リフィル・セイジとは、
ゲーム『テイルズオブシンフォニア』および『テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士』に登場するキャラクターである。
CV:冬馬由美
概要
年齢:23歳(25歳 / TOS-R開始時)
身長:166cm
体重:49kg
クラス:法術師
武器:杖
属性:水(TOS-Rのみ)
外側への跳ね癖があるセミロングの銀髪と、橙色をした男物の衣装が印象的な、エルフ族の考古学者の女性。
主人公ロイドと同じく神託の村イセリアに住んでおり、村唯一の学校で教師として働いている。子供達に対しては厳しいながらも優しく接するため、彼らから「リフィル先生」と呼ばれて慕われている。
パーティメンバーの一人であるジーニアス・セイジは、彼女の実弟である。
まだ若いながらも考古学者として豊富な知識を有しており、その知識を買われて神子コレットの護衛として世界再生の旅へ同行することとなる。その旅の道中でついた渾名が「フエル爆弾」。
続編『ラタトスクの騎士』との統合移植版『ユニゾナントパック』で追加された歴代コス衣装は、パスカル(TOG)。
人物
頭脳明晰・沈着冷静な才女で、クールビューティー。
豊富な知識、柔らかな物腰と、まさに大人の女性といった雰囲気を醸しており、その美貌と相俟ってシルヴァラント中に数多くのファンがいる(ファンクラブまで存在するほど)。ファン達からは「リフィルさま」と呼ばれている。その様子は世界再生の旅の道中でも度々見受けられ、次々と男性を虜にしてゆく様を見たロイドとジーニアスが思わず「魔性の女だ」とこぼした。ファンの台詞が若干マゾめいているように感じるのはご愛嬌。
ちなみにロイドもリフィルのファンの一人であった。彼は旅の途中で「実はリフィル先生のファンクラブって奴に入りたかったんだよな」と明かしている。続編『ラタトスクの騎士』では、リフィルが初恋の人だったとも発言している。
その『ラタトスクの騎士』では、マルタから一時期リーガルと恋人関係にあると思い込まれていた。
そして、(リフィルルートを選択した場合に限るが)実際にはロイドと恋人関係にあり、その場合ロイドには自分のことを二人きりの時は「先生」ではなく「リフィル」と呼び捨てで呼ばせている。
仲間達からは普段「(リフィル)先生」「リフィル(さん・さま)」と呼ばれている(ジーニアスは「姉さん」と呼ぶ)。
世界再生の旅に出ている間、イセリアでの教師業は必然的に休業することになるため村の学校は臨時休校状態なのだが、コレットおよび旅に同行しているロイドとジーニアスの勉強は旅の間でも見ている。
しかしながら、ロイドの突き抜けた学力不足と勉学への意欲の低さには常々頭を悩ませており、作中のみならず『ファンダムVol.2』などの外伝作品でもその様子が見受けられる。時には「私にも限界はある」と半ば諦めかけの発言をすることもある。一方でロイドの着眼点の良さや発想力、機転の速さや剣術に関しては素直に評価しており、特に剣術の才能については「それが勉学にも向いていれば」と嘆いてもいる。
そんな理知的な一面とは裏腹に、少々手が出るのが早い傾向にある。
ロイドや弟のジーニアス達教え子が言いつけを破ったり余計なことを言ったりおふざけが過ぎたりすると、お仕置きとしてチョークや黒板消しを投げられたり、頭や尻を叩かれたりする。酷い時には前衛顔負けの威力を有したキック(通称:リフィルキック/やくざキック)がお見舞いされることも。その威力は何と、ロイドが数メートル吹っ飛ばされて後方の壁に激突し気絶するほどである。このキックは「遺跡モード」になると普段よりも目にする機会が多くなる。(下記参照)
なお、続編『ラタトスクの騎士』において、あるスキルを装着した状態で特定のボタンを長押しすることで戦闘中にも実際にリフィルキックを繰り出せるようになった。ダウン効果が付属しているものの実際の威力はお察しください。
余談だが、作中で最も酷いお仕置きは恐らく、オーバーリミッツ(からの秘奥義)であr「お仕置きよ!」
家事全般(主に料理・洗濯)が壊滅的に下手で、家事はすべて弟のジーニアスが行っている。
料理の腕に関しては下記参照。
なお、好きな食べ物はレモンで、嫌いな食べ物はきのこ。また、圧倒的なコーヒー派。
水が苦手で、カナヅチ。そのことをロイド達はおろか弟のジーニアスにさえずっと隠していた。
カナヅチとなった原因は、幼少の頃船に乗っていた折に真冬の冷たい海へ投げ出されて溺れたことがあり、そのことがトラウマとなっているため。そのためか、底に足がつく深さで、且つお湯であれば平気のようだ。
作中ではロイド達幼馴染3人組以外に、理性的かつ沈着冷静な大人という共通点からか序盤はクラトスと、中盤以降および『ラタトスクの騎士』ではリーガルとも話すことが多い。また、しいなとは、出会った当初は険悪な関係だった。
『ファンダムVol.2』では、「各作品パーティ内の頭脳派」という共通点からクラース・ジェイドと同じチームとなったが、チーム最年長でありながらトリックスター的発言で和を乱すジェイドに手を焼き、そして彼が四捨五入で40歳である事実に愕然とした。なお、そのジェイド当人からは銀髪の教師ということで「恩師に似ている」と評されている。
生い立ち
(ネタバレ/以下反転)
リフィルはジーニアスと共にエルフ族を自称しているが、本当の種族はハーフエルフであることが旅の最中に明かされる。更に、生まれもシルヴァラントではなく、実際にはテセアラにあるエルフの里ヘイムダールであることも判明する。
母の名はバージニア(エルフ)、父の名はクロイツ(人間)。
彼女はハーフエルフという生まれから、ハーフエルフと人間を嫌う故郷ヘイムダールを追い出された。その生い立ちに加えて生来から聡明であったために、その優秀な頭脳を狙っていたテセアラの王立研究院から追われる立場にあった。
そのため、リフィルは幼少期を、王立研究院からの追手とハーフエルフへの差別、両方から逃れるべく母・バージニアや誕生して間もない赤児の弟・ジーニアス共々逃避行の中で過ごしていた。
しかし、そんな暮らしも唐突に終わりを迎える。
バージニアは、当時テセアラでは伝説の存在であった異世界シルヴァラントがハーフエルフへの差別がない世界であることを信じて、異界の扉という孤島の遺跡からリフィルとジーニアスをシルヴァラントへ逃したのである。
彼女としてはそれは子供達を愛するが故の行動だったのだが、赤児のジーニアスとたった二人で見知らぬ異世界(それも、実際にはテセアラと同様にハーフエルフ差別が存在した)へ放り出されたことは、幼いリフィルからすれば「自分達が母に捨てられたのだ」と認識するには十分すぎるほど過酷な現実だった。
ハーフエルフという種族をエルフと偽って隠し、自身も幼いながら何とか小さなジーニアスを育てつつ数年間シルヴァラント中を放浪した末に辿り着いたのが、イセリアの村である。ここでも種族を偽った上でその聡明な頭脳を生かして教師として働き始める。次第に村人からも受け入れられるようになり、リフィルはやっとの思いでイセリアという安住の地を得たのだった。
(/反転終了)
これらの過去は、時系列的にはゲーム開始数年前にあたり、作中イベントやドラマCD内で語られている。
遺跡モード
リフィルを語る上で絶対に外せない事柄その1、それがこの「遺跡モード」(命名:ロイド)である。
リフィルは通称「遺跡マニア」であり、遺跡やそれに準ずる古代文明の歴史的価値のある遺物などを目の前にすると、興奮のあまり理性の箍が外れて二重人格さながらに性格・言動が豹変する癖がある。彼女がその癖を発揮した状態のことを「遺跡モード」という。
遺跡モードの時のリフィルは、普段の沈着冷静な大人の女性といった風情の落ち着いた淑女らしい雰囲気・言動から一転、男性口調となって言動も大変ダイナミックでよくも悪くもアグレッシブになる。鼻息も荒い。
遺跡を愛するあまり、遺跡や歴史的価値のある骨董品・古書などを傷つける者には容赦なく鋭いリフィルキックが飛ぶ。
また、彼女が作中で獲得する称号にも『遺跡マニア』が存在し、曰く 、
「東に遺跡があると聞けば、行って高笑いし、西に遺跡があると聞けば、行って頬ずりする」 (TOS)
「北に遺跡があると聞けば、行って万歳を三唱し、南に遺跡があると聞けば、行って瞳をギラつかせる」(TOS-R)
と、遺跡モード時はまさにこのような状態になるのである。担当声優の冬馬由美氏の熱演も手伝って見る者に凄まじいインパクトを与え、遺跡モードの彼女があげる雄叫びや「ふはははは!」という高笑いは、彼女の遺跡モード専用テーマ「Refill -Relical Mode!-」のBGMと共に今なお多くのプレイヤーの鼓膜に焼きついていることだろう。
そんな、クールビューティーな普段とのギャップもまた彼女の魅力である。
しかしリフィル自身は「遺跡マニア」「遺跡モード」という呼称を快く思っていないようで、ロイド達に「遺跡マニア」と呼ばれる度に「マニアじゃありません。研究者です」と頑なに訂正する。
ちなみにリフィルの遺跡モードに初めて直面した際の仲間達の反応だが、
しいなやリーガル、エミル・マルタはもちろんのこと、リフィルに憧れを抱くロイドや沈着冷静で無表情がちのクラトス、徹底した女尊男卑を貫く女好きの遊び人ゼロスをもドン引きさせた。遺跡モードの状態では、時にあのクラトスさえ圧倒し尻に敷いてしまえるあたり、もしかすると遺跡モードは最強なのかもしれない。
ジーニアスによると、イセリアで暮らしていた頃は彼女の遺跡モードが周りに露見しないよう彼が隠していたらしい。
これだけ見ると遺跡モードのリフィルは完全に変人遺跡が好きすぎて少々残念な御人だが、彼女がこのような特殊な性癖を持つに至った裏には実は重大な事情が隠されている。
(ネタバレ/以下反転)
上述の『生い立ち』の項目にもある通り、リフィルはその生い立ちから自身も幼いにもかかわらず異世界で弟を抱えながらハーフエルフという種族を隠して生きねばならず、人間社会の中で生きてゆくために他人を容易に信じることができない日々は、彼女を自然と疑い深くさせた。リフィルが作中でクラトスやしいな、ゼロスなど他者に対して当初非常に慎重で疑り深い傾向にあったのも、この生い立ちが大きく影響している。
そうして生きてゆく中でリフィルは次第に故郷テセアラのことを忘れていき、自分達を捨てた母への恨みの裏で、母の消息と自身のルーツを求めて唯一記憶に残っていた母に捨てられた場所がどこであるのかを調べるようになった。
母との別れの場所(=異界の扉)が遺跡であったことは覚えていたため、遺跡という部分をピックアップして研究していくうちにリフィルは遺跡に執着するようになり、現在の遺跡マニアとして覚醒を遂げる考古学者となるに至るのである。
(/反転終了)
上記の事情が明らかになった後も遺跡モードは止まるところを知らず、彼女の個性の一つとして発揮され続けることとなっている。遺跡モードよ永遠に・・・。
なお、彼女のこの遺跡モードは『シンフォニア』『ラタトスクの騎士』以外に『レディアントマイソロジー』シリーズやOVAシリーズでも健在である。気になる方はぜひプレイなり視聴なりして、あらゆる世界軸でハッスルするリフィル先生@遺跡モードの生き生きした表情をその目に焼き付けてほしい。
遺跡モード状態のリフィルと天然を炸裂させたコレットによる会話のドッジボールも必見である。
料理
リフィルを語る上で絶対に外せない事柄その2、それが料理である。
人物の項目にも記した通り、リフィルは家事全般が壊滅的であり、
中でも料理に関しては殊に絶望的で、リフィルの料理は彼女の出演作品の至るところで犠牲者を生み出している。
つまるところ彼女は2代目「××料理人」なのである。
彼女の料理の腕の酷さが最も万人に端的かつわかりやすく示されているのが、以下のスキットである。
──おわかりいただけただろうか・・・?
あの、無口・無表情・沈着冷静さに定評のある百戦錬磨の凄腕傭兵クラトスが、本音を取り繕ってフォローしきれず、しかも思わず自身にファーストエイド(※対象者のHPを30%回復)を唱えてしまうほどの酷さなのだ。
何故それほどの料理が出来上がってしまうのか──その原因は意外にも彼女の技能ではなく発想力にあった。
リフィルは料理開始当初はちゃんとレシピ通りに作っているという。ジーニアスからも一応真面目にやれば料理できるとのお墨付きをもらってはいる。が、彼女はなぜかそこで料理に個性を出そうとしてしまうようなのだ。画期的な料理を作りたいという知的欲求も相俟って、結果としてファンには馴染み深いあの殺人兵器画期的かつ前衛的な料理が出来上ってしまうらしい。
馬鹿と天才は紙一重、とはよく言ったものである。
料理が壊滅的という設定はゲーム中のシステムにも存分に生かされており、リフィルの料理の最大熟練度は言うまでもなくほぼすべてのレシピでパーティキャラクター9人中ダントツの最下位である。また、多くのレシピで料理実行時に追加食材として好物のレモンを入れようとする。『ラタトスクの騎士』ではレモン詰めご飯なる料理を爆誕させる始末。
ちなみに、彼女の料理の中ではナポリタンの最大熟練度3が最高値(ナポリタン以外はすべて2)なのだが、努めて前向きな見方をするならば「ナポリタンだけはロイドとクラトスよりも作るのが上手い」と言えなくもない。
なお、すべてのレシピの熟練度を最大にした状態である人物に話し掛けると、『ギリギリ料理人?』という称号を獲得する。「ギリギリとは失礼ね。誰も病気になっていなくてよ(本人談)」だそうである。そういう問題ではない気がする。
ジーニアスが日頃姉の料理に苦労している姿が目に浮かぶようだ・・・。
参考までに、こちらのスキット(0:48~)もぜひご覧いただきたい。
料理の天災とはまさにこのことである。この発想力はやはり天災天才ゆえのものなのだろうか。
同時に、物事の基本が出来ていないうちから応用に走るのはよくないということのいい反面教師例かもしれない。
美貌と天才的な頭脳、そして天災的な料理の腕──。
彼女の存在は「天は二物を与えず」と「天は二物を与える」という、逆の意味を持つ二つの言葉の信憑性を高めている。
余談だが、『レディアントマイソロジー』シリーズ内やOVAシリーズのおまけアニメでも彼女の料理の腕前は取り上げられている。
しかし最近では、公式の悪ノリによって××料理人っぷりが強調・極端な描写がしつこくなされ、半ばキャラ崩壊したネタキャラと化しているケースもある。プレイヤーの中にはこの度の過ぎた描写を快く思わない者も少なからずいると考えられるので、節度を持って彼女の××料理人っぷりを愛でてほしい。
出演作品
- テイルズオブシンフォニア
- テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士
- テイルズ オブ ザ ワールド なりきりダンジョン3
- テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー
- テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2
- テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー3
- テイルズ オブ ファンダム Vol.2
名言
- 「人は業が深い生き物。だからこそ、生きている限り、業を背負い続ける覚悟がいるのよ」
- 「世界を変えるためにはまず・・・私が変わらなくては」
- 「人は変わるものよ。たとえ今日が変わらなくても、一ヶ月後、一年後と時間が経つうちに必ず変化が訪れる」
- 「冷静になりなさい。そうしなければ真実は何も見えないわ」
迷言
- 「ああ、このすべらかな肌触り。見事だ❤」
- 「素晴らしいフォルムだ。この微妙な曲線は、風の精霊が空を飛ぶ動きをあらわすとされている。さらにこの石はマナを多分に含んでいると言われ、夜になると・・・。もっとも現在では世界のマナ不足によって、この石に含まれていたマナも失われつつあるという。石に含まれていたマナが大気中に気化するときに独特の香りを放つのだが、これが一般に言われるフィラメント効果だ。フィラメント効果は香りと共に火花が散るようにマナの輝きがあふれるので、この石舞台の神秘性が増したのはフィラメント効果によるものと考えられるだろう。当時の人々にはこの科学的根拠がわからなかったのだな。 以上だ。何か質問は?」 → コレット「リフィル先生。難しかったのでもう一度説明してください」 → 「フ・・・。いいだろう」
(※コレットの返答を挟んだ後、このやりとりがイベントを進めない限りエンドレスで繰り返される) - 「素晴らしい生命の神秘・・・解剖したい!」
- 「辛いケーキがあったら画期的ではなくて?」
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関連項目
- テイルズオブシリーズ
- テイルズオブシンフォニア
- ジーニアス・セイジ
- ロイド・アーヴィング
- アーチェ・クライン(初代「××料理人」)
- ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディア(3代目「××料理人」)
- リヒター・アーベント(4代目「××料理人」)
- フレン・シーフォ(5代目「××料理人」)
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