アトラム・ガリアスタとは、アニメ作品『Fate/stay night [unlimited blade works]』に登場するキャラクターである。
ファンからの愛称は、石油王。騎士王や英雄王のような風格ある響きかと思いきや、実質的には工場長と大差ない扱いだとか、そうでないとか。
- 誕生日:10月19日
- 好きな物:先行投資、甘いもの、分をわきまえた友人、成功する自分
- 嫌いな物:時代遅れの考え、行き過ぎた天才
- 決戦の地:極東のとある大儀式
- 身長/体重:182cm・74kg
- 魔術系統:中東系の呪術混じりの魔術、下僕を使用した魔術
- 魔術回路のスペック:質D+、量D(外付けの回路でBまで向上)、編成・正常
概要
前置き
原作ゲーム『Fate/stay night』において、キャスターの元々のマスターは“何の特徴もない中肉中背の中年男性。最弱のサーヴァントであるキャスターを召喚したことに不満を見せ、彼女に手厳しく当たるばかりか、令呪にて自分の魔力量以下の魔力しか使えないよう制限。このためにキャスターから見切りを付けられてしまい、下らない命令で令呪を消費させられて殺害される”という設定の持ち主。この出来事はゲーム本編開始前のことであるため、長らくその姿が明らかになることはなかった。それは、二度のアニメ化においても同様である。
しかし、ufotable製作の下で三度目のアニメ化が果たされることとなった。それも、凛ルートをシナリオとして。こうして、その中盤の大敵であるキャスターについて掘り下げる必要があったため、晴れて登場となった。そこに至るまで、実に十数年もの歳月を経てのことである。
本題
中東に拠点を構える魔術師一族のトップで、金髪褐色肌の整った顔立ちの青年。
きのこ「なに、ゲーム版では中肉中背の中年と書かれていた?うん、それはきっと幻なんだ。気にしてはいけない」
石油で得た莫大な財産に物を言わせて魔術協会における高い地位を手にすると同時に、自らの家名に箔を付けるべくこれまた自身の財力にて聖杯戦争への参加枠を入手。キャスターのマスターとなった。その外見からは、爽やかで気さくな好青年という印象を受けるが、その本性は高慢で自惚れの強い小心者。そして同時に、他者の命を平然と犠牲にできる冷血漢でもある。
アトラムが用いる魔術は、中東の原始呪術に起源を持つ代償魔術であり、生物を生贄に捧げて魔力結晶を精製する、というもの。ただ彼の一族は高い地位にこそあるものの、家格は生粋の名門には劣り、またアトラム自身も魔術師としては二流でしかない。そこで、彼はその不足分を現代科学にて補う。結果、何人もの子供を生贄として一瞬で魔力結晶を精製できる工房を完成させた。本人はこれでキャスターとタメを張れると考えていたようだが、相手は神代の魔女。それ以上の力量を目の当たりにしてしまい、その上せっかくの工房も彼女から廃棄するよう意見されてしまったため、完全に顔を潰される形となった。またキャスターに竜を使役する能力を期待していたのだが、彼女にそのような力などなく、失望してしまう。
誤解を招くといけないので、仕方ないからフォローすると、アトラムが作り上げた工房による魔力結晶精製は、本来であれば一ヶ月もの時間を要する儀式だという。また彼の冷酷非情な思考も、完成された魔術師の精神性によるものである。加えて、キャスターには“秘薬で竜を眠らせた”“竜の牽く戦車にて天空を駆けた”などといった、竜に関する逸話がいくつか残されているため、そうした能力に期待してしまうのも無理からぬ話であろう。というよりも、事前に宝具がああいう代物だと予見すること自体、無理な話である。アトラムという男は、断じて無能な人間というわけではない。ただちょっとばかり残念なことになっているうえに、ちょっぴり身の程知らずなだけだ。
ともあれキャスターを見限ったアトラムは、彼女に宝具である“破戒すべき全ての符”を自身に使用しないよう令呪にて命じると、新たなサーヴァントを召喚すべく行動を起こす。キャスターに無実の罪をでっち上げ、言峰の仲介の下でランサーのマスターにキャスターの始末を依頼する。しかし、既に先手を打たれてしまっており、工房も破壊され尽くしたうえで子供たちも解放されてしまう。激怒したアトラムは残りの令呪にて自害命令を下す。だが既にキャスターは自身に宝具を使用していたために、主従関係が破棄された状態となっていたことで、令呪を完全に失ったアトラムはもはやマスターですらなくなってしまった。そうして逃げ惑いながら、その本性さながらの醜く歪んだ表情を浮かべ、キャスターを罵りながら彼女の手によって無残な最期を遂げた。
その直後ランサーの襲撃を受け、辛くも逃れたキャスターは運命に出会うこととなるが、それはまた別の話。
その後(?)のアトラム
結局、聖杯戦争が本格的に始まる前に脱落してしまった我らが石油王。ところが、登場からそこまで時間が経っていないにもかかわらず、早くも『FGO』にて概念礼装化されることとなった。そこからが、彼の快進撃(笑)の始まりだった。
- ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
聖杯戦争開始前の出来事。とある聖遺物を入手すべく、裏で暗躍する。
その後、ロード・エルメロイⅡ世のことを気に入り、彼の研究室に入り浸る。 - Fate/strange fake
直接の登場はないものの、彼の用いた技術が改良される形で、とある勢力に利用される。 - ちびちゅき!
BBちゃんの財布にされるわ、キャス狐にぼったくられるわ、といった感じで散々な目に。ザマァ。 - Fate/EXTRA
正確には、『Fate/EXTELLA』前日譚に当たる『EXTELLA/zero』。
第四回戦にてザビと相対するのは、求道僧でも妻でもなく、この男。しかもサーヴァントはどういうわけかキャス狐。
色々とコスいことやって勝ち星を拾おうとするも、敗北。そのまま消滅・・・・かと思いきや、事もあろうにみんなのキャス狐を生贄にして脱出。と思ったら、ユリウスに抹殺される。ザマァpart.2。 - Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
劇場版『雪下の誓い』にて、ドールズの一員にしてキャスターのクラスカードの所有者であることが判明。
色々あって精神に変調を来たした挙句、自分を魔女メディアだと思い込むという、本人が聞いたらマジギレしそうな妄想を抱く。当然、撃破される。ザマァpart.3。
・・・・といった具合に、死んでからが本番と言わんばかりに、謎の汎用性を発揮。しかも、『事件簿』の作者である三田誠先生によれば、アトラムの台詞にきのこのチェックが入る徹底ぶり。しかし登場作の大半は大概ロクな目に遭ってない。しかもその『事件簿』にしても『stay night』の前日譚でもあるため、実質的には約束された破滅の物語(デッドエンドルート)直行便だったりする。それにしても、登場してから僅か短期間での出番の多さ。一体彼の何がここまで人を惹きつけるのか。それが明かされる日は・・・・来てもなあ。
なお、実はデキるクズ、じゃなかった。ヘタレ、でもないし・・・・男という意味では、キャスターの元夫であるイアソンにも通じるものがあるため、この両者が比較されることも。
関連動画
関連項目
- TYPE-MOON関連の一覧
- Fate/stay night [unlimited blade works]
- ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
- Fate/EXTRA←あるいはFate/EXTELLA
- Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
- キャスター(Fate/stay night)
- ロード・エルメロイⅡ世
- キャスター(Fate/EXTRA)「納得できねえ!!!」
- ジークフリート(Fate/Apocrypha)←本来召喚するつもりだったサーヴァント
- ケイネス・エルメロイ・アーチボルト←本編にて色々となじるものの、結果はお察し。
- コルネリウス・アルバ
- イケメン
- 石油王
- セレブ
- 外道
- クズ
- ヘタレ
- ネタキャラ
- 残念なイケメン
- 身の程をわきまえよ
- 身の程を知れ
- どうあがいても絶望
- どうしてこうなった
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