ヤニねことは、インターネット上で発表されている漫画作品である。
概要
2022年11月9日から、短文投稿コミュニケーションサイト「Twitter」上のアカウント「ヤニねこ」(@yani_neko1111)にて投稿開始された漫画作品。
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https://twitter.com/yani_neko1111/status/1590230146531069952
それぞれの話は1~2ページ程度で終わるショート漫画。マナーの悪い喫煙者で、汚部屋で自堕落な生活をしている猫獣人女性の日常を描いている。いわゆるダメ人間の様子をコミカルに描いた作品だが、「獣人」という存在が社会で微妙な扱いを受けていることを匂わせる描写もあり、一種のSF/ファンタジー作品と言えなくもない。
単一の人物による作品ではなく、複数の漫画家による共作である。そのため画風は多彩。何名による共作であるかは明言されていないが、参加を明言している漫画家は『醤油を借りにいくだけで死ぬことがある世界の中級サバイバルガイド』などの作品がある「荒井小豆」氏、および『抑性の女』などの作品がある「おさとう」氏。
「原作担当と作画担当がいる」と勘違いされることも多いそう(これは荒井小豆氏が『異世界ありがとう』という漫画作品で原作者を担当していることも影響しているかもしれない)だが、「それぞれが独立してネタ出し&作画をしており、原作担当や作画担当がいるわけではない」とのこと[1]。
Twitterで人気となったことで出版社から声がかかったのか、週刊漫画雑誌『ヤングマガジン』の2023年2月20日発売号(表紙の表記は「2023/3/6 No.12」)に特別掲載され、またウェブコミックサイト『ヤンマガWeb』での掲載も開始された。
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https://twitter.com/magazine_young/status/1627322119309729793
評判が良かったらしく、その後『ヤングマガジン』2023年4月3日発売号(表紙の表記は「2023/4/17 No.18」)掲載の「4mg」(第4話)からは本連載に昇格。『ヤンマガWeb』では2023年4月3日から月水金の週3回連載が開始された。
Twitter版ではラフ絵だった回が完成されているなど、商業掲載に合わせてブラッシュアップされたバージョンになっている。またTwitter版で「漫画タイムきらら」だったヤニねこお気に入りの漫画雑誌が『ヤンマガWeb』版では「ヤンマガ」に変更されていたりも。商業掲載が告知された2023年2月19日には、そのへんの事情を匂わせる特別回がTwitterに投稿されている。
こちらの商業掲載版の著者名は「にゃんにゃんファクトリー」とクレジットされており、前述の複数の漫画家らによる共同名義であると思われる。
登場キャラクター
- ヤニねこ
- 本作の主人公。獣人(とはいえ猫耳と猫しっぽがある以外、外見的には人間とほぼ変わらないようだが)。ゴミが散らかる汚い部屋で一人暮らしをしている自堕落な女性。風呂にもあまり入らない。
日雇いの仕事で食いつないでいる描写があるが、稼ぎは少なく生活は苦しいよう、それでも乏しい収入をタバコにつぎ込んでしまう。タバコを吸っていないと禁断症状に苦しむという、明らかにニコチン依存症らしき描写もある。喫煙マナーも悪く、吸い殻の不始末で火事を起こしかけたりもしている。近所の子供からも「ヤニカス」と呼ばれている、
このように絵にかいたようなダメ人間だが、一応美人でスタイルはいいらしい(妹ちゃん曰く「お姉ちゃんの取り柄って顔と体しかないんだからそこだけは死守したほうがいいよ マジで」)。 - 妹子
- ヤニねこの妹。同じく獣人。ヤニねこからは「妹ちゃん」と呼ばれ、ヤニねこのことを「お姉ちゃん」と呼んでいる。
- ヤニねことは異なり良識のある常識人のようで、ヤニねこの度を越した喫煙や不潔さなどに辟易としている。とはいえ仲良さそうに一緒に外出したり、ヤニねこが病気になったときに看病しにきたりする描写もあり、基本的には姉妹仲は良好ではあるようだ。
学生であるらしく、下に引用するツイートのように、学校での友人との交流の様子が描かれた彼女メインの回もある(このときに友人らから「妹子ちゃん」と呼ばれていた)。 -
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https://twitter.com/yani_neko1111/status/1642343066530095104 - 大家
- ヤニねこが暮らすアパートの大家。太り気味の、スキンヘッドの中年男性。
- 吸い殻をポイ捨てしたりするヤニねこに怒りを感じているよう。だが、怒鳴り込んだヤニねこの部屋で彼女の着替えを見てしまった後には自室に戻って苛立ちながら自慰行為をするなど、欲情もしているようだ。獣人型のダッチワイフを所持しており、そういう趣味らしい。
- 差別されているらしい獣人ら、しかもその中でも特にマナーや素行が悪いっぽいヤニねこやヤクねこたちをアパートに住まわせて追い出そうともしないあたり、善人ではあるのかもしれない。ただし上記のように獣人に欲情している節もあるので、下心まじりかもしれないが。
- ヤクねこ
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ヤニねこと同じアパートに暮らす女性獣人。ヤニねこのことは「ヤニねこ先輩」などと呼ぶ。一人称は「自分」で、語尾に「ッス」を付けるなど後輩っぽい口調。
https://twitter.com/araiazuki/status/1645678986570371073
「タバコではない何か」を紙で巻いて火をつけて吸引していたり、「テオシ」の「ヤサイ」を入手している描写があるなど、ある意味ではこの漫画で一番の危険人物。 - ハメねこ
- ヤニねこと同じアパートに暮らす女性獣人。ヤニねこのことは「ヤニっち」などと呼ぶ。一人称は「ハメちゃん」。格闘ゲーム好きで、熱中して怒りを貯めるとヤニねこを怒鳴りつけるなど感情的になる。動画配信者として活動している。
- カンサイねこ(仮称)
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https://twitter.com/nyanfactory/status/1644477741553647619 - ヤニねこと同じアパートに暮らす女性獣人。関西弁。ヤニねこのことは「ヤニちゃん」などと呼ぶ。美人でスタイルがよく美声だが、関西人の性なのか面白さに貪欲。複数の登場人物から「カンサイ(さん、ちゃん)」と呼ばれているがハメねこからは「カオルっち」と呼ばれている。上掲の立ち絵ツイートでは「かんさいねこ」と書かれており、正式な名前・呼称・表記は不明。
- おちんぽ達郎
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https://twitter.com/nyanfactory/status/1644477808834674689 - ヤニねこがアシスタントをすることがある漫画家。眼鏡をかけたそばかすのある女性で、「おちんぽ達郎」はペンネーム。喫煙者でかつ人見知りであるため、タバコが平気でかつ話しやすいヤニねこがアシスタントしてくれることに感謝している。『週刊ニャングマガジン』なる雑誌に漫画を掲載しているようだ。
- アルねこ
- ヤニねこと同じアパートに暮らす女性獣人。ゆるふわ系の外見で、語尾が間延びしている。一人称「ぼく」。飲酒を好むようだが「酒の味なんてぼくからしたらおまけ」「多幸感を得るためだけの滑走路…!」との発言もあり、酒好きというよりアルコール依存症である様子。
関連静画
「荒井小豆」氏の過去作品
「おさとう」氏の過去作品
ヤニネコの関連静画
関連リンク
関連項目
脚注
- *おさとう👩❤️💋👨さん: 「ヤニねこ、多数の方が勘違いしてますが複数人でそれぞれが独立してネタ出し、作画してます 原作担当、作画担当がいるわけではないです」 / Twitter、荒井小豆さん: 「結構誤解されてる人多いですが、ヤニねこ、基本複数人で描いててそれぞれが原作と作画を担当しております。なので荒井が原作者というわけではありません。」 / Twitter
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