ファイブスター物語(ファイブスターストーリーズ、The Five Star Stories, FSS)とは、永野護の漫画、及びそれを原作とした劇場用アニメである。
アニメ雑誌『月刊ニュータイプ』1986年4月号から前作『Fool For The City』の枠を引き継ぐ形で連載開始。永野は遅筆で有名であり、度重なる年単位の休載を挿みつつ現在でも連載は続いている。間違っても仕事しろと言ってはいけない。
まごう事なきニュータイプ誌の看板連載であり、かつては掲載月と非掲載月では売り上げが倍違うとまで言われていた。9年もの間休載していたためファンも「それらも過去の栄光・・・」と割り切っていたが、2013年4月に連載が再開されるにあたり、まさかの売り切れ続出。重版がかかる事態となり、FSSが依然として根強い人気を持っていることが改めて示された。
ちなみにその長期休載の間に制作され、作者が原作・監督・脚本・絵コンテ・レイアウト・原画を務めた自主制作アニメ映画『ゴティックメード』や前述の『Fool For The City』とは物語や世界観が一応(というか各作品の内容部分が直接年表に書かれていないだけでFSSの一部といって問題無い)というレベルでつながっている。(というかゴティックメードに至っては、FSS本編における下記のような新展開の大いなる序曲となった)
作品内容は「モーターヘッド(MH)と呼ばれる人型機動兵器をファティマと呼ばれる人工生命体と共に駆る騎士たちの争い」を主軸としている。そのため、SF作品と捉えられるかもしれないが実際には神話やオカルト的要素も多く、作者自身も「SFにはしたくない」ということで「おとぎ話」であると公言している。実際におとぎ話と言う以上に様々な要素が入り乱れており、まさかの学園物要素まで飛び出している。
大本は作者がキャラデザイン及びメカデザインを務めたサンライズアニメ「重戦機エルガイム」の非公式プレストーリーを原点としており、そこに改めて肉付けしたのが本作であるためMHの一部のデザインはエルガイムのヘビーメタルのソレをリデザインしたものであったり、一部キャラクターの背景や作中の歴史の流れも、エルガイムに繋がりそうで繋がらないといった大きな特徴を持つ。特に、FSS第二部はエルガイムのストーリーのある意味パラレルワールドと言えるほど重なる部分が多く、「エルガイムがあるから、現状の一部分が断片的に描かれているだけの状態でもまあいいか」というのが読者の共通認識でもある。
そして、ストーリーの本筋は実は最初の時点で「年表」という形で示されており、読者は大まかなストーリーは完全に「ネタバレ」された状態で読むことになる。いわば、その年表の行間が連載漫画で埋めていかれるのを楽しむ作品とも言える。
また、ファティマの纏うファティマスーツの最初のタイプである「デカダン・スタイル」は、現在では当たり前になった、「一見一般の服装とそうかわらない外見でアリながらSF機能満載な服」のハシリであり、ソレが世間に蔓延した結果、今度は作中で、「あからさまにSFチックだけど、実は地に足の付いた設定のSF機能満載な服」として「プラスチック・スタイル」を出し休載中にそれすら広まったのを確認するや、さらにその次を模索し、「通常の服装にSF要素が無理の無い形で融合した服」として「アシリア・セパレート」を発表。キャラ人気に寄っかからないという主義の元、人気が出たキャラでも作者が好きなキャラでも物語の展開には絶対従って殺す主義等、作者のひねくれぶりというかコダワリも遺憾なく発揮されている。
そして、メカ描写も上記映画「ゴティックメード」で明かされたメカ設定をなんとパッチを当てるように本編にも適用。「モーターヘッド(MH)」がすべて「ゴティックメード(GTM)」に置き換わり、同一の存在に当たる機体も例外なく名前が変更されるといった徹底ぶりである。なお、この大変革はメタ的な意味でも、実際に劇中のある人物たちが歴史の展開を「意図的に」書き換えた結果であることが示されている。
休載は多いがその間も全く仕事していないわけではないため、既に単行本よりトータルでの巻数が上回っている本作の画集を兼ねた設定資料・デザイン集の数々や、ロボット物ガレージキットの技術的限界に挑み続けるような線の多く複雑なデザインや透過装甲等のキテレツ設定を形にした一体あたり数万円を優に超える価格のMHのガレージキットの数々は本作の名物とでも言うべきかもしれない。
なんだかんだ言いながらも、デザインやストーリーにおいて業界人に与えた影響はかなり多く、そうした面で名作に数えても問題ない。
人類の文明が頂点を極め下り坂に入ってはや数千年というジョーカー太陽星団。
その大国の一つAKDの君主アマテラス・ディス・グランド・エイダスフォース~レディオス・ソープと、その彼と共に生きることを望んだファティマという人工生命体の少女ラキシスが出会い~結ばれるまでの時代に生きた人々の群像劇。
人類の文明の最盛期に人類を統一していた国家『超帝国ファスロディー・カナーン』の産み落とした存在、「騎士」と「魔導師」。
LEDドラゴンの死と再生に伴い、死者をも復活させる命の水によって復活した最強の魔導師ディス・ボスヤスフォートは、不平不満を抱える騎士や魔導師を糾合し、新国家「バッハトマ魔導帝国」を建国。超帝国の流れを組む惑星ボオスの大国ハスハ連邦共和国を壊滅させ、星団中を巻き込む「魔導大戦(マジェスティックスタンド)」を引き起こす。
カラミティー星の寿命から、国家のボオスへの移転を目指し、ハスハの領地をかすめ取ろうと動く二つの大国「フィルモア帝国」と「クバルカン法国」。
この大戦を期に自国の地位を高めんと暗躍する二つの新興国「コーネラ帝国」と「メヨーヨ朝廷」。
バッハトマの首脳ブラックスリー(ボスヤスフォート デコース・ワイズメル ビューティ・ペール)等に怨恨を持ち個人的な動きを見せるミラージュナイトやヨーン・バインツェル等や、逆にバッハトマの勢いに乗り、一旗揚げようとする者達。
そしてナトリウム桜子やちゃあ・ティーといった、そうした人々との縁から大きな流れに巻き込まれる人々。
数多の人々の物語が交錯する。
ニコニコ動画ではdアニメストア ニコニコ支店にて「ファイブスター物語」が配信されている。
掲示板
307ななしのよっしん
2023/03/13(月) 13:35:10 ID: b4CjtOf2a4
MH時代の戦闘はロボットが剣で斬り合うって世界観
GTMにしてからは戦闘で何してるか意味不明だし
「何してるかの説明台詞」が面白いとも思わないので読み解く気にもならない
308ななしのよっしん
2023/03/13(月) 13:55:39 ID: szeCbdoES7
MH時代は戦車的役割分担あって戦場妄想するの楽しかったなあ…
あのアホみたい装甲とシールドも重戦車でそこが前線となって
隙あらばネプとかが横から音速で狩ってく駆逐戦車なのねとかさ…
そりゃ炎でその役割なくすレッドミラージュ最強だわと思ったもんだ
本当ロボットと戦場の定義は狭まったよ…
よりによって数十体が入り乱れる魔道大戦で変えるんだもんな
309ななしのよっしん
2023/03/23(木) 01:28:31 ID: UohXpaOsvy
チャンバラだけでメカアクションを面白く描くのは大変だし、そのチャンバラ描写自体もお粗末
良く描けてるのは登場シーンだけよね
急上昇ワード改
最終更新:2023/03/29(水) 12:00
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