ヴィアティン三重とは、三重県の桑名市、いなべ市、員弁郡東員町、桑名郡木曽岬町、三重郡菰野町・川越町・朝日町をホームタウンとするJFLに所属するサッカークラブである。
概要
そのなかで目をキラキラさせて活動する子どもたちを見ていると、もっと教育に携わりたいという想いが芽生えて。今度はモノづくり以外の身体的なもの、スポーツの教育を提供したいと考えました。
インタビューサイト『繋がりアン』
No.434「町の夢をともに描くサッカークラブ。」より
(※元記事は当サイトから削除されているのでインターネット・アーカイブより引用)
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このクラブの創設者である後藤大輔代表はそもそも、工場生産の自動化システムであるファクトリーオートメーションの設備を手がける会社の経営者である。彼は27歳の時に中華人民共和国(中国)で現地法人を立ち上げた際に同国を訪れたのだが、そこからみた日本が中国と比較して元気が無いと感じるようになる。
帰国後、「日本を元気にする」為に、手始めとして将来元気になる日本を担うであろう子どもたちを教育するために、本業を活かしたロボット教室を名古屋市中区の大須で始める(※余談だがこのロボット教室は現在、他企業に譲渡されて名称が変わりながらも存続している)。
このロボット教室を通して、彼は上記引用部分のようなことを感じ、決意することとなる。
さて、この得た経験と心に灯った想いを以って後藤はサッカークラブを立ち上げることとなるが、そもそも彼はサッカー経験自体無く、名実ともにサッカーとは縁が無かった。しかし、運命と言うべきか、この想いが芽生え始めた時に、名古屋グランパスエイト創設に尽力するなどした山下則之と出会ったことが、後のクラブ創設の足がかりとなる。彼と縁が出来たことで、後藤はオランダサッカー界への視察をすることになった。
そこで目にした「天然の芝生があちこちにあって、子どもがサッカーをしている横で、クラブハウスではお母さんたちが子どもを見守りつつ料理教室に参加し、おじいちゃんやおばあちゃんはその横でグラウンドゴルフをしていて、家族3世代が集う場所ができあがっていた」光景を観て、『こんな環境で子どもが育つことができれば、もっと子供は幸せになれるだろう』と考えたという。
「サッカー、さらにスポーツを通して、家族が意思疎通を取れる場所が形成され、そういったコミュニティが街のあちこちにある。そんなコミュニティを三重県で作りたい」との想いが固まった彼は、帰国後に行動を起こし、ヴィアティン設立に至るのであった。
愛称のヴィアティンとは・・・?
『ヴィアティン(veertien)』とはオランダ語で数字の「14」を意味する言葉である。ヴィアティン三重はサッカーを中核とした総合スポーツクラブとしても既に形成していっており(※後述)、いずれは14種目のスポーツ部門を運営するクラブとなりたいという目標がある。
また、クラブ創設前の視察先だったオランダサッカー界の英雄であるヨハン・クライフが好んで付けていたことで知られる背番号14も由来の一つである。
総合スポーツクラブとして
サッカー部門の運営法人とは別に「NPO法人 ヴィアティンスポーツクラブ」を設立している。
既に陸上競技・ハンドボール・野球・バレーボール・バスケットボールなどの部門が設立されてが活動している。この内ハンドボール、バレーボール、バスケットボールはトップチームも設立されており、当然ながら本気で上(ハンドボール日本リーグ、V・プレミアリーグ、Bリーグ)への参加と日本一達成を狙っている。
歴史
2012年1月にクラブ設立。当時は「ヴィアティンFC」という名称だった。4月、トップチームが始動し三重県リーグに加盟、3部Aブロックからスタートする。Aブロック2位になったが2部降格圏のチームとの入れ替え戦に勝利し、昇格。
2013年6月、シーズン中に「ヴィアティン桑名」に改称。同月、Jリーグに対してJ3初年度滑り込みを狙うべくJリーグ準加盟を申請したが、それまでの運営法人の主たる業務がサッカークラブ運営ではないと判定されたために承認されず。7月に現在の運営法人が設立。県2部で2位となり1部へ自動昇格。
2014年、県1部で優勝し、東海リーグ2部昇格プレーオフ大会である『東海社会人トーナメント大会』出場を決める。同大会で振り分けられたBブロックを制して東海2部初昇格を決める。同年の天皇杯では予選決勝で当時東海1部のFC鈴鹿ランポーレ(現:鈴鹿アンリミテッドFC)を降して本選初出場を決め、2回戦では当時J2のセレッソ大阪相手に延長戦まで接戦を演じるも力尽く(スコアは2-4)。
そして2014年12月、現在の「ヴィアティン三重」に改称する。
(変更に至る経緯は)三重県内各地域のご支援頂いている経営者の皆さまからのご要望が出てきたことが始まりです。そのご要望を基にして、県及び各市のサッカー協会や体育協会、そしてJリーグの皆様にご相談させて頂いた結果、「地域からの声であること。また、サッカースクールを四日市・津・松阪でも開催している等、活動の実態も伴っている名称変更であるため望ましい」とご助言を頂きました。
そして、以前よりご支援を頂いている桑名市の伊藤徳宇市長にも同時にご説明させて頂きご賛同を頂きました。最終的な決断に至った理由は、やはり地元桑名市の経営者の皆さま、そしてサポーターの皆さんから一番強く「是非三重に変更するべき」というご意見を頂戴したこととなります。
2015年、東海2部初優勝を決めて1部に初昇格。一方、天皇杯は予選トーナメントを兼ねた『三重県社会人サッカー選手権大会』決勝にてTSV1973四日市に負けた為に予選敗退(※このシーズンは同大会決勝を制したものが天皇杯三重県代表決定戦に社会人代表として出場するレギュレーションであった)。
2016年、JFL昇格プレーオフ大会である『全国地域サッカーチャンピオンリーグ(地域CL)』の出場条件の1つである1部優勝が出来ず3位で終えるものの、ワイルドカード枠こと『全国社会人サッカー選手権大会(全社)』枠を同大会本選で3位になったことで獲得し、地域CLに出場決定。地域CLでは他の全社枠組(三菱自動車水島FCと鈴鹿)と揃って予選ラウンドグループ(Aグループ)1位を決めて決勝ラウンド進出を決める。Aグループで一緒になったFC今治に3-0と快勝して決めた進出であった(※その後今治は2位となり、2位グループの中でも得失点差が最大であった為に滑り込みで決勝ラウンド進出を決めた)。その決勝ラウンドでは初戦の水島戦を2-1で競り勝つも、2戦目の今治戦で0-3とリベンジされ、目の前で今治にJFL自動昇格を決められる。しかし、最終戦の鈴鹿戦では4-1と大勝し、このシーズンはこの瞬間まで一度も勝ててなかった相手の目の前でJFL自動昇格を決めたのだった。
JFL1年目となった2017年だったが、地域リーグ時代から弱点だった中盤は改善できず、攻守両面で選択肢を狭める結果になった。攻撃においては1stステージはリーグ6番目の22得点を挙げたが、相手の研究が進んだ2ndステージでは13得点に激減。総合順位は12位であり、降格チームとはわずか1勝差でシーズンを終える。
2018年は前年より勝ち点を6つ伸ばし、順位も一つ上げたが、Jリーグ入りの最低条件となるJFL4位以内には遠く、総合順位は11位でシーズンを終え、課題が浮き彫りになった。シーズン終了後には、海津英志の監督退任を発表。
2019年は前ヴァンフォーレ甲府監督の上野展裕が監督に就任。前年より勝ち点を4つ伸ばしたが、勝ち切れない試合が多く、10位でシーズンを終了。
この年、東員町スポーツ公園陸上競技場の指定管理者となることが、同町議会により正式に承認される。
2020年はJリーグ百年構想クラブとして承認される。悲願のJリーグ加盟へ動き出したチームは、J3ライセンスの交付も承認され、リーグ戦でも最終節までJ3リーグ入りの資格要件となる4位以内に入る可能性を残す健闘ぶりを見せる。しかし最終節で高知ユナイテッドSCに敗れ、6位でシーズン終了、J3昇格はならなかった。
前年の雪辱に燃える2021年だったが、開幕から不安定な戦いが続き、12試合を消化した時点で12位に低迷し、6月21日付けで上野監督を解任。GMの山本好彦が監督に就任するも成績は上向かず、第30節終了時点でJ3昇格の可能性が消滅、結局11位でシーズンを終える。
また、8月22日に行われたJFL第19節いわきFC戦の試合前、ライブ配信で撮影をしていたベンチ外の選手が対戦相手のいわきFCや三重サポに対して不適切な発言をおこなうという不祥事が発生し、この件で該当する選手5人への処分を発表する事態となった。
2022年は地元出身であり、J1での監督経験もある樋口靖洋が監督に就任。前半戦は5位で折り返す。しかし、後半戦は不安定な試合が続き、総合7位でシーズンを終える。
2023年、Jリーグ百年構想クラブであることがJリーグ入会条件から外れたことに伴い、脱退を発表。シーズン2位以内という最終順位の要件を満たすことを条件にJリーグ(J3)への入会を認めることが承認されていたものの、11月4日に行われたJFL第27節対ヴェルスパ大分戦に1-2で敗れ、J3リーグへの加入可能性が消滅。最終節で入れ替え戦出場がかかっていた2位レイラック滋賀との試合で0-2から追いつき引き分け、滋賀を道連れにする格好となる。最終順位は10位となり、樋口監督はこの年を最後に退任。
関連動画
※公式動画はコチラ ⇒ ヴィアティン三重 公式YouTubeチャンネル
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関連項目
クラブ公式サイト
関連サイト
NPO法人 ヴィアティンスポーツクラブ オフィシャルウェブサイト
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