桜木ゆかり単語

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サクラギユカリ

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桜木ゆかり（さくらぎゆかり）とは、小説・アニメ版『Another』の登場人物である。

担当声優は野中藍。

概要

夜見山北中学三年三組のクラスメイトの一人。出席番号は11番。クラス委員長。

対策係の一員。榊原恒一がクラスに転入する直前に、同じ委員長の風見智彦と共にお見舞いに訪れる（アニメ版では赤沢泉美も参加）。風見とお揃いの銀縁眼鏡がトレードマークで、「アニメに出てきそうな典型的な委員長キャラ」と恒一が評した通りの真面目な性格。然し、堅苦しい所は見られず、穏やかな性格で物腰も柔らかく、クラスの男子からもかなり人気らしい（アニメ版公式ブックレットの『3年3組「俺の嫁」ランキング』では堂々の一位に輝いている）。原作ではぽっちゃり体型と記述されており、アニメ版でも若干ふっくらした印象を受ける（特にED）。ゲーマーズ全巻購入特典のタペストリーのイラストを見ると、着痩せするタイプらしい。加えて、アニメ版と漫画版では容姿が大きく異なり、アニメ版はブロンズヘアーにウェーブがかかった童顔だが、漫画版はやや長い黒髪で大人びた印象で尚且つスレンダーな体型である。

第3話で母・三枝子の交通事故の知らせを聞き、慌てて学校の階段を下りる途中、足を滑らせて持っていたジャンプ傘の先端が喉に突き刺さり、大量出血によって無惨な最期を遂げるテレビ放送版では規制が掛かっていたが、blu-ray/DVDではかなり凄惨なシーンとなっている。1998年度の<五月の死者>にして、夜見山北中学三年三組の最初の犠牲者となった。僅か二日前に15歳の誕生日を迎えたばかりだった（原作におけるこの記述により、桜木の誕生日は1983年 5月24日である事が判明しており、全メディアミックス『Another』の登場人物で生年月日が判明している唯一のキャラである）。穏健派だった彼女の死によって空白となった委員長の席は、急進派の赤沢さんが引き継ぐ事により、恒一と見崎鳴を巡る環境も大きく変化していく。

普段使っている東階段ではなく、何故かこの時だけ恒一と鳴を見た途端、Uターンして西階段を下り始めた直後に起こった事故であり、その無惨な最期は目の当たりにした恒一の心に大きな衝撃を与えた。漫画版では赤沢さんと親友であり、アニメ版では風見が想いを寄せていた（両想いだったのか風見の片想いだったのかは長らく不明とされていたが、パチンコ版のガールズトークで風見の片想いであった事が確認された）。彼女の死が二人の運命を大きく狂わせていく事となる。

実写映画版では岡野真也が演じた。その最期はドラム缶が爆発して窓ガラスが割れ、驚いた拍子に雨漏りしていた廊下で滑り、何故か立ててあった傘に刺さるという、不自然且つ妙に回りくどい死に方になっている。恒一とは隣の席で比較的仲が良かったが、死の間際に恒一へ「あんたの所為よ」と恨みの言葉を残して絶命する（原作・漫画版・アニメ版では後半に恒一の悪夢の中でこれに該当するシーンがある）。

余談だが、原作・漫画版・アニメ版・実写映画版の全メディアミックスに登場する三年三組の生徒で、何れの作品でも死亡するのは桜木だけである（尚且つ死因が全て同じなのは彼女のみ）。どの作品でも生き残れないという点では、『Another』で最も不幸な人物と言えるかもしれない。但し、正史ルートではないパチンコ版では死亡 ENDを回避する救済ルートが制作された。

早すぎた死の波紋

性格良し・器量良しの美少女に加え、中の人もあいぽんとこれ以上ないスキルを持つ桜木は、アニメ版の公式ページでもフルネームで紹介される程の好待遇のはずだが、何故か今一つ注目されていない。第3話で悲惨な最期を遂げる前例があるにも拘わらずである。

理由は色々あるが、彼女の死から本編が大きく動き出す分、早くに死んでしまった為に、物語に余り絡めなかった事。然も、第4話以降は更に衝撃的な死に方をするキャラクターが続出した上に、原作では余り出番が無く公式ページにも紹介されていないモブキャラクター（Anotherモブキャラ）達が、次々に（ネタ的な意味を含めて）大躍進した為、それらの影で埋もれてしまった感が否めない。何とも不遇なキャラクターなのだ。

二次創作やファンアートの絵では、因縁のキーアイテムとなった傘を持つイラストが多数見られる。現在では先端が鋭利な傘は安全性を考慮して殆ど無くなったが、この最期も1998年という時代設定だからこそ起こりうる惨事と言えるだろう。又、彼女のキャラソンは歌詞が前向きなだけに、本編の悲劇がより際立っている。

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