乙女ゲームのハードモードで生きていますとは、赤野用介によるライトノベルである。小説家になろうにおいて連載している。
概要
ジャンルはSF(宇宙)で宇宙を航行する軍艦隊による艦隊戦を主としたスペース・オペラ・宇宙戦争モノで比較的・男性向け作品となっている。
小説家になろうの日間ランキングのSF(宇宙)部門で一位を獲得し、星海社のレーベル『星海社FICTIONS』より書籍化された。イラストは芝石ひらめが担当。2021年7月16日に書籍版第1巻が発売。書籍内に書き下ろしショートストーリーが収録され、店舗特典のショートストーリーは発売されない。電子書籍はKindleとブックウォーカーが発売されている。
なお、書籍化前は書籍の2巻(第2章)にあたるまでの部分で完結していたが、書籍化決定時に大幅改稿されており、描写の大幅加筆のほか、現代人の未来への転生から、未来の現地人が過去のリアルに即した乙女ゲームの知識を利用する等かなり設定が変更されている。書籍版ではさらに加筆が施された。Web版では7巻分の文量まで連載されたが、書籍版では分岐しWeb版4巻のまで展開で完結した。書籍版は全4巻。
発売前の2021年6月25日に書籍版のキャラクターデザインの設定資料と告知漫画が芝石により公開されている。(→リンク)
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第2巻は2021年11月16日に発売され、書き下ろしストーリーも収録された。あらためて告知漫画が芝石により制作公開されている。
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第3巻も2022年3月15日に発売され、2巻と同様に書き下ろしエピソードが収録され、告知漫画が公開されている。
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第4巻も2022年7月13日に発売され、以前の巻と同様に書き下ろしエピソードが収録され、告知イラストが公開されている。なお書籍版は4巻で完結した。
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あらすじ
祖父の男爵家にあった1400年前の西暦2038年に発売された乙女ゲーム『銀河の王子様』をプレイしたハルトは、この世界と乙女ゲームが酷似していることに気づく。
ハルトが入学していた魔法学院中等部のクラスではジキタリス・タクラーム公爵令嬢によりクラスは荒れており、高等部でも自身のクラスの惨状が続くと思ったハルトは半信半疑なからも乙女ゲームの知識を利用し、ジキタリスとタクラーム家を出し抜いて自身が高魔力値を獲得し王級となった結果を携えて士官学校に入学する。入学した際にはハルトが士官学校に入学する事で圧力がなくなったのを見た同じクラスで同級生のフィリーネ、ユーナ、コレットも中等部から進路を変えて士官学校に入学した。
その後士官学校では4人共重艦船科に配属され学業に励むことになるが、フロージ星系までの練習遠洋航海の際には、フィリーネ、ユーナ、コレットと同班となった駆逐艦で練習航海の艦隊に参加するすることになる。その際にゲーム通りに数百年の間、自然休戦状態だった敵国・連合傘下の艦隊による奇襲を受けてしまう。ゲーム内知識で知っていたハルトは自身たちが有効になる証拠や行動のための言質を取るために準備していたが…。
登場人物
※は書籍版においてのイラスト付き。
- ハルト・ヒイラギ *
- 主人公でありヒイラギ男爵家当主の次男の次男として生まれ、本来は士爵となって貴族から外れることになっていた。日本人のルーツを持つ。日本人の文化に興味を持ち、祖父であるヒイラギ男爵家当主の家にあった地球時代の古典乙女ゲーム『銀河の王子様』をプレイし、全てのエンディングまでプレイしたが、この世界がゲームの世界に酷似していることに気づく。
- その『銀河の王子様』の世界が悲惨であったこと、自身の中等部の魔法学院のクラスが原作ゲームの悪役である『ジキタリス・タクラーム公爵令嬢』によって惨状を極めていたため、そのゲーム知識を利用し、本来の魔力値より非常に高い王級の3~4倍高い9万超の魔力値を得る事ができ、中等部卒業後は士官学校に入学する。
- 遠洋練習航海中に、連合から仕掛けられた戦争の被害をゲーム知識で最小限に抑えるために様々駆使したが、結局は教官からも託され自身乗艦の艦艇のみ本星に帰還し、連合の戦争準備が始まっていることを通報した。
- その後昇進し、ヴァルフレートの下で自身の魔力値で動かすことができる要塞の司令官として活躍することになる。
- フィリーネ・カルネウス *
- カルネウス侯爵家の侯爵令嬢で長女。銀河の王子様では、ユーナのライバルキャラだった。ハルトが士官学校に進学したことで、フィリーネもそれを見て士官学校に進学する。目的は妹との当主争いもあり、魔力値が高いハルトに近づく。夫・配偶者としてハルトがカルネウス侯爵家に入ることを当初は望んでいたが後に遺伝子提供者として妥協することになる(ただし同居も可)。妹のドローテアの性格を恐れており、当初はハルトを束縛しようとしていたものの条件闘争により緩めることになる。ハルトが猫耳や犬耳やメイド服姿が好きということを知ってからはそれを着てアタックしたり、ユーナとハルトに近づいているとハルトに近づいたりと争うことになる。公爵級の魔力値を持つ。
- ユーナ・タカミヤ *
- タカミヤ男爵家令嬢。日本人のルーツを持つ。原作ゲーム『銀河の王子様』のメインヒロインである。ハルトが士官学校に行ったことを習いとしてで魔法学院中等部のクラスでの惨状の二の舞を避けるために士官学校に行くこと決める。性格はコレットに庇護されていたせいか幼くハルトに人懐っこく近づく。魔力値は王級に近い。
- 士官学校でハルト・コレット・フィリーネとともにいたため順調に出世し、ハルトが運行する要塞の運行補助者を努め活躍したため、少将まで上り詰める
- 後に親のヴァルファリートがユーナと母を公式に認知したため、ユーナ・ストラーニとなる。父親がなくなったあとは女王に即位したため、ユーナ・ストラーニ・アステリアとなる。
- ハルトとの結婚し、専業主婦を目指しているため、早々に女王を退位できるように努力する。
- コレット・リスナール *
- リスナール子爵家令嬢でユーナの親友。原作ゲーム『銀河の王子様』でも親友キャラクターであった。ユーナとともに士官学校に入学する。同じクラスで生き残った4人のうちフィリーネとユーナがハルトがくっついたことで、一人だけハブされたことで強烈な一撃を見舞う。ハルトに対して痛烈なツッコミや冷ややかな目を寄せるが戦闘後疲れていたハルトにコーヒーを渡すなど配慮は欠かさない面もある。魔力値は公爵級並み。
- ハルトやフィリーネ、ユーナとともに出世し、副司令長官となるほどまで出世sている。
- ジキタリス・タクラーム *
- タクラーム公爵令嬢でいわゆるゲーム内でも「悪役令嬢」だったが、ゲームじゃなくても悪役のような行動を起こす。。祖父であり当主のブロムの意向と自身の出世心から王太孫へ嫁ごうとしていた。魔法学院の中等部のクラスメイトの男爵令嬢を転校に追い込み、子爵令嬢を自殺に追い込んでいた。ハルトやユーナに対しても公爵家の寄子の家の子分ABCを使ってちょっかいを出す。
- 本来はタクラーム公爵が駆使していた道具を使ってかなり高音の魔力値を得る予定だったが、ハルトが妨害していたため、ギリギリ侯爵家を嫁ぐことができる値しか得ることが出来ず行き詰まりになった。ハルトが魔力値の固定後に校長や憲兵隊に事情が発覚したため、軍から護衛が派遣されハルトやユーナに対しても妨害を起こすことができなくなる。
- 中等部卒業後は、魔法学院の高等部に進学する。
- アメリア
- ジキタリスの取り巻きのABCのうちAにあたる一人で家も公爵家派閥の傘下にある。スタンホープ子爵家令嬢。学校の試験で勝負を仕掛けたものの、ゲームをプレイしていたため問題を覚えていたハルトに敗北し取り巻きとして使い物にならなくなった。
- ベリンダ
- ジキタリスの取り巻きのABCのうちBにあたる一人で家も公爵家派閥の傘下にある。パーシー男爵家令嬢。婚約者が内定していたもののジキタリスの命令によりハルトに対して嘘告白トラップを仕掛けたがフィリーネがハルトに助力したため敗北し、逆手に取られてしまったため自分の婚約解消となってしまいショックで廃人同然となってしまう。
- シャーロット
- ジキタリスの取り巻きのABCのうちCにあたる一人で家も公爵家派閥の傘下にある。アスター男爵家令嬢。アメリア、ベリンダが敗れたため悪口・中傷をハルトに仕掛けるが、王太孫に喧嘩を売ってしまい彼の性格を捻じ曲げるほどの怒りを買ったことから結果的に活動不能となる。
- カーマン博士
- 精霊結晶の発見者。精霊結晶をどのように発見したかはブラックボックスとなっている。研究者であり経営には疎い。ハルトの資金による投資を受け入れ工場を拡大する。A級はハルトのみ、B級は株主特典としてハルトに数個のみ提供した。B級以上は性質上拡散に消極的立場だった。ハルトが要塞に乗り込むことになった際には、陣頭指揮で改良を施した。
- 連合によるディーテ王国首星侵攻時に避難区画に避難していたが、避難区画に直撃弾があり発生した津波が流れ込んだことにより死亡判定となる。当時いたとされる場所にはカーマン博士が所有していたS級精霊結晶があった。
- ヴァルフレート・アステリア *
- ディーテ王国第三王子。軍では上級大将の地位にある。兄である王太子との王位継承争いを避けるために軍に入官し、叩き上げで現在の地位まで昇任してきており出自による魔力量も戦略眼や軍事的能力も抜群である。何事もなければ臣籍降下&公爵位の授爵予定で移民船団の団長であった。公表していなかったがユーナの実の父親であり、ハルトがユーナと付き合うようになるとコレットを介して接触を図りハルトと対面する。後に臣籍降下しストラーニ公爵家公爵家当主・ヴァルフレート・ストラーニとなる。
- クラウディア・コースフェルト *
- コースフェルト公爵家令嬢。コースフェルト公爵の次期当主である公爵令息の次女で第四子である。青髪で小狐的雰囲気を持っているが、コレットに言わせると「聖女」様のような誠実な性格をしているとのこと。政治力をもっており、ディーテ王国の貴族の女性配偶者の会「弦の会」に影響力を持つ。王国を守りたい一心からハルトの配偶者になることを望んでおり、父である当主がカルネウス侯爵家の会合にハルトが出席した際にクラウディアとともに提案していた。ハルトの家が連合の攻撃の際、破壊され避難船生活をしていて婚姻活動を断ってていた際には強硬派議員を使い政府を動かし、再建させている。魔力値は王級で、第二夫人予定の婚約者となった際にハルトからB級の精霊結晶を渡されているためハルトに次ぐ魔力値を持つことになった。。
- エベリナ・オルドリーニ *
- コースフェルト公爵が遺伝子提供者・配偶者候補としてクラウディアとともに提示した女性の一人でコースフェルト公爵は「側室候補」として提示した、オルドリーニ伯爵家令嬢。魔法学院中等部の生徒会副会長を勤めていたが、ディーテ王国の防衛戦で王太孫の婚約者候補のアリサが王国の指示で退避したことにバッシングを受けたため、アリサとエベリナが仲が良かったことから、エベリナも国民から悪感情を持たれて婚約出来ずにいた。アリサが復権したこと、エベリナの努力で魔法学院高等部の生徒会会長も努めていたため立場が変わったが婚約者が作れずにいた。
- 書籍版ではハルトが連合戦から帰還した際に面会し、エベリナの事情と自身の事情とも勘案し、エベリナもハルトと結ぶことを望んだことから側室として婚約関係となる。婚約の際にハルトから上級精霊を与えられている。母方の祖父がコースフェルト公爵でオルドリーニ伯爵家の長女で第二子。魔力値は伯爵級。
- 婚約後、第二次ディーテ星域会戦では、ガブリエラとともにアマカワ侯爵家の一員として防衛戦に出撃し、大活躍をしていた。高等部の卒業後は司令長官であるハルトの秘書官となり随行する場面が多くなった。場合によって戦艦・要塞の運行補助者となったり、シャリー、ハルトともにゲームで遊んだりしている。
- ガブリエラ・アレリード
- アレリード子爵令嬢の娘で令嬢とは名乗れないコースフェルト公爵の愛妾の双子の娘で姉の方。コースフェルト公爵が夫人・側室など遺伝子提供者候補のうち「愛妾候補」として提示した一人。
- 書籍版ではガブリエラの叔母の夫が議会の爵貴院(上院)の指導的立場を持つ有力議員のドライヴァー議員であったことからハルトやユーナは、遺伝子提供者と婚姻に受け入れざるをえなくなった。ガブリエラは愛妾扱いという立場を受け入れているようである。魔力値は侯爵級。第二次ディーテ星域会戦では、アマカワ侯爵家の一員としてエベリナとともに防衛戦に出撃し、獅子奮迅の活躍をした。
- シャリー・ソン *
- 天華の深城星系の統治家「宋家」の令嬢。飛び級で大学を卒業するなど知能も学力も高く容姿も外面は完璧だが、極度の人見知りでゲーム大好きの引きこもり属性を持つ。そのため父親のハオランに半ば強制的に婚姻させられることになった。深城とディーテ王国との国交開始の際に婚姻外交として召し出されて、ハルトと婚姻することになる。
王国政府・軍
- アリサ・ハーヴェスト
- ハーヴェスト伯爵家令嬢。王級近くの魔力値を持っており王太孫レアンドルの婚約者であったが、連合がディーテ王国本星に侵攻してきた際に王国の指示で退避してしまったため、戦後に国民からバッシングを受け婚約解消と名誉失墜となる。名誉回復のため、王太子と取り巻きが企図した太陽系侵攻作戦に伯爵家が無理をして自前の大艦隊を派遣した。名誉回復に躍起になっており、知己のあったコレットにも相談していた。ハルト隷下の輸送隊の指揮下であったが、王太子がいた総司令部と要塞が機能しなくなった際には輸送隊を飛び出して戦線がバラバラになった友軍を救出しようとする。命令に割り込んだコレットの指示を受諾してモーリアック公爵家が乗船する要塞を救い、感状を賜る。結果モーリアック公爵家の令息のローラントとの婚約を得ることが出来、救われた。
- ドライヴァー議員
- 中年貴族であり、スタンリー首相も激しい口調で追い詰めることができる有力議員。ハルトの家が連合国の攻撃で破壊されたものの国による復旧がなされなかったため、ハルトはクルーズ船を領地の海に浮かべており、お見合いなどを全て断っていた。コースフェルトや弦の会の意向を受けて現政権の首相でるスタンリーを追い詰めることになる。コースフェルト公爵に連なる派閥に属していてハルトに多くの婚姻関係を進めたり遺伝子提供をすることを進めている。
- ゼッキンゲン侯爵
- 退役中将の元軍人でフィリーネの親戚。もともとゼッキンゲン侯爵の嫡男だったが、士官学校に志願し軍人畑を歩む。フィリーネがハルトを連れてきた社交の際にハルトと出会い、連合と戦った際最善を尽くしたハルトを激賞する
- レアンドル
- 王太子の息子で王太孫。ハルトとは同学年。書籍版書き下ろしエピソードでは、ジキタリスの悪行のせいでレアンドルが相当程度性格が歪んでしまったということの一端が見て取れる。婚約者が決まらないこと、いくら自身の能力が高いからといってハルトの功績を超えられないことから、ハルトに憎しみを抱いている。王となるべく育てられたため一番以外のことは考えられないようである。連合戦が決着をつく前にステファンの婚約者を奪い、連合に軍事機密を漏洩し叔父である第三王子ヴァルフリートを暗殺することを企図する。原作ゲームではヒーローの一人だった。
- ステファン・ラングロワ
- ラングロワ公爵令息で、レアンドルのお付きの一人で中等部時代もレアンドルを抑えていた。。叔母がレアンドルの母であった。親戚と婚約者となっていたがレアンドルの指示により別れさせられてしまう。
- マキシム・ラングロワ
- ラングロワ公爵当主。以前から投資していたコストが回収できるかを非常に気になるタイプで、レアンドルの提案を受け入れ、ステファンの婚約者をレアンドルに譲ってしまう。更に連合が王国軍の少艦艇の弱点をばらまく。妹が王太子の配偶者である。
- ハオラン
- 天華の始祖星である「深城」の統治家「宋(ソン)」家の当主でありシャリーの父親。得体の知れなさからディーテ王国に恐怖を感じ、関係構築の国交条約を結ぶ。その際シャリーを婚姻外交として矢面に立たせ、ハルトに嫁がせる。他の天華星系が計画するディーテ王国侵攻に反対した。ユーエンが深城を侵攻した際にハルトに嫁いだシャリーへ次期当主指名し自爆して他の家族とともに自決する。
- ユーエン *
- 天華の指導的位置を締める「天都」星系の統治家「唐」の当主。ディーテ王国との戦いを説く。
用語集
- 銀河の王子様
- 2038年に開発された乙女ゲームで、ハルトは祖父の家に保存されていた媒体から1700年後にプレイしている。何故かこの世界と乙女ゲームの展開・設定が酷似していた。なおこのゲームの展開を踏襲すると、ディーテ王国本星は連合に蹂躙されてしまい、避難した後方星系で物語が進行し続けることになる。バッドエンドでは連合の将校の妾になっていることもある模様。魔法学院高等部以降がメインストーリーで、攻略対象は王太孫、宰相の息子、騎士爵で魔力値が高い令息、有力企業の子息など。
- イージーモードは、タクラーム家が仕込んだ魔道具の効果で集めた魔力値が主人公のユーナに付与されるが、ノーマルモードでは何もなく、ハードモードではジキタリスに付与されてしまうらしい。
- 魔素・魔力値
- あらゆる物理的物質以外に宇宙に満ちていたダークマター以外に存在すると発見されたダークエネルギー(架空)のこと。魔素利用することができる能力を示した値。ディーテ王国では、中等部卒業時に固定化され数値が変動されないように処置される。親から子供に引き継ぐ際に二人の魔力値から割った平均0.9倍が引き継がれるが、稀な確率で親より高魔力値で引き継がれる場合がある。魔力値が高いほど巨大な艦艇を動かせるが、王になるためには1人で宇宙要塞を動かせる魔力が必要である。
- ディーテ王国
- 元は地球からの殖民だったが、地球を地盤とする人類国家連合の圧政と指導者の公開処刑から発生した独立戦争により独立した立憲君主制国家。王族が持っている高い魔力値を頂点とした貴族制を取っており、魔力値が高いほど高い爵位の家に嫁いだり婿入りすることができる。これは連合との戦争のための戦力維持のためである。地球への天体突入攻撃により、連合とは自然休戦状態なり独立に至る。戦争に対応できる体制は維持しつつも他星系の探索・移民を勧めており傘下の星系も複数持っている。ディーテ本星のほかにアテナ、アポロン、アルテミス、ボタレイ、マカオン星系が王国の範囲で、過去の王族が探索移民団の団長となり発見・移住・開発することができたため公爵位を授爵している。現代でも第三王子のヴァルフレートを中心に探索移民団・開拓団の編成の準備はしていた。
- 人類国家連合(通称:連合)
- 地球の支配国家連合を元にしているが、地球もこの連合に所属している国家は半数程度。太陽系以外は植民地としか見做していない。ディーテ王国の戦争時にマーナ星系・ヘラクレス星系も占領する。傘下星系は太陽系、フレイヤ星系、マクリール星系、トール星系、ヘラクレス星系、マーナ星系。
- フロージ共和国
- ディーテ王国と連合とも戦争状態にない中立国。連合とディーテ王国との独立戦争時に連合が攻勢に出れず自然休戦になった際に自然に独立を果たすことができた。ディーテ王国の士官学校の練習航海の目的地となっている。傘下星系はフロージ本星のほかに、イシス、ホルス星がある。
- 天華
- ディーテ王国と連合とも戦争状態にない中立の6星系をもつ国家連合。地球から独自に開拓に出たため、連合の傘下にない。どちらかといえば、ロシアや中国から移民した人種が多いもののその後の地球と王国との戦いで出た地球からの避難民を吸収しているため、人種的には欧米の血も濃くなっている。当初の入植星系は深城であり、深城は地球よりも環境が良い優良惑星だった。その後人口が爆発し、天都星系、本陽星系、新京星系、大泉星系、九山星系に移民を行っている。なお、天都は地球と環境が近いが、本陽以降は地球より環境が悪く、九山星の居住惑星は劣悪である。それでも九山は100億人ほどの人口がある。体制としてはそれぞれの星に高家と言われる統治家がいるが、競争関係にあり、全星を統率する体制となっていない。連合が王国に敗北した際に深城以外は王国を侵略することを決断する。
- 精霊石
- カーマン博士が発見した発明品。精霊が宿っており、S級~F級までが存在する。A~C級は少なくとも意思のある精霊が宿っており、級が違うほど容姿も違う。基本的効果として魔力値を底上げする効果がある。『銀河の王子様』の中でも劇中世界の1000年先の技術とされており、メカニズムは明らかになっていない。『乙女ゲームのハードモードで生きています』の世界でも。メカニズムは明らかになっていない。
書籍版
Web版にある章でも、書籍版では大幅に加筆修正が行われているため展開が一部異なる場合がある。
書籍版 巻数 | Web版 章 | Web版 収録対応話数 | 書籍版オリジナル話 タイトル | 内容・備考 (内容の名称は編者の便宜的名称) |
---|---|---|---|---|
1巻 | 第1巻 (章) |
1話~19話 | 王道から外れた悪役令嬢と3人娘 | プロローグ~ディーテ王国本星会戦 |
2巻 | 第2巻 (章) |
20話~38話 | 選択肢 | 連合戦 (書籍化時の改稿前の最終章) 書籍3巻以降はWebと分岐 |
3巻 | 第3巻 (章) |
39話~57話 | 侯爵と羊飼い | 天華戦 |
4巻 (完結) |
第4巻 (章) |
58話~76話 | 伝統行事の生まれかた | 天華復讐戦 書籍版はWeb版と分岐し完結。 |
- | 第5巻 (章) |
77話~99話 | - | 邪霊との戦い |
- | 第6巻 (章) |
100話~113話 | - | ヘラクレス星系との戦い |
- | 第7巻 (章) |
114話~127話 | - | アンドロメダ銀河文明との接触 (Web版完結) |
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関連リンク
関連項目
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- 0pt