年金積立金管理運用独立行政法人単語

ネンキンツミタテキンカンリウンヨウドクリツギョウセイホウジン

年金積立金管理運用独立行政法人とは独立行政法人の一つ。

英語名称はGovernment Pension Investment Fund、通称GPIF

厚生年金国民年金の積立を運用する世界最大の年金であると同時に世界最大規模の投資ファンドでもある。運用総資産額は平成29年度第1四半期末時点で149兆1,987億円、通期での収益額は53兆3,603億円。当然のことながら経済危機の時などには赤字を出していて左記の数字である。

概要

組織の特徴

年金事業団が運用していた積立を引き取り現在運用している。

所管は厚生労働省。資本は一億円で全額政府出資。

年金の積立運用はグリーンピア(保養所)などで散財した年金事業団が財政投融資に預託していた(平成13年の財投革にて依託止)。それが特殊法人革に伴いが直接運用することとなったことから、純な資産運用機関として新しく構築した独立行政法人GPIFである。年金事業団から2006年から運用を引き継いでいる。

現在の役員は5名で職員は79名。実際の資産運用は運用部門毎に複数の機関に委託する形で行っている。これはカナダ所得年金(=CPP 2012年度時点で資産額14兆6000億円)の811名と較しても桁違いに少なく世界最大の資運用を、世界でも例を見ない「最低」で運用してるといわれる所以となっている。そうなっている最大の理由は独立行政法人である為、人件費と人数にキャップが掛かっているためである。

現在東京都千代田区霞が関一丁にある事務所だが、運用の多様化に伴い職員が増えて手狭になっていることから、東京都港区の虎ノ門ヒルズに事務所を移す予定となっている。

資産運用実績

平成24年度の運用資産額は、120兆4,653億円。収益額は11兆2,222億円。

平成25年度の運用資産額は、126兆5,771億円。収益額は10兆2,207億円で収益率8.64%

平成26年度の運用資産額は、137兆4,769億円。収益額は15兆2,922億円で収益率12.27%

平成27年度の運用資産額は、134兆7,475億円。収益額は-5兆3,098億円で収益率-3.81%

平成28年度の運用資産額は、144兆9,034億円。収益額は7兆9,363億円で収益率2.89

運用が順調である為、運用資産額が増えているのがわかる。平成13年度から年金積立の自運用を実施している。資産額としては2位ノルウェー政府年金のほぼ倍額である。

運用資産額の増減としては平成23年実績として年金特別会計から2兆2,014億円の追加増資、年金特別会計への寄託の償還が5兆9,161億円、別途年金特別会計への納付が6,291億円、運用手数料等240億円。

概算として入、2兆2,014億円、年金特別会計への入)6兆5,692億円、差額は4兆5,488の出となっている。償還額はおおよそ変わらないため、年間の運用収支が仮に0だった場合、運用額が毎年4.6兆円(25年度は年金特別会計への納付2兆1,116億円、寄託の償還が2兆4,749億円、おおよそ総額は変わらない)減っていくことを意味する。あくまで年金特別会計との間で入出していることに注意すればわかりやすい構造となっている。

年金特別会計への寄託償還等(キャッシュアウト)は、財投債の満期償還や利内債券(市場運用分)からの資回収などで行っている。これは換するタイミングカモにされにくくする為の工夫である。

年金特別会計 増資
→ → →
2兆2,014億円
GPIF 償還・納付
→ → →
6兆5,692億円
年金特別会計

なお、毎年黒字を出せるわけではなく2008年度にリーマンショックで9.3兆円の赤字を出したりしているが、ファンドである以上やむをえない。累積収益額が46兆7,927億円なので安定性を要されるファンドとしては健闘している部類といえる。マスコミ赤字のときはトップ記事で取り扱い黒字の時には小さく三面以降の記事にしているあたり、なかなか報われない組織であるともいえる。

勘違いしている人が多いが外貨準備額(政府アメリカ国債保有)とこのファンドは直接の関係はない。
そちらを取り扱っているのは外為替特別会計であり全に別である。

また財投債財政投融資の為の専用国債)も購入しているとから、年金国債消化に使用されているという論を一部メディアが展開することがあるが、あくまで国債という融商品を買っているにしか過ぎないGPIFとしては特に問題はない。財政投融資国債残額の問題はここの運用とは直接は関係しないのである。

運用ガイドライン

以下は全資産に対しての共通事項である。

  • 買占め等の仕手戦には参加しない。また、企業の経営支配を的とした投資は行わない
  • 信用買い、売り等の信用取引は行わない
  • 有価券の頻繁な売買に伴う取引費用の増大により、かえって全体としての収益率を下げるようなことは避ける

基本的には損をしにくいことを眼とした運用方針となっている。

責任投資原則

GPIF国連の「責任投資原則」の署名機関となっている。
これによりこの組織は社会環境企業統治への取り組みが優れた企業に投資することを基本としている。
運用としては運用委託機関国連責任投資原則の署名状況について報告をまとめてもらっている。

運用受託機関

運用は選定した機関に委託しており運用手数料等は400億円。

その為、マスメディアによる「素人による運用」という論述はただの不勉強か誤解、もしくは意図的な誤報のいずれかである。また、運用委託先機関開されている。

GPIFの基本ポートフォリオ
モデルポートフォリオ 中心値範囲

最新の構成割合

内債券 35% 左記±10 30.48%
25% 左記± 9 24.41%
国債 15% 左記± 4 13.53%
25% 左記± 8 23.91%
短期資産 - - 7.67%

平成29年6月末時点情報、中心値範囲は値の動きによってズレが許容される範囲。

2014年10月末の定でポートフォリオが大きく変化した。これは運用利回り1.7を最低限のリスクで確保することを標として組みなおされたものである。想定としては今後10年間はキャッシュアウト年金支払いのため基の基の切り崩し)が発生すると想定し、その後の15年は更なる支払いに備え基が積みあがることを標に再設計されている。論見どおりに動作するかどうかは今時点では未だ不明である。

国内債券運用受託機関

パッシブ運用(ベンチマーク:NOMURA-BPI「除くABS」)
パッシブ運用(ベンチマーク:NOMURA-BPI 国債)
アクティブ運用(ベンチマーク:NOMURA-BPI「除くABS」)

国内株式運用受託機関

伝統的アクティブ運用
スマートベータ型アクティブ運用
国内株式パッシブ

上記にあるように情報に運用受託機関ベンチマークが提示されている、かつ委託額が巨額であるため売買の動きが市場に読まれてしまうことも往々にしてある。また、運用先は変更されることがある。

エイジェンシー問題

通常、ファンドには委託者(プリンシパル)と代理人(エージェント)が発生する。

株式会社であればオーナー)が委託者であり経営者が代理人にあたる。この関係がこじれたり動作しなくなったりすることはエイジェンシー問題と呼ばれる。

GPIFの場合、出資者は民(保険料を払ったすべての人)であり取りまとめているのが日本国政府、資産の管理団体がGPIF、そして実際に運用するのは委託された機関という間に二段挟まった形となっている。

ここに問題が発生する。

通常、委託者は代理人に対して透明性(情報開示)を要することが多いが、ことファンドにおいては詳細な運用針の提示は絶好のかもにされてしまうのである。

実際、GPIFは上記のように運用委託先を明示している。特に運用額が大きすぎるGPIFの場合は売買の結果がはっきりと他の投資に認識されてしまうことが過去に何度か発生しており、その上でさらに詳細な運用針を提示した場合には、かつて日本国政府が行ったPKO(価格維持操作)と同様にむしられて終わってしまう可性が高まってしまう。これを回避するのはある程度はGPIFを信用し、その上で長期をみてリスクヘッジをさせる必要が出てくると思われる。

少なくともマスコミが下がったときだけ過大にたたく現状は信用してるとは言いかねることは事実である。

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年金積立金管理運用独立行政法人

4 ななしのよっしん
2017/11/30(木) 17:29:00 ID: zLsG3aRvVj
運用資産額
156兆8,177億円(平成29年度第2四半期末現在
5 ななしのよっしん
2018/01/08(月) 18:37:12 ID: I9BlL0bIOG
>>2
はっきり言って、投資のセンスが全くないな。非常に知性が劣る集団と言わざるをえない。まあ、こんなのが日本中にたくさんいるんだけど。

内投資は駄ねぇ。結局、こういう連中は「もう日本は何をやっても成長するわけがない」と思ってるんだろうね。何が原因で20年も不況なのか理解していない。そんな連中がをいじってる。アホらしい。

日本20年もゼロ成長だったのは、構造的な問題より、デフレ不況下でインフレ不況対策を行うという実にくだらない人災的な理由なんだがねえ。そんなこともわからないとは。

ネットが使える今の時代、Amazonで本を購入するなり、海外メディアを漁ったり、内で独自の経済分析をしているサイトに出会えたり、20年前より圧倒的に情報を取得しやすい環境になってるのに、それを全く生かせずネット玩具の延長線上の使い方しかできてない日本人が多い。

東京五輪の頃には、「最低でも」日経平均は3万円には到達してると確信してるよ。。バブル天井だ言ってる連中が滑稽。失われた20年で負け犬根性染みつきすぎ。普通なら最高額を更新し続ける。四半世紀以上もフリーズしてるのは官製不況やってきた日本だけ。

まあ鈍いバカボーナスステージを生かすどころか、インフレの波に飲み込まれて資産減りさせるだろうね。あ、そういう連中は資産持ってないか。
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
6 ななしのよっしん
2018/01/20(土) 10:56:42 ID: PVOfCUOLtd
どんな理由だろうと日本の成長が停滞してるのは事実でありデフレ不況下でインフレ不況対策を行うっていう愚策をしているのも事実
しかもこれはいまだに続いてるしやめる気配が全くない

サービス価格の上昇はパートアルバイトなどのいつでも首を切れる人たちの給料が上がってるからであってこの時点でまだ企業日本の先行きに期待を持てていないことがわかる
だいたい円安消費税民間支出が凹みまくってるんだから気が良くなって給料が上がってるわけではないんだよな
デフレ脱却?日経平均最低でも3万?
そりゃおめでたいけど日経平均株価が3万になろうがデフレ脱却するとは限らないがね。そもそもアベノミクス自体が買い取れる国債が減っていて融緩和が限界に近づいてるのにオリンピックまで持つのかしら
7 ななしのよっしん
2018/01/20(土) 11:11:57 ID: TyG1m3ojl2
日本が停滞しているのは繁栄を先取りしすぎてそのツケを払う段階だから
ましてや人口減少に突入してるんだから逆に下げしろの方が大きい
8 ななしのよっしん
2018/01/25(木) 11:57:07 ID: r+Kxv9iGHv
人口の減少と経済成長には相関性はないってあれだけ言われてるのにまだそんなをする人がいるんだな
だいたい歴史的に見れば人口の大規模な減少って江戸末期産業革命前とか技術革新の前触れだったぞ
今もAIの発達で人の仕事がどんどんなくなるって言われてるこの時代に人口の減少はむしろ追いかもしれないし世界的な高齢化社会の流れで一番最初に人口減少に突入した日本はむしろチャンスだろ

あと日本の停滞は単純にデフレだからだよ
繁栄を先取りしすぎてそのツケを払う段階とかいかにも最もらしそうな言い訳する前にまずまともな政策をしてから言えよって話
9 ななしのよっしん
2018/02/03(土) 03:13:21 ID: 79ZdgAdjZa
>サービス価格の上昇はパートアルバイトなどのいつでも首を切れる人たちの給料が上がってるからであってこの時点でまだ企業日本の先行きに期待を持てていないことがわかる


そもそも企業が賃決めるのに気の先行きを気にしてるのがおかしいんだけどね
先のことなんかにもわからないんだからそんなこと言ってたら給料なんか永遠に上がらない(実際上がってない)
例えばアメリカ気が悪くなったらクビにするだけだし労働市場も流動的なので人材を得るために給料を上げる
10 ななしのよっしん
2018/02/04(日) 00:54:54 ID: zLsG3aRvVj
平成29年度第3四半期
平成29年度第3四半期

収益率 +6兆549億円(期間収益額)
162兆6,723億円(平成29年度第3四半期末現在
http://www.gpif.go.jp/operation/state/pdf/h29_q3.pdfexit


11 ななしのよっしん
2018/02/08(木) 10:30:35 ID: EI4ipKx577
年金として支払っているのは、毎年6.5兆円くらいなの?
運用実績とかはググれば出てくるけど、支払額がわかんないな。
寿命伸びるだろうし、今後増えていくと思うんだけど。
12 ななしのよっしん
2018/02/12(月) 22:12:43 ID: 79ZdgAdjZa
年金の支給額は50兆ほど
あと6.5兆というのは第3四半期の数字だからね
去年1年の収益は20兆円ほどになると思われる
13 ななしのよっしん
2018/03/28(水) 14:16:08 ID: zLsG3aRvVj
>>11
大体そのあたりがここが払ってる年額ですね。
だから>>12の人の書かれた収支があって支払ってなおになるので運用額が増えています。
数年前のデータですが年金科に入額と出額の表がありますよ。ここの積立からの返が5.5兆円、運用からの納付が0.6兆円ですね。
たぶん運用額が171兆円あたりをえればあとずっと安定してるのでそれをして運用してるんだと思います。配当と利の率を増やしてるのも同じ理由でしょうね。