ワキシー(Waxy)とは、wax(蝋)の形容詞形である。
曖昧さ回避
概要
父Potoooooooo、母Maria、母父Herodという血統。
父Potoooooooo(ポテイトーズ)は芋という意味でその産駒も食べ物の名前が多くつけられていたが、その産駒の1頭のワキシーも例に漏れず、トウモロコシの名前を付けられてしまった。
母Maria(マリア)は4歳時にはチェルムスフォードのクイーンズプレートでオークス勝利馬のTetotumを破り、6歳時にはエプソムの100ギニーのマッチレースで勝利している。繁殖牝馬としてもキングスプレート勝利馬Worthyやダービー馬Smolenskoの母となるWowskiなど10頭の優秀な産駒を送り出した。
母父Herod(ヘロド)はこの時代の大種牡馬。ワキシーはEclipseとHerodの両方の血を持っている競走馬となる。
ワキシーは非常に美しい馬だったと伝えられている。多くの競走馬は例えばKincsemに対しての猫など動物を帯同することが多いが、ワキシーは晩年にはウサギとともに飼育されていた。
ワキシーはHighflyerを管理していた調教師の息子のロバート・ロブソンによって調教された。ロブソン師はニューマーケットでグラフトン公爵、ウエストミンスター侯爵などの多くの上流階級によって信頼され、のちに7頭のダービー優勝馬、11頭のオークス優勝馬などを送り出し、「調教師の皇帝」と呼ばれるようになった。ワキシーはそのロブソン師の初期の管理馬である。
ロブソン師は2歳馬をレースに出すのは否定的で、実際彼の送り出したダービー馬は2歳戦を走っていなかった。ワキシーもまた2歳戦は使われず、5月18日のダービーステークスでデビューすることとなった。
ワキシーの出走したダービーステークスでは実に11頭のうち7頭がPotoooooooo産駒であった。これはこの時代のPotooooooooの血がどれだけ支配的だったかを示すものである。レースではPotooooooooの血を引かないGohannaに半馬身差で優勝した。ワキシーはその後12ハロンのスウィープステークスに勝利し、アビンドンでのスウィープステークスでも勝利した。
4歳時にはジョッキークラブプレートで再びGohannaを破ったが、その後のマッチレースでは本馬より3ポンド軽い斤量だったGohannaが僅差で勝利した。Gohannaはワキシーとの対戦でこれが唯一の勝利となった。その後ワキシーはキングスプレートでRobin Greyを破って優勝し、レディースプレートでは単走で優勝した。
5歳時にはソールズベリーのキングスプレートの1勝しかできなかった。オックスフォードカップでオークス馬のHermioneに敗れた。
6歳時はニューマーケットでのオートランズステークスでViretの3着に敗れ、キングズプレートではGabrielの2着となった。ルイスでの4マイルの競走で勝利し、ルイスでのレディースプレートではGuildfordの2着に敗れた。4マイルでのキングスプレートではGohannaとまたも再戦し両方とも12ストーン(168ポンド≒76.2kg)の互角な斤量を与えられ、最初のヒートではアタマ差で勝利、2回目はデッドヒート(無効競走)、3回目は半馬身差で勝利した。その後ソールズベリーの4マイルのキングズプレートでは6度目のGohannaとの対戦となり2連続勝利した。Gohannaとは6戦5勝となった。
7歳時はオックスフォードゴールドカップの競走で故障し引退することとなった。
ワキシーは種牡馬としては最初はSir Peter TeazleやPotoooooooと同じ10ギニーの種付け料に設定された。
種牡馬としてワキシーはPope、Whalebone、Blucher、Whisker(Whaleboneの全弟)の4頭のダービー馬と2頭のオークス馬を送り出した。4頭のダービー馬を送り出した種牡馬としては2020年にGalileoに抜かれるまでトップタイを守り続けていた。
ワキシーの血はWhaleboneやWhiskerなどを通して子孫を繁栄させ、また娘たちも優秀な繁殖牝馬となり後世に大きな影響力を及ぼすこととなった。
ワキシーは1818年(28歳)まで長生きし、死後はニューマーケットのオールセインツ教会に埋葬された。
血統表
Potoooooooo 1773 栗毛 |
Eclipse 1764 栗毛 |
Marske | Squirt |
The Ruby Mare | |||
Spilletta | Regulus | ||
Mother Western | |||
Sportsmistress 1765 栗毛 |
Sportsman | Cade | |
Silvertail | |||
Golden Locks | Oroonoko | ||
Crab Mare | |||
Maria 1777 鹿毛 FNo.18 |
Herod 1758 鹿毛 |
Tartar | Croft's Partner |
Meliora | |||
Cypron | Blaze | ||
Salome | |||
Lisette 1772 鹿毛 |
Snap | Snip | |
Sister to Slipby | |||
Miss Windsor | Godolphin Arabian | ||
Sister One to Volunteer |
クロス:Godolphin Arabian 4×5×5(12.5%)、Crab 5×5(6.25%)、Fox 5×5(6.25%)、Flying Childers 5×5(6.25%)
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関連リンク
関連項目
Waxy 1790
|Whalebone 1807
||Waverley 1817
|||Don John 1835
||||Iago 1843
|||||Bonnie Scotland 1853
||||||Bramble 1875
|||||||Ben Brush 1893
||||||||Broomstick 1901
|||||||||Regret 1912
||Camel 1822
|||Touchstone 1831
||||Ithuriel 1841
|||||Longbow 1849
||||||Toxophilite 1855
|||||||Musket 1867
||||||||Carbine 1885
|||||||||Spearmint 1903
||||||||||Spion Kop 1917
|||||||||||Felstead 1925
||||||||||||Rockfel 1935
||||Orlando 1841
|||||Eclipse II 1855
||||||Alarm 1869
|||||||Himyar 1875 →ヒムヤーの記事参照
||||Newminster 1848
|||||Adventurer 1859
||||||Apology 1871
|||||Lord Clifden 1860
||||||Hampton 1872
|||||||Bay Ronald 1893
||||||||Dark Ronald 1905 →ダークロナルドの記事参照
||||||||Bayardo 1906
|||||||||Gay Crusader 1914
|||||||||Gainsborough 1915 →ゲインズバラの記事参照
|||||Cambuscan 1861
||||||Kincsem 1874
|||||Hermit 1864
||||||Heaume 1887
|||||||Le Roi Soleil 1895
||||||||Sans Souci 1904
|||||||||La Farina 1911
||||||||||Bubbles 1925
|||||||||||*ガーサント 1949
||||||||||||ニットエイト 1964
||||||||||||ヨドヒーロー 1970
|||||||||||||アスコットエイト 1980
||Defence 1824
|||The Emperor 1841
||||Monarque 1852
|||||Gladiateur 1862
||Sir Hercules 1826
|||Birdcatcher 1833 →バードキャッチャーの記事参照
|Whisker 1812
||Economist 1825
|||Harkaway 1834
||||King Tom 1851
|||||Hannah 1868
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