秘密法人デスメイカーとは、鰻田まあちによるギャグ漫画作品である。
概要
首領「デュアルホーン」を始めとした悪の秘密結社である宗教法人「デスメイカー」の面々による倫理観低めの日々を描いたギャグマンガ作品。
秋田書店の漫画雑誌『ヤングチャンピオン』の2024年No.4(1月23日発売)に読み切り扱いで掲載され、2024年4月30日に秋田書店のウェブ漫画サイト「ヤンチャンWeb」にも掲載された。
その後、なぜか『ヤングチャンピオン』ではなく同系列だが別の漫画雑誌『ヤングチャンピオン烈』の2024年No.8(7月16日発売)に第2話が掲載された。
さらに第3話は『ヤングチャンピオン』の2024年No.22(10月21日発売)に掲載され、第4話は『ヤングチャンピオン烈』の2024年No.12(11月19日発売)に掲載と、2つの雑誌を行ったり来たり。鰻田まあちは「本誌と烈で押し付けあいしてるんですか?」などとコメントしていた[1]。
そして2024年11月30日には、上記の読み切り作品を「第1話」と改めた上で「ヤンチャンWeb」に「第2話」「第3話」が同時掲載され、そこから2週間に1話程度での本格的な連載が開始された。
ヤングチャンピオンコミックスから単行本も発売されている。第1巻は2025年5月27日発売、書き下ろしとして、おまけ漫画とエロいキャラクター紹介「デスメイカーひみつ図鑑」が収録されている。
タイトルロゴは、戦隊ヒーロー作品『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のロゴのパロディ。だがコミックス表紙などの大っぴらな場ではさすがに自重してか『ジュウレンジャー』パロディ要素が控えられたバージョンとなっている。
登場キャラクター
- 双角怪人 デュアルホーン
- 本作の主人公であり、デスメイカーの首領。
- 二本の角が生えている女性の姿をしている。年齢は42歳だが、怪人であるためか少女のような容姿。
- 怪人王が統べる異世界「怪人界」の住人だったが、自らの欲望を満たす目的で人間界を訪れ、秘密結社である「宗教法人デスメイカー」を設立した。
- 怪人の区分では「怪人王」の一つ下のランクである「幹部怪人」にあたる高位の存在であり、イメージした通りの怪人を産み出すことができる。
- 実の息子や娘と言える怪人らですら、自らの意に沿わぬ存在と見なせば平然と殺害/廃棄しようとする。
- しんと
- デスメイカーの構成員。20歳の女性。
- 物心ついたころからデュアルホーンに養育されており、デュアルホーンを「教祖さま」と呼んで慕う。つまり「信徒」か?
- だが、実は産まれて間もない頃にデュアルホーンに誘拐された人間。本人はそのことを知らされずに誘拐犯の手で育てられてきたことになる。
- ハエオムライス・ケルベガスなどの怪人たちからは先輩として慕われているよう。
基本的に敬語かつデスメイカーの他のメンバーに友好的。
- そのためまるで温和でまともな性格かのような印象を持たせるが、実際にはデュアルホーンに甘やかされてしまったためわがままな性格。
- ハエオムライス
- 「己を貫く鋼の意志! ジャスティスフライ ハエオムライス!!」
- デュアルホーンが産み出した最初の怪人(第1話で初登場)。
- 怪人としての形態では頭部が皿に盛られたオムライスとなっているが、ハエのような複眼と羽根も付いている。
人間形態は少しヒーローっぽい雰囲気もあるイケメン。
- オムライス要素からか料理上手。だがハエ要素のためか排泄物を好んでしまうという食品衛生に反する一面も。
- ハエとオムライスの二つの要素を併せ持つというその奇怪な特徴はデュアルホーンの意図したものではなく、怪人を産み出そうとしたときに混じった雑念が原因。
- そのミスマッチさからデュアルホーンに疎まれている。
- ケルベガス
- 「燃え盛る渇望の魂! デザイアマシン ケルベガス!!」
- デュアルホーンが2番目に産み出した怪人(第2話で初登場)。
- 怪人としての形態では、牙を剥いた狼のような巨大な頭部と、その頭部の頭についたスロットマシーンが特徴的。名前は「ケルベロス」と「ラスベガス」からか。
- 獰猛そうな外見と裏腹に一人称は「ボク」であり、快活な性格。語尾に「ワン」が付く。
- 人間形態は鼓笛隊をセクシーアレンジしたような衣装を着た女性。
- しんとをパイセンと呼んで懐くが、彼女を性欲の対象としても見ている。
- 怪人態と人間態の変換には頭部のスロットマシーンで7を揃えなくてはならないという面倒な制約がある。
- その役に立たなさやデュアルホーンを軽んじる言動などからデュアルホーンに疎まれている。
- パスフィン
- 「棺が手招く禁断の果実! アリュールコープス パスフィン!!」
- デュアルホーンが3番目に産み出した怪人(第3話で初登場)。
- 正確には産み出された怪人の「種」は孵化せずそのまま命を落とし、その亡霊のような存在。
- 怪人態は一つ目が付いて手足が生えた西洋風の棺で、上部に拡声器のようなものも付いている。
- 人間態は露出度過剰な巨乳の片目隠れシスター。
- 一人称は「ワタクシ」。「ですわ♥」「気軽に「ひつぎ」って呼んでくださいませ~♥」など、語尾にハートを付けたお嬢様口調で話す。
- 魂の声を聞くことで相手が嘘をついていることを見抜くことができる。
- 名前の「パスフィン」の由来は、後半の「フィン」は棺を意味する英語「コフィン」と思われる。「パス」は「牧師」の意の英語「パスター」か[2]?
- 自らの死産を全く悼まなかったデュアルホーンに対する怨念で蘇った存在のようで、自らに歯向う者としてデュアルホーンに疎まれている。
- アルミホイルジョンソン
- 「闇跳ね返す煌めきの冠! プリベントメタル アルミホイルジョンソン!!」
- デュアルホーンが4番目に産み出した怪人(第5話で初登場)。
- アルミホイル帽子を被った白人男性のような容姿をしている。
- 「自らの父はコオロギ大帝であり、自分ももうすぐクリケットソルジャーに改造されてしまう」という陰謀論(?)を唱える少年を適当にあしらう為に産み出された[3]。少年に与えられる形でデスメイカーから送り出されたため、上記の三怪人と異なりレギュラーキャラ化はしなかった。
- だが、激しい戦いの末にアルミホイルジョンソンがコオロギ大帝を打ち破り少年を救ったことが後に届いた手紙&写真で判明する。よって、ヒーローを求めていたデュアルホーンからすれば待望の「ヒーロー」と言えるはずの存在となった。
- だが、ビジュアル面があまりデュアルホーンのお気には召さなかったようで疎まれている。
- ベンキョーサン
- 「過ち正す恐怖の知性! デンジャーアシッド ベンキョーサン!!」
- デスメイ怪人5号(第14話で初登場)。
- 頭が悪いのに勉強を嫌がるわがままなしんとをどうにかするため、勉強をさせる怪人として生み出された。
- 怪人態では頭部の情報に肥大化した脳が丸出しでくっついていて、全体的にエリンギのようなフォルムになっている。『超獣戦隊ライブマン』の「ベンキョウヅノー」が元ネタのようだ。
- 「これにかかればどんなバカどころかチンパンジーでも5年でgo〇gleに就職できる」というスゴい道具「デスメイドリル」を有している。
- だが「頭にドリルで穴をあけて塩酸を流し込み、直接脳を刺激して頭を良くする」というイカれた手法を取ることもあり、背中に塩酸のタンクを背負っている。名前は「勉強」と「強酸」からか。
- デュアルホーンの逆鱗に触れ、その塩酸を頭蓋に流し込む手法を自らにそのまま行われてしまい、人格が変容してしまう。
- 人間形態は片眼鏡を付けた教師風の青年。
- フレングラス
- 「怪人界」で「怪人王」の秘書をしている怪人(第6話で初登場、名前が出たのは第8話)。
- 人間態は眼鏡をかけてビジネススーツを着た女性。本人曰く「植物怪人」「ススキの怪人」。
- 名前の「フレングラス」は、香料や香料が用いられた製品を指す言葉「フレグランス」のもじりか。「グラス」の部分については「草」を意味する「grass」と「眼鏡」を意味する「glass」がかかっているらしい。
- 怪人態は植物の花弁がマーメイドラインのドレスを形作ったような衣装となり、髪型も眼鏡をイメージした感じに両サイド上方でリング状となる。このリングの部分から、敵の体など好きなところに草を生やすことができる光線「ハイパーグラスビーム」を放つことができる。
- デュアルホーンと同級生で42歳。学生の頃、デュアルホーンから不名誉なあだ名をつけられた事をずっと恨み続けている。
- 初登場時の第6話は有能美人秘書風の振る舞いだった。だが第10話で怪人王からデュアルホーンへの制裁を命じられた際、上記の過去の恨みへの復讐混じりの勝手な振る舞いをしたことで怪人王に呆れられ、解雇されてしまう。その後なんだかんだあってデスメイカーの居候と化した。
- 鳩家まわり
- 正義の味方マニアの女子高生(第10話で初登場)。
- 私立江楠斗裏無高校三年A組。
- 特撮ヒロイン(もののR-18イラスト集)に出てくるような衣装を身にまとい「輝光警邏サイレンナイト」として活動しており、デスメイカーを悪の秘密組織と見込んで殴り込んできた。
- 名前の「鳩家」は「パトカー」のもじりらしく、サイレンナイトの衣装も警察やパトカーの要素が多い。
- だが露出度が高めの衣装で注目を集めることに愉悦を感じてしまっている節があり、つまりは露出趣味の変態の気がある。
- 正統派の特撮ヒーローを好むデュアルホーンからは、ヒーローを舐めた格好をしているとみなされて疎まれている。
関連静画
関連項目
脚注
- *鰻田まあちのX投稿
より - *鰻田まあちがXで公開した設定資料画像
にて「棺桶牧師(仮)」という仮呼称が用いられていたため。 - *アルミホイル帽子は陰謀論者が好む典型的なアイテムとされている