コンキスタドールシエロ(Conquistador Cielo)とは、1979年生まれのアメリカ合衆国の競走馬である。
馬名はスペイン語で「大空の征服者」の意味。馬主のクフャトコフスキ氏が所属していた飛行クラブの名前から取られている。
父は大種牡馬Mr. Prospector、母は重賞では勝てなかったが60戦6勝とタフに走ったK D Princess、母父はケンタッキーダービー馬*ダストコマンダーなどを出したBold Commanderという血統。
母系をさかのぼると三冠馬Whirlawayの全妹Whirl Rightに辿り着く。
コンキスタドールシエロは1歳時にセリに出され、15万ドルで落札された。落札者はポーランド出身の元イギリス空軍隊員で、民間航空機の販売やリースで資産を築き上げたヘンリク・デ・クフャトコフスキ氏だった。クフャトコフスキ氏はのちの1992年には破産した名門牧場カルメットファーム(Whirlaway、Citation、Alydarなどを生産)を購入し救っている。
クフャトコフスキ氏が所有したDanzigと同じくウッドフォード・C・スティーブンス調教師の管理馬となったコンキスタドールシエロは1981年6月29日の未勝利戦でデビューするが、3着に敗れた。7月10日の未勝利戦では8馬身差で勝ち名乗りを上げた。
続く8月3日のサラトガスペシャルS(GII)を1/2馬身差で勝利し重賞ウィナーとなったが、8月12日のサンフォードS(GII)では4着に敗れた。この後左前脚に亀裂骨折が見つかり約半年間休養となった。
1982年2月16日の一般競走で復帰したが、ここでは4着に敗れた。この年の2戦目となる2月26日の一般競走では4馬身差で勝利した。しかしその後亀裂骨折の再発が判明した。陣営は最新式の電気治療器を導入し、幸い比較的短期で治療を終えることになった。
クフャトコフスキ氏はケンタッキーダービー出走を望んだが、スティーブンス師は万全な状態になるまで大レースに出走すべきではないと考え、5月8日の一般競走に出走してこれを勝利した。
その後、翌週のプリークネスSは回避して5月31日の古馬混合戦であるメトロポリタンH(GI)を目指すことになり、5月19日の一般競走に出走し勝利した。本番となるメトロポリタンH(GI)では111ポンド(約50.3kg)とハンデにも恵まれ、7馬身1/4差をつけコースレコードを0.6秒更新して完勝した。陣営はコンキスタドールシエロの状態が万全とみて、わずか6日後のベルモントSの出走を表明した。
6月6日の北米の3歳馬最強を決めるレースの1つ、ベルモントS(GI)では前日に主戦のエディ・メイプル騎手が落馬してラフィット・ピンカイ・ジュニア騎手のテン乗りになるアクシデントもあったが、蓋を開けるとケンタッキーダービー馬Gato Del Solに14馬身差で圧勝した。この勝利でコンキスタドールシエロの名はアメリカに知れ渡ることになった。
その後、復帰したメイプル騎手とともに7月5日のドワイヤーS(GII)、8月8日のジムダンディS(GIII)を連勝し、「真夏のダービー」トラヴァーズSに臨むことになった。
しかし、8月21日のトラヴァーズS(GI)ではレース中の故障で3着に敗れ、レース前に3640万ドルの高額シンジケートが組まれたこともあって引退することとなった。
通算成績は13戦9勝で、勝ちっぷりが評価されたのかエクリプス賞年度代表馬と最優秀3歳牡馬を受賞した。
コンキスタドールシエロはケンタッキー州のクレイボーンファームで種牡馬として供用されたが、高額シンジケートに見合う成績を上げることはできなかった。それでも60頭以上のステークスウィナーを送り出し、それなりの成績は残した。
2002年に蹄葉炎による合併症となり、12月17日に安楽死の処分を取られた。享年23歳。サイアーラインはMarquetry産駒のArtaxと*スクワートルスクワートが今なお繋げている。
Mr. Prospector 1970 鹿毛 |
Raise a Native 1961 栗毛 |
Native Dancer | Polynesian |
Geisha | |||
Raise You | Case Ace | ||
Lady Glory | |||
Gold Digger 1962 鹿毛 |
Nashua | Nasrullah | |
Segula | |||
Sequence | Count Fleet | ||
Miss Dogwood | |||
K D Princess 1971 黒鹿毛 FNo.8-h |
Bold Commander 1960 鹿毛 |
Bold Ruler | Nasrullah |
Miss Disco | |||
High Voltage | Ambiorix | ||
Dynamo | |||
*タミーズターン Tammy's Turn 1965 黒鹿毛 |
Turn-to | Royal Charger | |
Source Sucree | |||
Tammy Twist | Tim Tam | ||
Whirl Right | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Nasrullah 4×4(12.5%)、Discovery 5×5(6.25%)、Nearco 5×5×5(9.38%)、Lavendula 5×5(6.25%)
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最終更新:2024/04/19(金) 13:00
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