宇宙戦艦ヤマト2とは、日本テレビ系で1978年10月14日から1979年4月7日まで毎週土曜日に放送されたテレビアニメである。
概要
「宇宙戦艦ヤマト」の続編に当たる作品。
1978年8月5日に上映された「さらば宇宙戦艦ヤマト」で描かれた物語をテレビシリーズとして長編化した物で、リメイク的な位置付けとも言える。「さらば」と「2」を合わせて「彗星帝国編」とも称される。
制作の経緯には「さらば」の公開時期に間に合わない商業展開の救済と言った理由もあったとか。
「宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち」などの以降の作品は本作から繋がる続編となっており、宇宙戦艦ヤマトシリーズ上では正史と言う扱いになっている。
ヤマト旧作のテレビシリーズの中では打ち切りによる短縮を受けず予定通り製作された唯一の作品である。
視聴率は高くスポンサーからの延長の希望もあったが全26話で完結した。
「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」以降の作品は本作の続編となる。
BGMは「さらば」の際に収録された未使用曲も多く使用されており、「さらば」の音楽の違った一面を楽しむ事が出来る。また、ヤマトシリーズの音楽を手掛ける宮川泰先生本人によるディスコアレンジバージョンがBGMとして採用されている。
冒険王で連載された「宇宙戦艦ヤマト PART.Ⅱ」は松本零士先生による「彗星帝国編」の漫画となっており、内容としては本作に近い物となっている。
「さらば」との関係・評価
「さらば宇宙戦艦ヤマト」が西崎義展プロデューサーの考えによる自己犠牲的な結末だったのに対して、本作では松本零士先生の"若者は生きて希望を繋げるべき"と言う特攻に否定的なテーマに近い展開になっている。
「さらば」で死亡する登場人物の一部は今作では生存しており、その後シリーズが作られ続けた事から「商売の都合上生き返らせた」と語られる事もあるが、作品の展開として登場人物が生き返ったりした訳では無いので念の為注意。ちなみに「宇宙戦艦ヤマト完結編」の沖田艦長復活も「誤診だった」と言う事になっているので、生き返った訳では無い事になっている。一応。
「宇宙戦艦ヤマト」「さらば宇宙戦艦ヤマト」と非常に人気の高い名作に隣り合う位置付けの作品であり、更にその熱の乗った時期に公開された作品である為、その熱心なファンからの批判を浴びる事も多い。
「展開が間延びし過ぎ」「さらばの感動が台無し」と言うのが主な物だが、「2」で大きく描かれ方が変わったアンドロメダとヤマトのニアミスや艦隊決戦のエピソードなど、現在でも人気の要素が多く生まれたのも本作である。
「2」で盛り込まれたエピソードや設定はプレイステーション版宇宙戦艦ヤマトシリーズやリメイクシリーズ「宇宙戦艦ヤマト2199」「宇宙戦艦ヤマト2202」にも色濃く反映されており、「彗星帝国編」を語る上で否定出来ない存在となっている。
「宇宙戦艦ヤマト2総集編」では「2」独自の展開を中心に再構成されており、「さらば」とは異なる「彗星帝国編」のテーマを強く印象付けるフィルムとして仕上げられている。
「さらば」との主な相違
- キャラクターデザインが変更・簡略化されており、一部の登場人物の見た目が大きく異なる。
- 土方竜がヤマトの艦長ではなくアンドロメダの艦長として活躍する。
- 斉藤始ら空間騎兵隊は地球ではなく第十一番惑星でヤマトと合流する。
- デスラー総統の麾下にガミラス残存艦隊が多く登場する。
- テレザートは白色彗星帝国に滅ぼされたのではなく、戦争とテレサの力により滅びた設定になっている。
- 島大介とテレサが恋愛関係となり、物語に大きく影響する。
- テレサが反物質世界の住民ではなく超能力者と言う設定になっており、服を着ている。
- テレザート星が崩壊する。
- 艦隊決戦では機動部隊の戦いが重要視され、超巨大空母は別働隊の旗艦として複数登場する。
- バルゼーの乗艦としてメダルーサが登場し、火炎直撃砲が地球艦隊を追い込む。
- 「都市帝国」が地球側から「要塞都市」と呼称される。
- 白色彗星のガスは地球艦隊の拡散波動砲により取り除かれる。
- デスラーが古代と雪の姿を見て「真上と真下…脆い物よのぅ」と言う言葉を残し立ち去った。
- 地球が無条件降伏を受け入れ、都市帝国が地球に降下する。
- ヤマト乗組員の生存者が比較的多い。
- 敗北しても生き残るべきだと言うテーマが強くなっている。
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関連項目
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