋問シーンであり、他の嘘字幕シリーズのようにコミカルな嘘字幕が付け難い場面なのだ。
あらかじめ『ダークナイト』本編を見るか、少なくとも世界観を調べるなどして尋問シーンの会話の意図を掴んでおいた方が懸命ではある。
また、嘘字幕の題材となる作品ファンの中にも『ダークナイト』のファンがいる可能性がある。そもそも純粋なファンにとっては嘘字幕そのものが失礼な行為になりかねない事も頭に入れておいた方が良いだろう。
そしてコメントする側も例外ではない。あまりにも作品の世界観やテーマを把握してないようなコメントをし、総叩きを喰らった例も実際にあるので、本編を未視聴の方は軽はずみなコメントは控えるべきである。
関連動画
流石に本編の丸上げは削除対象になる。素直にDVD等を購入するか、レンタルで観よう。
素材動画
嘘字幕動画
嘘字幕以外
関連項目
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