半分の月がのぼる空とは、橋本紡のライトノベル作品である。イラストは山本ケイジ。電撃文庫刊、全8巻。
これまでにドラマCD、漫画、アニメ、ドラマ、実写映画化がなされている。人生の教科書。
あらすじ
肝炎で入院していた戎崎裕一は、秋庭里香という我が侭な入院患者の少女と出会う。里香に振り回されながらもだんだんと惹かれていく裕一だったが、里香の病は裕一の想像以上に重いものだった――。
概要
元々は電撃hp Vol.22に読み切りとして一挙掲載された作品。好評を博したため文庫化され、アニメ化にまで至る人気シリーズになった。なお物語自体は5巻で完結しており、6巻は後日談、7巻と8巻は短篇集である。
ライトノベルにおいては異色な、一切のファンタジー的要素のない純粋な青春恋愛小説。『毛布お化けと金曜日の階段』で一定の評価を得ていた橋本紡が本格的に青春小説に転向、ひいてはライトノベルから一般文芸への越境作家となる契機となった作品である。本作の登場から程なくして、桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』や森橋ビンゴ『三月、七日。』などの作品が刊行され、電撃文庫、富士見ミステリー文庫、ファミ通文庫を中心にファンタジー要素の薄い青春小説というジャンルがライトノベルの中に定着した。
また実写映画化の際に、原作の台詞を伊勢弁にしたリメイク版、『完全版 半分の月がのぼる空』が上下巻にて発売されている。
2013年、文春文庫にて伊勢弁リメイク版を文庫化・電子書籍化(Kindle)。全4巻。
メディア展開
この作品の特徴として、数ある電撃文庫のシリーズの中でも一番メディア展開が多いことである。
(ドラマCD[二回]、漫画、TVアニメ、TVドラマ、実写映画)
ドラマCD(電撃通販版)
電撃hp、電撃の缶詰誌上の通販限定で販売された。このドラマCD用に書き下ろされた短編二編を収録。
(後にこの短編は7巻、8巻にて収録された。)
漫画
B.たろう氏により、月刊電撃コミックガオ!にて連載。
しかし、B.たろう氏の体調不良により、長期に渡って休載状態だったが、その後連載誌の休刊が決まり、
そのまま未完のまま連載終了となってしまった不遇の作品。
TVアニメ
アニメ版はWOWOWにて全6話で放映。
『しにがみのバラッド。』と1クールの枠を分け合っての放映だった。
またアニメ放映後に秋庭里香役、高橋美佳子をパーソナリティとしたネットラジオ『高橋美佳子のmoonlight café』も配信された。(こちらも全6回)
TVドラマ
テレビ東京系にて全13話で放映。 評価に関しては触れないであげてください。
ドラマCD(WAYUTA版)
WAYUTAにより発売。当初は全三枚の予定だったが、要望により全五枚となった。
Vol.1に原作4巻の『夏目吾郎の栄光と挫折』を、Vol.2~Vol.5は原作通りに進行している。
新規挿入歌にアニメ主題歌を歌ったnobuko氏が歌っている。評価は高いが、知名度が低い。
実写映画
監督深川栄洋、脚本西田征史により実写映画が公開された。
池松壮亮、忽那汐里、大泉洋、濱田マリなどをキャストに迎え、物語の舞台である三重県伊勢で撮影された。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
- 9
- 0pt