レオリュウホウ(Leo Ryuho)とは、1995年生まれの競走馬・種牡馬。鹿毛の牡馬。
平成年間の日経賞で3度起きた単勝万馬券の大波乱を演出した1頭。しかし他2頭と違って江田照男のエスコートではないし、「障害帰り」「珍名馬の大逃げ」というような濃いエピソードがある訳でもないためか今ひとつ影が薄い。一応エダテルでもうひとつ重賞を勝ったのだが。
通算成績:25戦4勝[4-2-2-17]
【主な勝ち鞍】
1998年:セントライト記念(GⅡ)
2000年:日経賞(GⅡ)
※本馬の活躍した時期に合わせ、馬齢は数え年(満年齢+1)で表記しています。
父親は凱旋門賞を制し、病と闘いながら同世代ではキングヘイロー、別世代ではキョウエイマーチにテイエムオーシャンといったGⅠホースを輩出した勇者。
母は中山ダート1800mにおいて、1983年初めに1分48秒5という令和の現在まで不滅となっているレコードを叩き出したキヨヒダカの半妹。母父は叔父にRibotを持ち、現役時代はイタリアダービーなどGⅠを3つ勝ったほか、輸入されると天皇賞馬テンメイを出した。しかし大レースでの活躍馬はこれくらいで、母父としてもあまり影響力は強くなく、令和の現在において血はすでに残っていない。
3歳11月に木幡初広を背にデビュー。皐月賞の翌週に的場均に乗り替わって未勝利脱出を果たす。
8月に北海道に転戦すると、500万下を3着→1着でオープン馬になった。
こうして菊花賞に出走すべくセントライト記念に向かうこととなったが、これまで乗った騎手のうち木幡はおらず、ノリは夏の上がり馬サクラナミキオーに、岡部はオープン勝ちの実績のあるセイウンエリアに乗ることになっていて、的場も札幌に行っているので、江田照男がその手綱をとることとなった。単勝1番人気は2024年(29歳)地点でも馬術競技馬として現役だったことが確認されているテイオージャ、2番人気はダービー3着馬ダイワスペリアー。3番人気はここまで3連勝のグランスクセーで本馬は37.5倍の10番人気。
馬場が渋った状態でレースが始まると逃げの手を打ち、見事後ろを寄せ付けず逃げ切ってゴールイン。10番人気馬が波乱を巻き起こしたのだった。
しかし本番の菊花賞ではセイウンスカイがいたため逃げられず2番手で進めたが、4コーナーで沈んで9着。以降も1年ちょっとの間に好走したのは相手関係が軽めだった99年の福島記念で2着くらい。年が明けミレニアムとなった2月にはフランスの名手オリビエ・ペリエを乗せて川崎記念を走るも10着に惨敗、再度芝に戻って日経賞へ向かうことになる。
この日経賞でエダテルはデビューからの付き合いのお手馬アメリカンボスへの騎乗を選んだため、セントライト記念の勝利をダイワスペリアーの上から見ていた菊沢隆徳が跨ることとなる。
この日経賞、断然の一番人気は宝塚・有馬のグランプリ3連覇を果たし、この年からマル外にも「指定レース[1]への勝利」を条件に開放された天皇賞(春)へ向けた始動戦として出走してきたグラスワンダー。調教で不安があり、さらに馬体重も18キロ増えているという不安要素こそありながら、対抗筆頭が善戦マンステイゴールドだったこともあって単勝オッズ1.3倍を背負った。これに続く形でステイゴールド、そして3番人気のミスズシャルダンを挟み、4番人気にこれも外国産馬で前走中京記念で重賞初制覇を果たし、本格化の兆しを見せていたメイショウドトウ。肝心のレオリュウホウの単勝人気は193.9倍、10頭立てでブービーの9番人気[2]。夏の北海道からほぼ休みなく走り、前走がダート重賞、しかもペリエで10着じゃ買えるわけもない。
レースが始まるとスタートを決めてハナを切り、スタンド前でステイゴールドがノボエイコーオーをかわして2番手に上がる。グラスワンダー、メイショウドトウ、アメリカンボス、ダイワテキサスなどで馬群を形成。向正面ではレオリュウホウがステイゴールドに5馬身ほどのリードをつけ、その2馬身ほど後ろに馬群というポジショニング、3コーナーでメイショウドトウが仕掛けると3番手に上がって直線。なのだが、大本命のグラスは直線に入っても全く動いてこないぞ…!それを横目にミスズシャルダンが猛然と追い込むが先団に届かない。そして先団のステゴとドトウも決め手を欠く中、2番手のステゴをむしろ突き放してゴール板を駆け抜けた。なんと、9番人気ながら伸びずに6着に沈んだグランプリホースを後目に逃げ切ってしまったのである。
単勝19,390円はグレード制導入後でサンドピアリスのエリザベス女王杯、2年前の日経賞に次ぐ当時3位で、2025年4月現在でも8位の大記録。馬連も2年前の20万とまではいかなかったが、47,470円がつく大波乱であった。
こうして弾みをつけて春天に出走、2周目の向こう流しでタマモイナズマをかわしてハナを奪うも、直線で失速してテイエムオペラオーの6着。ここでようやく休みを与えられた。
秋に入って復帰するも7着・10着の凡走続き、さらに馬主が脱税で摘発されたこともあってか引退が決まった。引退後は種牡馬になることはできたが、牝系の弱さ、そして一発屋のイメージが強かったせいもあり特にこれといった産駒は出ず、2005年11月に用途変更されてからの行方は知れない。
春天の前哨戦日経賞での大穴といえば、よりにもよってセントライト記念を共に戦ったエダテルが二度起こした奇跡がつとに有名で、本馬の激走は日経賞での大波乱として語られることは少ない。むしろレオリュウホウが勝ったレースは「グランプリホース・グラスワンダーの凋落の始まり」として語られることのほうが多い。しかし、今一度この馬が激走し強豪を下したことも語られていいのではないか。
| *ダンシングブレーヴ 1983 鹿毛 |
Lyphard 1969 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic |
| Natalma | |||
| Goofed | Court Material | ||
| Barra | |||
| Navajo Princess 1974 鹿毛 |
Drone | Sir Gaylord | |
| Cap and Bells | |||
| Olmec | Pago Pago | ||
| Chocolate Beau | |||
| キヨヒホウ 1980 鹿毛 FNo.2-i |
*ルイスデール 1964 鹿毛 |
Right Royal | Owen Tudor |
| Bastia | |||
| Rossellina | Tenerani | ||
| Romanella | |||
| シカドール 1965 鹿毛 |
Sica Boy | Sunny Boy | |
| Sica | |||
| バーミーン | Perdal | ||
| Dynamene |
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最終更新:2025/12/05(金) 18:00
最終更新:2025/12/05(金) 17:00
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