前作主人公とは、シリーズ物の続編で登場する過去作の主人公のことである。
概要
シリーズ化された作品の続編において、過去作の主人公が登場することがある。
このような演出は過去作からのファンを喜ばせるのに一役買っており、ストーリーを盛り上げてくれる要素となる。
ただし、前作主人公があまりに目立ち過ぎたり、逆にあまりに扱いが酷かったりすると、作品の評価に悪影響が出ることがある。このため、製作者の力量が試される扱いの難しいキャラクターでもある。
前作主人公のタイプ
主人公の仲間
主人公と行動あるいは志を共にし、共通の敵や困難へと立ち向かうもの。
主人公の勢力に加入するタイミングは作品毎に様々。最初から協力しているものもあれば、序盤は敵同士で、終盤になってようやく和解して共同戦線を張るものもある。
戦闘物のクライマックスでは、主人公のピンチに現れて戦況を立て直し、主人公がラスボスに勝つための状況を作るというパターンが多い。
例:ソープ・マクタビッシュ(CoD:MW2~),ソリッド・スネーク(MGS2),空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない)
サブキャラ
メインストーリーにはあまり関わらず、主人公を傍観する立場にいるもの。
このタイプは第一線から退いていて、積極的に行動することは少ない。
それでも、要所では過去作のような活躍をしたり、強大な力を行使して主人公を助けてくれる。
例:アムロ・レイ(機動戦士Zガンダム),あがたヒカル(メダロット2),オリジナルエックス(ロックマンゼロシリーズ),紋章士(ファイアーエムブレムエンゲージ)
ゲスト/ちょい役
ほぼ登場せずにちょっとだけでたりその存在だけ語られるもの。
このタイプは上記のサブキャラより更に第一線から引いており、殆ど存在を知る人がいなかったり、行方不明、更には既に故人ということも少なくない。
登場する場合は主人公を後押しする幻影のような存在であったり、下記の様に隠しボスとしてあと牢屋に捕まってたりなど。
登場しない場合は誰かの噂で存在が語られたり、伝説として今作の主人公の時代まで伝わってたりなど。
作中作として登場なんてパターンも。
例:植木耕助(サイケまたしても),ガンヴォルト(白き鋼鉄のX),???(がんばれゴエモン 東海道中 大江戸天狗り返しの巻)
主人公の敵
主人公と敵対して戦うもの。
対戦の理由は様々で、敵ではないが主人公の力量を試したいから、単に所属する陣営が違うから、主人公に憎しみを持っているから、敵対勢力に取り込まれたからなどが挙げられる。
前作主人公のタイプとしてはある意味一番盛り上がるパターン。ただし、対戦の結果次第で旧作と新作どちらかのファンを失望させることもあり得るので、これが前作主人公の扱いが難しいと言われる原因でもある。ここで、前作主人公を勝利させたりすると、後述する「主人公乗っ取り」に変わることがある。
例:レッド(ポケモン)(ポケモン金・銀),ライネックス(サンダーフォースⅣ),リヒター・ベルモンド(悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲)
シリーズ物のゲーム作品の番外編・おまけステージでは、隠しボスとして前作主人公がプレイヤーに牙を向けることがある。ストーリーの本筋には関わってこないので、勝敗結果で賛否が分かれるということはまずない。
例:メビウス1(エースコンバット・ゼロ),リチャード・ミラー(PS2版タイムクライシス2)
血縁者
今作の人物と血のつながりがあるもの。
前作主人公の子供はそれだけで前作ファンには注目される要素であり、作品内の時間の経過をリアルのシリーズ展開の時間経過とリンクさせて感じる事もできる。
例えば主人公の父親/祖先ならば主人公を「前作主人公の○○の息子/子孫!」というキャッチコピーで例え本人がでなくても前作ファンにアピールする事ができる。前作の時点でヒロインと子供を作ってたりするとなお効果的。
逆に、ビジュアルや設定で明らかに前作主人公の息子や子孫っぽさを匂わせておいて、実は前作より過去の話で前作主人公の父親や祖先だった!という仕掛けも存在する。
更に変わり種だと並行世界の同一人物というパターンも。
例:ウルトラマンタロウ(ウルトラマンタイガ),切札勝負(デュエル・マスターズビクトリー),
主人公乗っ取り
本来の主人公を差し置いて活躍するもの。
形式的に主人公は変わらなくても、ストーリーの結末などから前作主人公の方が扱いが良いと、ファンから世代交代失敗と見なされる。製作者の方針の変更などで、形式的にも主人公が前作主人公に変わる場合もある。
過去作からのファンで、その主人公に思い入れのある人にとっては良いパターンとなる。しかし、主人公が変わるという作品として大きな問題を孕んでいるので、少なくとも賛否両論は免れない。
例:リュウ(ストリートファイター)(ストリートファイターⅢ),キラ・ヤマト(機動戦士ガンダムSEED DESTINY),門矢士(仮面ライダーウィザード特別編、仮面ライダージオウ)
番外編:前作が無いのに前作主人公
たまに”前作が存在しない作品”でも前作主人公的要素にガッチしているキャラクターは「まるで前作主人公みたい」「これ前作で主人公やってただろ」と言われることもある。
英雄よりのキャラクターが多く、一度世界を救ってる事も。やはり、一度ハッピーエンドを迎えている感が強い=前作が存在して完結している感が強くなるだろうか。
また、今作主人公がやっている事と似たような事をしているとその結果が失敗でも前作主人公をかんじやすい。
スピンオフができて(てかスピンオフ前提で作られてて)主人公となる場合もある。
例:アバン(ドラゴンクエスト ダイの大冒険),ダンデ(ポケモン剣盾),ジャミル・ニート(機動新世紀ガンダムX), 五十嵐元太(仮面ライダーリバイス), 天野河大輝(人造昆虫カブトボーグ V×V) , ダンバン(ゼノブレイド), ロージェノム(天元突破グレンラガン), あがたヒカル(アニメ版メダロット)
番外編:今作主人公が前作主人公になったら
二次創作やネット掲示板において今作や現行の主人公が”前作主人公”になったらどうなる?という予想やファンアートがファンの間で盛り上がったりファンアートが描かれたりもする。
話題として発展させやすいからか、こちらは上記の「前作が無いのに前作主人公」と違い「主人公の敵」要素が強い物や闇落ち、スレたり落ちぶれたりしがち。
例:ルフィ(ONE PIECE(なにかあった未来))、三雲修(ワールドトリガー)、ユウリ(ポケットモンスター剣・盾)
関連動画
関連項目
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