概要
ある人物が犯罪を犯して逮捕されると、たとえその家族や親族が犯罪を犯していなかったとしても自宅に取材陣が大挙して押し寄せてプライバシーを無視した過熱報道が行われる。また、日本という国は「世間の目」「家族の連帯責任」が特に厳しい世界であり、近隣住民から奇異の目で見られるのは序の口、「あんな奴を生んだ親の顔が見たい」と非難されたり、自宅の壁に「犯罪者の家族は出ていけ!」と落書きをされたり玄関先で昼夜問わずバッシングされる、「お前も死ね!」「殺してやる!」などの手紙を大量に送り付けられるなどの嫌がらせを受ける、「あんな犯罪を犯した奴の兄弟姉妹なんだから付き合うな」と親から言われそれまで仲が良かった友人から縁を切られる、SNS上で住所や電話番号などの個人情報を特定されて電凸や自宅凸などの嫌がらせを受ける、仕事をクビにされたり就学や就職、結婚などを拒否されるなどの差別的な扱いを受け、結果一家離散や自殺にまで追い込まれてしまう。
他の国では、例えばアメリカでは個人個人は独立した物という意識が強く「親は親、子は子」という線引きがあり、たとえ一家の誰かが犯罪を起こしても家族や親族までバッシングされることは日本より少ない。むしろ加害者家族に対し励ましのメッセージが多数寄せられたり、それについてまとめた論文も多く、支援者団体による支援も手厚いという。
一例
- オウム真理教事件を引き起こした麻原彰晃の四女は転居先で市の学校から転入を拒否され、ようやく入った別の学校でも校長から「父親の所行を考慮すれば貴方は死んでも仕方のない人間だ」と罵倒され、何度も自殺未遂を繰り返したという。三女も中学・高校・大学と入学を拒否されている。次男は合格した中学校から「麻原の息子」だという理由だけでで入学を拒否され、損害賠償請求を起こしている。
- 秋葉原通り魔事件の犯人である加藤智大の場合、父は職場を追われて自宅に引きこもりとなり、母は精神を患い精神科へ入院、弟は自殺した。
- 和歌山毒物カレー事件の犯人である林真須美の場合、長女は名前まで変えて家族と縁を切って生活しようとするも最終的に自殺、長男は職場をクビにされ縁談まで破談になったという。
- 東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤の場合、長姉は職場を追われ結婚秒読みだったのも破談になり、次姉は看護学校を退学を余儀なくされ、両親の兄弟も職場を追われ、父に至っては自殺した。
- ホテルニュージャパン火災の元凶となった横井英樹の孫であるZeebraは、火災後に当時通っていた小学校で壮絶ないじめに遭い、転校を余儀なくされている。
関連リンク
関連項目
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