683系とは、
もと683系2000番台の289系については289系の記事を参照。
概要
681系のマイナーチェンジ車である。681系と違い車体がアルミダブルスキン構造へ変更になった他、VVVFインバータのスイッチング素子をGTOからIGBTへ変更するなどしている。
681系が160km/h対応であったのに対し、683系では当面サンダーバード運用などがメインである為北越急行所有車を除き160km/h対応は準備工事に留まり、最高速度は130km/hとなっている。この事もあってモーター車は付随車より1000の位が一つ大きい(が、9000番台の製造はない)。
4000番台がすべて出揃い683系は総数270両となり、JRの特急車両では最多となったが2015年3月14日から運用離脱した2000番台S編成が289系へ改番の上381系を置き換えると発表。そのため、683系は総数183両に減少し、JRの特急車両の最多はE257系の249両になる。また、4000番台投入に伴ない0番台が金沢総合車両所(金沢支社)から京都総合運転所(現:吹田総合車両所京都支所,京都支社)へ転属しており、京都転属後は基本編成はWを、付属編成はVを名乗る。その後の転属では番台ごとにB、N、A編成が生じている。
北陸新幹線開業後は最新番台の4000番台を含めたサンダーバード編成で2015年秋から2018年度末にかけてリフレッシュ工事が行われ、9月26日にはリニューアルされたT51編成が運用に復帰した。
各番台概要
0番台
2001年2月より「サンダーバード」用に681系の後継として導入された。基本編成は6両(T21~26→W31~36)、付属編成は3両(T31~36→V31~36)である。
リニューアル前は車体側面には681系同様に「THUNDERBIRD」と表記したエンブレムがあった。
「サンダーバード」以外にも「おはようエクスプレス・おやすみエクスプレス」、「ダイナスター」(北陸本線・七尾線)や「能登かがり火」(IRいしかわ鉄道線・七尾線)、「びわこエクスプレス」(東海道本線)にも使用されていた。
新製時は「サンダーバード」向けT編成として金沢配置であったが、後述の4000番台増備に伴い京都へ転属しW編成・V編成へ変更。北陸新幹線敦賀延伸までは京都所属の681系と共通運用で「サンダーバード」6往復、「ダイナスター」1往復、「能登かがり火1号・8号」などの運用に入っていた。
2024年3月16日のダイヤ改正より「サンダーバード・しらさぎ」が全車指定席(+区間短縮)となるが、その告知ポスターで「しらさぎ」のイラストにこの683系0番台が用いられており、JTB時刻表上でも681系と並んでグリーン車ありの基本編成が「しらさぎ」運用に入ることが表記されている。
なお、ダイヤ改正後はW32・W33編成が運用に入っていたもののW31・W34・W35は宮原に疎開回送されている(その後、W32・W33も疎開)。W36編成はダイヤ改正前に吹田に検査入りしていたが、4月19日にクモハ683の上部ライトをLED化して出場した。
※余談だが、現在京都所属となっているW31編成のクロ683-1のみ新製月日が異なる(2001年2月28日。他は同年1月9日)。これは試験中にブレーキ故障により車止めに突撃してしまい急遽新造し直した為。
先行して他8両をJRに引き渡し不自然な編成で試運転するとユニットが故障して試験が中止となったり、営業運転に入ったら入ったで人身事故で先頭車に凹みが出来るなどしている。
なお、クロ683-1が突撃してしまった現場には「衝突試験」という看板が掲げられたという・・・誤魔化せてませんよ
2000番台
- 1次車
「しらさぎ」用485系を置き換える為に2003年3月から営業運転開始。輸送量を考慮して5+3両編成が基本形である。
なお、5両基本編成がS01-12、3両付属編成がS21-29となっている(※編成記号のSはShirasagiのSである)。
車体側面には「SHIRASAGI」と表記したエンブレムがある(登場時は上部に小さく「Shirasagi Kaetu」と表記されていたが「加越」が「しらさぎ」に吸収された為消されている)。
東海道本線の「ホームライナー大垣・ホームライナー関ヶ原」にも使用されていた。
2015年3月14日改正で「しらさぎ」の編成が6・9両編成に変更された為、「しらさぎ」運用から離脱した。翌日からは「サンダーバード」や在来線特急時代の「はくたか」に使用されていた681系0・1000・2000番台が使用されている。
2015年4月28日にJR西日本が交流機器を使用停止にし、車両形式も289系へ改番の上、「くろしお」「こうのとり」等の運用に就いている381系を置き換えると発表。5両編成は6両編成と4両編成に組み替えされる。この組み換えによってサハが2両余剰になり1両(683-2509)は683系のまま残置されたが、後に2両とも廃車された。
289系化された車両の現在の配置状況は289系の記事を参照。なお、289系となった一部の付属編成は683系に復帰しR14、R15編成を名乗っていたが、北陸新幹線敦賀延伸に伴い京都へ復帰した際に編成番号がR15編成がN02編成、R14編成がN01編成に変更された。なお、N02編成は番号変更後野洲に疎開回送され、N01編成は3月15日の運用後に敦賀で留置されたままである。 - 2次車
2005年3月に波動用の485系を置き換える為に3両編成で導入。
2000番台だが「サンダーバード」増結用で、編成番号はR10-13。4000番台を使用する「サンダーバード」の増結(10~12号車)および「ビジネスサンダーバード」に681系T編成と共通運用されている。
2024年3月16日のダイヤ改正以降の「能登かがり火」が全列車683系モノクラス編成での運用がJTB時刻表にて明記され、3月16日以降は2000番台R10-13編成が京都に転属せず金沢に残存し「能登かがり火」運用に就いている。
4000番台
「雷鳥」用485系を置き換える為に2009年6月1日にデビュー。681系先行試作車(現在の1000番台)以来の9両固定編成で681系・683系では初めてシングルアームタイプのパンタグラフを採用している。当面は「サンダーバード」運用に就き、2011年3月12日以降は大阪駅と金沢駅(2015年3月13日までは、富山駅・魚津駅まで)を結ぶ「サンダーバード」に充当されている他、「しらさぎ」や在来線特急時代の「はくたか」の代走に入った事もある。
車体側面のエンブレムは0番台と同じである。
某巨大掲示板では4000番台という事から「ヨンダー(バード)」と呼ばれ他編成と区別されている。
編成番号はT41-となっており、2000番台R編成・681系T編成と組んで12両で運転される姿は壮観である。
2023年には翌2024年の北陸新幹線敦賀延伸を見越し金沢から京都へ転属。編成記号もT41-からB31-へ変更された。検査担当も同様に金沢から吹田へ移管されている。
なお、山陰特急や「くろしお」に投入される事となった287系の客室設備はこの4000番台のコンセプトを踏襲する。
※T48編成のクロ683-4508は2011年11月28日の踏切事故により大破。車籍のある金沢総合車両所松任本所にて修復の上2012年4月10日に試運転の形で復帰した。
8000番台
北越急行がJR東日本485系「はくたか」を置き換える為に導入した。683系では唯一の160km/h運転を行っていた。
編成番号は681系2000番台から続く形でN03(基本編成)とN13(付属編成)となっている(※ちなみに、NはNorthのNである)。
在来線時代の「はくたか」運用時代、8000番台は1編成しか存在しないのだが、681系2000番台と共に北越急行のHPに運用状況が掲載されている事から捕捉はしやすくなっていた。
北陸新幹線開業に伴い681系2000番台と共にJR西日本へ売却され、N13編成は「しらさぎ」塗装に変更された。その後、N03編成も塗装変更され「しらさぎ」塗装に変更された。
681系2000番台は既に全編成の塗装変更が行われた為、N03編成が最後のスノーラビット塗装となった。
在来線特急「はくたか」最終日(2015年3月13日)の最終列車である「はくたか25号」・「はくたか26号」に使用されたのは8000番台統一9両であった。
なお、N03編成は2024年1月にダイヤ改正を待たずに「しらさぎ」運用から離脱し吹田総合車両所に入場後、サンダーバードのリニューアル塗装へと変更された。あわせて京都支所(向日町)に転属し編成番号がN03からA06へ変更となり、3月20日の臨時「サンダーバード83号」より運用復帰。
付属編成もN13からA03へと変更され、A06と共に(しらさぎ帯のまま)サンダーバード運用に入っている。
配置状況(2024年3月19日時点)
もと683系2000番台の289系については289系の記事を参照。
金沢車両区
吹田総合車両所京都支所
基本編成 | 付属編成 | 充当列車 | |
0番台 | W31~W36 | V31~V36 | サンダーバード・らくラクびわこ |
2000番台 | ――― | N01、N02 | サンダーバード |
4000番台 | B31~B42 | ――― | サンダーバード |
8000番台 | A06 | A03 | サンダーバード・しらさぎ |
- 0番台W31~36編成は元T21~T26編成、V31~36編成は元T31~T36編成
- 2000番台N02編成は元S26→FH306→R15編成、N01編成は元S21→FH301→R14編成
- 4000番台B31~B42編成は元T41~T52編成
- 8000番台A06編成は元N03編成、A03編成は元N13編成
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
- JR西日本 / 國鐵金澤 / JR西日本近畿統括本部
- 北越急行ほくほく線
- 681系
- 289系
- 雷鳥(特急)
- しらさぎ(特急)
- はくたか(特急)
- おはようエクスプレス・おやすみエクスプレス
- ダイナスター(列車)
- 能登かがり火
- びわこエクスプレス
- 鉄道車両一覧
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