StarCraft2とは、Blizzard Entertainment社が製作した、RTSと呼ばれるジャンルに属するPCゲーム。
人類の末裔であるTerran、超能力を持つ宇宙人のProtoss、繁殖能力の高いエイリアン型のZergという3つの種族から1つを選び、様々な能力を持つ多数のユニットを操って2Dマップ上で対戦相手との戦争を繰り広げ、どちらかが力尽きるまで戦って生き残ったほうが勝者となる。
2010年7月27日に発売された第1弾の正式名称は『StarCraft II: Wings of Liberty』で、Terranにスポットを当てたシングルキャンペーンが用意されている。全3部作が予定されており、2013年3月12日に発売となった第2弾(拡張版)『Heart of the Swarm』ではZergに、2013年2015年発売予定の第3弾(拡張版)『Legacy of the Void』ではProtossにスポットを当てたストーリーが展開される予定。
概要
全世界で1000万本以上を売り上げた前作『StarCraft』から10年以上を経て発売された待望の続編。基本となる3種族(Terran・Protoss・Zerg)は変わらないが、ユニットやマップ要素には大幅な追加が行われ、ゲーム全体も3Dで描画されるようになった。
開発費には1億ドルを費やし、初日だけで180万本、3ヶ月で450万本を売り上げた化け物タイトル。美麗なプリレンダCGムービー付きのシングルプレイ、接続無料のオンラインマルチ対戦だけでなく、友人との対コンピュータCo-opプレイや数えきれないほどのユーザー作成MODなども楽しめる。
またStarCraft2は現在世界のプロゲーミング(e-sports)シーンで最も登場機会の多いタイトルであり、多くの賞金大会やプロリーグの試合が無料のオンライン中継で観戦できる。2011年は賞金総額1000ドル以上の大会が100回近く開かれ、全世界での賞金総額は250万ドルを突破した。前作に引き続き韓国での人気が高くプロの数・レベル共に韓国が牽引しているが、欧米の選手も世界レベルの大会で1位を獲得するようになっており、日本からも海外大会への招待選手や海外チームとプロ契約するプレイヤーが出始めている。
残念ながら日本語対応はしていないが、起動から対戦開始までは3クリックであり、中学生程度の英語力があればプレイには不自由しない。日本語の情報サイトも充実しており、キャンペーン(1人用シナリオ)モードの英語全訳を掲載しているサイトもある。
システム
- Havok物理エンジン、IKシステムを使用した3D画面描画により、実際の戦場さながらの迫力ある映像が楽しめる。いっぽうでクオリティを落とせば2世代前のノートPCでも十分に動作可能。
- 新たに構築された対戦環境であるBattle.net2.0に対応。プレイにはBattle.netへのネットワーク接続が必須となる。接続は永久無料。
- 対戦システムであるBattle.netはいくつかのサーバが準備されており、違うサーバのプレイヤーとは相互に対戦できない。例えば韓国には韓国専用のサーバがありアメリカサーバのプレイヤーとは対戦不能。現在はサーバ間の相互移動が自由になり、好きなサーバのプレイヤーと対戦できるようになった。
- チャットチャンネル、コミュニティ機能、クランタグ(HoTSから)を実装。ただし、OSのバージョンによってはゲーム中以外は日本語入力ができない場合がある。そのため現在日本人が恒常的に多く集まるチャットはなく、IRCでの交流がメインになっている。
- マルチプレイのラダーマッチは1対1~4対4まであり、友人同士でパーティーを組んでチーム戦をすることも、ランダムなチームで戦うことも可能。
- 接続プレイヤー数が非常に多いためマッチングの精度が高く、サーバーのトップ数十人以外の勝率は試合数を経るごとに50%に収束する。上級者に一方的にボコられることが少ないためRTSが初めてというプレイヤーでも安心してマルチプレイを楽しめる。
- プレイヤーはプレイスキルによってブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイアモンド、マスター、グランドマスターまでの7リーグにそれぞれ分けられ、ランクが同じ約100人のプレイヤーが所属するリーグの中で順位を付けられる。3~4ヶ月ごとにシーズンが変わり、新しいリーグに配属される。
- ゲームごとに自動記録されるリプレイは、任意の位置からの再生や高速再生が可能。
- ゲーム観戦の強化としてAPM表示、生産中ユニットやユニット保有数などの各種パラメータ表示を豊富に準備。
- バランス調整パッチが常に供給されており、どの種族のプレイヤーにとってもほぼ満足できるものになっている。
- MOD対応に力を入れており、非常に柔軟なMOD制作が可能。東方みたいな弾幕シューティング、マリオカートまで再現できてしまう。
購入時の注意
必要スペックはここやここを参照のこと。そこそこのスペックのPCと回線があれば問題なく遊べる。cpu他の性能にもよるがビデオカードは必須ではない。とくに高画質で配信したい場合はそこそこ以上のデスクトップを推奨。
パッケージ版は大都市のソフトショップでもなかなか置いてないので、アマゾンで注文するかDL販売を推奨。
かつてはパッケージごとに接続できるサーバが固定されており、東南アジア版を購入してしまいアメリカサーバの日本人プレイヤーと遊べない、などの事態が起こっていたが、現在一つのアカウントでサーバ間を自由に移動できるようになっており(最初の画面のRegionから接続先を選べる)、どのパッケージを買っても問題なくなった。
多くのオンラインゲームがそうであるように、プロダクトキーが登録済みの中古を買ってもオンラインプレイはできない。ダウンロード販売で安売りしている時があるので、その時は購入のチャンス。
前作からの変更点・追加された新要素
- 不正ユーザー対策の一環により、LAN環境での対戦機能は廃止された。
- シングルモードは従来のキャンペーンに加えて、ミッションクリア時に得た報酬で使用ユニットの強化等が行えるシステムを採用。
- 時間あたりの取得量が高い、高効率なミネラル資源地。
- 占拠することにより周囲の視界を得られる建物(ゼルナーガ・タワー)。
- 通行は可能だが、そこから先の視界を遮るカーテン状の地形。
- 破壊することで通行可能となる障害物的地形。
- 各種族の輸送機ユニットは輸送能力に加えてそれぞれ他の能力を持つ。
- 地形の段差を乗り越えたり、地上・空中間を移動したりさせたり、空中にも当たり判定のあるユニットが登場したりと、地上と空中の位置関係はより複雑に変化。
- 各種族に行動を加速するギミックがあり、よりスピーディなゲーム展開が可能となる。
関連動画
第2弾『Heart of the Swarm』の動画検索→HotS
関連生放送
関連商品
関連コミュニティ
関連リンク
- 公式ページ
- Starter Edition(一部のシングル用ミッションおよびAI戦・対人戦をプレイできる)
- SC2.jp(各種族のユニットや建造物の情報を日本語で閲覧できる)
- Starcraft2 JP Community(日本語コミュニティ。国内最大規模の大会を開催。日本人プレイヤーの配信を多数視聴でき、メンバーになれば自分の配信を掲載することも可能)
- Starcraft2: Heart of the Swarm 1v1 Builds(1v1中心の戦略・ビルドオーダーwiki。1v1初心者向けの手引きや観戦ガイドもあるが、ユニットなどの基本情報はない。)
- GOMTV.net(世界最高峰の大会であるGlobal Starcraft II Leagueを配信している。低画質配信は基本無料だが最新のGOMPlayerをインストールする必要がある)
- Team Liquid(最大規模の英語コミュニティサイトで、世界中の大会やトッププロの配信が24時間掲載されている。フォーラムやStarcraft版Wikipediaとも言えるLiquipediaには最新の戦術情報やプロの戦績情報が集まる)
関連項目
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