ゼハート・ガレットとは、アニメ「機動戦士ガンダムAGE」の登場キャラクターである。声を担当するのは直近のシリーズ00を初めとした数々のガンダム作品に出演している神谷浩史、幼少時は能登麻美子である。
概要・アセム編
突如アセムの学校に転入してきた、銀髪と黄色い目が特徴の謎の少年。
他の学生とは一変した雰囲気を持っており、周りを戸惑わせる行動に移ることも暫しある。
「敵か味方かわからないクールな同級生」と言う彼のキャラは、ガンダムのライバルキャラというよりもむしろ同じレベルファイブが製作しているイナイレシリーズのライバルポジションに近い。
ガンダム目当てにアセム・アスノが通うに転校生として潜入。アセムが所属するモビルスーツ・クラブに接触する。その後は学生とスパイという二足のわらじをはき生活するが、部活動を通じて部員たち(アセム、マシル、シャーウィー、ロマリー)と本当の友情が芽生え始め、本人も戸惑っていた。
卒業式の日、専用機ゼダスRを駆り市街地を強襲、ガンダムと戦闘するもこれを圧倒、パイロットのアセムに正体をさらし決別する。
……しかし、家業は家業でもヴェイガンの軍人である。ヴェイガン首領フェザール・イゼルカントのもとで育った彼は人一倍愛国心が強く、イゼルカントが提唱するヴェイガン国民の安住の地=エデン実現のために戦う「ヴェイガンの戦士」である。
優れたMSの操縦テクニックを持つ優秀なXラウンダーでもある彼は潜入を終えた後司令官に昇任。初期の搭乗機はゼダスRで、第20話(アセム編第5話)にゼイドラに乗り換えてからは、Xラウンダーの力を制御するために仮面を被っている。
その後もアセムとは戦場で相まみえることとなり、「戦士として戦う覚悟があるのか?」「Xラウンダーではないお前に私を倒すことはできない」と戦いのたびに発言している。また、アセムの友人として「お前は優しすぎる。軍を抜け、自分らしく生きろ」と説得したこともあったが物別れに終わった。
そしてノートラム攻防戦、すべての迷いを振り払い「スーパーパイロット」として戦うアセムの強さに驚愕しつつも互角に渡りあうが、移動要塞ダウネスが制御を失い地球へ落下を開始、アセムと共闘してこれを食い止める。この際、命を賭してダウネスを止めに来たアセムを「お前も戦士だ」と認める。その後は大気圏突入にのまれ、生死不明となった…
キオ編・三世代編
大気圏突入の際、部下のドール・フロストにエデンを託され、彼にかばわれながらゼハートは生き延びた。その後、フェザール・イゼルカントの元で再びコールドスリープに就いた。
それから25年後、本格的な宣戦布告と地球上陸を目前にして覚醒、新たな専用機・ギラーガを駆り自らも前線に立つ。民間人への被害をもいとわない空爆を指示したり、人に弱みに付け込んでスパイに仕立て上げたことを新たなガンダムパイロット、キオ・アスノに非難された際「戦争はゲームではない」と切り返すなど、軍人としての冷徹さも見せている。
その後、戦場は宇宙へと移りかつての友人であったキャプテン・アッシュ(アセム)とも再び相まみえる。この際、アッシュからプロジェクト・エデンの真実を聞かされたゼハートは、後にイゼルカントに真偽を問いただす。イゼルカントもその真の目的は「人類の選別」にあると語ると同時に、自らがもう長くないことも打ち明けゼハートにすべてを託す。ゼハートも「イゼルカントの目的は本意ではない」としながらも、エデンを託し散って行った者たちのため、そして自らの理想もまたエデンであることからこれを承服、総指揮官となり同時にガンダムレギルスも受領する。が、総指揮官としてのプレッシャー、エデンを託されたプレッシャーはあまりにも重く、次第にゼハートは精神的に追い詰められていく。
そしてゼハートは地球連邦軍を壊滅させるべく最終決戦、ラ・グラミス攻防戦へ挑む。激戦のさなか、プロジェクト・エデン完遂のためゼハートは敵戦力の中核を担うガンダムを艦隊もろとも仕留めるため、友軍機を囮に使いガンダムと連邦艦隊をラ・グラミスのディグマゼノン砲で葬る作戦を強行する。多数の同志、愛した部下フラム・ナラすら手にかけざるを得ない狂気じみたこの作戦、ある程度の成果は上げるもガンダムを倒し損ね、作戦は失敗してしまう。
ゼハートはついにプレッシャーが爆発、失敗を埋め合わせるべくガンダムレギルスで出撃、キャプテン・アッシュのガンダムAGE-2ダークハウンドと戦闘になる。が、追い詰められたゼハートはアセムに及ばず、敗北を喫する。全てを失ったゼハートは涙ながらにアセムとエデンを掴みとれない無念、昔の楽しい日々を語りあい、最後はアセムとの友情を再認識し笑顔で散っていった。
MEMORY OF EDEN
本編の再構成である本作はアセムとゼハートに焦点があてられており、後半は実質的な主役となっている。
学生時代は意見の相違からアセムと殴りあったことや、映画館での一コマなど、モビルスーツクラブでのエピソードが増加している。文化祭でMS部は劇「ピーターパン」を披露。アセムは海賊フック船長を演じ、ゼハートはピーターパンを演じている。その後を考えれば運命と言わざるを得ない。
25年後、プレッシャーからゼハートはエデンを託して散って行ったかつての副官ダズ・ローデンや部下のドール・フロスト、そして兄デシル・ガレットの幻影に悩まされるようになる。イゼルカントの真意を「目的は違えど」承服したことも本作で改めて描かれた。
最後のキャプテン・アッシュとの一騎討ちは大幅に加筆され、ゼハートの意地が強調されている。もはや彼の頭にはエデンのことしかなく、激情に突き動かされ獣のごとく戦うさまはかつて自らが語った「Xラウンダーは進化ではなくむしろ退化、獣に戻りつつある能力」そのものである。
そして停戦後、何者かによりエデン=地球に墓が立てられ、相思相愛だったフラム・ナラと共に祀られた。終戦のときにも花が飾られていた。誰が墓を建てたかはみんな大体察しが付くでしょう。
その他
ゼハートの搭乗機は赤で塗装されている。これは本人の趣味というよりはイゼルカントが「火星の赤」として開発陣に指示したもので、彼のゼハートに対する期待の象徴と言えよう。とはいえ、ゼダスRにも赤のワンポイントを配置していたり、終始赤い軍服を愛用していたあたり個人的にも好きな色なのかもしれない。MOEではガンダムレギルスも赤で塗装されていた。
人気も高いキャラで、BD特典イラストの人気投票では二回当選した。一回目はロマリー・ストーンと共に、二回目はフリット・アスノと共にイラストが描き下ろされた。一回目は学生生活の一コマ、二回目はフリットと共に温泉卓球に興じているイラストで、戦争のしがらみがなければ案外フリットともうまくやれていたのかもしれない。
キャラ公開当初、その容姿からディケ・ガンヘイルやウルフ・エニアクル本人、またはその息子説が浮上していたが、(当初キャラ名は公開されてなかった。)フルネームが公開された後、ある人物の血縁説が有力視されるようになった。結局その予想通り、彼の弟であることが判明。
関連動画
関連コミュニティ
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関連項目
- 機動戦士ガンダムAGE
- アセム編
- 神谷浩史
- ヴェイガン
- ゼイドラ
- ガンダムレギルス
- アセム・アスノ
- ロマリー・ストーン
- デシル・ガレット
- ウルフ・エニアクル
- フラム・ナラ
- フェザール・イゼルカント
- ティエリア・アーデ
- 豆腐メンタル
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