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ジョージ6世(George VI、1895年12月14日 - 1952年2月6日)とは、グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国(イギリス)の第8代国王である。1895年生まれ、1936年に即位して1952年に死去。
先々代国王ジョージ5世の次男、先代エドワード8世の弟、次代エリザベス2世の父にあたる。
本名はアルバート・フレデリック・アーサー・ジョージ。誕生日の12月14日が曾祖父アルバート(ヴィクトリア女王の王配)の命日だったのでアルバートと名付けられた。
父ジョージ5世は幼少期には体が弱く勉強ができずX脚をバカにされ続けた事を、根性というか英国魂というか海軍魂で撥ね退けた(「水兵王」と呼ばれる)経緯から、自分と同じ兆候を持った次男を王族らしく立派に育てたいと思い左利きやX脚を無理に治そうとするあまり、虐待紛いのスパルタ教育を施す。結果、過剰なストレスが重度な吃音を招いてしまう。声も甲高く、貫禄とは程遠いものとなってしまった。性格的にも物静かであったこと、王位継承権的にも次男であったこともあり、表には余り出ず(公の場でスピーチする機会もなく)、裏方での活動に専念していた。
ただ、本人は吃音をなんとかしたいと常々思っており、嫁であるエリザベス妃と、オーストラリア人の医者ライオネル・ローグ博士の力を借りて発声訓練を1926年から開始、少しずつ吃音症を改善していた。どんなことについても常に努力の人であり、この事も英国人に誇りと敬意を持って評されるのは自然な事だろう。
1936年1月、ジョージ5世が死去しプリンス・オブ・ウェールズたる兄がエドワード8世として即位するが、兄王はアメリカ出身の人妻ウォリス・シンプソンと「俺はヤンキー人妻と結婚するんだー」強引に結婚しようとして、いわゆる「王冠を賭けた恋」の騒動を引き起こした挙句に結婚を選んで退位する。かくして、本人も心の準備が出来ていないうちにデューク・オブ・ヨークたる弟のアルバートが代わりにジョージ6世としてイギリス国王に即位することになる。
国王であるからには国民に対して色々とスピーチをせねばならないわけで、プレッシャーによって吃音再び悪化。さらに第二次大戦前夜のヨーロッパ情勢の緊張にストレスマッハ。 なんてこったい。
しかしてこの国王、生真面目で目立たない人ながら、基本的に苦労人で努力家で善良な人物。即位後のジョージ6世には、当時ファシズムが台頭し緊迫していたヨーロッパ情勢に対して毅然とした態度を取る必要があった。当初はネヴィル・チェンバレン首相の宥和政策を支持したがドイツが第二次世界大戦の端を開くとウィンストン・チャーチル首相の元で対独の姿勢を示した。
国民と同じ配給制限をバッキンガムにも適用し、ドイツによる空襲が始まってもバッキンガムから疎開もせずに空襲に耐え、常に王妃エリザベスと共に各地を訪問し続け、国民を激励し続けて大いに勇気づけた。このように第二次大戦の苦難をイギリスが乗り越えたのは、ジョージ6世夫妻の存在が大きかったことは大きな要因の一つだろう。若き日のエリザベス二世が「エリザベス・ウィンザー」という名義で軍に志願して自動車整備担当になったのは、この父王の影響も大きかったと言われている。
かくして、ヨーロッパ戦線終結の日には、歓喜に沸いた民衆がバッキンガム宮殿に押し寄せ、国難を支え続けた国王の姿を見るべく、「我らの王を!(We want the King!)」と連呼する事となった。
第二次世界大戦後も、国内の復興や植民地だったインド等の独立、冷戦に突き進む対外情勢を前に常に公務に対処し続けたが、肺癌を患い1952年2月6日に死去。王位は長女のエリザベス(2世)が継承した。
このジョージ6世の前半生に基づくイギリス映画「英国王のスピーチ」(2010年)は
翌2011年に行われた第83回アカデミー賞において合計12部門にノミネート、
その内主要4部門(作品・主演男優・監督・脚本)を受賞している。
ジョージ6世は第二次世界大戦の困難な時代を乗り越え、イギリス国民の尊敬を集めた善良な国王であった。
もし彼に「暗黒王」「腹黒紳士」というイメージを持たれる方がいたら、それはハーツオブアイアンのAAR「大映帝国騒乱記」及びこのAARに影響を受けた各動画のせいと思われる。
英国民に漏らしたら仮面のような笑顔で三行半を叩き付けられる事は想像に難くない。あくまでもゲームや創作での話であることを心に留めておこう。いやまじで洒落にならんので。
余談だが、ジョージ6世とHOIの他のネタキャラは遠い親戚だったりする。
2010年、「The King's Speech (暗黒王英国王のスピーチ)」として映画化。日本では2011年2月下旬公開。
その真面目すぎる性格と不幸な家庭環境から、心を閉ざしてしまった千早ジョージ6世と、そのプロデューサー妻であるエリザベス、そして、王を影から支え続けたボイストレーナーの物語である。
先代 | イギリス国王 | 次代 |
エドワード8世(Edward VIII) 1936~1936 |
ジョージ6世(George VI) 1936~1952 |
エリザベス2世(Elizabeth II) 1952~ |
掲示板
26 ななしのよっしん
2021/06/20(日) 04:02:04 ID: pa1RQ0ZCZn
※23
いやあ、駆け落ち後のゴタゴタとか見てたらジョージ6世と奥さんに恨まれるのはしゃーないと思うぞw
特にジョージ6世にしてみれば、幼少期はできのいい兄と比べられて散々な状態(これは父親のせいだが)、父親死んで一息つけると思ったらその出来のいい筈の兄が駆け落ちというスキャンダルで面倒ごと含めて国王の座をを押し付けてきたわけだから、ふざけんな!と叫びたくもなろう。当然ジョージ6世を支えてきた奥さんもそのあおりはくらうわけだからそりゃ怨むわな
まあでも一番エドワードを恨んでいいのはチェンバレンな気もするけどな!(エドワードが親ドイツだった&駆け落ちスキャンダルのコンボで政権運営がめっさ苦労した)
27 ななしのよっしん
2022/05/05(木) 17:10:04 ID: nRvilVg5MU
この人は超美形だけど青年期までは正直勉強もスポーツもダメダメなところを新聞にすっぱ抜かれて(成績ビリとかざらだった)けちょんけちょんで人気なかったんだよな
ハクチ美というやつか
でもよい人で努力家だった
28 ななしのよっしん
2022/09/11(日) 02:09:25 ID: CmISgNhtTA
チャールズ3世も同じようなどんでん返しが……
いや流石にお年を召しすぎてるし厳しいかなあ
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最終更新:2024/11/08(金) 21:00
最終更新:2024/11/08(金) 21:00
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