大船駅とは、神奈川県鎌倉市と横浜市の市境をまたぐ形で存在する鉄道駅である。
駅北側は横浜市栄区に位置するが駅の所在地は鎌倉市となっており、横浜市都区内に含まれない。
概要
大船駅 | |
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おおふな - Ōfuna | |
東日本旅客鉄道 | |
所在地 | 神奈川県鎌倉市大船1-1-1 |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 5面10線 |
所属路線 | 根岸線 東海道線 湘南新宿ライン 横須賀線 |
駅番号 | スリーレターコード:OFN JK 01 JT 07 JS 09 JO 09 |
乗車人員 | 73,636人/日 (2020年度) |
開業年月日 | 1888年11月1日 |
湘南モノレール | |
所在地 | 神奈川県鎌倉市大船1-4-7 |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 2面1線 |
所属路線 | ■江の島線 |
駅番号 | SMR1 |
乗車人員 | 12,828人/日 (2018年度) |
開業年月日 | 1970年3月7日 |
駅テンプレート |
駅を中心に一つの商圏が形成されている。東日本旅客鉄道と湘南モノレールの2社5路線が乗り入れている。
過去に於いては大船駅から横浜ドリームランドを結ぶ跨座式モノレール、「ドリーム交通ドリームランド線」も存在していた。しかし、開業間もなく車両の不具合、レールの破損等により、時置かず運行休止となる。その後約40年ほど休止扱いとなり、駅舎・レール・橋脚も長期に渡って放置状態だったが、正式に廃止が決定され、現在は橋脚等各種設備も撤去されている。
大船駅の西側高台には巨大な大船観音がそびえ立ち、大船のシンボルともなっている。大船観音は、東海道線・横須賀線・湘南モノレールなどの車窓や駅のホームからも間近に見る事が出来、初めて見た者に強いインパクトをもたらす。また、夜間はライトアップされ、大船の夜空に明るく照らされた観音像が浮かび上がって見える。
JR東日本の大船駅は駅長室を含む大半(約三分の二)が鎌倉市に立地している。プラットホーム東京方面寄りはホーム下部を流れる砂押川を境として、それより北側が横浜市となっている。過去より駅の出入り口は駅敷地の南端側に東口と西口が存在していたが、それらはいずれも鎌倉市側である。
ホームは5面10線を有し、 東海道線の他、京浜東北線・根岸線・湘南新宿ライン・横須賀線が発着している。優等列車は一部通過列車はあるものの、特急踊り子や成田エクスプレス・特急湘南などが停車する。
湘南モノレールは頭端式ホーム2面1線を有する高架駅で、JRの南側に駅を有している。江の島線の中で最も利用者数の多い駅でもある。
駅前のバスターミナルからは江ノ電バス・京急バス・神奈中バスが乗り入れている。
笠間口 | 西口 |
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笠間口と駅ナカ
かつての大船駅には駅南側の鎌倉市側に西口・東口の2つの出入口しかなかった。
従って横浜市側から駅を利用する際は、線路と平行に走る道路を歩いて、横浜市側にあるプラットホームを横目に見ながら、わざわざホーム南端側(距離にして鉄道車両15両分)まで一旦進み、鎌倉市に面した出入り口を利用しなければならないという不便を強いられてきた。
また、ホーム北端東側の横浜市にあるバスターミナルは元々横浜市側に駅の出入り口が出来る事を前提とした立地であるため、ホームが間近に見える場所にもかかわらず、不便さが際だっていた。
横浜市は過去より度々JR東日本にホーム北端側の横浜市側に面した出入り口の新設を要望していたが、JRは消極的でなかなか進展が見られなかった。
2004年、大船駅の北東側に大規模マンション群(ガーデンアソシエ)が竣工されたこともあり、益々横浜市側の出入り口の必要性が周辺住民から叫ばれるようになる。結局、横浜市が建設費用を負担する事で決着し、大船駅三番目の出入り口、「笠間口」と北改札が2006年に完成した。
笠間口の新規開設工事と並行して、JR東日本が近年推し進めている「駅ナカ事業」に向けての改築も行なわれ、駅橋上構内に商業施設「DILA」(ディラ)が建設された。笠間口開設後は、北改札と既存の改札口であった南改札が橋上構内で結ばれ、その構内通路に面した形で様々な専門店(主に飲食店)が立ち並んでいる。2016年12月にディラはアトレ大船となりリニューアルオープンした。
2016年12月より笠間口前すなわち大船駅横浜市側の再開発事業が起工した。正式名称は大船駅北第二地区市街地再開発。2021年3月、商業施設「グランシップ」と併設する大型マンション「ブランズタワー大船」竣工。これらの建物は大船駅笠間口2階フロアと屋根付きの歩行者通路で直結され、雨の日でも濡れること無く駅とのアクセスが可能になった。
大船市民
大船駅周辺は三菱電機の企業城下町であり、加えて鎌倉市の商圏の一つであるが、住民にとっては鎌倉市の中心部が山を隔てた不便なところにある事や、鎌倉である事を意識させない商圏・立地であることが重なって、鎌倉よりも、大船という土地への帰属意識が高い。
また、神奈川県民でも「大船」と「鎌倉」は別と考える向きがあり、大船駅は「大船市」の中心駅だと勘違いする人も少なくない。当然の事であるが、大船市は存在しない。
ドラッグストア激戦区
大船駅前の商店街はチェーン展開するドラッグストアが高密度で林立する激戦区である。大船に出店している主なドラッグストアには以下のものがある。
しかも、同じチェーン店が同じ商店街の中に複数店舗展開している状況である。お陰で医薬品が常にセール価格で販売され、非常に安価に入手できる。隣駅の藤沢駅や戸塚駅周辺とはあきらかに相場が異なる違う「大船相場」が設定されているようだ。
撮影所と、その衰退
かつて、大船には松竹の大船撮影所があり、松竹映画の一時代を支えた「映画の街」でもあった。しかし、松竹に限らず国内の映画産業は衰退してゆき、新たな収益源として撮影所敷地に映画のテーマパーク「鎌倉シネマワールド」開業に至る。開業当初は多くの観光客で賑わったものの、リピーターを獲得できず、業績は悪化、数年で廃業に追い込まれた。
撮影所を含む松竹の所有地は売却され、現在跡地は鎌倉女子大(旧京浜女子大)の大船キャンパスとなっている。
隣の駅
路線名 | 隣の駅(上り・北行方面) | 当駅 | 隣の駅(下り方面) |
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東海道線 | 戸塚駅 (JT 06) |
大船駅 (JT 07) |
藤沢駅 (JT 08) |
横須賀線 | 戸塚駅 (JO 10) |
大船駅 (JO 09) |
北鎌倉駅 (JO 08) |
湘南新宿ライン (各駅停車) |
戸塚駅 (JS 10) |
大船駅 (JS 09) |
北鎌倉駅 (JO 08) |
湘南新宿ライン (快速・特別快速) |
戸塚駅 (JS 10) |
大船駅 (JS 09) |
藤沢駅 (JT 08) |
根岸線 | 本郷台駅 (JK 02) |
大船駅 (JK 01) |
― |
路線名 | 隣の駅(上り方面) | 当駅 | 隣の駅(下り方面) |
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■湘南モノレール江の島線 | ― | 大船駅 (SMR1) |
富士見町駅 (SMR2) |
関連動画
関連商品
関連項目
外部リンク
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