クラックスマン 単語


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クラックスマン

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クラックスマンCracksman)とは2014年生まれのイギリス競走馬である。

概要

Frankel Rhadegunda、Pivotalという血統。
マイル・中距離路線で無双した世界最強。本はその初年度産駒である。
リステッド競走優勝している。ナンソープステークス優勝で、種牡馬として多数の活躍を輩出した。
G3を勝ったFantastic Moonがいる。

2014年4月9日に誕生。生産者はHascombe & Valiant Studs馬主アンソニーオッペンハイマー
厩舎は数々の名を手掛けた名伯楽ジョン・ゴスデン調教師の下に預けられた。

2歳(2016年)

10月中旬ニューマーケット競馬場未勝利戦ロベルト・ハヴリンを背にデビューして初勝利を挙げた。この年はイギリスシーズンの終盤たったため、この1戦のみで終えた。

3歳(2017年)

4月末のエプソムダウン競馬場条件戦から始動して、世界的名ランフランコ・デットーリ上に迎えて連勝を挙げる。

その後はダービーステークス(G1)に1番人気で出走するもWings Of Eaglesの3着に敗れた。続くアイリッシュダービー(G1)ではパット・スマレンに乗り替わって後方から大外を通って前に迫るもCapriを捉え切れずにクビ差の2着に敗れた。

8月のイボア開催に行われるセントレジャーステークスの前戦、グレートヴォルティジュールステークス(G2)に再びデットーリ騎手の組んで出走。英愛ダービーでの好走が評価されて圧倒的な1番人気に支持され、その期待に応えて6馬身差の圧勝でグループ競走初制覇を果たした。
ゴスデン師は「セントレジャーに行けば勝てるかもしれないけど、このにとって不可欠なプログラムという訳でもない」とセントレジャーステークスを使わないことを明言。セントレジャー君かわいそう。凱旋門賞チャンピオンステークスのどちらかに出走させる可性を述べた。

続いて凱旋門賞と同条件で行われるアークトライアルの3歳限定戦ニエル賞(G2)に出走。2番手から押し切って3馬身半差の圧勝でグループ競走を連勝とした。

その後は凱旋門賞は回避してチャンピオンステークス(G1)に出走。G1・6勝を挙げていたHighland Reel、今年のフランスクラシック二冠馬Brametotなどが出走していたが、G1勝利ながら1番人気に支持された。レースは4番手につけてから、直線で4分所を通って力強く抜け出すと2着Poet's Word7馬身を付ける圧勝でG1初制覇を果たした。
この走りの評価でロンジンワールドベストレースホースランキング130ポンを獲得。ArrogateWinxに次ぐ3位タイの評価であった。

この年のチャンピオンステークスの圧勝劇や好走歴が評価されてカルティエ賞最優秀3歳に選出された。

4歳(2018年)

4月末のガネー賞(G1)から始動。昨年のガネー賞優勝凱旋門賞でも2着と好走したCloth Of StarsやG1・2勝のRhododendronも出走すが1番人気に支持された。レースでは2番手に付けると直線で逃げを交わして4馬身差の圧勝。難なくG1連勝を果たした。

続いてダービーフェスティバルコロネーションカップ(G1)に出走。ここではドバイシーマクラシック覇者Hawkbillぐらいしか対抗がいなかったため圧倒的な1番人気の支持を受けた。
しかし、発前に隣のが暴れたゲートに突進。幸い大事なくレースに参加できたが、中団4番手の追走から内を通って抜け出そうとしても下り坂を気にして逃げなかなか交わし切れなかった。だが、そこから馬場のいい大外に持ち出してから鋭く伸びてアタマ差で制し、辛勝ながらもG1・3連勝を含む5連勝を挙げた。
ゴスデン師は苦戦した理由としてゲートに頭をぶつけたことが原因であると語った。

その後はロイヤルアスコット開催のプリンスオブウェールズステークス(G1)に出走。単勝オッズ1.4倍の圧倒的1番人気に支持されるも直線でPoet's Wordに交わされて2馬身1/4差という敗を喫して、6連勝とはならなった。
営は敗因として時計かったことを挙げた。……これが彼の連続回避の始まりとなるとはも予想していなかったであろう。

馬場ソムリエ誕生~時計のかかる馬場は嫌だ~

次走はキングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス(G1)にハヴリン騎手で出走する予定だったが、馬場という前走と同じ堅い馬場状態だったため出走を取り消して回避。勝ちPoet's Wordだった。

続いてインターナショナルステークスへの出走を検討したが、ここも堅い馬場状態が予想されて回避アイリッシュチャンピオンステークス馬場状態を理由に回避した。

そして凱旋門賞への出走を検討。当日は予報であったが、営は十分な重馬場になるとは思えないとして回避。これで4戦連続回避となった。
ちなみにこの回避で「クラックスマンはEnableから逃げた」と言われるが断じて違う。彼はEnableから逃げたのではない、馬場から逃げたのだ。どっちにしろ逃げてんじゃねーか。
ちなみこの凱旋門賞はかなりの高速馬場となり、数頭な故障が出るほどであった。営はこの選択に胸を撫で下ろしたであろう。

もうこのまま一度も走らずに引退するのかと思われたが、チャンピオンステークス(G1)は営が待ち望んだ馬場、クラックスマンが力を発揮する絶好の舞台となった。
Enableを始めとした大多数の強凱旋門賞を選択したため出走せず、G1・3連勝中のRoaring Lionはクラックスマンとは逆に馬場状態の悪化を懸念して同日のクイーンエリザベス世を選択、自身を負かしたPoet's Wordは故障により引退したため物寂しいこととなった。それでもG1・3勝Rhododendronクラシック2勝Capri、グループ競走4勝G1では勝ちを挙げられず前走G3で軽く勝利を挙げようとした復帰戦のEnableに軽く捻られた善戦マンCrystal Oceanなどが出走した。
レースでは4番手で追走。直線に入ると同時に脚を披露して一気に交わし去るとそのまま独走。ゴール前でデットーリ騎手々に拳を挙げる余裕をパフォーマンスを見せつけてながら2着のCrystal Ocean6馬身の圧勝。チャンピオンステークス連覇でG1・4勝を挙げた。
この走りにより2年連続で130ポンドを獲得Winxと並んで世界1位となった。

チャンピオンステークスを最後に引退。通算成績11戦8勝、内G1・4勝。

引退後

競走馬引退後はダルハムホールスタッドで種牡馬入り。

初年度の産駒からジョッケクルブ賞凱旋門賞敗で制したAce Impactを出した。

余談:遺伝子的な距離適性

競走馬距離適性を判断する重要な標としてミオスタチン遺伝子がある。詳細は当該記事に委ねるがC:Cなら短距離、C:Tなら中距離前後。T:Tなら長距離といった具合である。

クラクマンは10ハロンから12ハロン、つまり2000m~2400mの活躍でここから導き出される推論はC:TかT:Tである。

では実際のクラックスマンの調べた結果を紹介しよう。その結果は……。

C:C

お分かり頂けただろうか。つまりクラックスマンはミオスタチン遺伝子的にはプリントやマイルで活躍する短距離なのである

確かにミオスタチン遺伝子は走る前から距離適性を判断できる重要な標である。しかし、それが全てなく走ってみるまで本当の距離適性は分からない。クラックスマンはそれを明する重要な1頭である。まあ、C:Cなのにダービーステークスを狙って撃沈したDawn Approachのように、大体は遺伝子通りの結果になるが。

血統表

Frankel
2008 鹿毛
Galileo
1998 鹿毛
Sadler's Wells Northern Dancer
Fairy Bridge
Urban Sea Miswaki
Allegretta
Kind
2001 鹿毛
*デインヒル Danzig
Razyana
Rainbow Lake Rainbow Quest
Rockfest
Rhadegunda
2005 鹿毛

FNo.9-C
Pivotal
1993 栗毛
Polar Falcon Nureyev
Marie D'argonne
Fearless Revival Cozzene
Stufida
St Radegund
1994 鹿毛
Green Desert Danzig
Foreign Courier
On The House Be My Guest
Lora

クロスNorthern Dancer 4×5×5×5×5(18.75%)、Danzig 4×4(12.50%)、Special 5×5(6.25%)

主な産駒

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