宇宙戦艦ヤマト(うちゅうせんかん-)とは、1974年に放映されたテレビアニメーション作品および、その系列作品、作品中に登場する地球の宇宙戦艦の名前である。本作は日本中で大ブームを巻き起こした。のちに第一次アニメブームを作ったと位置づけられる、初代社会現象アニメ。
概要
1970年代を代表するアニメーションである当作は、アニメーションが趣味として成り立つことを初めて一般に認知させた作品であり、この作品からアニメーションに興味を持ったというオタク第一世代は少なくない。
放送当時(アルプスの少女にチャンネル争いで負け)視聴率がふるわず打ち切りに終わったが再放送されるにつれて ティーンエンジャーを中心に徐々に人気を高めていった。
また当時、一般人の間でも社会現象を引き起こし、それまではアニメーションは子供向けとされていたのを一気に大人も楽しむことが出来るもの、という認識に変えた。
何度も続編製作や映画化、漫画化、実写化などが行われ、現在まで続いている。
日本初のアニメ雑誌「アニメージュ」は1978年にテレビランド増刊「ロマンアルバム・宇宙戦艦ヤマト」が40万部を記録したことが発行のきっかけとなり、同年公開の「さらば宇宙戦艦ヤマト」の特集を中心した創刊号、創刊第2号の表紙を飾った。
それゆえ、当作に影響を受けた作品は、オタク向け・一般向けを問わず様々な媒体に溢れ、もはや伝説と化しているのである。
あらすじ
西暦2199年、地球はガミラスによる侵略を受けていた。遊星爆弾によって海は干上がり、人類は放射能から逃れるため地下都市へと落ち延びる。そんな中イスカンダルのスターシャから救いのメッセージが届き、放射能除去装置コスモクリーナーDを受け取るために、ヤマトは14万8千光年の旅路へと発進するのだった。
シリーズ作品
一部の作品は単独の記事がある。引用部分は外部サイトからの引用。
宇宙戦艦ヤマト(TVアニメ版:1974-75年/劇場版:1977年)
西暦2199年、地球は謎の異星人国家・ガミラス帝国の侵略を受けていた。ガミラスは冥王星に前線基地を建設し、西暦2192年より、地球に対して遊星爆弾による無差別攻撃を加えていた。海は蒸発し地球は赤茶けた姿に変貌し、放射能汚染で地上の生物は死滅する。人類は地下都市を建設し、地球防衛軍を結成して抵抗を続けていたが、科学力の差の前になす術もなく、地下にも放射能汚染が進行し、人類の絶滅まであと一年と迫っていた。
最後の地球防衛艦隊が、冥王星空域でのガミラス宇宙艦隊との交戦で壊滅し、人類生存の希望は完全に潰えたかに見えた。しかし、この交戦の最中に外宇宙から飛来した一隻の宇宙船が火星に不時着、通信カプセルが回収される。その中にはイスカンダル星から、「放射能除去装置 コスモクリーナーDを受け取りに来るように」との救援メッセージと、航海に必要な波動エンジンの設計図が納められていた。極秘裏に宇宙移民船へと改造中だった、第2次世界大戦中に九州・坊ノ岬沖にてアメリカ軍の攻撃により沈没した旧日本海軍の戦艦「大和」に波動エンジンが搭載され、「宇宙戦艦ヤマト」として目的が地球脱出から放射能除去装置・コスモクリーナーDの受け取りに変わる。
14万8千光年の彼方、大マゼラン星雲のイスカンダル星に向け、地球時間1年以内に帰還しなければ人類滅亡という状況下、宇宙戦艦ヤマトは人類最後の希望を託されて往復29万6千光年の旅に発つ。
記念すべき第1作。
初放送時は「アルプスの少女ハイジ」「猿の軍団」といった名作が見事にバッティングしたこともあり視聴率が振るわず(平均7.3%)、全39話が全26話に短縮されてしまった。放送短縮によって宇宙海賊キャプテンハーロックとなった古代守などのエピソードが未使用に終わった。また、制作費も半端ではない額がかかっており大赤字であったという。
再放送を経て人気を獲得し、劇場版は9億円の興行収入を上げ同年の邦画ランキング9位となった。
ニコニコ大百科個別記事→ 宇宙戦艦ヤマト(劇場版アニメ)
2013年には、「宇宙戦艦ヤマト2199」としてリメイクされている。
本作はTV放送に先立って全7部に分割された上での劇場にて先行公開という手順となった。
TV放送は2013年4月よりTBS系で放送され、ニコニコ生放送においても本放送と同じ時間帯にキャンペーンガールであるところのヤマトガールズによる実況番組「ヤマト放送局」が放送されている。
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(劇場版:1978年)
ガミラスの侵略を退けてから1年後の西暦2201年、白色彗星帝国が宇宙の各惑星にその侵略の手を伸ばしていた。
地球は復興をほぼ終え、都市は活気づき平和に満ちていた。古代進も護衛艦艦長として輸送補給船団に同行していたが、偶然、発信源不明のメッセージを 受信する。そのメッセージは、救いを求めるような女性の声であった。かつてのヤマト乗組員たちは、危機の正体を突き止めるためにヤマトを発進させる。
第2作。タイトル通り、本来は本作が完結編として製作されていた。
キャッチコピーは「永遠の愛とロマンをのせて――ヤマトはいま、最後の戦いが待つ宇宙のかなたへ…」。
観客動員数 約400万人、興行収入 43億円、配給収入 21億円。1989年の「魔女の宅急便」「ドラえもん のび太の日本誕生」までアニメ映画としては最高の記録を保持していた作品であった。
下記の「宇宙戦艦ヤマト2」での大幅な展開の変更により、本作はヤマトシリーズの正史ではなくなっている。
ニコニコ大百科個別記事→ さらば宇宙戦艦ヤマト
宇宙戦艦ヤマト2(TVアニメ版:1978-1979年)
上記「さらば宇宙戦艦ヤマト」のTVアニメ版に当たる。全26話。こちらは最初から26話の予定で製作された。
一部の設定や展開が変更され、劇場版で死亡していたキャラクターの大半が生き残る。これは、製作者の一人である松本零士が『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の特攻を美化するような結末を良しとせず、「生き残って再建の苦しみを描くべき」と主張したのが主な理由である。
こちらは一貫して高視聴率を記録した(平均22.9%)。
作画は全体的に見ればTVシリーズでは一番安定しているが、ヤマトを含めメカの作画がやや不安定。
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち(TVアニメスペシャル:1979年、劇場版1981年)
『宇宙戦艦ヤマト2』でヤマトと別れたデスラーが、新天地を探す旅に発つ前にガミラス星に寄ったところ、暗黒星団帝国がガミラシウムを採掘していた。これに怒ったデスラーは攻撃を加え、交戦の結果、ガミラス星が崩壊。ガミラス星の消滅により連星を構成していたイスカンダルが暴走を始める。
その頃、地球ではヤマトに新しい乗組員を迎え訓練に励んでいた。デスラーから発信された、救援を求める通信によりイスカンダルの危機を知ったヤマトは、地球防衛軍長官の命によりイスカンダルにスターシャと古代守の救助に向かう。
第3作。特別番組として製作され。視聴率は30%を突破した。後に劇場版として東映系で放映される。
本作では新人キャラクターが多数登場し、見せ場もあるのだが、機関部の徳川太助以外は後のシリーズで登場することはなかった。これは本作の関与が少なかった松本零士が本作のラストシーンに納得が行かず、松本が多く関与した「ヤマトよ永遠に」に本作の要素をあまり絡めなかったからだと言われている。
本作以後、ヤマトシリーズはやたらとメインの登場キャラクターを死なせる展開が増えてくる。それが良いか悪いかは視聴者の判断次第であるが。
後に2004年に発売されたゲーム「宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶」(PS2)では松本監修のもと大幅に展開が変更されている。
ヤマトよ永遠に(劇場版:1980年)
外宇宙から現れた謎の光が地球に向けて進んでいく。その光球飛行物体が通り過ぎていった各惑星の前線基地からの通信が次々と途絶し、さらに光球飛行物体は急速に地球に接近、地球側も迎撃ミサイルで応戦するも効果はなく、地球上に悠然と降り立ったそれは、超大型ミサイルであった。そして後から地球に押 し寄せて来た大艦隊の奇襲攻撃に地球艦隊は為すべも無く壊滅し、地球は瞬く間に制圧される。
暗黒星団帝国はヤマトの在処を示せと要求、超大型ミサイルは重核子爆弾で、地球の中間子質量を破壊し、人類の脳細胞を一挙に死滅させることが出来ると脅してくる。
古代達ヤマトの乗組員達は、英雄の丘に集結、森雪のもたらした地球防衛軍長官からの極秘命令を受け小惑星イカルスへと向かう。しかし森雪は途中で負傷し、一人だけ地球に取り残されることになる。地球から決死の脱出を果たした一行がイカルスに着くと、そこにはヤマトが隠されていた。
ヤマトの乗組員たちは、重核子爆弾の起爆コントロールが敵母星であることを突き止め、爆発を阻止するために40万光年の航海に旅立つ。
第4作。前年に放送されたテレビスペシャル『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』からの続編。シリーズ中、唯一前作と共通の敵と戦うのだが、前述のとおり『新たなる旅立ち』での新キャラクターは機関部の徳川以外登場しない。
興行収入は13億円を記録した。一部のキャラクターの死に様が酷い、エンディングが報われないという意見もある。
宇宙戦艦ヤマトIII(TVアニメ版:1980-1981年)
23世紀初頭、星間国家ボラー連邦と新興帝国ガルマン・ガミラス帝国との間で、銀河の覇権を争う銀河系大戦が勃発。ボラー連邦の属領バース星をめぐる戦闘で、ガルマン・ガミラス帝国軍の使用した惑星破壊プロトンミサイルが流れ弾となり太陽に命中する。
地球連邦大学のサイモン教授は、太陽で起きている核融合の異常増進に気づく。このまま進行すれば、1年以内に地球は灼熱地獄となり人類は滅亡し、3年後には、超新星爆発を起こして太陽系自体が消滅する。観測データと導きだされた結論を地球の危機として警告を発するが、地球連邦政府は事態の深刻さを理解するどころか、サイモン教授を大学から解雇する。
ただ、地球防衛軍司令長官藤堂平九郎は、サイモン教授の警告を重く受け止めていた。最悪の事態に備え、ヤマトを第2の地球探しの特務艦として、銀河系中心方向に派遣することを決定。長く艦長代理を務めてきた古代進を正式に新艦長として任命。補佐役として島大介及び真田志郎を副長に任命。また、土門竜介、揚羽武ら新人乗組員を乗船させ出航準備を進めさせる。暁の日本アルプスの雪原から、ヤマトは人類が移住可能な惑星探索に旅立つ。
第5作。全52話の予定が視聴率が15%程度に低迷したために全25話と話数が半減されるという憂き目に合う(現代から見たら15%とは低いどころかむしろ高い数字である気がするのだが、パソコンやゲームが一般のものではない当時の基準からすれば高いとは言えない)。
やたらと作画が不安定で、特に作画監督が芦田豊雄氏の回は酷い事になっている(よりによってヤマト発進の回である第3話がこの人)。他にも配色のミスが多かったりといろいろ突っ込みどころが多い。もちろん良い時もあるのだが。『ヤマト2』とは真逆に、キャラクターの作画が不安定だがメカに関しては割と良い感じであったりする。
話数短縮の煽りを受けてストーリーの作りが甘く、劇場化もされていないのでヤマトシリーズでは最も存在感の薄い作品である。
ところどころに第1作のオマージュが仕込まれており、「真赤なスカーフ」が劇中曲として使われるなど第1作のBGMを多く使っている。
宇宙戦艦ヤマト 完結編(劇場版:1983年)
西暦2203年、銀河系中心部の宇宙で大きな異変が生じた。異次元断層から別の銀河が現れ、核恒星系付近で銀河系同士の衝突が起こり、多くの星々が消滅した。古代進は宇宙戦艦ヤマトの艦長として地球防衛軍の命を受け調査に向かった。かつての盟友デスラー率いるガルマン・ガミラス帝国は壊滅的な被害を受けていた。
そんな中、その異次元断層から恒星間空間を回遊する水惑星「アクエリアス」が現れ、ディンギル星を水没させる。ヤマトはディンギル星から一人の少年を救った後地球に向かうが、ディンギル帝国の艦隊の攻撃にあい、航行不能となる。しかし、落下中の衝撃で自動操縦システムが働き、ヤマトは負傷した乗組員を乗せたまま地球へ向かう。
地球は帰還したヤマトの情報から水惑星の存在を確認。接近してくる水惑星を避けるために各惑星やスペースコロニーへの避難を開始したが、ディンギル艦隊の巧みな戦術とハイパー放射ミサイルの攻撃の前に避難船団や地球艦隊は全滅していき、地球は封鎖されていく。ディンギルの長ルガール神官大総統は新たな移住先として地球を目指していた。そして地球に移住するためにディンギル人の取った方法とは、自らの星を水没させた水惑星「アクエリアス」を人工的にワープさせることで、同じく地球を水没させて地球人類を絶滅させた後に移住するというもの。
帰還したヤマトから奇跡的に救出された古代進は恋人森雪の懸命の看護で一命を取り留めたが、自分の判断ミスにより多くの乗組員の命を犠牲にしたと艦 長を辞任する。その頃、ルガール2世率いる艦隊は地球艦隊を撃滅し、一歩一歩地球に向かっていた。これに対抗するのは、もはやヤマトしかなかった。古代も ヤマトに乗り込もうとするが、自身が艦長を辞任したことで躊躇する。しかし、ヤマトの第一艦橋で聞いた初代艦長沖田十三の声にヤマトに乗り組む決意をする。
ヤマトの船出の日、地球防衛軍長官より驚愕の発表がされた。ヤマトの艦長が沖田十三であることを。沖田はイスカンダルへの航海の途中、ヤマトの艦医 佐渡酒造の診断で死亡とされたが脳死には至っておらず、ヤマトのために戻ってきた。よみがえった沖田のもと、全地球の祈りを受けヤマトは発進した。
第6作。『宇宙戦艦ヤマトIII』の続編であり完結編。
第1作で死亡した沖田十三が復活する(厳密には誤診で死んでいなかった)という凄まじいご都合主義的展開はしばしば槍玉にあげられる(佐渡先生も「全国の皆さんに坊主になってお詫びせにゃならんな」と発言している)。ヤマトでご都合主義はよくあることなので突っ込んではいけない。
どのシーンでも一定以上の超ハイレベル作画。真面目に90年台のアニメと言われても違和感のないレベルで凄まじい作画である。が、よーく見るとおかしな所があったりするのもいつものとおり。
70mm版では「スキャニメイト」という特殊効果が多く取り入れられており、画質こそ荒くなっているが色彩的に更に強い迫力を表現している。
興行収入は17.2億円。後に70mmフィルム版、特別編集版が上映されている。
ニコニコ大百科個別記事→ 宇宙戦艦ヤマト完結編
宇宙戦艦ヤマト 復活篇(劇場版:2009年)
宇宙戦艦ヤマトが回遊惑星アクエリアスの水柱を自爆により断ち切り、その海の中に自沈して17年が経過した西暦2220年。移動性ブラックホールが発見され、これが太陽系に接近して地球を飲み込むことが明らかになった。
人類は、2万7000光年離れたサイラム恒星系惑星アマールの月への移民を計画。3億人ずつの移民を乗せた移民船団を第1次、第2次と出発させるが、それらはいずれも航海中に謎の敵から攻撃され、消息を絶ってしまった。第1次移民船団には古代進の妻、雪も搭乗していた。
ヤマトは、アクエリアスの氷塊内に建設されたドックで修復・強化改装を受けて甦り、第3次移民船団の護衛艦隊旗艦となった。宇宙の辺境で貨物船の船長に就いていた古代は地球の危機に際して帰還し、第3次移民船団の司令かつ新生ヤマトの艦長に着任する。
第7作にしてメインシリーズとしては26年ぶりの続編(OVAで『YAMATO2520』などといった外伝作品が出てはいるが、いずれも未完で終わっている)。1994年、2004年と繰り返し制作発表されながらも開発会社の破綻などで度々頓挫し、2008年発表のものがようやく公開にこぎつけた。
キャラクターデザインの大幅な変更(本作に松本零士は関与していない)、ストーリー(石原慎太郎が原案を書いた)、BGMなど、そのいずれも評価は低い。CGは賛否両論程度で済んでいるが。
興行収入は3億円程度で、観客動員数でも1度もベスト入り出来ず、200以上のスクリーンで公開されたことを考えると成功したとは言えない結果に終わった。というか、仮面ライダー・ウルトラマン・ワンピースが一堂に会していた2009年末に公開をねじ込んだのは最早蛮勇と言うべき所業である。
2004年発表時の制作費は25億円と後述の実写版以上に金がかかっていた模様である。ラストに「第一部 完」と表示されるあたり、続編の構想があるようだが…。
2012年、ディレクターズカット版がBD/DVDで発売される。また、1月28日~2月3日の間東京・大阪の劇場でレイトショー放映される。新規カット30分程度の他、効果音が旧シリーズのものに差し替えられ、復活篇オリジナル版公開後にニコニコに多数投稿されたMAD動画を彷彿とさせることから公式MADと呼ばれている。どういうことなの…。
SPACE BATTLESHIP ヤマト(劇場版:2010年)
西暦2199年、地球は謎の異星人「ガミラス」の攻撃で滅亡の危機に瀕していた。ガミラスの遊星爆弾による攻撃で海は干上がり、地球上の生物の大半は死滅した。残された僅かな人類は地下都市を建設してガミラスの攻撃に耐えていたが、地下にまで浸透してきた放射能によって人類の滅亡まであと1年余りに迫っていた。そんなある日の事、地球上にイスカンダルからのメッセージカプセルが届けられた。そこに記されていたのは、波動エンジンの設計図とイスカンダルの正確な座標であった。後日、地球防衛軍はそれらの情報に加えて、彼らには放射能除去装置を渡す意思があると発表。その情報を信じ地球の最後の希望を乗せた宇宙戦艦ヤマトはイスカンダルへと旅立った。
第1作の実写版…と思いきや「さらば」の要素も含まれている。その為、第1作に登場しない人物も一部登場する。制作費20億円をかけた大作。当初は樋口真嗣が監督に予定されていたが、山崎貴に変更された。
木村拓哉が古代進役を演じるということで注目されたが、その他にも山崎努(沖田十三)、柳葉敏郎(真田志郎)、西田敏行(徳川彦左衛門)などのベテランも多数起用している。
設定が大幅に変更され、旧来のヤマトファンからは賛否両論である。しかし、ところどころに仕込まれた過去作のオマージュ、そして第三艦橋は結構ニヤリとさせられるかも。新規層からの評判は上々。
40億円の興行収入を記録した。観客動員数ランキングでも『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』などを抑えて、初登場第1位となった。2010年公開の邦画では4位。
Blu-Ray版は『踊る大捜査線 THE MOVIE 3』を抜いて邦画BD初週売上歴代1位となった。
ニコニコ大百科個別記事→ SPACEBATTLESHIPヤマト
リメイクシリーズ
リメイクシリーズについてはこちらの記事を参照→ リメイクヤマト
戦艦としてのヤマト
恒星間航行用超弩級宇宙戦艦。型式名は「M-21991式第1種宇宙戦闘艦(戦艦)」。艦名は大日本帝国海軍の戦艦大和に由来する。同型艦は無し。西暦2199年(第1作)就役。2203年(「完結編」)戦没。2220年(「復活編」)再就役。人類史上初の超光速宇宙船でもある。
上下の概念が存在しない宇宙空間において、二次元的な戦闘である海上戦に特化した戦艦を用いるという設定は、度々珍設定として指摘されるが、それは松本零士の作風が関係していることも考えれば無粋というものである。
波動砲、ショックカノンなどの基本兵装の他、航海中に(たいてい真田志郎の手によって)たびたび兵装が追加される。空間磁力メッキ、波動カートリッジ弾などなど。その性能は百発百中と言ってもいいくらいの超高性能で、よく調教されたファンは「また真田さんか」などといった感想を得るに至る事が多い。ニコニコ大百科に個別記事を作成されたヤマトのキャラクターがデスラー総統と真田さんだけであることからもその人気が伺える。
ヤマトの武装といえば何と言っても波動砲だが、ヤマトの真の恐ろしさはそのチートじみた耐久力であるとの意見も多く聞かれる。例を挙げると、木星のオーストラリア大陸大の浮遊大陸を破壊したヤマトの波動砲を凌駕する威力を持つ(自称)というガミラス冥王星基地の反射衛星砲が2回直撃しても平然としているほどの耐久力である。つまりはヤマト>浮遊大陸×2。恐ろしい。
その耐久力を生かして敵艦に体当たりして白兵戦に持ち込んだり、敵本星に直接上陸(参照:戦艦ドリフト)したりともはや何でもあり。
回復力ももはや言うまでもないだろう。大破した第三艦橋が遅くても1週間で修復するのはあまりにも有名。やはり真田さんなのだろうか。
人は「攻撃こそ最大の防御である」というが、ヤマトは「防御こそ最大の攻撃である」事を身を持って教えてくれている…ような気がする。
(手書きセル画の時代なので当然だが)作画の関係上シリーズ通してディテールが安定しない。特に顕著なのが第一・第二艦橋の窓の数で、基本は(CGになったゲーム版や「復活編」から察するに)第一艦橋5個、第二艦橋6個なのだが、大体の作品でこのとおりになっていないカットがある。TV版第1作や「III」ではオープニングからしてやらかしている。
窓の色は黄緑色であるという印象が強いと思われるが、第1作では無色だったり青だったりするし、「完結編」以降は赤くなっている。こうしてみると変更されるごとに窓としては変な色になっている気がするが気にしてはいけない。
艦首ミサイル発射口も不安定な部類で、第1作と「2」では発射口が開きっぱなしになっていたりちゃんと閉まっていたりする。また、位置もパイロットフィルムの時点で「真ん中の発射口が吃水線と同じ高さ」という後期シリーズの設定が完全に確定していたにもかかわらず、第1作では変な位置にあることが多い。「2」も一部の話で変な所にある。
現在とは違い、全て手書きによって作られていたヤマト。このような「不安定さ」も、一種の魅力なのかもしれない。
関連動画
関連静画
関連商品(ソフト、CD)
関連商品(ゲーム、プラモデル)
関連コミュニティ
関連項目
- 宇宙戦艦ヤマトシリーズの関連項目一覧
- 戦艦大和
- 松本零士 - 監督(TV版第1作)、デザイン、総設定
- 西崎義展 - 原案、プロデューサー
- 宮川泰 / 宮川彬良 / 羽田健太郎 - 音楽
- ささきいさお - 主題歌など多数の曲を歌唱
- YAMATO2520 - 300年後を舞台にしたOVA
- や↓ま↓と→ - パチソンバージョンでのサビ
- 宇宙戦艦ヤマト(PS版) - 第1作及びシリーズのゲーム化
- 宇宙戦艦ヤマト2199 - 第1作のリメイク
- リメイクヤマト - リメイクシリーズについての記事
その他
子記事
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