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ナムラダイキチ
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ナムラダイキチとは、2008年産の日本競走馬である。

地元のファンからは『金沢帝王』や『加賀の雄』と呼ばれており、金沢競馬場で開催される2013年JBCJRA勢にとって最後にして最大の壁となりうるでもあった。

な勝ち
2011年:MRO金賞(地方重賞)、オータムスプリンカップ(地方重賞)、サラブレッド大賞典(地方重賞)、中日杯(地方重賞)
2012年:スプリングカップ(地方重賞)、イヌワシ賞(地方重賞)、オータムスプリンカップ(地方重賞)、北王冠(地方重賞)、中日杯(地方重賞)
2013年:オグリキャップ記念(地方重賞)、北王冠(地方重賞)、百万石賞(地方重賞)
2014年:百万石賞(地方重賞)

通算成績:中央8戦2勝、地方34戦26勝

騎手は、中川之(引退)→畑中騎手

概要

血統とその他大勢だった中央時代

スパイキュールムラビャクレンチーフベアハート
名の由来は冠名+大吉から。
血統を見てもわかるが、どことなく地方競馬で走っていそうな血統であり、デビュー戦から金沢にいた……わけではない。

実は、このもともとは中央競馬デビューしたである。
その中央時代は2戦で初勝利を挙げ、500万下も勝ち2勝までは順調に進んだ。
しかし、オープンに入るとにぶつかったのか3戦惨敗が続き、中央所属でのラストランとなった2011年5月いぶき賞16着を最後に中央競馬の登録を抹消し、金沢競馬への移籍をすることとなる。
そして、この移籍がナムラダイキチの運命を大きく変えることとなった。

金沢移籍後

金沢への移籍初戦は、まだ金沢ダートになれていなかったのか2着に敗れた。
だが、この時に移籍初戦とはいえナムラダイキチを破ったマイネルトラヴェル名前は、覚えていてほしい。
その後、ナムラダイキチは移籍2戦金沢勝利を挙げると、3戦で当時金沢最強を誇っていたジャングルスマイルの胸を借りることとなった。
レースでは、ちぎられて2着と敗れたものの、それから白山大賞典の前まで金沢競馬場では20戦16勝2着4回という恐ろしいことになっていた。

さて……ここで2着4回と述べたが、その時の勝ちは2頭しかいない。
移籍初戦でナムラダイキチを破ったマイネルトラヴェルジャングルスマイルだけなのである。
特にジャングルスマイルは、移籍3戦こそナムラダイキチを子供扱いしたものの、2011年の北王冠2012年百万石賞では、終盤ひたひたと迫りくるナムラダイキチをどうにか抑え込んで勝っている。
どちらのレース動画として挙がっているが、とくに2011年の北王冠は必見。

そう、この時点でナムラダイキチを抑えられる金沢にはほぼいなくなってきていたのである。
そのため金沢のA1級のが束になって止めようとしてもそれすらかなわない。
破ったことがあるジャングルスマイルや、同じように金沢の強であったタートルベイはそのA1勢からは頭一つ抜けた存在であったが、そういうですら相手にならなくなってきていた。
なら、他地区勢はどうだ!?となるが、やはりナムラダイキチを止められない。
例をあげると、2011年MRO金賞という重賞では2011年東海ダービーを制した名古屋アムロ兵庫チャンピオンシップ2着だった兵庫のホクセサンデーも遠征していたのだが、それらのを競り落として勝利を収めていた。
しかし、これでもまだ本格化前である。
本格化した2012年オータムスプリンカップでは3コーナーであっという間に先頭に立つと、地元勢はおろか遠征してきていた他地区勢もだれも付いていけなくなり2着に2.2差をつける圧勝。
さらには、イヌワシ賞(白山大賞典の前戦)での雄マルヨフェニックスが8身ちぎられたりしたことから、金沢では向かうところ敵なしであったとも言えるだろう。

そして、白山大賞典にはJRA勢が5頭参戦していたものの、それらを押しのけてナムラダイキチが2番人気だったのである。
レースでは、先に抜け出したこそ捉えるに至らなかったが、その他のJRA勢を突き放して2着となった。
実は、この先に抜け出したこそ、ニホンピロアワーズであった。
のちに、ニホンピロアワーズジャパンカップダートを制しており、同に最後までくらいついたナムラダイキチに対する期待は高まったのである。
また、このレースでナムラダイキチに敗れたものの、3着に入ったエーシンモアオバーと4着のピイラニハイウェイが続く交流重賞浦和記念ワンツーゴールを果たしており、白山大賞典レベルが高かったことが言えるのではないだろうか。

その後、北王冠中日杯を制し、交流重賞を制するべく、名古屋競馬場に遠征して挑んだ名古屋グランプリはまさかの4着。
地方移籍後、ほぼぺきな成績を残していたナムラダイキチであったが、名古屋グランプリで初めて馬券圏外になったのである。
また、遠征してやぶれたことから遠征競馬は苦手なのか?とも言われるようになった。

だが、2013年
その不安はあっさり打ち砕かれることとなる。
金沢でのスプリングカップが中止となり、初戦となったオグリキャップ記念では9ぶっちぎっての圧勝であった。
そして金沢に帰ると、ジャングルスマイルの4連覇がかかった百万石賞でそのジャングルスマイルに2.5差をつける圧勝劇。
ここまで来てしまうと、金沢でこのに勝てるほぼいないのではないだろうか。
JRA勢や南関東勢なら何とかしそうな気がするのだが、2012年白山大賞典を見てもわかるとおり、1頭を除いてJRA勢がコテパンにやられており、それすら難しいような気がする。

そして、2013年
金沢競馬場で行われるJBC
過去JBC優勝した地方JBCスプリントフジノウェーブだけで、JRA勢がただもらいになっている部分が大きい。
しかし、金沢にはナムラダイキチという最後にして最大の砦が待ち構えている。
JRA勢が牙を崩すのか、それともナムラダイキチがすべてはねのけてしまうのか。
何より、金沢一ナムラダイキチを抑えたJRAニホンピロアワーズとナムラダイキチの再戦があるのか。
2013年11月4日金沢競馬場が熱く盛り上がるのは間違いないだろう。

……と思われていたのだが、7月になってナムラダイキチは膜剥離を起こしてしまい、休養に入った。
この故障により、白山大賞典絶望、またJBCも回避という残念ニュースが入ってきた。
しかし、この故障を乗り越えた先に、改めて金沢競馬最強としてのが続いているはずと願う者は多かった。

ときは流れ、2014年5月。長期休養を終えて、ナムラダイキチが帰ってきた。復帰に際してはNAR公式サイトでも告知されるなど、地方競馬ファン全体がその動向に注視していることを改めて印付けた。
そして、迎えた復帰戦の山中温泉まつり特別(A1)であったが、このレース金沢現在ベストメンバーとも言える面々がそろっていた。
ジャングルスマイルをはじめとし、金沢移籍後好成績を残していたセイカアレグロ金沢では掲示板を外していないマイネルリボーンが参戦し、いくら金沢競馬最強と言ってもおかしくないナムラダイキチとてそう簡単には勝たせないぞ!という体制ができていた。
一方、ナムラダイキチの体重は休養前から15キロ減らし、さらに11カ休養していたことから、決して万全とは言えず、まずは事に回ってくれれば……と思うファンも多かったのではないだろうか。

しかし、金沢競馬の、いや地方競馬ファンはナムラダイキチの予想以上の快走を見ることとなる。
スタートを決めたナムラダイキチは、畑中騎手の手綱に導かれ先頭を走る。
レースでは先頭を走り3コーナーから4コーナー、そして最後の直線を迎えた際に、ファンが見たのは信じられない光景であった。
そこにあったのは決して万全とはいえないナムラダイキチの畑中騎手が手綱を抑えている後ろで、2番手のセイカアレグロ以降の騎手必死になって手綱をしごく姿であった。
しかも、ナムラダイキチは持ったままで最後の直線を迎え、結局も使われないまま2着のセイカアレグロに4身差をつけて復活勝利を挙げたのである。

再び金沢ファンの大援にこたえ快に走る姿を見せつけたナムラダイキチ。
しかし、これはまだ復活の序章に過ぎない。
彼が休んでいる間に金沢で活躍したサミットストーンは船橋に移籍後、ダイオライト記念ニホンピロアワーズの3着に入り、帝王賞の前戦ともいえる大井記念を勝し、一気に地方競馬最強補に名乗り上げたと言ってもおかしくない結果を残している。

再び、動き始めたナムラダイキチの時計の針。
いつか来るであろう交流重賞で戦う日のために。
そして、金沢競馬初の交流重賞制覇のために、再び走り始めている。

だがその後はあまりにも情であった。次走の百万石賞も勝利したもの、再度故障を発生し1年近い長期休養へ入ることに。
翌年の復帰戦を勝利で飾るが2着のセイカアレグロとの差は頭差。続く百万石賞ではジャングルスマイルの2着。
相次ぐ故障による衰えは明らかだったがここで三度の故障発生、1年近い長期休養…三度の復帰後は2戦を経て出走した百万石賞で移籍後初めて連対を外す4着…そして4度の故障が判明。
関係者・ファンに望まれていた交流重賞制覇どころから一度も出走することなく現役を引退することになった。
戦の畑中騎手によると最初の故障以降全盛期の走りに戻ることはかったとの事。つくづく惜しまれることである。

全盛期の走りが評価されたのか種牡馬入りが決定したが、1年である2017年5月死亡。最初の種付けを行う前の死であったため産駒は1頭も残せず、金沢種牡馬として舞い戻るとなってしまった。

血統表

スパイキュール
2000 黒鹿毛
*サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
*クラティワイ
1985 栗毛
Crafty Prospector Mr. Prospector
Real Crafty Lady
Wife Mistress Secretariat
Political Payoff
ムラビャクレン
2000 鹿
FNo.8-c
*チーフベアハート
1983 栗毛
Chief's Crown Danzig
Six Crowns
Amelia Bearhart Bold Hour
Myrtlewood Lass
*カンブリアンヒル
1989 鹿毛
Caerleon Nijinsky II
Foreseer
My Therape Jimmy Reppin
Howrytuar
競走馬の4代血統表

クロスSecretariat 4×5(9.38%)、Gold Digger 5×5(6.25%)、Bold Ruler 5×5(6.25%)、Northern Dancer 4×5(9.38%)

関連動画

地元での圧倒的な強さ……はっきり言って、マジキチである。

敗れたものの、残り800mからの好勝負!

地元の交流重賞での走り

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1 ななしのよっしん
2013/08/13(火) 20:34:05 ID: ggjNfR77bh
あら、いつの間にか記事が出来てた。作成乙です。

2011年の北王冠地方競馬史に残る名勝負といってもいいでしょう。
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2 ななしのよっしん
2013/08/28(水) 14:08:05 ID: Y6HUogI6mY
JBCクラシック地方勝利になるかな?
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3 ななしのよっしん
2013/12/06(金) 18:46:46 ID: vPdJ2UMYsx
に、ジャングルスマイルがいるじゃないか!
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4 ななしのよっしん
2018/03/04(日) 19:15:04 ID: x68oJHcT63
残念ながら2017年5月30日に亡くなっていた模様。
産駒はいないとのこと。
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5 ななしのよっしん
2020/08/01(土) 13:17:54 ID: /hNE+YkXyG
このはどうだったか知らないけど
地方の強いって脚に問題あるの割合が高くて、絶頂期とかその手前でぶっ壊れるの結構多いんだよな
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6 ななしのよっしん
2020/10/07(水) 19:53:56 ID: x68oJHcT63
同じ産駒カツキキトキトも、故障してからの復帰レースでは別のようになったな。
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7 ななしのよっしん
2021/09/03(金) 09:44:51 ID: I69AR/GduQ
ナムラダイキチが伝わって来る記事だなw
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8 ななしのよっしん
2022/07/19(火) 06:00:47 ID: moAJcvq0U/
本格化してから地元でたまに2着以下に負けてるのがほぼ全部2100以上だし本質的には2000以下の方が良いだったのかな?
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