基礎データ | |
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正式名称 | ヴァチカン市国 Status Civitatis Vaticanæ Stato della Città del Vaticano |
国旗 | ![]() ※クリックで原寸大表示 |
国歌 | 賛歌と教皇の行進曲 |
公用語 | ラテン語 |
首都 | ヴァチカン(Vatican) |
面積 | 0.44km²(世界第195位) |
人口 | 約800人(世界第194位) |
通貨 | ユーロ(EUR, €) |
ヴァチカン市国(伊:Stato della Città del Vaticano)とは、イタリアのローマ北西部のテベレ川右岸、ヴァチカンの丘の上にある国である。
世界最小の国家として知られる。
概要
カトリック教会、および東方典礼カトリック教会の総本山。
元首はローマ教皇(法王)であり、2025年現在はフランシスコ(フランチェスコ。フランシスコを教皇名とした最初の教皇なので、「2世」が登場するまで「1世」はつけない)。
ヴァチカンは聖ペトロの殉教地とされ、歴代のローマ教皇の在所として全世界のカトリック教会の頂点に立つ。
中世以来、イタリア半島中央部を横断する形で「教皇領」と呼ばれる領国を形成していたが、19世紀のイタリア統一戦争によって半島が「イタリア王国」として統一されると教皇領は消滅。
しばらくの間、王国政府と緊張状態が続いたが、1929年に当時のイタリア首相ベニート・ムッソリーニの主導でラテラノ条約が結ばれ、ローマ教皇庁により統治される主権国家として独立した。
人口は800人ほどで、市民は基本的に聖職者である。それ以外にも3,000人ほどの職員が市国外から通勤している。
公用語はラテン語だが、日常的にはイタリア語が使われる。また外交用語としてフランス語も用いられる。
軍事力を所持せず、伝統的にスイスからの傭兵が市国警備員(衛兵)を務めており、彼らが共通して使うのはドイツ語である。
利益追求の産業活動は行わず、国家予算の歳入は全て世界各国の信徒からの募金(聖ペトロの献金)や博物館の入場料、出版物や切手の販売などによる。
財政管理を行う「宗教活動教会」(バチカン銀行とも)が存在し、民間の投資銀行を通じた投資運用や資金調達を行っている。ただしここで生じた利益は国家予算には含まれない。
たびたび不正に関わったと指摘を受けており、1982年にはマフィアや秘密結社が絡んだ使途不明金や資金洗浄に関わったとして問題視された。当時の銀行頭取が口封じにマフィアに暗殺されるなど、陰惨な結果をもたらしたこの事件は、映画『ゴッドファーザー PARTIII』で題材にされている。
その性質上宗教建築が多く、サン・ピエトロ大聖堂、ヴァチカン宮殿(教皇の宮殿)、システィーナ礼拝堂、ヴァチカン美術館など、著名なロケーションや貴重な文化遺産が多数存在する。
宗教の総本山であると同時に、こうした要素から観光地としての性質も兼ね備えている。ただし外国人観光客が入れる場所はサン・ピエトロ広場および大聖堂、美術館周辺のみで、それ以外は厳しく立入が禁止されている。故に宿泊施設は市国内には存在せず、カフェは美術館併設のみとなっている。もちろん市国外であれば観光客向けのホテルや店舗が鈴なりなので、そちらを利用するのが常である。
国連に非加盟であるが、代表は送っている。国旗、国章に使われている二つの鍵と三重冠の紋章は教皇の象徴である。
ちなみに日本とは第二次世界大戦中の1942年に国交を樹立。1945年8月6日に広島市へ原爆が投下されると翌日にローマ法王が原爆の使用を非難する声明を出している。
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