武装錬金とは (ブソウレンキンとは) [単語記事]

武装錬金とは、週刊少年ジャンプに連載されていた漫画作品である。

作者は『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の和月伸宏。ストーリー協力は黒崎薫。コミックスは全10巻。文庫版は全5巻。

概要

2003年30号から2005年21・22合併号まで連載。熱血高校生・武藤カズキの戦いを描くSF アクション漫画。
和月伸宏初の現代を舞台とした作品でもある。

「錬金術」をテーマとしており、錬金術によって生み出された武器「武装錬金」と、同じく錬金術の産物「ホムンクルス」の戦いが描かれる。
色々な作品をオマージュしたシーンが多いのも特徴で、代表的なものとして下記のあらすじは初代ウルトラマンのオマージュである。

王道少年漫画的ながらラブコメの要素でも楽しませるストーリー、パピヨンやキャプテン・ブラボーといったインパクトのあるキャラクターなどから、根強いファンは数多く、インターネット上などでは（いつ打ち切られるのかという話も含め）とにかく話題性の強い作品だった。

連載時はアンケート人気があまり振るわず、打ち切りで連載終了を迎えたが、その後に赤マルジャンプにて2度の完結編が掲載されるという、打ち切り作品としてはかなり手厚く対応された珍しい作品となっている。
また、完結後もドラマCD化、アニメ化、ゲーム化、ノベライズ（作者はストーリー協力の黒崎薫）と様々なメディア展開がされた。（アニメ化の報を聞いた際の作者・和月伸宏のコメントは「今更ァ！？」であった。）後に刊行された文庫版でも新規描き下ろしストーリーが毎巻収録されるなど、本作の愛されっぷりがうかがえる。

2006年にテレビアニメが放送。製作はジーベック。
アニメ製作時には既に連載が終了していた為、原作に忠実かつスッキリと終了している。
BS11で再放送され、DVD-BOXも発売された。
ニコニコ動画ではOPテーマ『真赤な誓い』が有名。秀逸なMADが数多く作られている他、現在もニコニコメドレーシリーズにおいてほぼ必ず採用されている。

あらすじ

銀成高校に通う高校生・武藤カズキは、通りがかりに出会った女子高生、津村斗貴子が人外の怪物に襲われる場を目撃。斗貴子を救おうとしたカズキは、怪物に心臓を貫かれて殺されてしまう。

斗貴子の正体は、「核鉄」を武器…武装錬金として操る能力を持つ「錬金の戦士」だった。自身の誘導作戦によってカズキを巻き込んでしまった斗貴子は、核鉄を心臓の代わりとして埋め込み、カズキを蘇生させる。

この出来事をきっかけに、突撃槍の武装錬金「サンライトハート」を手に入れたカズキは、錬金の戦士として、街に潜む怪物「ホムンクルス」達と戦うことを決意する。

ホムンクルスとの戦い、そしてライバルであるパピヨンこと蝶野攻爵・師となるキャプテンブラボーとの出会いを経て、一人前の戦士として成長していくカズキ。

しかし、カズキの蘇生に用いられた「LXXの核鉄」には、斗貴子も知らない「ある秘密」があった……。

主な登場人物

武藤カズキ（CV：福山潤）: 主人公。困っている人を見過ごせない性格で、人望は厚い。; 様々な達人を自称し、何事にも意欲的に挑戦したがるポジティブ思考の天然キャラ。; 持ち前の根性と優しさ、そして斗貴子への想いを糧に、ホムンクルスと戦う道を選ぶ。; 核鉄はLXX70。武装錬金は突撃槍ランスの「サンライトハート」。
津村斗貴子（CV：柚木涼香）: ヒロイン。カズキにとっては命の恩人で、頼れる先輩で、憧れの人。ホムンクルスへの強い恨みから戦いに身を投じる戦士。; 錬金戦団の一員で、過去に任務で潜入していた高校のセーラー服を着ている。; しっかり者のお姉さんであり、とぼけた性格のキャラが多い本作におけるツッコミ役でもある。でもキレたら怖い。; 核鉄はXLIV44。武装錬金は処刑鎌デスサイズの「バルキリースカート」。かけ声は「臓物ハラワタをブチ撒けろ！」。
パピヨン（蝶野攻爵）（CV：真殿光昭）: 不老不死を求めホムンクルスの研究をしていた天才。自ら半ホムンクルスになってからは「蝶人・パピヨン」として「蝶・サイコー」になり、変態的なムーブが多くなった。; カズキと戦い負けたがすぐに復活。以降、カズキとの決着に固執するライバル役となり、これを邪魔する者はカズキの敵でも容赦なく襲いかかるダークヒーロー。; 核鉄はLXI61。黒色火薬を飛ばして爆発させる「ニアデスハピネス」を能力に持つ。
キャプテンブラボー（防人衛）（CV：江原正士）: 錬金戦団の戦士長の一人で、カズキの師匠。その名の通り「ブラボー」が口癖で「ブラボー！おお…ブラボー！！」とちゃんと言ったことがある。; カズキ以上の熱血漢かつ変な男だが、戦士長として時には冷徹な判断を下すこともある。; 核鉄はC100。武装錬金は防護服メタルジャケットの「シルバースキン」。武力は本人の素質によるもの。
武藤まひろ（CV：平野綾）: カズキの妹。妹キャラとしては身長そこそこ高め。; 当初は困った兄に悩まされる健気なヒロインだったが、そこにプラスで「女版カズキ」という評価を受けるような天然キャラが付与された。（アニメでは最初から天然キャラ。）
岡倉英之（CV：風間勇刀）大浜真史（CV：園部好德）六舛孝二（CV：近藤孝行）: カズキの友達。; 最後まで戦闘員になることはなかったが、カズキが戦士とわかってからも、友達としてカズキを信頼し、いち人間としてカズキのために戦ったいいヤツら。; スケベなリーゼントが岡倉で、気は優しくて力持ちが大浜で、謎の多いメガネが六舛。アニメーターの倉田英之、石浜真史、舛成孝二が由来。
早坂桜花（CV：生天目仁美）: 生徒会長のお嬢様。その正体はホムンクルスとその信奉者による組織「LXE」の一員。; カズキに救われてからは生来の腹黒い性格が垣間見えるようになる。; 核鉄はXX II22。武装錬金は弓矢アーチェリーの「エンゼル御前」。矢の精製を行う口うるさい「ゴゼン様」（CV：水田わさび）は、本作のマスコットキャラクターでもある。
早坂秋水（CV：谷山紀章）: 生徒会副会長で、桜花の弟。クールなイケメン剣士。チ〇コすら誰よりも美しい。; 重い過去が理由で桜花と共依存状態となっており、桜花と2人だけの世界を求め、LXEの一員となる。; 核鉄はXX III23。武装錬金は日本刀ニホントウの「ソードサムライX」。るろ剣の英題が元ネタ。
中村剛太（CV：川田紳司）: 錬金戦団における斗貴子の後輩。一見チャラいが一途な男で、カズキの恋のライバル。; 核鉄はLV55。武装錬金は戦輪チャクラムの「モーターギア」。
ヴィクター・パワード（CV：小山力也）: 本作のラスボス。黒い核鉄によって怪物と化した悲しき存在。; 錬金戦団への様々な怒りを込めて猛威を振るう。; 核鉄はI1。武装錬金は大戦斧グレートアックスの「フェイタルアトラクション」。