HBCラジオとは、北海道(及び青森)を放送対象地域とする北海道放送が運営するAMラジオ局である。札幌本局は1287kHz(ワイドFM91.5MHz)、コールサインはJOHR。JRN、NRNのクロスネット。火曜会加盟局。
概要
ネットワークはJRNとNRNのクロスネットである。これはSTVラジオ(NRN単独)が後発すぎてかつては高出力で送信できる中継局用周波数が確保できなかったため(道央エリアの精密同一周波数放送や函館局におけるNHKラジオ第1-STVラジオ隣接周波数高出力安定送信など送信技術開発でやっと追いついた)。1965年のネットワーク立ち上げ時にクロスネットを依頼された。
2000年代初頭まではSTVラジオの自社制作率が高かったため、STVでネットできない多数のNRN系番組を抱えていたが現在は減少傾向にある。しかし「レコメン」「キニナル」「高田純次毎日がパラダイス」「ココロノオンガク」「箱根駅伝中継」「テレフォン人生相談」「ミュージックスクランブル」「福山雅治のオールナイトニッポン魂のラジオ」「ももクロくらぶxoxo」と多数のNRN番組が現在も放送されている。「今朝の三枚おろし」は企画ネットとして独自内容で放送している。
時報は2012年まではスジャータ。2013年からはサークルKサンクスが提供。2014年4月以降は北乃カムイを中心に独自制作の時報が放送されている。北海道、青森の農作業中のリスナーを対象とした農薬、除草剤、種苗のCMが日中高い頻度でよく流れる。雪の元、洞爺サンパレス、白松がモナカの2秒、5秒CM。深夜のムード歌謡歌手の販促CMなどSTVラジオやAIR-G'では流れない独特なCMが多い。
テレビ、ラジオに限らず他局の話題を番組内で話すことに一切の制約を設けていないのも特徴。特に「大泉洋のサンサンサンデー」では大泉が他局の話を持ち出すことが多い(もちろん、トークの後にはHBCの宣伝を行うが、あまり意味をなしていない)。
元AMステレオ放送実施局(札幌局、1287kHzのみ)。1992年(平成4年)8月1日開始、2010年(平成21年)2月28日終了。AMステレオ放送自体は1958年(昭和33年)にHBCテレビの音声と組み合わせて実施したこともある(複数波方式)。
可聴地域
北海道全域、及び青森県のほぼ全域でも聴取可能。青森県では津軽地区は函館局。三八地区は札幌局、室蘭局の電波が昼間でも届く。北海道のラジオ局だが、青森県にも力を入れており、ホームページ上でもサービスエリアに入っており、「北海道、青森みなさん」などと青森のリスナーを考慮していたり、フェリー情報を流したり、青森からのメールやお便りが来たりする。青森の放送は面白くないと青森のメディア関係者が言っているくらいですし
NHKラジオ第1(NHK札幌放送局)も送信環境の関係上、青森県内での聴取も意識した内容を取っている。「番組の途中ですが...」と臨時ニュースが始まったと思いきや青森県内向けとのことはよくあること。参考までに札幌局<NHK567kHz・100kW、HBC1287kHz・50kW、STV1440kHz・50kW>、函館局<NHK675kHz・5kWHBC900kHz・5kW、昔のSTV1197kHz・1kW>。一般的に周波数が低く出力が高いほうがサービスエリアが広くなる。このことからHBCはライバル局STVラジオが昔青森県内では営業しづらいところも利用してこのような営業戦略を取った可能性も。
札幌本局は東京以北の民放AMラジオ局では最大出力の50kwの高出力で送信されている事もあり、夜間は名古屋以東の東日本一帯で聴取可能。ただし西日本では周波数が隣り合うRKB毎日放送の影響を受けるため受信が難しい。
♪ニュースと天気と道路情報~
1996年4月よりニュース、道路情報、天気予報を平日の日中、毎正時と30分過ぎに放送している。これだけの高頻度で情報が入るのは全国のAM局でも稀である。
道内ではあまり交通情報は重視されていなかったが、JR、地下鉄の運休情報、高速道路の通行止め情報、冬期の航空の情報などを細かくカバーする事で支持を集めた。
尚、道路情報で「国道36号線、恵庭市島松沢付近を千歳方面へ向かってドライブ中の皆さん。スピード出し過ぎていませんか?」などと呼びかけが入る事があるが、これはねずみ取りの情報である。「スピード出し過ぎていませんか?」はスピード違反の取り調べ。「シートベルトはきちんと締めていますか?」だとシートベルト装着違反の取り調べ中である。
尚、道警とも提携しており、SOSネットワークに加盟している。迷子、徘徊老人、失踪者などの情報が流れる事もある。
聴取率
1984年までは道内ナンバー1聴取率を誇っていたが、1985年の調査でSTVに敗れ、それ以降低迷する。1996年にはFM NORTHWAVEにも負け、最下位となってしまった。
しかしこの1996年4月改編より30分に1度の情報枠を開始。「タテノリライブパーティー」など深夜番組で人気を博した元ストリートダンサーのYASUをメインに据えた「カーナビラジオ午後一番!」がスタート。その後は小橋亜樹、中野智樹といった若手が台頭し、徐々に聴取率が回復。
2004年に北海道日本ハムファイターズが札幌ドームに移転する報を聞いたHBCはいち早く2003年から土日を中心にファイターズ中継の放送を開始。移転後はそれまでTBSのネット受けであったナイター枠をファイターズ一色にし、番組内でもファイターズの話題を多く取り入れファイターズファンを中心に多くのリスナーを獲得した。
2006年調査では「カーナビラジオ午後一番!」がSTVラジオの「ときめきワイド」に勝利。2010年調査では平日聴取率ナンバー1をSTVから奪還。そしてついに2012年の聴取率調査で27年ぶりにSTVラジオから総合聴取率1位を奪還した(HBC2.2% STV2.0%)。
♪ファイターズ聴くならHBC~
北海道日本ハムファイターズ中継ならHBCラジオというくらい道民には認知度が高い。移転前年の2003年から不定期中継を開始し、移転元年の2004年から本格放送開始。それまでHBCもSTVもキー局受けの巨人戦しか流れていなかった北海道のナイター中継に風穴を開けた。
STVが移転当初、ファイターズ戦の中継をガン無視していたため足固めに成功し多数のリスナー獲得に成功し、低迷していた聴取率が一気に回復した。札幌ドーム内にラジオの再送信設備があるため、札幌ドームでHBCラジオを聴きながら観戦するファンも多い。「ラジオを持ってドームに行こう」というスポットCMもよく流れている。
STVは大人の事情で土日のデーゲーム及び平日デーゲームの放送を行わないためHBCの独占放送となる。平日デーゲームの際は『カーナビラジオ午後一番!』の放送短縮と『夕刊おがわR』を休止し完全放送を行う。しかしあらゆる複雑極まりない都合でヤクルト主催試合のみは放送ができず、レギュラーシーズン全試合放送は果たせていない。新井が悪いよ新井が。
Radikoのストリーミング数シェアも高く、2014年開幕から2週は7割近い占拠率を獲得。2014年5月3日の放送は土曜日で独占放送という事もあり、最高82.9%という数字を叩き出した。北海道でRadikoを使いラジオを聴取している人の8割以上がHBCラジオを聴いていた事になる。
関連動画
関連項目
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