北斗星とは、
概要
東北本線上野駅と函館本線札幌駅を結ぶ寝台特急で、青函トンネルの開通に伴い設定された。
最大3往復が設定されていたが、同一経路で運行される「カシオペア」設定後は2往復へ減少。2008年以降は北海道新幹線の工事の関係で1往復となっていた。
定期運行時の編成はJR東日本所属車とJR北海道所属車の折半により構成されていた。一部車両はどちらかの会社にのみ存在する形になっていたため、独自に北斗星編成を組む事は不可能だった。臨時化後は隔日運行となったため、返却回送を経てJR東日本所属の車両のみで運転された。
また、上野~青森間においては牽引機関車が「カシオペア」と同様に新製されたEF510形500番台に変更されている。
列車名は札幌駅と函館駅を結ぶ特急「北斗」と同じく北斗七星から取られている。
車両の老朽化が進行していたことから、2015年3月13日出発をもって定期運行を終了し、上野駅出発8月21日、札幌駅出発8月22日をもって臨時列車としても廃止された(最終運行日のそれぞれの出発・到着の様子はニコニコ生放送で配信された)。
なお、かつては「北斗星」需要の拡大に伴い同一経路にてB寝台のみで組成された編成を使用した臨時列車「エルム」が運転されていた。この「エルム」は2007年夏を最後に設定されていない。
運行終了後の車両について
運行終了後は車両はその多くが解体またはミャンマーへ輸出されたが、人気の車両であるためいくつかの団体が保存に向けて動いた。
- 有志の団体である「北斗星保存会
」はクラウドファンディングによって資金を確保の上、24系客車1~3両を千葉県で保存することを計画していた。しかし結局必要金額の4分の1ほどしか集まらず、計画は頓挫した。
- 北海道のタクシー・バス会社である「コア・エージェンシー・ニセコ
」が24系客車2両およびDD51形機関車をニセコ地区での保存を検討していたが、最終的に見送った模様。
- 有志の団体である「北斗の星に願いをプロジェクト推進委員会
」がクラウドファンディングによって資金を確保の上、24系客車1~2両を北海道北斗市内で保存することを計画(北斗市と「北斗星」は「北斗」つながりであったことや、現在の道南いさりび鉄道を「北斗星」が運行していたため)。その後予定していた1000万円を上回る1585万5000円が集まったことから、ロビー室と1人用B寝台個室「ソロ」として使用されていた「スハネ25 501」とコンパートメントB寝台として使用されていた「オハネフ25 2」が旧茂辺地中学校に保存されることになり、2016年8月7日から一般公開された。
- JR東日本公式で発表され、開発がジェイアール東日本都市開発
・R.project
運営により、北斗星用24系客車の寝台設備を移設した宿泊施設を東京都中央区で「Train Hostel 北斗星
」として2016年12月15日より営業開始している。
「北斗星」データ
- 会社:JR東日本・JR北海道
- 運用線区:東北本線、IGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道、津軽線、海峡線、江差線、函館本線、室蘭本線、千歳線
- 運転区間:上野駅~札幌駅
- 最高速度:110km/h
- 車両:24系客車
- 牽引機関車:EF510形500番台(上野 - 青森間)、ED79形(青森 - 函館間)、DD51形(函館 - 札幌間)
停車駅
上野駅 - 大宮駅 - 宇都宮駅 - 郡山駅 - 福島駅 - 仙台駅 - 函館駅 - 森駅 - 八雲駅 - 長万部駅 - 洞爺駅 - 伊達紋別駅 - 東室蘭駅 - 登別駅 - 苫小牧駅 - 南千歳駅 - 札幌駅
このほか、一ノ関駅、盛岡駅、青森駅、蟹田駅(上りのみ)に運転停車していた。
関連動画
関連生放送
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- JR東日本・JR北海道
- 青函トンネル
- 夜行列車
- カシオペア(列車) 同一区間を運行する臨時寝台特急。
- エルム(列車) 同上、2007年を最後に運転されていない。
- トワイライトエクスプレス 同じく青函トンネル経由で札幌駅発着の臨時寝台特急。
- はくつる(列車) 青函トンネル開業で青森駅発着から札幌駅発着となり北斗星に置き換えられた列車。
- ゆうづる(列車) 同上、こちらは常磐線経由だった上に2往復が置き換えられた。
- 鉄道列車名一覧
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