アンドロメダ(Andromeda)とは、宇宙戦艦ヤマトシリーズに登場する地球防衛軍艦隊旗艦である。
概要
主な登場作品は「さらば宇宙戦艦ヤマト」「宇宙戦艦ヤマト2」「宇宙戦艦ヤマト2202」。
ガミラス帝国との戦役の後、イスカンダルよりもたらされた波動エンジンの技術を用いて建造された新型戦艦。主力戦艦の超強化版と言った特徴を持ち、艦首拡散波動砲2門・3連装主砲ショックカノン4基12門(20インチ砲との説が有力、初期型波動砲並みの射程を誇る)を主装備とした、ヤマトを上回る火力と防御力を備えた戦艦。アンドロメダ級1番艦として建造され、就役後、直ちに地球防衛軍艦隊旗艦となる。
デザイン担当は宮武一貴氏で、艦橋のデザインに悩んで松本零士氏に相談した所、主力戦艦に似た形状だった艦橋を覆う形で描き足してこの印象的なデザインが生まれた。
松本氏曰くツインの波動砲は水平二連銃である「ウインチェスターM21」と「ウインチェスターM1873」をイメージした物だと言う。
アンドロメダには宮川泰氏の手になる「新造戦艦アンドロメダ」という、固有の音楽が与えられており、同系列の曲のアレンジが多いヤマトシリーズの中では異彩を放つ。しかし勇壮で軽快なBGMとなっている。
作中での活躍
旧作
「さらば」と「2」のいずれも最期は、白色彗星本体を相手に敗北・撃沈されてしまうが、前者においては連装拡散波動砲の威力で、単独でバルゼー艦隊主力を撃破。後者においては土方司令の巧みな指揮により、戦力で数倍のバルゼー艦隊を、「波動砲を使わず」全滅に追い込んだ。「ヤマト」以外で敵に痛打を与えた、数少ない地球防衛軍の戦闘艦。松本氏、西崎氏の「人間は最新機械に負けない」というコンセプトから、不遇な扱いを受けてしまったが、シリーズを通して屈指の戦闘力をもつ傑作戦艦と称しても、概ね差支えはないだろう。
強力な武装もさることながら、この艦の大きな特徴は、艦のコントロールが高度に自動化・省力化されている点である。真田志郎はその進んだ省力化に危険性を示唆し、「戦闘マシーン」「人間は座って、モニターを見ているだけ」と批判的であったが、これはガミラス戦役などで、人材の枯渇した防衛軍では、やむを得ない設計であったとも言える。奇しくも各種兵装の無人化及び自動化は、「さらば」「2」放映以降の各国水上艦艇で実現されている。
余談ではあるが、「2」において防衛艦隊司令長官を務めた土方竜提督は「白色彗星帝国の圧倒的戦力に抗するには、最低でも5隻のアンドロメダ級が必要」と、楽観論が強い防衛軍司令部を諌める場面が存在している。「2」では2番艦以降の建造中のカットがあったが、就役したかは不明である。
PS/PS2ゲーム版
PS/PS2ゲーム版シリーズではアンドロメダに加え同型艦「ネメシス」(艦首波動砲が収束式に変更)。改「アンドロメダ」級「しゅんらん(春藍)」(山南艦長座乗、3連装拡散波動砲搭載)などが登場。どちらも性能に違わぬ強力な戦力となってくれる。ちなみに「しゅんらん」の名はアンドロメダの初期設定が由来。
なお、アンドロメダの系譜は松本零士氏、宮武一貴氏の合作と言われている。
宇宙戦艦ヤマト復活篇
「宇宙戦艦ヤマト復活篇」では「スーパーアンドロメダ」級という、初代の意匠を随所に残す設計となっている後継艦が多数存在する。これらの艦は地球艦隊の一翼を担い、ヤマトと共に船団護衛の任務を全うするなど、初代ほどの華々しさはなかったものの、それなりに活躍している。
古代雪が艦長を務める艦が第一次移民船団の護衛艦の一隻として登場し、大きく損傷するも無人でワープを行いアマールに辿り着いた。
DC版では通常のアンドロメダ級が残存救助艦隊の内惑星救助部隊の一隻として登場し、地球圏の民間人の救助にあたっていた。
宇宙戦艦ヤマト2202
「宇宙戦艦ヤマト2202」では山南修艦長が艦長を務め、「アルデバラン」「アキレス」「アポロノーム」「アンタレス」の4隻の姉妹艦を伴って波動砲艦隊の象徴として登場する。艦種は「前衛武装宇宙艦」。
後者の2隻は新たなデザインの空母型となっており、艦橋上部が甲板となった異色な外観となっている。
本作では異常な完成の早さについての説明として「時間断層」なるギミックが登場し、終盤の展開に大きく関わる事となる。
重力子スプレッドと言った新たな装備を搭載し、波動砲も拡散波動砲から収束波動砲へ切り替えが可能など、チート戦艦の印象が強まっている。ヤマト追撃の際には波動防壁同士で激突し、都市帝国との戦いで波動砲口が大破するなど激しい戦いを見せる。
土星沖海戦の敗北後、大規模な改修と修理を行い「アンドロメダ改」として再出撃した。ヤマトを思わせる配色が印象的。「山南スペシャル」との愛称も。
波動砲口にドレッド級主力戦艦と同様のエネルギー噴流分割整流板(要するに仕切り板)が追加されており、四連装拡散波動砲として機能する。
高機動ノズルを各所に増設しており、最早有人操艦も困難な自律操艦能力を持つ高機動戦闘システムの試作型となった。本来は無人艦であったが、無人運用の危険性の回避の為、山南艦長の意見を反映して艦長ただ一人と言う乗員が規定された。高機動戦闘に耐える為、乗員は強化宇宙服の着用が必要となる。
鬼神の如き戦闘っぷりを見せ付け、艦橋が真っ二つになるなどボロボロになりながらしぶとく戦い、銀河の助けを得て彗星帝国の重力源の破壊に成功。
ヤマトをロケットアンカーにて牽引して救助後、火星軌道上で力尽きた。
戦況が切羽詰って来た際には大量生産型として「アンドロメダブラック」と言うタイプも登場し、名の通り真っ黒なカラーリングをしている。艦載機は廃止されたものの砲熕兵器は通常のアンドロメダ級と同様で、高機動ノズルの増設により魚雷艇並の激しい機動力を持つ。
艦種は「自律無人戦闘艦」。ヤマトの無人艦隊と言う事でお察し下さい。
その他、空母タイプをガミラス様式でライセンス生産した「ノイ・バルグレイ」他が登場し、よりガミラス艦テイストが強くなった戦艦タイプ、主砲をマシマシな「アマテラス」、アンドロメダの船体に「銀河」タイプの艦橋を載せた「アクエリアス」と言った派生もチラッと出演する。
関連動画
関連静画
関連商品
関連項目
- 2
- 0pt