ドラえもん 新・のび太の日本誕生 単語

2件

ドラエモンシンノビタノニッポンタンジョウ

3.1千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE
2015年 2016年 2017年
のび太の宇宙英雄記 新・のび太の日本誕生 のび太の南極カチコチ大冒険

ドラえもん 新・のび太の日本誕生とは、映画ドラえもんシリーズ第36作である。新キャストでは第11作にあたる。2016年3月5日開。

主題歌は『へ』。作詞作曲編曲山崎将義、歌:山崎まさよし
応援ソングは『ウンタカダンス』。作詞作曲編曲平野航、歌:ウンタカドラドラ団。

概要

大長編第9作映画10作となる『ドラえもん のび太の日本誕生』のリメイク作品(映画ドラえもんにおいてはリメイクというより、原作旧作を経ての「再映画化」と言った方が良いかもしれない)。

前作『ドラえもん のび太の宇宙英雄記』(2015年)では新キャストたちによる映画としては10作を迎えたが、11作として先代の10作である『日本誕生』を持ってきた事には何か意味合いを感じる。

監督は『ドラえもん 新・のび太の大魔境ペコと5人の探検隊~』(2013年)で初監督を務めて高い評価を得た八鍬新之介。今回は自ら脚本も単独で執筆している。

本作で八鍬が新要素のテーマとして描いたのは「のび太の自立と成長」。物語のきっかけである家出や、ママおよびペガ・グリドラコとの子関係にフォーカスを当てている。
藤子・F・不二雄先生原作パズルのように複雑に組み合わさっている作品なので、少しでも変更を加えると全体がバラバラに崩れてしまう危険性があるんです。」
インタビューで答えているように、ストーリーの再構成にとても気を使っていたことがうかがえる。

もう一つの大きな新要素としては、後半の展開が挙げられる。
原作漫画では、ページ数の関係で駆け足になってしまったクライマックスを、実はもっと膨らませたかった」という子Fの話をプロスタッフから聞き、今作でその想いは実現しようとしたという。

また、旧作を意識した要素もあり、菊池俊輔による『ドラえもん』の劇伴を思わせるメロディーBGMを挿入したり、「ほんやくコンニャクおみそ味」ならぬ「醤油味」を登場させている(インタビュー動画においては旧作監督である芝山努名前を挙げていた)。

一方で、新キャストによる過去映画作品をオマージュしたと思われる場面も散りばめられており、特に『ドラえもん のび太の恐竜2006』(2006年)へのリスペクトが多く見受けられる(旧作自体、『ドラえもん のび太の恐竜』(1980年)や当時の過去作要素を詰め込んだ作品と言われている)。
八鍬は新キャストスタッフへの交代(リニューアル)時に制作進行としてシンエイ動画へ入社しており、『恐竜2006』でも制作を務めていた。いわば新世代の『ドラえもん』の歴史を一緒に歩んできた人物である。
そういった事まで含めると、本作は一つの集大成とも言えるだろう。

子Fがテーマとしていた「日本人はどこから来たのか?」、ひいては雄大太古世界や人類史、文明の発展という古代ロマン原作旧作からより掘り下げており、再映画化として理想的なアップデートをはかりった『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』。是非一度鑑賞することを強く薦めたい。

ゲストキャラクター

ククル CV白石涼子
 本作のゲストスター旧作予告)。原始人・ヒカリ族の少年。時乱流に巻き込まれ、現代(本作ではスネ夫が「21世紀」と言及)に迷い込む。 キャラクターデザイン原作旧作よりイケメンとなり、一部で人気急上昇
 幼少時に飼っていた子供ローとの思い出の品であるを首からさげており、キーアイテムとなる。
 原作ラストでは後にウンバホ(「日の勇者」の意)名し、ヒカリ族の族長となる事がられており、旧作では描かれなかったそのラストシーンエンディングでは再現されている。
 子F作品『チンプイ』の主人公である春日エリは、ククルの遠い子孫にあたり、「御先祖は日本王?」というエピソードで描写されている(初出は1985年8月9日発売の藤子不二雄ランド第15巻のため、時系列としては『日本誕生』の方が後になる)。
ちなみに本作の監督である八鍬は「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」で上映されていた短編アニメドラえもん&チンプイ「エリ様 プレゼント作戦」』を手がけており、エリとのび太が共演するという運命的な邂逅を実現していた)

ペガ、グリドラコ CV下和田ヒロキ(ペガ)・伊東みやこグリ)・甲斐田ゆきドラコ
 のび太が作ったペガサスグリフォンドラゴン動物)。
 彼らとのび太の関係が本作では掘り下げられており、ペガはブラシング好き、グリは木の棒を取ってくる遊びが好き、ドラコ食いしん坊といったに性格や個性も新たに付与されている。
 3匹の性格などは八鍬監督の飼っている三毛猫モデル

ギガゾンビ CV大塚芳忠
 クラヤミ族を操る呪い師。不死身精霊王と呼ばれる。その正体はドラえもんが生まれた22世紀より1世紀先の23世紀からやってきた未来人であり、地球歴史を支配しようとする時犯罪者
 ドラえもんを「ドラゾンビ君」と呼び紳士的な態度を取るも、狡猾かつ残悪役として描写されており、大塚の好演が更に魅的なキャラクターへと昇させている。
 本作では亜空間破壊装置を使い、ドラえもんたちやククルが巻き込まれた時乱流を作り出していた。

ツチダマ CV家中宏
 ギガゾンビの配下。
 原作と同じく複数体登場するが、本作では遮光器土偶だけでなく、ハート形土偶、ミミズク形土偶、仮面土偶をモデルとしたデザインのツチダマも登場した。

タイムトロール CV久川綾隊長)、福井慶長佑香(隊員)
 時犯罪を取り締まる未来警察
 容姿は子F作品『T・Pぼん』に登場するリーム・ストリーム、並、安ユミ子がモデル
 隊長についてはゲーム版で「リーム隊長」と名前が表記される。
 ちなみに『T・Pぼん』において、リームの住む時代は2016年である。
 『T・Pぼん』は『日本誕生』だけでなく、後の『ドラえもん のび太の創世日記』(1995年)にもその作劇スタイルが繋がる子Fの時間モノSF漫画となっている。是非一度読んで頂きたい。

ハムスター
 野にやってきたペット家族旅行に出かけた部長留守の間、パパが預かることになった。
 原作では普通ハムスターより少し大きく描かれていて2匹いたが、本作では普通サイズで1匹。
 ドラえもん家出のきっかけで終わらず、のび太ママ子関係といった本作の新要素を物語る存在として出番が増えている。

スタッフ

オープニングは前作『のび太の宇宙英雄記監督大杉が原画を担当。大杉の持ち味である元気いっぱいに動く作画ドラえもんと本作の世界観を表現した。
エンディングには過去映画ドラえもんキャラクターデザインなどを務めた金子志津枝による美麗イラストが使われており、主題歌と相まって本作の切なくも美しい大団円を描いている。

関連動画

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
22/7[単語]

提供: ニックネーム

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/04/20(土) 13:00

ほめられた記事

最終更新:2024/04/20(土) 13:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP