キタウイング(Kita Wing)とは、2020年生まれの日本の競走馬である。黒鹿毛の牝馬。
新潟のランウェイから世界に飛び立つ…かもしれない、ミルファームの出世頭。
主な勝ち鞍
2022年:新潟2歳ステークス(GⅢ)
2023年:フェアリーステークス(GⅢ)
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https://twitter.com/gendai_keiba/status/1612368191380160512
父ダノンバラード、母キタノリツメイ、母父*アイルハヴアナザーという血統。
父ダノンバラードはディープインパクトの初年度産駒で、記念すべき重賞初制覇を父に贈った馬。戦績としては2歳GⅢと古馬GⅡの重賞2勝に留まったが種牡馬入りし、日本からトルコ・イタリア・イギリスと渡り歩いた後日本に戻ってきた。その後は産駒の活躍により人気が急上昇しているが、本馬もそれに貢献している。
母はミルファームの自家生産馬で、16戦未勝利で引退し繁殖入り。
母父は2012年のアメリカ二冠馬。ビッグレッドファームに輸入されたが2022年までに中央重賞馬2頭と結果はパッとせず、現在はアメリカに返されてしまった。
2020年5月14日、浦河町のミルファームで誕生し、そのままミルファームが所有する。ミルファーム所有馬の命名は多くが「曲名から」「父名と母名をうまく組み合わせる」という特徴があり、本馬の由来も恐らく父ダノンバラードと母キタノリツメイから、中森明菜のヒット曲『北ウイング』を連想したものと思われる…『北ウイング』はバラードではないのだが。
なお、ミルファームの牝馬としては珍しく、本馬はメンコを着用しない。他の牝馬は白地にハートマークのメンコを着用しているので、多頭出しが多いことで有名なミルファーム所有馬の中でも(牝馬限定戦なら)容易に区別がつくようになっている。
所属厩舎は美浦の小島茂之厩舎。エリザベス女王杯の大逃げで知られるクィーンスプマンテ、2008年秋華賞の1000万馬券コンビのブラックエンブレムとプロヴィナージュなどが所属した厩舎で、現役ではオニャンコポンなどが所属している。
2022年7月2日、福島芝1200mの新馬戦で杉原誠人騎手を鞍上にデビュー。単勝38.5倍の8番人気という地味な評価だったが、直線でも前と距離があるところから内の狭いところを突いて上がり2位の末脚を見せ、4着ながらなかなか好内容で終える。
続いて8月21日、新潟・芝1600mの未勝利戦へ。8.1倍の3番人気に支持され、大外枠から外を回して後方から捲っていくと、断然の上がり最速33秒4の末脚で追い込み、逃げるバロックダンスとの競り合いをハナ差制して勝利した。
次走はなんと連闘で新潟2歳ステークス(GⅢ)に挑戦。鞍上は戸崎圭太に乗り替わり、8.1倍の4番人気。
前走と同じく最後方に控えて脚を溜め、直線では内に切れ込んで逃げるバグラダスを切り捨てると、外のウインオーディン・シーウィザードとの末脚勝負を振り切って重賞初勝利を果たした。
ミルファーム重賞初制覇こそ、既に前月のアイビスサマーダッシュという最高の舞台でビリーバーに取られたものの、同じ新潟での連続重賞制覇にミルファームファンは沸き立った。
この勝利により、中森明菜の曲から取られたとおぼしき本馬の名前が知れ渡ることになるが、この2日後に中森明菜が電撃復帰を宣言。まさかの逆サイン馬券となった。また、前日放送の『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』では、「昭和の伝説的アイドルベスト20」で1位として中森明菜が取り上げられてもおり、逆じゃない方のサイン馬券でもあった。
早々の重賞制覇から、次に目指すは2歳牝馬の大一番・阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)。鞍上は和田竜二となり、31.1倍の8番人気。
レースでは4戦目にして初めて出遅れずゲートを出ることができ、今まで打って変わって先行策を執る。1枠2番枠を活かした最内の経済コースを通るものの直線では脚が残っておらず、和田騎手の闘魂注入にも応えられずの14着惨敗に終わった。
この時1枠1番にはゲート出が早いことで有名だったサンティーテソーロがおり、いつものようにロケットスタートから逃げていた。レース後に和田騎手は「1番の馬が速くて前に空間ができてしまった。前に壁をつくりたかったので、もう一列後ろで運べた方が良かった」と結果的に先行しすぎてしまったことを悔やむコメントを残した。
明けて3歳、気を取り直しての次走は1月のフェアリーステークス(GⅢ)。前走で大敗したことと、唯一の重賞馬ということで他馬より1kg重い負担重量を課されたこともあり、唯一の重賞馬なのに35.8倍の11番人気という低評価に甘んじる。鞍上は未勝利戦以来の杉原誠人に戻った。
キタウイングはまたも出遅れ後方2番手に控えていたものの、残り600mで鞍上杉原が大胆な策に出る。
3-4コーナーで最内に切れ込み、自ら馬群に突っ込んでいく。すわ騎乗ミスかと思いきや、直線では馬1頭分あるかないかの隙間をついてぐんぐん末脚を発揮。そのまま先頭に立つと、大外から追い込むメイクアスナッチをなんとか振り切ってゴールイン。不思議な力(鞍上)で、ミルファーム所有馬初の重賞複数制覇を達成した。鞍上杉原騎手は前述のビリーバーに続いて重賞2勝目となった。
本競走では、11番人気の本馬に次いで、2着のメイクアスナッチが7番人気、3着のスピードオブライトが6番人気と波乱の決着となり、馬単48,190円、三連単517,430円の大穴馬券となった。同日には淀短距離ステークス(L)で、同じくミルファームのトキメキが13番人気で3着に突っ込み三連単356万円の超穴馬券も飛び出しており、忘れた頃に激走するミルファームの伝統は今年も続きそうである。
これだけ賞金を稼げば桜花賞への直行でも問題はないが、トライアルレースであるチューリップ賞(GII)へ。今回も中団後方からの競馬となり、後ろから上がり600mを2位タイの33秒5という末脚でまとめるも、この日は前残りのレース。モズメイメイが逃げ切る中7着まで。ただ、このレースはもともと桜花賞への叩きだったので、キレキレに仕上げていたわけでもなかったから、この敗北はそれほど大きなものではないようだ。杉原騎手も「やりたい競馬はできました」と前向きなコメント。
次走は桜花賞(GI)。こちらには阪神JFを異次元の末脚で制し、阪神1600の予行演習を経て挑むリバティアイランド、シンザン記念を勝ったディープインパクト産駒の最終世代・ライトクオンタムがそれぞれ直行で乗り込んできたため、一筋縄ではいかない勝負となりそうだという予感がした。桜花賞は12番人気で、上がり2位の33秒6で後方から追い込むも、前からさらに異次元の末脚で追い込んだリバティアイランドをはるか前に見る12着。次走の優駿牝馬(GI)は16番人気。後方でのレースとなり、末脚も不発でリバティアイランドからは3秒以上遅れた15着に沈む(後ろ3頭はレースを前目で引っ張って沈んでいった、ラヴェル以外の3頭)。
新潟の名物オーナー期待の注目株は、GⅠへ、そして世界への夜間飛行を成し遂げられるか。
ダノンバラード 2008 黒鹿毛 |
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
*ウインドインハーヘア | Alzao | ||
Burghclere | |||
*レディバラード 1997 黒鹿毛 |
Unbridled | Fappiano | |
Gana Facil | |||
Angelic Song | Halo | ||
Ballade | |||
キタノリツメイ 2014 栗毛 FNo.22 |
*アイルハヴアナザー 2009 栗毛 |
Flower Alley | Distorted Humor |
*プリンセスオリビア | |||
Arch's Gal Edith | Arch | ||
Force Five Gal | |||
リーベストラウム 2005 黒鹿毛 |
*ゼンノエルシド | Caerleon | |
*エンブラ | |||
マウントモガミ | *モガミ | ||
マウントソブリン |
クロス:Halo 4×4(12.50%)、Lyphard 5×5(6.25%)
掲示板
5 ななしのよっしん
2023/04/07(金) 10:48:24 ID: nu7YR/ksqt
あ、Twitterで検索したらパドブレっていう馬がいたらしい(09年オークス16着)
で、キタウイングが2頭目とのこと
あと、生産者としては初めてらしい
https://
6 ななしのよっしん
2023/08/01(火) 16:58:22 ID: om4+FwlOka
https://
秋華賞には直行予定
7 ななしのよっしん
2023/10/12(木) 14:27:14 ID: om4+FwlOka
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最終更新:2024/04/25(木) 10:00
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