シアンとはニンテンドー3DSソフト『蒼き雷霆ガンヴォルト』のヒロインである。
概要
皇神の実験によりつくられた人工の第七波動能力者で、生まれる以前から第七波動誘因子を移植されたデザイナーチャイルド。国民的バーチャルアイドル“モルフォ”の正体。
幼少より皇神の研究施設で実験体として幽閉されていたが、ガンヴォルトによって救出されて以降は彼と同じ家で暮らし中学にも通うようになる。純粋で大人しい性格だが、自分を救ってくれたガンヴォルトに対しては心を開いており、異性としての淡い感情も少なからず抱いている。それ故に、ガンヴォルトが自分のことを家族“妹”のような存在だと考えていることに、もどかしさを感じることもある。
いつ命を落として不思議ではない危険な任務に赴くガンヴォルトの身を常に案じており、日常生活で彼の為に役立とうと掃除や料理などに挑戦することもあるが、元々そういった経験がなかったためか空回りして失敗に終わることも多い。また、生まれてから大半を研究施設内で過ごしていたため世間に疎く、その境遇に同情した一部の皇神研究者たちが色々と差し入れを行ったため、知識にも偏りがある。実験の影響か発育も良くなく、運動も苦手。
それらの要素はシアン本人もコンプレックスに感じており、後述するモルフォにはその影響が反映されている。
バーチャルアイドル“モルフォ”
皇神がプロデュースする国民的バーチャルアイドル“モルフォ”。
表向きは皇神がつくりだした人工知能とされているが、その正体はシアンの第七波動“電子の謡精(サイバーディーヴァ)”が具現化した存在。
能力者が彼女の歌を聴いた場合、特殊な干渉波が検知されることから皇神はモルフォを表向きはアイドルとして活動させる一方、その裏では他の能力者を探知するためのソナーとして活用していた。
シアンとは別の独立した自我を持ち、性格は気が強く自由奔放。本来の自分とかけ離れているモルフォの存在をシアンはどこか別人のように考えることもあるが、モルフォ自身は自分とシアンが同一人物だとはっきり認識しており、モルフォの性格自体もシアンの本心の片鱗に他ならない。
容姿はシアンが17歳まで成長した姿がベースとなっているが、彼女の理想やコンプレックスに大きく影響を受けているため、シアンが成長すればそのままモルフォのようになるかは不明。モルフォの外見の形状が安定してきたのは『無印』作中より一年前のことであり、現在は衣装や見た目もシアンの意志である程度コントロール可能な域にまで達している。
第七波動“電子の謡精(サイバーディーヴァ)”
モルフォの歌を介して、他の能力者の精神に干渉する精神感応能力。
非常に稀な能力であり、歴史上でも数えるほどしか確認されていない“人格を持つ第七波動”。
雷撃能力者量産計画“プロジェクトガンヴォルト”の研究実験の過程で発見された、電子を操る第七波動能力の派生形の一つであり、ガンヴォルトの“蒼き雷霆(アームドブルー)”とは近しい性質を持つ。シアン=モルフォと波長の合った能力者の精神に干渉することで第七波動の力を高めることが可能であり、いまだに未知の部分が多い第七波動解明の鍵になるのではないかと皇神の研究者からは期待されていた。
しかし、“歌”を介して精神に干渉するという性質上、何らかの方法で歌を拡散することが出来れば広範囲に渡り能力者の精神に干渉することも可能であるため、使い道を誤れば国内全ての能力者を洗脳したり、逆に全ての能力者の力を増幅させ世界情勢を一変させることも不可能ではないことが作中では示唆されている。
その能力の危険性故に、作中のとある人物からは“世界を変える大きすぎるチカラ”と評されている。
楽曲一覧
本作ではミッション中クードスが1000ポイントを突破、あるいはガンヴォルトが力尽きたりするとBGMがモルフォのボーカル曲に変化するという特徴がある。いずれの曲も中の人である桜川めぐ氏の歌唱力が遺憾なく発揮された良曲揃いであり、ゲーム中に流れればテンションが上がること請け合いである。
しかし、2000円程度のゲーム内にボーカル入りの曲を多数収録することは相当な無茶だったようで、「現場のスタッフは死屍累々だった」と作詞担当のハコファクトリィ氏は話している。まさしく悪魔(デーモン)の所業…。
ゲームでは1番のみのループ版が収録されているが、後に発売されたアルバムCDにはフルコーラス版が収録されている。ゲーム本体の値段より若干高いが気にすることはない。
以下にその曲目を記載する。
『無印』の楽曲
♪蒼の彼方
オープニングステージの皇神第一ビルで流れる曲。イメージカラーは『蒼』
『無印』のPVでも使われており、実質的にガンヴォルトの世界観を表現するメインテーマでもある。
後に英語版である『Eternal Blue』もアップデートで収録されており、スペシャルミッションで聴くことが可能。
♪霧時計
第三海底基地で流れる曲。イメージカラーは『緑』
『無印』の曲の中でも際立って「切なさ」を感じさせる一曲。
歌っている桜川めぐ本人も、途中で何度も泣きそうになったとブログで心境を語っている。
♪紅色カゲロウ
地下施設で流れる曲。イメージカラーは『紅』
真紅の花びらが舞う『和』の情景を連想させる一曲。
ドラマCD第3弾のエリーゼが別人格を発現させるシーンでも使用されている。
♪追憶の心傷(ペイン)
化学工場で流れる曲。イメージカラーは『紫』
好きだった人への想いを強引に振り払うかのような激しさを感じさせる一曲。
シアンへの恋心を引き摺り続けるドルオタのテーマ曲に聴こえなくもない。
♪碧き扉
大電波塔アマテラスで流れる曲。イメージカラーは『碧』
闇が訪れても立ち向かって進んでいく前向きさや力強さを感じさせる一曲。
「光」「切り裂け」「断ち切れ」など元軍人を彷彿とさせる歌詞が特徴的。
♪月世界航路
薬理研究所で流れる曲。イメージカラーは『黄色or金色』
「二十八舎」「晦日(つごもり)」など天体や暦を連想させる歌詞が特徴的。
全体的にリズムの取り方が難しく、桜川めぐもブログで最高難易度の曲として挙げていた。
♪灼熱の旅
データバンク施設で流れる曲。イメージカラーは『オレンジ』
荒廃した大地を連想させる民族音楽の印象が強い曲。
意外と某紅きレプリロイドの世界観にもマッチしている。
♪輪廻(リインカーネーション)
ガンヴォルトが復活した時に流れる曲。イメージカラーは『白』
前述した7曲の歌詞が所々に散りばめられた、本作の集大成ともいえる曲。
第三海底基地の鬼畜シャッターで聴くことになったプレイヤーも多い。
後に英語版である『The One』も制作されている。
♪櫻華爛漫
歓楽街で流れる曲。
アップデートで追加された曲であり、フルコーラス版はドラマCD第1弾に収録されている。
紅色カゲロウと同様『和』の印象が強い。
デイトナが皇神に入るきっかけとなった曲でもあり、この曲を聴いた後のデイトナは異常な程テンションが上がり、
某世紀末漫画のモヒカン頭の如き雄たけびを発していた。…倒錯しているのか!
♪青写真 -Cyanotype-
エンディングで流れる曲。
アップデートで追加された曲であり、フルコーラス版はドラマCD第2弾に収録されている。
シアンがガンヴォルトへの想いを込めて作った曲であり、その過程はドラマCDで語られている。
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関連項目
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